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2010年革命

谷口正和

二〇一〇年には、ある種の生命体社会が登場する。地球全体が、一個の生命ある生き物のように動き出す。そのとき、情報はその生命体の神経細胞と同じような働きをする。末端まで情報神経細胞が行き届いた、恐ろしく敏感な生命体としての社会である。(第一章「見えざる革命」より)

2010年とは、いわゆる「団塊の世代」が全員会社から消える年であり、その瞬間から日本は未曾有の高齢化社会に突入する。とにかく人口の中で占める比率が高いことから、この世代は音楽、ファッションほか世相や消費文化の動きに様々な影響を与えてきたが、定年後もその構造は変わらない。たっぷりの年金と有り余るヒマを手にした彼らをターゲットに、いわゆる“シニア市場”への注目は今までにない高まりを見せるだろう。
谷口氏の著作は何度か読んできたが、読むたびに何となく“時代が見えた”ような気にさせられ、いろんなヒントを得たように思うのだが、読み終えるとスーッと脳裏から消えてしまう。ご託宣のようにコンセプチュアルな言葉が次々と呈示されるので、本当に役立つかどうかはともかく、受け売りで利用するには便利だ。

“大きな同質”よりも“小さな差異”が重要なのであり、顧客が求めているのは、自分に合った“小さな差異”なのだ。
つまり個人文化消費の時代である。(第二章「意識が変わる、価値観が変わる」より)

[2005年12月29日] この日の感想・書評へ→

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