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旭鳳(広島)

特別純米初しぼり
1800ml/2300円

元梅田酒造場(本州一)の土居享杜氏が、今期の造りから旭鳳酒造(1865年創業)に移籍して最初に醸した酒。裏ラベルには「わしが造りました。移籍第1号の酒です。まだまだ目指すものにはほど遠いですが、高いところに意識をおいて酒と向き合います。」と書かれている。原料米は中生新千本(60%精米)、酵母は広島吟醸酵母を使用。吟醸を思わせる華やかな上立ち香と芳ばしい風味を持ち、コクは感じるが全体的に軽快で、後味もサラリとして飲みやすい。久々の「酒屋の酒場」にて。肴は鯵酢、白子おろし、鮃の煮付け、鰻の肝焼。

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人喰い岩(京都)

特別本醸造・生
720ml/1200円

初対面の、娘の彼氏からの頂き物。フィリップ・ハーパーさんが杜氏を務める、「玉川」でおなじみ木下酒造の“異端児”的銘柄である。しかもうれしいことに、年に一度新酒の時期にしか出回らない限定品の生タイプ。口煩い日本酒好きへの手土産としては、なかなかセンスがよろしい。
蔵元の説明文には「蔵から見える岩にまつわる不気味な伝説に由来する商品名と、坂根克介氏が描くおどろおどろしいラベル。日本一恐ろしい地酒かもしれません」とある。原料米は地元久美浜町甲山地区産の五百万石(60%精米)。香りが良く切れ味があって、胡椒やスパイスを思わせる風味がアクセントになった旨辛タイプ。本醸造にしては意外に米の旨味も感じられる。

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一白水成(秋田)

純米吟醸無濾過生原酒
1800ml/2940円

「さくら亭」での三杯目。通常は出品酒クラスで行う袋吊りを、純米吟醸で行ったもの。程良い酸味と軽い甘味を持つ、青リンゴのような清涼感のある味と香り。口当たりも滑らかで品が良く、無濾過生原酒にしては全体的に綺麗な酒、という印象である。原料米は地元産の美山錦(50%精米)。
蔵元は南秋田郡の福禄寿酒造。元禄元年(1688)の創業。「一白水成」(いっぱくすいせい)とは「白」い米と「水」から「成」る「一」番旨い酒、を表している。

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三芳菊(徳島)

純米吟醸無濾過生原酒
1800ml/2625円

「さくら亭」にて、燗で身体を温めた後の二杯目。「ちょっと面白い酒があるんですが…」と店主が出してきたのが、この「三芳菊」の純米吟醸無濾過生原酒。グラスからふわりと立ち上る上立ち香も、口中で広がる含み香も、そして舌で楽しむ味わい自体も、これはもう日本酒の域を超えて、パイナップルリキュールの世界である。米は五百万石(60%精米)。独特の風味の秘密は、この蔵だけで使っている徳島県酵母によるものらしい。正体を明かさずショットバーで出せば、誰も日本酒とは思うまい。蔵元は明治22年創業の三芳菊酒造。

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加茂金秀(広島)

純米・やっぱりお燗
1800ml/2000円

師走に神戸へ戻った際、久々に「味工房さくら亭」に立ち寄る。忘年会帰りでお腹が膨れていたので、この日は肴を頼まずひたすら酒呑み三昧。まずは身体を温めてくれる燗酒を所望し、出されたのがその名も「やっぱりお燗」。コンセプトは「穀物の味を表現した純米酒」。古酒でも生もとでもない独自の味わいを備えた純米酒である。キリっとした辛さがあり、燗酒専用酒に多く見られる独特の癖がないため、万人向けの印象を持つ。燗冷ましでも美味しい。蔵元は明治13年(1880)創業、東広島市の金光酒造。

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長龍(奈良)

吉野杉の樽酒
180ml/280円

六甲「粋酔」の新ラインナップ。お銚子の瓶が一昔前の佇まいで良い雰囲気だ。蔵元さんが直接営業に来たので、試しに置いているとのこと。
樹齢約80年、上質の吉野杉甲付樽に肌添えさせ、味と香りが整った最上の時を選んで瓶詰している。精米歩合70%。ぬる燗、常温、冷温、氷温(酒器に注ぐと氷結するみぞれ酒)の4パターンをフルに楽しませてもらった。樽酒は常温か燗でしか飲む機会はなかったが、きりっと冷やしてもなかなか旨い。肴は牛肉の佃煮、一人鍋etc.。

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美丈夫(高知)

純米酒
1800ml/2100円

美丈夫(びじょうふ)と読む。愛媛県産の松山三井を吟醸レベルの60%まで精米し、低温でゆっくりと醸した淡麗辛口の食中酒向き純米酒。フレッシュな酸味と膨らみのある旨味のバランスが良く、飲み飽きがしないタイプ。安芸郡田野町にある蔵元の濱川商店は明治38年創業。約五百石の少量生産でその80%以上が吟醸酒である。平成2年より元の主銘柄「濱の鶴」を「美丈夫」に変更した。肴は鶏の唐揚げ。中国出身の愛らしい若女将の店「おばんざい玲華」にて。

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五凛(石川)

純米酒
1800ml/2730円

「天狗舞」でおなじみ、文政6年(1823)創業の石川県白山市・車多酒造による、料飲店限定の流通酒。山廃造りの「天狗舞」に対し、「五凛」は「ぐびぐびのめる / うまい / のみあきしない」の3点がコンセプトの速醸もとである。原料米には特A山田錦を使用。平成二十酒造年度醸造ということもあってか、熟成された深みとコクがあり、全体的に重厚で落ち着いた印象の飲み口。丸みのある柔らかな酸味を持ったしっかり系の純米酒である。前回と同様三宮「酒肆 こめとぶどう」にて。

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蒼空(京都)

純米酒ひやおろし
1800ml/2940円

60%磨いた美山錦を原料米に、7号系酵母で醸したひやおろし純米酒。フルーティな穏やかな甘い香り。割としっかりした酸味が感じられ味わい深い。 後味もさらりと軽いので食中酒には最適。蔵元は伏見の藤岡酒造。明治35年(1902)創業の老舗ながら平成7年に先代(三代目)の死によって一旦廃業。しかし現四代目当主の熱意と周りの蔵元・酒販店からの励ましにより平成14年に蔵を再興。現在は200石の生産量となっている。肴はお通しのマリネ(烏賊・オリーブ)、おでん(大根・牛すじ・厚揚げ)、鯛の子からすみ、ポテトサラダなど。三宮「酒肆 こめとぶどう」にて。

