戦略は直観に従う
イノベーションの偉人に学ぶ発想の法則
ウィリアム・ダガン
戦略的直観は、漠然とした予感や本能的な直観のような「単なる直観」とは一線を画す。単なる直観とは感情の一形態であり、思考ではなく感覚である。戦略的直観はその正反対の概念で、感覚ではなく思考なのだ。明確で傑出した思考をもたらす突然のひらめきが、人々の脳裏にある霧を晴らす。ひらめきを得た瞬間、感情的に高揚しつつも、思考自体は冷静沈着である。ついに自分が進むべき道が明確となり、気持ちが高ぶってくるだろう。(第1章「ひらめきと第一感」より)
コペルニクスからビル・ゲイツまで、イノベーション史上の偉人の事績に学びながら、「戦略的直観」の重要性について論じた実践的かつユニークな一冊。
一般的に企業戦略論と言えば、「競争の戦略」のマイケル・ポーターに代表されるように、市場や競合、自社の強み・弱味を分析した上で、目標とするポジションを決めるという分析的な考え方が主流である。そして往々にして戦略自体は与件として扱われ、戦略の“形成”という思考過程について考察されることはない。しかし著者は、ダイナミックに変化を遂げる今日の市場環境にあっては、直観重視の戦略策定こそが実践的だと説く。そして目標ありきで事に臨むより、機会に備え、機会を見極め、機会に基づいて行動しながら柔軟に目標をリセットする方が望ましいと。確かに本書の事例を見ても、成功者たちは意外なほどコロコロと目標を変えている。
もちろん直観=単なる思いつきではなく、(1)既存の情報や要素を脳内に蓄積する(2)平常心を持ち、あらゆる考えに心を開く(3)ひらめきにより既存の要素を融合する(4)意志の力で実行する という四つのプロセスがあってこそ、「戦略的直観」を発揮することができるという。
“ひらめく”ためには、まず脳内への地道なインプット作業が必要である、ということだ。
戦略的直観は、芸術においても他の分野と同様に働く。イノベーションとは、創造的な組合せによってもたらされるものであり、過去の断片的な要素を新たな役立つ方法で結びつけることで生み出される。とはいえ、ピカソの才能をおとしめることにはならない。単に、その才能が意味するところを説明しているにすぎないからだ。ピカソ自身が独創的だからこそ、その組合せも独創的なのである。ただ、その組合せの構成要素自体はありふれたものである。(第9章「アフリカの彫刻と食事をするピカソ」より)


榮川(宮城)
純米にごり
180ml/322円
荒ごししたもろみの舌触りが残る、野趣に満ちたにごり酒。意外に喉越しも口当たりも良く、グイグイ飲めてしまうから危険である…。アルコール度数は15.2%、日本酒度-8.0〜-10.0。原料米は「はなの舞」を使用(70%精米)。 蔵元の榮川酒造は明治2年(1869)の創業。人里離れた会津磐梯山の大自然の中、日本名水百選に指定された湧水と、独自開発した自家酵母を用い、柔らかで滑らかな酒を醸す。肴は八宝菜、豆の煮物、ひじき。
トラックバック(0)