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和田の130キロ台はなぜ打ちにくいか

佐野真

和田のこの余人に真似のできない鋭い腕の振りは、ボールに対しパワー(スピード)として伝わっているのではなく、驚異的な回転数を生みだすエネルギーとして伝わっているのだ。だから和田のストレートは、スピードこそなくても、回転数という点で他のピッチャーの追随を許さないのである。(第五章「驚異のストレートの秘密」より)

プロとしては決して速くはない130km台のストレートで次々と三振を奪う細身でハンサムな投手、というのが一般的な野球ファンの和田毅(ソフトバンク)に対する印象だろう。150kmの球を投げるには天性の身体的素質が欠かせないが、130kmなら少し素質に恵まれた高校生の投手でも十分に出せる数字だ。
ではなぜ、そんな球速で六大学の奪三振記録を塗り替え、プロ入り後も並み居る強打者をきりきり舞いさせているのか?野球解説者の多くは、独特のフォームによる球の出所の見にくさを理由としているが、本書は「強烈なスピン=回転数の多さ」によるものと結論づけている。
和田投手本人の卒業論文を巻末に掲載した点もユニーク。次はぜひ本人に「人一倍スピンの効いた快速球を投げるためのヒント」を明らかにしてほしい。

以上のことから、投手がバランスよくスピードボールを投げる為には、
・バランスよく投げるため、前脛骨筋、腓腹筋に極度の負担をかけない。
・加速相まで長内転筋を最大限活用する。
・加速相まで大臀筋を活用できるようにトレーニングをする。
以上の3点があげられる。(付録ー和田毅・卒業論文V「結論」より)

[2005年8月 6日] この日の感想・書評へ→

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