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栄川(福島)

吟醸
1800ml/2000円

「えいせん」と読む。山田錦を100%使用(60%精米)。華やかな中にもふくよかで落ち着いた香りを持ち、酸味・甘味・苦味のバランスが取れた喉越しの良い吟醸酒。八重洲「ふくべ」にてぬる燗で戴く。榮川酒造は明治2年(1869)の創業。会津磐梯山の大自然の中、日本名水百選に指定された湧水と、独自開発した自家酵母を用い、柔らかで滑らかな酒を醸す。肴はえいひれ、しらすおろし、うるめ鰯、玉子焼、板わさなど。

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樽平(山形)

特別純米
1800ml/3500円

酒器に入れると一目で分かる山吹色。線が太くしっかりした酸がきいたコクのある芳醇な味わいを持つ長期熟成の木香付き純米酒である。八重洲の古典居酒屋「ふくべ」にて、絶妙のぬる燗で戴く。蔵元の樽平酒造は元禄年間(1688〜1704)の創業。山形の古い方言で気持ちよく酒に酔った状態を「たるべい」といったことから命名された。以前NHKで放映された宮尾登美子原作のドラマ「蔵」では、酒造りの現場ロケを全面的に協力した。肴はおでん、たらこ(ちょい焼)、ピリ辛さつま揚。

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あさか野物語(埼玉)

純米吟醸無濾過しぼりたて生原酒
720ml/1310円

埼玉県新座市の荻原酒店が、金賞受賞蔵でもある地元の佐藤酒造(1844年創業・主銘柄は「越生梅林」)に醸造を依頼し、独自にプロデュースした純米吟醸の無濾過しぼりたて生原酒。売場では新聞紙に包まれ、赤い「限定品」タグが付けられている。原料米には県内のあさか野農協産「朝の光」(60%精米)、酵母には1401号を使用。鼻腔をくすぐるフルーティーな上立ち香とまろやかな酸味が特徴。コクのあるどっしりとした力強い酒質で、少しボディの強い白ワインを彷彿させる。アルコール度数は18.3度。北千住「食遊館」で購入。肴は椎茸のバジル焼、しらす。

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一(はじめ)(広島)

純米酒
720ml/1050円

酒器に注ぐと予想以上に濃い琥珀色。大正元年(1912)創業の賀茂泉酒造が、純米醸造酒の入門酒=「はじめの一本」との思いで名付けた「一(はじめ)」ではあるが、一見して通好みのたたずまいである。程良く熟成がきいたコクと膨らみのある味わいで、酸味のキレが良いせいか後味は意外とスッキリしている。常温でも美味しいが、ぬる燗・熱燗にするとより一層香りと旨味が引き立つ。広島八反を75%精米し酵母は901号を使用。北千住「食遊館」で購入。肴は刺身盛と握り鮨、手羽焼、焼シシャモ。

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白鴻(広島)

純米吟醸無濾過生原酒・雄町
1800ml/3360円

阪急六甲「粋酔」の「月替わりメニュー」。広島県産の雄町を60%精米し、広島吟醸酵母で醸した純米吟醸の無濾過生原酒。日本酒度+6、酸度が1.7。濃厚な旨味が口の中に広がる辛口。生原酒にしてはキレも良し。
呉市にある蔵元の盛川酒造は明治20年(1887)創業。蔵内で汲み上げる野呂山系の地下水は、軟水地帯と言われる広島県内でも一、二を争う超軟水で、この良質な水を用いることで米の旨味が引き出され、芳醇で味のある酒を醸すことができるとのこと。肴はピリ辛胡瓜。

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瓢太閤(徳島)

生もと純米
720ml/1050円

阿波山田錦を100%使用(80%精米)、6号酵母で醸し蔵貯蔵した昔ながらの生もと造り純米。+3度のキレのある辛さと喉越し。どっしりと味わいがありながらも、口サラリとした口当たりの個性ある飲み口が特徴。燗にすると一際旨味が冴える。
蔵元は2007年より日新酒類に吸収合併された太閤酒造場で、安政4年(1857)の創業。肴は鰤と鰺の刺身、あん肝。食遊館にて購入。

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榮川(宮城)

純米にごり
180ml/322円

荒ごししたもろみの舌触りが残る、野趣に満ちたにごり酒。意外に喉越しも口当たりも良く、グイグイ飲めてしまうから危険である…。アルコール度数は15.2%、日本酒度-8.0〜-10.0。原料米は「はなの舞」を使用(70%精米)。 蔵元の榮川酒造は明治2年(1869)の創業。人里離れた会津磐梯山の大自然の中、日本名水百選に指定された湧水と、独自開発した自家酵母を用い、柔らかで滑らかな酒を醸す。肴は八宝菜、豆の煮物、ひじき。

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鳳陽 ブルーシャトー(宮城)

吟醸
180ml/800円

仙台駅で購入。ブルーシャトーというしゃれた名前を持つ、いかにもお土産向きのおしゃれな青いボトル。蓋の部分にお揃いのお猪口が付いている。濃厚ながらも上品で、膨らみのあるマイルドな味わいの吟醸酒。蔵元は寛文元年(1661)から酒造りを行っている、県内最古の造り蔵である黒川郡の内ヶ崎酒造店。何と今年度からは、磯自慢酒造、天法酒造で数々の名酒を世に送り出してきた、日本を代表する名杜氏・瀬川博忠氏が造りを行っている。肴は前回の勝山同様、塩仕込み牛タン焼、スモークタン、笹かまぼこ。

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勝山(宮城)

特別純米
300ml/577円

仙台駅で購入。しぼりたての鮮度を保つ「早瓶火入れ」と、-5度の氷温貯蔵によって酒質を安定維持し品質管理を徹底した、純米吟醸と同等のスペックを持つ特別純米酒。一瞬生酒かと思わせる程に米の風味が生きた濃厚な旨口タイプ。冷温以外にぬる燗、熱燗でも試してみたが、安定して同じ風味と味わいを楽しめる稀有な酒。原料米はひとめぼれ(55%精米)。蔵元は仙台市の仙台伊澤家 勝山酒造。元禄元年(1688)創業で、独眼竜政宗の伊達家御用蔵。
肴は同じく仙台駅で購入した塩仕込み牛タン焼、スモークタン、笹かまぼこ。

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高清水(秋田)

