キャラクターとは何か
小田切博
文化とはある社会の中で固有の文脈によって消費されるものであり、単にコンテンツの質が高ければ受容され、人気を博すといった性質のものではない。(第2章「キャラクタービジネスという問題」より)
日本における「キャラクター論」は、往々にして「文化論」的に語られるか、それとは全く別の文脈である「キャラクタービジネス」、即ち「産業論」として語られるかのどちらかである。こうした風潮に対し著者は、キャラクターは文化的な産物であると同時に常にビジネスの側面も持っており、そもそも両者は不可分であるという前提に立って、歴史的な考察を織りまぜ持論を展開している。オタク向けに書かれた本ではないから、門外漢にも分かりやすい。
要するに、ポケモンに代表される一部の日本製キャラクターの国際的成功は、優れたコンテンツの質だけに依存するものではなく、ましてや日本の文化的優位性を証した訳でもない。通常のビジネス同様、相手先の文化に対する配慮と、受容されるための工夫の有無が成否を分ける重要な要因となっている、ということだ。
ある作品が優れているかどうかはさまざまな視点や基準で論じることが可能だが、そのコンテンツがビジネスとして成功しているかどうかはきわめてシンプルで明快な基準で判断することができる。第4章の最後でも触れたようにジャンプの方法論についても、アンケートシステムや「努力・友情・勝利」といった創作レベルの視点ではなく、ジャンプフェスタなどを通したマーケティングレベルでおこなわれている「現代のジャンプシステム」を分析の対象にしていくことで、はじめてそのシステムとしての優秀さや可能性を具体的なものとして論じ得るのではないかと思う。(「あとがき」より)



北秋田(秋田)
大吟醸
720ml/970円
兵庫県産山田錦を100%使っていながら(精米歩合50%)、四合瓶で1000円を切る大吟醸ということで、つい気になって話のタネに購入。正直さほど期待せずに飲んでみたが、意外に上品な味と香りを持ち、そこそこ大吟醸らしい格も感じられる。もっと値が張る割に大して旨くない酒を思えば遥かに上出来。蔵元は昭和19年創業、「雪の十和田」「北鹿雪中貯蔵」などで知られる大館市の北鹿酒造。平成に入って10度以上も金賞を獲得している蔵だけに、安価でも侮れない。肴は食遊館で買ったにぎり鮨。
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