もっと野球が好きになる 手束仁
10 回戦って9回勝てない相手であっても、トーナメントの一度だけに勝てるときがある。その一度が出るときというのが、実は野球の神様と言われている何かが、力では劣るほうに加担してくれた結果なのである。その野球の神様に加担してもらえるように仕向けることこそが、流れを呼ぶことであり、指揮官の役目でもある。それが「流れの正体」なのではないだろうか。(第4章「横浜隼人、“打倒横浜”を果たしての甲子園初出場」より)
「今のヒットで流れが変わりましたね」等々、野球中継では解説者やアナウンサーが何度も「流れ」を口にする。草野球のオッサンたちも、二本程自軍にヒットが続くと「流れはこっちのもんや!」と盛り上がる。野球に限らずバレーボールやテニス、卓球などを見ていても、実力が拮抗した者同士程、ちょっとした隙をきっかけに、連続して片方に得点が入る「流れ」になる瞬間がある。 本書によれば、「流れ」はどうやらメンタルな要素が引き起こしているらしい。往々にして「流れ」が変わるきっかけは、野球の場合は四死球や失策、怠慢プレーが絡むことが多く、これらが焦りを引き起こし、逆に挽回しようと力んでしまったりと、負の連鎖を引き起こす。だからこそ本当に強いチームは、凡ゴロを打っても全力疾走して相手のエラーを呼び、僅かな綻びを突いて「流れ」を変える。「流れ」に任せるだけではダメ、「流れ」を呼び込む努力をする者だけに、勝利の女神は寄り添ってくれる。
「野球は“間”があるスポーツですから、それだけ気持ちが入りやすいんです」 気持ちが入りやすいということは、気合が入るという要素もあるが、もう一方では邪念が入ることにもなる。これもまた、野球の面白い要素である。 野球において、メンタルトレーニングの効果が語られるのも、考える“間”が多いからとも言えよう。そして、いい方向にも悪い方向にも転がり得る“間”をいかに上手に使うことができるのか、これもまた「流れ」を呼び込むための大事な要素と言えるはずである。(第9章「『流れの正体』とは何だったのか」より)
[2010年11月27日] この日の感想・書評へ→
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流れの正体
もっと野球が好きになる
手束仁
「今のヒットで流れが変わりましたね」等々、野球中継では解説者やアナウンサーが何度も「流れ」を口にする。草野球のオッサンたちも、二本程自軍にヒットが続くと「流れはこっちのもんや!」と盛り上がる。野球に限らずバレーボールやテニス、卓球などを見ていても、実力が拮抗した者同士程、ちょっとした隙をきっかけに、連続して片方に得点が入る「流れ」になる瞬間がある。
本書によれば、「流れ」はどうやらメンタルな要素が引き起こしているらしい。往々にして「流れ」が変わるきっかけは、野球の場合は四死球や失策、怠慢プレーが絡むことが多く、これらが焦りを引き起こし、逆に挽回しようと力んでしまったりと、負の連鎖を引き起こす。だからこそ本当に強いチームは、凡ゴロを打っても全力疾走して相手のエラーを呼び、僅かな綻びを突いて「流れ」を変える。「流れ」に任せるだけではダメ、「流れ」を呼び込む努力をする者だけに、勝利の女神は寄り添ってくれる。
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