山廃ひやおろし
1800ml/1848円

仙台「酒蔵大沼」での四杯目。本日の〆として、「高清水」の山廃ひやおろしをぬる燗にしてもらった。原料米は美山錦(60%精米)、酵母は601号。濃厚な旨味の中に、ふんわりとした甘味と丸みを感じる。
肴は白菜漬。立ち飲みの前にお客様と生ビールを三杯呑んでいたので、もちろん帰りの新幹線では爆睡であった。

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一ノ蔵(宮城)

特別純米酒ひやおろし
1800ml/2643円

仙台「酒蔵大沼」での三杯目。ほろよい機嫌になった所で、いよいよ地元宮城の銘柄「一ノ蔵」のひやおろしを賞味。原料米には宮城県産の「蔵の華」「ササニシキ」を使用(55%精米)。まろやかな味わいと穏やかな香り。しっかりと旨味と甘み、そして酸味が調和しており、呑んでいて心地いい。気分も上々である。
肴は蛸わさと、店員がつまみ食いしていた純鶏網焼きをご相伴させてもらった。

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朝日鷹(山形)

本醸造
1800ml/1937円

仙台「酒蔵大沼」での二杯目。カウンターに「十四代」でおなじみ、村山市富並にある高木酒造の普及酒「朝日鷹」を発見。関西でも関東でもなかなかお目にかかれないので、思わず注文した。山形県産の美山錦と龍の落とし子を60%精米しブレンドしている。十四代と共通点の多い濃厚な飲み口を持ち、甘味が強めでコクがある本醸造らしからぬタイプ。
肴はモツ煮。

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幻の瀧(富山)

吟醸・レトロラベル
180ml/500円

キリンビール仙台工場への取材の帰り、青葉通りにある立ち飲み「酒蔵大沼」で一人呑み。自販機で金券を買ってオーダーするスタイル。若いスタッフ中心の感じの良い店だ。一杯目に呑んだのが「幻の瀧」。三菱食品が扱う料飲店専用のレトロラベルシリーズの一つ。原料米には富山県産の華越前を使用。中辛の中にほんのりと甘味を感じる、コクのある味吟醸タイプ。肴は砂肝とハツの串焼。

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大和蔵(宮城)

しぼりたて生酒
300ml/498円

大和蔵(たいわぐら)酒造は東北でも屈指の近代的設備を持つ酒蔵。前身となる蔵は寛政10年(1798)の創業で、平成8年に現在の宮城県黒川郡に移転し現在の称号となった。全国28都道府県に酒類・食料品小売チェーンを展開する「やまや」グループ傘下にあり、主銘柄は「雪の松島」。このしぼりたて生酒は流通時は銀紙で包装されており、飲み口はかなりフレッシュ。搾りたての米麹の風味がふわりと口中に広がり、喉越しは結構濃厚である。六甲道「やまや」で購入。
肴は旬のハマチ造り、たらもサラダ、イカ一夜干しの醤油マヨネーズ焼、焼鳥、トマトと鮭の茶漬。

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雪紅梅「初聲」(新潟)

吟醸
720ml/1890円

酒杯に注ぐとほのかに吟醸香が立ち上り、口当たりは柔らかく喉越しも軽いが、程よい旨味とコクが舌の上に広がる中辛口タイプ。原料米は雄町(55%精米)。
「瑞冠」の蔵元・山岡酒造は江戸宝暦年間の創業。1983年より酒米の低農薬・有機農法による契約栽培を始め、自社田も含めた5haの水田で亀の尾を中心に雄町、八反錦などを栽培。仕込水は県内有数の酒造用名水である有田湧水(中軟水)を使用し、少量手作りの最新の醸造管理ながら、上槽は昔ながらの櫓しぼりにこだわっている。
肴は鰹のたたき、鮭の刺身、馬刺、鶏胸肉のタンドリーチキン風ソテーなど。

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瑞冠「いい風」(広島)

純米吟醸
720ml/1260円

酒杯に注ぐとほのかに吟醸香が立ち上り、口当たりは柔らかく喉越しも軽いが、程よい旨味とコクが舌の上に広がる中辛口タイプ。原料米は雄町(55%精米)。
「瑞冠」の蔵元・山岡酒造は江戸宝暦年間の創業。1983年より酒米の低農薬・有機農法による契約栽培を始め、自社田も含めた5haの水田で亀の尾を中心に雄町、八反錦などを栽培。仕込水は県内有数の酒造用名水である有田湧水(中軟水)を使用し、少量手作りの最新の醸造管理ながら、上槽は昔ながらの櫓しぼりにこだわっている。
肴は鰹のたたき、鮭の刺身、馬刺、鶏胸肉のタンドリーチキン風ソテーなど。

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東薫(千葉)

純米無濾過生原酒・大辛口
720ml/1155円

「東薫」は、「東海道四谷怪談」が江戸中村座で初演された文政8年(1825)に創業、下総の水郷佐原で豊富な水と良質な早場米、江戸への水運の良さを武器に、首都圏に佳酒を提供してきた東薫酒造の主銘柄である。今回「食遊館」で購入した純米無濾過生原酒は、低温で長期熟成させた大辛口で、日本酒度は何と+ 11。キレとまろやかな旨みがあり、甘みを感じさせない骨太な飲み口である。肴はおでん。

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神亀(埼玉)

純米活性にごり酒
720ml/1750円

「麦太郎」での〆の一杯。知る人ぞ知る活性にごり酒の代表的存在である。グラスに注ぐとフレッシュな甘酸っぱい香りが立ち上り、口に含むとピチピチとした刺激と甘味が溶け合いながら、ふんわりと口の中に広がる。微かな苦みと辛みを伴う爽快感で、スイスイと酒杯が進む。喉越しは米の細かな粒が僅かに残っているものの、意外とさらりとして素直な味わいである。原料米は山田錦(精米歩合60%) 、酵母は協会9号。
嘉永元年(1848)創業の神亀酒造は、製造するお酒は全て純米酒というこだわりのある蔵元としても知られている。

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Cicala(福岡)

純米吟醸生
1800ml/2625円

「麦太郎」での4杯目。「三井の寿」(みいのことぶき)の夏期限定純米吟醸生酒。「Cicala・チカーラ」とはイタリア語でセミという意味である。自家培養の9号系で「りんご酸」を多く出す酵母を使用しているため、爽やかな酸味を持つ。飲み口も全体的に程よくキリッと引き締まり、後味も良い。米は夢一献 (50%精米)。
蔵元の井上合名会社は大正11年創業。筑後川に注ぐ小石原川の清流沿い、 のどかな美田の広がる筑後平野の三井郡太刀洗町にある。

