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信濃錦(長野)

かかし純米酒
720ml/1000円

日本名門酒会がプロデュースした四合1000円「ウチ飲み純米酒」シリーズの一つ。農薬の使用を極力控え、地元で契約栽培された美山錦を使用(精米歩合 70%)。米の豊醇な旨味と酸味のバランスが取れたコクのある純米酒。燗にするとよりバランスの良さが際立つ。蔵元は伊那市にある宮島酒店。明治44年 (1911)に創業、昭和42年に日本で初めて防腐剤を使わない酒造りを発明して特許を取得。昭和57年には原料米を全て地元産の美山錦に切り替え、平成 3年からは全てを特定名称酒に、平成18年からは全ての仕込みを純米醸造酒としたチャレンジングな蔵である。
肴はおでん、蛍烏賊の寒風干し、玉子焼。

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坂本龍馬最期の日

岳真也

「ま、しかたありまへんな」
冷たく突き放すような声を出した。
「今夕は坂本龍馬のもとを中岡慎太郎が訪ねてくる模様」
間諜が告げたとおりに、大久保一蔵がそう伝えたことへの返答だった。
中岡が龍馬と同坐しているところを刺客が襲えば、当然のことに、中岡も犠牲になる。それを岩倉は、「しかたない」の一言ですませてしまったのだ。(「十一月十五日・夕七ツ」より)

「龍馬伝」人気を当て込んでか、この一月に書き下ろされたばかりの作品。かつて原田芳雄が龍馬を演じたATG映画「龍馬暗殺」と類似したモチーフではあるが、暗殺直前の十二刻(24時間)だけに舞台設定を絞り込むという着想自体は悪くない。特に遭難直前の龍馬と慎太郎の間にどの様な会話が交わされていたのか、当日真犯人はどういう心理状況下でどういう行動を取ったのか、等々を掘り下げて描けば、そこそこ興味深い作品になるはず…と期待して読んでみた。
が、残念ながらそうした深みを追求しようとした作品ではなく、内容的にも西郷・大久保・岩倉が黒幕で、その意を受けた高台寺党(新選組を脱退した伊東甲子太郎一派)が実行犯であるというプロットも中途半端だ。最初の20ページ目辺りからこりゃ期待外れかなぁ〜と思いつつ読み進めたが、予想通りだった。

床の間を背にした龍馬が、
「はて、どなたかな」
と答える間もなく、加納の刀は龍馬の額を横に払った。
ほとんど同時に、中岡は後頭部に激しい衝撃を感じた。もう一人の刺客たる藤堂平助が、おもいきり剣を振りおろしたのである。
龍馬は懐ろに短銃を持っていたが、指の古傷ゆえに使い物にならない。また、それを放りだして、かまえる間すらなかった。(「十一月十五日・宵五ツ」より)

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