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澤乃井(東京)

本醸造しぼりたて
1800ml/2100円

久々に中津の立ち呑み「おおにし」に顔を出すと、全国各地からの「旬のしぼりたて」のオンパレード。あれこれと目移りして選ぶのに困ったが、とりあえず目に付いた東京の地酒・澤乃井を一杯。
しぼりたて特有のフレッシュさに加えて、本醸造ということもあって、すいすいと喉を通ってゆく感じ。際だった個性こそ感じないものの、程よくバランスが取れた若々しく飲みやすい酒。

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馬酔木(富山)

大吟醸
720ml/1942円

精米歩合40%の大吟醸でありながら2000円以下。そのローコストにまず目が留まった。これがデパートやスーパーならかえって手が伸びないが、置かれていたのが行きつけの「酒仙堂フジモリ」の冷蔵庫だったため、店の眼力を信用して購入。
利き猪口に注ぐと、米麹の上品な香りが立ち上り、飲み口は非常にマイルド。ほのかな甘味が基調となっていて、酸味はほとんど感じられないが、後味は意外とキレがよい。派手さはないが、コストパフォーマンス的には上々の大吟醸である。

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近頃読んだ本近頃読んだ本

ヘミングウェイ全短編1 われらの時代 男だけの世界

アーネスト・ヘミングウェイ著/高見浩訳

頭上のメインスタンドでは、大歓声があがっていた。マエラは周囲のすべてがどんどん大きくなるのを感じた。次いで、すべてがどんどん小さくなり、また大きく、大きく、大きくなってから、またどんどん小さくなった。そのうち、すべての動きが映画のフィルムの早まわしのように早くなった。そして、彼は死んだ。(「われらの時代・第十四章」より)

20代前半の頃、アメリカ文学やハードボイルド小説にはまった時期に読んで以来久々のヘミングウェイ。といっても短編と長編を各二冊程読んだだけで、特に熱心な読者でもなかったので、枕詞のように触れられる「文学に革命を起こした独自の文体云々」についても、正直なところよく知らない。難しい事は脇に置いて、感情表現が最小限そぎ落とされたその心地よいリズムを、読み手としてただ楽しむだけである。
あとは、ごく稀にTVなどで闘牛のシーンを見た時、バーで好きなダイキリを注文する時に、ふとその名が頭をよぎるくらいか(但し彼のお好みは、正確にはフローズンタイプらしいが)。

「おれは持ちこたえられるぜ」ジャックは言った。「あんなウスノロに倒されたくねえや」 試合は彼の予想通りに展開していた。ウォルコットは倒せない、と彼は見抜いていたのだ。スタミナも切れつつあった。でも、彼は満足していた。金も確保できるだろう。あとは自分で満足のいくような決着をつけるだけだ。が、ノックアウトだけはくらいたくなかった。(「五万ドル」より)

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