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常きげん(石川)

山廃純米無濾過生原酒
1800ml/3150円

「麦太郎」での三杯目。酸の効いたコクと旨みの調和のとれた、山廃造りによる無濾過の純米生原酒。米は加賀産の五百万石を使用(65%精米)。酸度は2.5と高めだが、旨味・甘味・酸味のバランスが良く飲みやすい。雑味がなく重さも感じないので、味付けの濃い料理にも合いそうだ。蔵元は加賀の地で文政2年 (1819)に創業した鹿野酒造。白山の清冽な伏流水、蓮如上人の掘った伝説の「白水の井戸」より湧出する仕込み水を使い、かつて「菊姫」の杜氏として 24回金賞を受賞した「現代の名工」野口尚彦杜氏を筆頭とする七人の蔵人による丹精こめた手造りで、品質本位の酒造りが行われている。

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鯉川(山形)

純米吟醸美山錦中取り生酒
1800ml/2650円

庄内産の美山錦を使った純米吟醸の中取り生バージョン。精米歩合50%と実質的なスペックは純米大吟醸と同等である。味わいはフルーティーなスッキリ系だが、口に含むとほんのりスモーキーな風味が広がる。すっきりと穏やかで軽い風合いなので、食中酒としては抜群。蔵元は享保10年(1725)創業、亀の尾発祥の余目町にある鯉川酒造。蔵人平均年齢が20代と若さと活気あふれる蔵元である。肴は出し巻き玉子、ワタ入りの丸干しイカ、蓮根と海老のはさみ揚げなど。前回同様「麦太郎」にて。

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田从(秋田)

山廃純米無濾過詰原酒
1800ml/3150円

「たびと」と読む。人という字が二つ並んだ珍しい漢字。じっくり熟成された味わいの深さとキレのよい酸味を特徴とし、辛口で飲みごたえのあるフルボディの山廃純米無濾過原酒。口の中でグッと来る深い旨味と、深みのある酒質、柔らかな舌ざわりが楽しい。阿波山田錦を70%精米し、協会901号酵母で醸している。
蔵元は大正7年創業、「朝乃舞」をメインブランドとする秋田県平鹿郡の舞鶴酒造。奥羽山脈の融雪伏流水である琵琶寒泉を仕込水に使用している。
肴は造り盛合せ(シマアジ・鰹・鱧)、クリームチーズの酒粕漬け、酒盗、豚の角煮など。かつて梅田のDDハウスにお店があった頃に訪れて以来、久々の訪問となった大阪第3ビルB1「麦太郎」にて。

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夏どぶろっく(青森)

活性純米にごり酒
1800ml/2415円

「陸奥八仙」で知られる青森・八戸酒造の、夏期限定の活性にごり酒。原料米に華吹雪とむつほまれを使用(70%精米)。シャンパンと同じ瓶内二次発酵で、アルコール度数 16〜17のスッキリとしたシュワシュワ感と、にごり酒にしてはさっぱりとした口当たりの軽さが魅力である。蔵元によれば震災の影響により、若干例年よりも微炭酸の発泡具合が弱めとのことらしいが、初めて飲んだので全く気にならなかった。
北千住の立ち飲み「南蛮渡来」にて。

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惣誉(栃木)

ひやおろし生もと特別純米
1800ml/2887円

特A地区(東条)産山田錦を100%使用(60%精米)。伝統的な生もと仕込みで醸し、低温で貯蔵・熟成させた特別純米酒のひやおろし。いつの間にかひやおろしの季節か…と、一年の早さをしみじみ感じてしまう。口当たりが良く、しっかりとした旨味のある辛口。
蔵元は明治5年創業の惣誉酒造。伝統の技と最新の設備を組み合わせた酒造りを特長としている。肴は〆鯖と鮭の粕焼。久々に訪れた酒屋の酒場にて。

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白鹿(兵庫)

純米樽酒・木桝付き
300ml/682円

樽酒の瓶詰めに木桝が付いている、というだけの事だが、ついつい購入してしまった。ありそうで意外となかったんだよねえ〜、こういう趣向。辛口の純米酒を吉野杉の樽で貯蔵した、ほんのりと杉の香りが乗ったすっきり系の飲み口。ほのかな杉の香が残る木桝で飲むと、尚のこと芳しい香りが引き立ち、まるで正月に鏡割りの振舞酒を飲んでいるような心持ちになれる。
肴はひじきの煮物、枝豆、穴子ポン酢。

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天鷹(栃木)

瑞穂の郷・純米
1800ml/2100円

五百万石とあさひの夢を65%磨いた+7、酸度2.0、アルコール度数16.3の辛口だが、コクがありながらも意外にすっきりとした口当たりである。
蔵元は大正3年創業、年間2000石を醸す大田原市の天鷹酒造。2002年から8年連続鑑評会で金賞を受賞した、栃木でも有数の銘醸として知られている。また2005年からは有機清酒を手がけ、「有機農産物加工酒類」と表示する基準を満たす数少ない蔵でもある(全国でも10蔵程度)。新橋「名酒センター」にて。

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杣の天狗(滋賀)

純米吟醸生原酒うすにごり
180ml/410円

天満の隠れた名店である焼鳥「鳥仙」での二杯目。滋賀県産の山田錦(59%精米)を10号酵母で醸し、全国で数蔵しか残っていない木槽天秤搾りで搾った生原酒のうすにごり。澱はさほど目立たず見た目はほぼ清酒に近いが、飲むとしっかりとした旨味を感じる、かなり飲み応えのある濃厚な辛口である。肴は鶏刺し盛。
蔵元は1862年創業、琵琶湖の西岸・新旭町にある上原酒造。年間生産高が500石ほどの小さな蔵で、主銘柄は「不老泉」。

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篠峯(奈良)

純米吟醸
180ml/300円

阪急六甲の立呑「粋酔」で出会った飲み助有志で大阪天満飲み歩きツアーを挙行。昼の日中から一軒目の酒屋の角打ちで久々に「勝駒」の純米酒を飲み、二軒目の焼鳥屋「鳥仙」にて、この「篠峯」純米吟醸(通称「十字カップ」)を味わう。カップ酒とはいえ雄町を58%磨き、葛城山の伏流水で醸した本格派。華やかな上立ち香を持つ淡麗な辛口。絶品の玉ひも、ハツ等焼鳥達とも相性抜群である。
蔵元は御所市にある明治6年創業の千代酒造。「篠峯」とは蔵のすぐ西に聳える葛城山の別称である。

