
無印ニッポン
20世紀消費社会の終焉
堤清二・三浦展
三浦 自分の暮らしの中によけいなものが多いな、とか、センスがいまひとつ、とか、何か不満をもっていた人が、無印にとびついたのではないかと。そんなことも踏まえて、反体制商品の真意をうかがいたいのですが。
堤 (中略)一つは、みんながアメリカ的豊かさを追っているときに、「それにはあまり賛成しないよ」と異議を唱えるという意味があった。もう一つは、ファッションがあふれている時代に、ファッション性を追求せず、そしてそのことが結果としてかっこいいのではないかというメッセージがありました。(3「無印ニッポン」より)
電車に乗って地方都市に降り立つと、「どこかで見た風景だな…」と感じる機会がここ数年急に増えた。ユニクロとトイザらスと、ダイソーとスタバとシネコンとフードコートでパッケージ化されゆく街の景色。東京の文化人は「地域文化が衰退し、土地毎の情緒が消えてゆく」と嘆き、その一人である本書の共著者三浦も、こうした状況を「ファスト風土」と批判的に呼ぶが、当の地方生活者は「大きなお世話」とばかりに、おらが街のイオン・モール化を「これで都会っぽくなった。便利になった」と喜んでいる。こうしてコンクリートに囲まれたモールの中に人は溢れかえり、ユニクロは一人勝ちして、商店街はますます寂れていく。
個性化社会とか、これからは地方の時代だとか言いながら、世の中はますます画一化の方向へと加速してゆくらしい。
三浦 わたしは、六本木ヒルズも表参道ヒルズも、「都市のイオン・モール」だと言っています(笑)。客を一切外部から遮断し、内側だけ見て歩いて、ものを買って帰って下さい、そういう構造ですよね。…(中略)…駅ビルもいまは駅地下、駅中開発によって、どんどんパッケージになってしまった。…(中略)…そういうふうになっていくと、都市文化の衰退につながると思います。
堤 同感ですね。パッケージ型商業ビルは、「誤れるモダニズム」だと思いますね。ここはビジネス街、ここはショッピング街、ここはレジデンス街、という分け方自体が人間性に反する。(3「無印ニッポン」より)



奥播磨ダブルエックス(兵庫)
純米生21BY
720ml/1450円
猛暑を吹き飛ばすありがたい夏の頂き物。「ダブルエックス」と言えば学生時代に流行ったスポーツタイプの車を想い出すが、播磨の銘酒「奥播磨」のブランドである。この変わった名前は酵母由来で、9号系の蔵内酵母を主体に7号、10号からできた酵母名を「XX」と呼んでいたら、そのままお酒の正式名称になったとのこと。原料米は夢錦(55%精米)。元々濃醇な飲み口のものが多い奥播磨の中でも、酸度が3.0と高いせいか、一際ガツンと来るしっかり系の味わい。味の濃い料理にも負けない旨辛タイプである。肴は刺身盛り合わせ(鯛・平目・烏賊・鰺)。
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