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栄川(福島)

吟醸
1800ml/2000円

「えいせん」と読む。山田錦を100%使用(60%精米)。華やかな中にもふくよかで落ち着いた香りを持ち、酸味・甘味・苦味のバランスが取れた喉越しの良い吟醸酒。八重洲「ふくべ」にてぬる燗で戴く。榮川酒造は明治2年(1869)の創業。会津磐梯山の大自然の中、日本名水百選に指定された湧水と、独自開発した自家酵母を用い、柔らかで滑らかな酒を醸す。肴はえいひれ、しらすおろし、うるめ鰯、玉子焼、板わさなど。

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和解する脳

池谷裕二・鈴木仁志

鈴木 法律の世界の立証というのは、科学的な証明とは全然違います。結局、裁判官が説得されたかどうかというだけの話です。
池谷 おもしろい世界だなぁと感じました。曖昧さが堂々とまかり通っていて。しかも、法に対して、われわれ人間は一定の信頼を置いてますよね。それゆえに法の下に社会が成立しているわけで…。こういう原理に、われわれが社会全体として信頼を置くこと自体、ものすごく不思議で、しかも巧妙なことのように思うんですよ。(第二章「裁判する脳」より)

脳科学者・池谷裕二氏と弁護士・鈴木仁志氏の対論。本書を含めて池谷氏の著作や対談本は難易度の高い科学的なテーマを食べやすく、しかも美味しく料理してくれるので、根っからの文系人間にとっては非常にありがたい。特に本書は文系人間にとっても取っ付きがたい法律と紛争・和解がテーマなので、その両分野の知見が明快に腹に落ちる点でまさに「一粒で二度美味しい」といった感じだ。
例えば「キリンは首が長い」事を立証するため、世界各地を実地調査して回ったとする。法廷では「各地で見たキリンは全て首が長かった」という“証拠”を積み重ねて帰納的に“仮説”を立証し、「キリンは首が長い」という判決を勝ち取ることは可能だ。しかし科学という分野では、「首の短いキリン」を一頭でも発見した時点で“仮説”は否定されるから、そうした反証可能性がある限り「キリンは首が長い」と永遠に証明できない。要するに「裁判の証明は帰納であり、科学の証明は演繹である」ということ。それぞれ棲む世界も思考回路も全く異なっている。では、法と科学の間に全く接点はないのかと言えば、そうではない。それどころか人間の遺伝子や脳に、「互恵的利他性」や「仲直り」を促すプログラムが備わっていると判ってきた今日。社会制度を運営する立場の人間と科学的知見を持つ専門家同士がコラボレートすれば、今より互恵的かつ協力的な社会を作れるはずだというのが、大雑把ではあるが本書の結論である。

鈴木 …互恵的利他行動というものがそういう実験でも出てきているというのは、非常に興味深い。こういう人間に特有の社会的な感情っていうのは、ほかにもありますよね。
池谷 ああ、ありますね。
鈴木 誇りとかね。自分が社会に貢献した、互恵的利他性にかなう行動を取っているということの快感。
池谷 そうそう、そこですね。人の役に立つことの快感というのは、僕は一種の観察学習だと思っているんです。人間は、他人が喜んでくれているのを見るのが好きなんですね。(第四章「助け合う脳」より)

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