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ダイヤ菊(長野)

吟醸生貯蔵酒
300ml/500円

今年2回目の「ダイヤ菊」。言わずと知れた小津安二郎愛飲の銘酒であり、今回は吟醸生貯蔵酒を頂く。美山錦を59%精米し、アルプス酵母で醸したもの。グラスに注ぐと程良い吟醸香が漂い、飲み口も甘すぎず辛すぎずクセのない素直な味わい。
肴は揚げ出し豆腐、鯨のたれ漬(干物)、ゴーヤ炒め、ゲソ天ぷら。ニュー新橋ビル地下の「ダイヤ菊」直営店にて。

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仙介(兵庫)

夏純米・一火
720ml/1365円

店主が代わった新生「粋酔」のリニューアル1ヶ月記念と、常連T氏の勤続三十●年退職祝いを兼ね、店の奥を貸し切り有志でささやかなる酒宴を開いた。その席を飾ったのがこの「仙介」夏純米・一火。「一火」とは瓶詰め時の一回加熱のこと、要するに生貯蔵酒である。原料米は兵庫県産山田錦と五百万石を使用、瓶の佇まいも涼しげな夏仕様である。味も夏らしく、中辛口の軽快なすっきりタイプ。肴はトマト・モッツァレラ・バジルのサラダ、ブルスケッタ、ポテトのお好み焼etc.。

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朱鷺(新潟)

吟醸生貯蔵酒・アルミ缶入り
180ml/315円

久々に新幹線で軽く一杯飲みたくなり、東京駅の弁当売場で「深川めし」と一緒に買い込んだ。意外としっかりと味の乗った、まろやかな飲み口の旨辛吟醸酒。「深川めし」の中味はベースのあさりご飯に加え、ハゼの甘露煮や焼き穴子等全体に甘めの味付けが多く、相性は悪くなかった。蔵元は長岡市にある文政10年 (1827)創業の美の川酒造。「朱鷺」の銘柄は1969年、上越線の特急「とき」号での車内販売をきっかけに付けられたもので、売上の一部を長岡市の朱鷺の保護活動に寄付している。

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石見銀山(島根)

特別純米酒
1800ml/2610円

閉店間際に飛び込んだ「名酒センター」での駆け付け二杯目。世界遺産の名が付いた「石見銀山」を戴く。しっかりとコクのある飲み口で程良い旨味。使われている酒米の「改良八反流」は栽培の難しい幻の米だったが、十年余り前に蔵元が大田市内の農家と共に復活させたとのこと。蔵元の一宮酒造は明治29年創業。熟成後に醸した新酒の風味を活かすため、生酒を瓶詰め状態で加熱(瓶燗火入れ)した後、急冷して冷蔵貯蔵するというやり方を採っている。

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横笛(長野)

初つくり・ふなくち無濾過吟醸生原酒
1800ml/2730円

新橋「こひなた」で散々飲んだ帰り、閉店間際の「名酒センター」へ飛び込む。ちょいと来ない間にラインナップも増えていたので、まずは「ふなくち無濾過」に惹かれ「横笛」を注文。仕込1号タンクの原酒を搾って、そのまま濾過も加水も火入れもせず瓶詰めした吟醸酒である。米は長野県産の美山錦(55%精米)、水は霧ヶ峰高原の伏流水を使用。かすかな山吹色が心をくすぐり、口に含むと無濾過ならではのフレッシュさは感じながらも、意外と落ちついてバランスの良い味わい。蔵元は昭和33年創業の諏訪市・伊東酒造。

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雑賀の郷(和歌山)

純米酒
1800ml/2140円

関西に戻っていた先頃の週末。「粋酔」の飲み友達に突然誘われ、水道筋商店街の本通りから北へ少し歩いた所にある穴子料理の店「韋駄天」へ。前々から一度行きたかったのでグッドタイミング。折しも創業16年で、記念に創業時の値段で穴子料理が楽しめた。と言う訳で穴子の白焼、同じくわさび和え、さらには蛸の煮付けや刺身盛合せ等を肴に飲んだのがこの「雑賀の郷」。ここ数年で人気銘柄となった「雑賀」と同じ、(株)九重雑賀の純米酒である。華やかな香りこそないが、いかにも純米酒といった感じの味わいの太さと、料理の味を引き立てるキレを持つ。米は五百万石と日本晴(65%精米)。

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稲花(千葉)

純米吟醸無濾過生原酒 無加圧槽場直汲み
1800ml/2940円

「さくら亭」での2杯目。「寫楽」よりも更にどっしり目のヤツを、という注文に対して供されたのがこの「稲花」。圧力をかけず自然に垂れてきたフレッシュな新酒を、槽場(ふなば)でそのまま瓶詰めした純米吟醸の無濾過生原酒である。厚みと膨らみを持ちながらも、キレイな飲み口で芳醇な味わいを持つ。米を元来の細長い形状のまま磨く「偏平精米」方式で磨いている。蔵元は江戸文政年間創業、九十九里浜の最南端にある稲花酒造。肴は地鮎の唐揚げ。

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寫楽(静岡)

純米吟醸
1800ml/3990円

「ちとせ」で飲んだ後、ほんの数十メートル先の「さくら亭」へとはしご酒。既に二杯程飲んだのでちょいとしっかり系のヤツをと注文、出されたのがこの「寫楽」の純米吟醸。裏ラベルを見ると「純愛仕込~米を愛し、酒を愛し、人を愛す。」と書いてある。口当たりは意外に軽やかだが、飲む程に雄町らしいふくよかな旨味が広がる。バランスの取れた飲み応えのある味。
蔵元は、昭和29年に会津の老舗・花春酒造から分家創業した宮泉銘醸。そしてこの「寫楽」の銘柄は、会津若松にあった「東山酒造」が数年前に廃業した際に譲り受けたとのこと。

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岩の井(千葉)

純米無濾過生原酒
1800ml/3000円

岡山「歓びの泉」の杜氏だった横坂さんが、「常きげん」の農口杜氏に師事して山廃を学んだ後、2009年より「岩の井」の杜氏を務められている。5年前に一度お会いしたきりだが、三宮「ちとせ」の佐々木店主とは依然親交があるようで、先日久々に同店をのぞいた時も「相変わらず旨い酒造りよるで〜」と出されたのが、この純米無濾過生原酒である。口当たりは柔らかで、舌の上にぎゅっと凝縮された米の旨味が広がる。濃醇ではあるが喉越しのキレはよいので、心地良く杯が進む。肴は鮭の麹漬、もろきゅう、煮卵。

