はじめての政治哲学
「正しさ」をめぐる23の問い
小川仁志
では、反対にEUのような東アジア共同体が成立して、人口の上では日本は中国などに比べ、少数派になったとしましょう。今度は域内において日本人がマイノリティになるのです。そうなると、日本に不利な条件を課されることも頻繁に生じます。あるいは日本人のことを、「俺たちの邪魔をしやがって」という目で見ている人がいるかもしれません。 つまり立場が異なるだけで、こうも印象が異なるものなのです。いかがでしょう? マイノリティの気持も少しは想像できたでしょうか?(12「差異は共存しうるのか?−多文化主義」より)
昨年末、マイケル・サンデル教授による「ハーバード白熱教室@東京大学」をTVで見る機会があった。評判通りの面白さである。「富の分配」「戦争責任」等のテーマについて、複数の視点で学生同士を議論させ、全ての意見に的確な知見を挟み、徐々に聴講者を学問的高みへと誘導する。こんな授業が受けられるなら、もう一度学生をやり直してみたいと思う人も多いだろう(ハーバードに入れるかどうかは別として…)。
さて本家ハーバード大での「白熱教室」は、既にTV放映済で書籍化もされているが、幸い年末に集中再放送されたものを録画できた。そしてこれを機に「政治哲学」の基本を改めて知りたくなり、書店でオススメとなっていた本書を手に取った。
「正義とは何か」「人命救助は義務か」等の問いかけに沿って、リベラリズムやリバタリアニズムといった考え方を平易に紹介する構成。「もし日本人がマイノリティになったら」等々テーマ毎のつかみも興味深い。ただ今回の大震災の様な状況に直面すると、正義とは何か?、平等とは何か?、最大多数の幸福とは何か?といった問いかけの重さと、明確な答えを出すことの困難さが身に染みる。
もし仮に、日本が長年外国に占領されており、しかも権利も保障されず、日頃、自分たちの人権が虐げられているとしたらどうでしょうか?奴隷のような扱いを受け、濡れ衣を着せられては投獄される。子どもたちは学校に行くこともできず、食べ物もろくに手に入らない。そんな生活を余儀なくされていたとしたらどうでしょう。しかも政治の場面で改善を訴える道も閉ざされているとしたら…。 そんな人たちが武器を手に入れ、あるいは自らの体を武器にして、腐敗した政府に向かって立ち上がるのです。それがテロです。(23「テロに同情していいのか?−テロリズム」より)


高清水(秋田)
純米酒
720ml/992円
値段も安く、一見ごく普通の純米酒のような佇まいだが、飲んでみると生もと造りを彷彿とさせるような、自然な旨味と程良い酸味がふわりと口の中に広がる。ぬる燗にすると一段とコクと膨らみが増し、口当たりも喉越しも滑らかになる感じ。普段使いの酒としてはなかなかの実力派である。
千住のザ・プライスで購入。肴は刺身の盛合せ(鮪・鰤・烏賊・鮭)と枝豆。
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