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FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学

ジョー・ナヴァロ/マーヴィン・カーリンズ

足と脚は、人類の進化を通して生き残りに直接かかわる重要な役割を果たしてきたから、体の中で一番正直な部分だ。注意深く見守る観察者に、私たちの下肢は最も正確な生の情報を伝えてくれる。うまく利用すれば、あらゆる状況で、この情報が人の心を正確に読み取るのに役立つだろう。(第3章「ボディー・ランゲージへの第一歩を踏み出す」より)

「人間ウソ発見器」の異名を取る元FBI捜査官が、わずかな身体の動きやしぐさ、顔の表情から「心を読み取る」方法を明かした一冊。人のウソを見抜く手がかりが満載で、読み進めるうちに、つい街なかで人の動きを観察したくなる。特に「顔が一番のウソつきで、足こそが一番正直者」という説明は興味深い。緊張、ストレス、恐怖、心配、警戒、退屈、不安、歓喜、苦痛、当惑、自信、怒りといった様々な感情は、全て足を通じて無意識に外へ現れており、大半の人がその事を自覚していない。そのため取調の際に著者は、まず最初に容疑者の足に注目し、そこから少しずつ観察の対象を上に移していくそうだ。
但し何事も生兵法はケガの元。「ウソを確実に見抜ける手がかりはなく、ひとつの手がかりでウソだと断定してはならない」という著者の忠告こそ肝に銘じるべきである。

私は、テーブルにこぶしを叩き付けながら、「私はやっていない」とウソの宣言を叫んだ人を、見たことも聞いたこともない。よく見るのは弱々しく強調のない発言で、身振りも同じく小さい。ウソをついている人は、言っていることに対して自信も責任ももてない。考える脳(大脳新皮質)は欺くために言うことを決めたが、情動脳(大脳辺縁系−脳の正直な部分)はその策略に肩入れしないから、(身振りなどの)ノンバーバル行動を使って言葉を強調することもない。辺縁系の感情を打ち消すのは難しい。(第8章「ウソを見抜く」より)

[2010年7月17日] この日の感想・書評へ→

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