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白い花の舞(静岡)

純米酒
300ml/451円

地元農家と契約栽培した県産山田錦を60%精米し、南アルプス赤石系の地下水を使って醸した、その名の通り花びらの様に軽やかでスッキリとした口当たりの淡麗辛口。雑味がなく喉越しもさっぱり。冷やして飲むのがお勧め。
蔵元は元治元年(1864)創業の浜松市・花の舞酒造。天竜川系に古来から伝わる奉納踊り「花の舞」に由来する。肴はメバルの握り。ぶっかけうどん。

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出羽桜 咲(山形)

スパークリング清酒
250ml/483円

「出羽桜咲」は65%精米した山形県産の酒造好適米「出羽の里」と、チロソール高生産性酵母(TY-24)を使った発泡タイプの清酒。グラスに注ぐとシュワーッと軽やかな音。飲み口もシャンパンのように爽快で、程良くクリアな甘味が食前酒としては最適である。炭酸ガスを添加し発泡圧力を調整しているため純米酒表記はできないが、中味は米100%。
肴は富士宮焼そば、浜松餃子、冷製おでん、あげいもetc.色々と。本社でお客様をお招きしての「B級グルメ大会」にて。

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廉士(秋田)

純米
720ml/1200円

「廉士」は両関酒造による純米酒銘柄。銘柄の横に「杜氏・武石廉太郎の酒」と赤文字で記されている。秋田県産米(秋田酒こまち等)を65%精米し、秋田酵母 No.12で醸した程良い辛口タイプ。この酵母はバナナの香りが特徴と言われており、そう意識すればなるほどそうかもな〜といった感じ。この日は常温で頂いたが、「燗酒コンテスト2010」(スローフードジャパン、酒文化研究所主催)で金賞を受賞しているので、次回は燗で味わってみたい。新橋・名酒センターにて。肴は酒盗。

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両関(秋田)

山廃特別純米酒
720ml/1330円

2006 年度全国酒造コンクール(秋季)純米部門で1位を獲得したことのある名酒。美山錦を60%精米した山廃仕込だが、予想以上にスッキリとした淡麗な口当たりで、米の風味や乳酸の存在をあまり感じさせない。山廃と大きく書かれたラベルがなければ、そうとは判らなかっただろう。機会があれば燗で飲んでみたい。
蔵元は明治7年(1874)創業、秋田県湯沢市の両関酒造。栗駒山系から脈々と流れ出る名水百選「力水」を使って、低温長期醸造法で丁寧に仕込んでいる。

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南方(和歌山)

特別純米無濾過生原酒
1800ml/2625円

再訪した新橋・名酒センターに、同じ造りで仕込米だけを変えた(オオセトと美山錦・どちらも精米55%)「南方」の特別純米無濾過生原酒が2種置いてあったので、グラスを並べて飲み比べをさせてもらった。
どちらも芳醇な米の香りと旨味がたっぷりと感じさせながらも、生原酒の割には口当たりは軽快で舌触りも滑らか、後味・切れ味も良い。個人的にはオオセト仕込の方が僅かに旨味が立っている様に思えたが、別の日に飲んだら異なる印象を持つかも知れない。肴は豆腐の燻製。

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大七(福島)

完熟生もと生原酒
720ml/1500円

北千住「食遊館」酒売場に並んでいたのを見て思わず購入。初夏限定・生もと本醸造の熟成生原酒である。香りを嗅いで口に入れた瞬間、思わず目元・口元がほころんでしまう様な、芳醇で奥深い旨味がふわーっと広がる。口当たりも滑らかで、甘味と酸味のバランスも申し分なし。やっぱり外れがないなあ〜と、しばし幸せな気分に浸る。
肴はカンパチの刺身、ゆず白菜、鰤のバジル焼。

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和の醇(長野)

純米酒
1800ml/2300円

新橋第1ビル「名酒センター」での締めの一杯。香りは地味だが飲むと米の風味が口中に広がり、押しも強い。結構辛口だなあと思って店長にデータを確かめたところ、日本酒度は+1.5と低いが酸度が2.2もあるので、こうした味わいになっているのだろう。口当たりが良くかなり熟成されている様なので、後日再訪した際に燗を付けてもらうと、なかなかの旨味だった。
ラベルに信州名醸が製造元とあるが、シマシステムという会社が企画販売として併記されている。気になったので調べてみると、レストラン経営と日本酒開発に加え、オーディオの研究開発も手がけている会社とのこと。
肴はサービスで出してくれたナッツの燻製。

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厳流小次郎(東京)

特別純米
1800ml/2800円

「名酒センター」での二本目も、同じく風雲剣鬼伝シリーズの中から特別純米の「厳流小次郎」を試飲。こちらは五百万石とあけぼのを60%精米したもの。やはりどっしりとコクがありながらも切れ味の良い、いかにも酒通が好みそうな飲み口である。蔵元は「嘉泉」「田むら」で知られる福生市の田村酒造。
肴は珍しい「まぐろのハム」(鮪の燻製をスライスしてニンニク味噌を添えたもの)。

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新陰十兵衛(和歌山)

純米吟醸
1800ml/2800円

新橋第一ビルを徘徊していると、「名酒センター」と書かれたタベストリーを掲げた店を発見、気になったのでふらっと入ってみた。浜松町の「名酒センター」が三月にオープンしたばかりの出店らしい。品書きも珍しい銘柄ばかりなので、まずはこの「新陰十兵衛」を試してみた。若い店長の説明によると、名酒センターの代表・武者英三氏がプロデュースした「佐伯俊男の風雲剣鬼伝シリーズ」(全6種)の一つらしい。山田錦とオオセトを57%精米した、飲み応えのあるしっかりとした味わいの純米吟醸である。蔵元は南方熊楠の生家としても有名な(株)世界一統。

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裏鍋島 隠し酒(佐賀)

純米吟醸生
1800ml/2678円

再訪「日本酒宿七色」での二杯目。写真は裏焼きではない。先日紹介した「裏死神」同様、ラベルの文字を裏返しにした「鍋島」の隠し酒、ごく少量しか出回らない超レア品である。
50%磨いた2種類の純米吟醸の「責め」(搾りの最後の部分)と「あらばしり」(最初に搾り出てくる部分)がブレンドされている。出来の良い白ワインを彷彿させる酸味と芳醇な旨みが口の中に広がり、一瞬濃厚な味わいが舌の上を滑るが、後味はスッキリと切れる印象。アテとして出してもらった「海苔巻き酒盗マスカルポーネ」と相性も抜群。

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英君(静岡)

純米袋吊りしずく
1800ml/2993円

新橋の焼鳥屋で「吉乃川」の厳選辛口を続けて三合飲んだ後、北千住の「日本酒宿七色」にてお任せの一杯。京都伏見の「英勲」は飲んだことはあるが、「英君」は初めて。純米のもろみの袋を吊るし、滴り落ちる雫を取って瓶燗で一回火入れをした特別純米酒。原料米には五百万石(55%精米)、酵母は静岡酵母を使用。コクのある旨味に白桃を思わせる甘味が口中に広がり、後味はスッキリと軽快でキレが良い。
蔵元は明治14年(1881)創業の英君酒造。仕込水は蔵から3km程離れた山中にある桜野沢湧水を使用しているが、元々は先代社長がその良質な水に惚れ込み、一山全て購入したとのことだ。何と豪儀な…。

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徳次郎(京都)

純米大吟醸
1800ml/3150円

北新地の「旬魚菜探なかの家」での二本目。華やかな上立ち香と含み香を持つ、スッキリと後味の良い飲み口が特長の純米大吟醸。五百万石を45%精米して醸している。蔵元は明治28年創業、梅の里として知られる京都・城陽市の城陽酒造。その中で「徳次郎」は、全国38店舗のみに卸している限定銘柄である。
肴は自家製手作り豆腐、あんかけ焼そば、釜飯。

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往馬(奈良)

純米
1800ml/2048円

往馬(いこま)とは、秋の火祭りで名高い往馬大社のある奈良県生駒市の古い地名。蔵元の菊司醸造は1705年創業の老舗で、蔵元自ら杜氏を勤める。上槽は全て昔ながらの『木ぶね』搾りで、年間約200石程の小規模な蔵である。
さてこの純米酒は、アキツホ米を6割磨いた+4度の辛口タイプ。店飲みだったのでよく冷えた状態だったが、燗にして飲んだ方がより一層旨いかも。北新地の「旬魚菜探なかの家」にて。肴は前菜三品、蒸し鶏、出汁巻、薩摩揚げ、お造り盛合せ、自家製豆腐ほか。

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刈穂(秋田)

純米生原酒にごり直詰
1800ml/2940円

久々に訪れた三宮の小料理屋「まんげつ亭」。「東北の酒を飲もう」という店内イベントをやっていたので一口乗った。酒代のうち200円を現金で徴収し義捐金に回すという趣旨である。吹けば飛ぶような金額ではあるが、日本中の居酒屋でこうした催しをやれば、少しでも助かる蔵があるかも知れない。
さてこの刈穂の生原酒。外部からの清酒酵母を添加せず、蔵内に生息する酵母により伝統的な生もと仕込で醸造し、おりがらみのまま瓶詰めしたにごり酒である。穏やかな柑橘系の甘い香りを持ち、程良い辛さと酸味が食前酒としても適している。肴は鯛の兜焼、鰹のカルパッチョ、豚トロとスナックエンドウの黒胡椒炒めetc.。

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天吹(佐賀)

純米花酵母仕込
720ml/1155円

マリーゴールドの花の蜜から抽出した酵母で醸した純米酒。原料米は西海134(65%精米)を使用している。酒器に注ぐとやや黄味がかった色合いで、口に含むと上品な香りとしっかりとした濃醇な味わいが広がる。燗を付けると豊かな香味が立って、一際優しい飲み口に。蔵元は元禄年間創業、三百年の伝統を誇る天吹酒造。東京農大・花酵母研究会と協同で、月下美人、シャクナゲ、ナデシコ那等様々な花酵母の酒を造っている。
千住の食遊館にて購入。肴は刺身の切落し盛とおでん。

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よしのとも(富山)

純米吟醸生原酒(量り売り)
720ml/1680円

晩酌の一本を求めていつもの食遊館へ。富山の「よしのとも」が酒売場でデモ販売をしていたので、ちょいと試飲をしてみた。四合で三千円超の純米大吟醸生も旨かったが、この純米吟醸生原酒が蔵直の量り売りをやっていたので、冷蔵タンクから四合瓶に目一杯詰めてもらった。さっそく家に帰り、にぎり鮨、鰺の刺身、海老フライなどを肴に一献。搾りたてのフレッシュな飲み口はもちろん、原酒ならではのどっしりした重みがガツンと喉に来る。十年以上前にも、灘の「浜福鶴」で通い瓶を使った量り売りを数回楽しんだが、たまにはこういうのもいいもんだ。

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ダイヤ菊(長野)

純米
720ml/1200円

新橋「酒蔵ダイヤ菊」での続き。どうせ一本位は空くだろう…ということで純米酒を四合瓶で注文した。米は美山錦(59%精米)、酵母は901号。こちらも先に飲んだ大吟醸「雪舟」同様、どっしりとした飲み応えでコシのある辛口。涼しげなラベルとは少々イメージが異なる。いかにも酒好きが好みそうな飲み口。こいつを小一時間で空けた後、本醸造を四合飲んで締めた。肴はうるめ鰯、烏賊ゲソの天ぷら、じゃこ天。なおこの店、巷で噂通りの美人女将だったことを最後に申し添えておく。

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雪舟(長野)

大吟醸
720ml/1800円

小津安二郎が愛した「ダイヤ菊」の直営店が新橋にあり、十年ぶりの旧友との再開にこの店を選んだ。無論酒はダイヤ菊のみ。まずはビールで喉を潤した後にこの大吟醸「雪舟」を頂く。ほんのり琥珀色で、大吟醸らしからぬしっかりとした旨味を持つ。原料米は美山錦(49%精米)、酵母はアルプス酵母を使用。
茅野市にある蔵元の諏訪大津屋本家酒造は享保2年(1717)創業。大正3年(1914)から酒造りを始めた。「ダイヤ菊」の名称は、最高の宝石「ダイヤモンド」と、日本の名花「菊」を組み合わせ、最高の酒を目指して名付けられたとのこと。
肴は〆鯖、蛍烏賊、大根と手羽先煮。

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菊姫(石川)

にごり酒
1800ml/2000円

再訪「日本酒宿 七色」での二杯目。本日オススメの料理に「ごっこの卵肝和え」という見慣れぬ品書きがあったので、それを注文。ごっことは魚の名前で、肝はまったりと濃厚な豆腐に似た食感を持ち、一緒に煮付けて和えた魚卵がアクセントとなっている。
それはさておき、では「この肴に合う酒は何かな?」ということで、出されたのが「菊姫」のにごり酒。なるほど、濁りにしては意外に甘味が少なく、後味のキレも良いので存外ピッタリの組み合わせだ。こういう合わせ方もあるのかと、一つ勉強になった。

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裏死神(島根)

純米大吟醸
1800ml/3150円

再訪した北千住「日本酒宿七色」にて奨められた初見の酒。「死神」という銘柄があることさえ寡聞にして知らなかったが、そのラベルを裏返しに貼った「裏死神」となると、全く想像も付かなかった。山田錦(40%精米)で醸した純米大吟醸の「責め」の部分を使った、しっかりとした酸味と深いコクのある生酒。蔵元は大正11年、地元の御神酒酒屋として創業したという加茂福酒造。「死神」も相当突き抜けた銘柄だが、「悪乃代官」という名の酒もこの蔵にはあるらしい。肴は鱒を使った付き出し。

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土佐の燗杯(高知)

本醸造
720ml/997円

土佐の銘酒「司牡丹」の燗用銘柄。本醸造に山廃純米酒を10%ブレンドし、すっきりした中にコクを活かした本醸造である。燗にして風味がアップするお酒を「燗あがり」すると言うが、まさにそのために造られた様な、ぬる燗にすると飲み口がまろやかになり、ほっこりと優しい香りが広がる。後味もスッキリとして潔い。また常温で飲んでも、キリッとした中にコクがあってなかなかのもの。
肴は刺身盛りの切り落としと寒鰤の造り、モツの小鍋立て。

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寒梅(埼玉)

本醸造しぼりたて原酒
720ml/880円

文政4年(1821)創業、埼玉県久喜市の寒梅酒造による、生貯蔵の本醸造しぼりたて原酒。寒梅といえばどうしても「越乃寒梅」の知名度が高いが、こちらの「寒梅」の方が蔵としての歴史は古い。
キリッと冷やしても米の風味が濃厚で、原酒ならではのどっしりとした飲み応えもある。これで四合880円というコストパフォーマンスの良さはなかなかのもの。
千住の食遊館にて購入。肴は鰤の刺身と握り鮨の盛合せ。

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一耕(山形)

特別純米酒
720ml/1181円

華やかな味わいのベストセラー「桜花吟醸酒」でお馴染み、出羽桜酒造(明治26年創業)のスタンダードな淡麗辛口タイプの純米酒。特別純米酒でありながら、純米吟醸並の55%精米、そして小川酵母の使用によって、コクがある中にも軽快で柔らかな口当たりを実現している。そしてぬる燗にすると、純米酒らしい馥郁とした香りと、どっしりとした旨味が広がる。
千住の食遊館にて購入。肴は鰤と鰺のお造り。

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カネナカ(山口)

生もと純米
1800ml/2570円

北千住「日本酒宿 七色」での続き。二杯目に「天明」の純米中取り壱号を頂いた後、三杯目は趣向を変えて燗酒に。生もと系で何か良いのはありませんか?と訊ねたところ、奨められたのがこの「カネナカ」。燗を待つ間、冷えた状態のものを小さなグラスで出してくれた。キリッとした酸味と旨味が、しっかりとした造りを感じさせる。そしてしばしの待ち時間の後、40℃のぬる燗が登場。ああ~、イイ感じに旨味が開いて、まろやかで優しい味わいが口の中に広がる。肴は自家製の蛍烏賊沖漬。醤油臭さのない上品な味わいが、生もとのぬる燗によくマッチ。また来よう。

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花陽浴(埼玉)

純米吟醸しぼりたて生原酒
1800ml/2500円

ふと思い立って「北千住 旨い日本酒」というキーワードで検索、リストの中から「日本酒宿七色」という日本酒バーを選んで訪れてみた。カウンター中心でBGMにはジャズが流れ、黒を基調にし渋い雰囲気にまとめた店。天吊りの冷蔵ケースの中には厳選されたラインナップが並んでいる。
本日のお奨めが数本黒板に書いてあったので、まずは「花陽浴(はなあび)」を選択。フレッシュな口当たりと、ボリューム感のある旨味を感じさせながらも、喉越しはさらりとしている。突き出しの蛸のマリネとも相性はピッタリ。これはなかなか良い店を見つけたかも知れない。

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国士無双(北海道)

純米酒
720ml/1207円

米のコクと旨味、そして麹の香りがほのかに感じられる正統派の辛口純米酒。冷やで飲めば冴えと深みが、燗を付ければ純米独特の香味が立って、コクと膨らみが増す。蔵元は明治32年創業、旭川の高砂酒造。平成9年からは、醸造した酒をそのまま貯蔵せずタンクごと野外に運び、雪の中に埋めて百日間低温熟成させる「雪中貯蔵」を採り入れている。
千住の「食遊館」にて購入。肴は蛍烏賊、寒鰤の刺身など

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とわずがたり(秋田)

山廃純米
720ml/1350円

協会6号酵母の発祥蔵である新政酒造(1852年創業)が、伝統の秋田流長期低温発酵で醸した山廃純米酒。香りは穏やかで、角がないまろやかな口当たりと、すっきりした喉越しを楽しんだ後に、じんわりと旨味が追いかけてくる。山廃ならではの良さが十分に楽しめる味。燗を付けるとコクと旨味が広がり、一際膨らみが増す。
千住の食遊館にて購入。肴は鰤の刺身、剣先するめetc.

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義侠(愛知)

純米生原酒
1800ml/2940円

震災の数日前だったが、新橋4丁目に開店してまだ間もない立ち飲み「城喜元」に一見で入店。元魚金出身の有名な店主で、酒の品揃えと肴の種類が良い感じ。今後ちょこちょこ通いそうだ。
さてこの「義侠」。特A級の山田錦にこだわるこの蔵にあって、珍しく五百万石を原料米に使用した一本。濃厚な米の旨味と甘味が口中に広がり、爽やかな酸味が心地良い後味を引き出してくれる。刺身(鮪と〆鯖)を待っている間に、ついぐいぐいと飲んでしまいそうになった。
蔵元は江戸中期創業の山忠本家酒造。酒小売商と蔵が年間契約を結んでいた明治時代、酒の価格が急騰した際も小売商との契約を守り、採算を度外視して安値で酒を提供し続け、小売商より「義侠」の名を贈られたという逸話が残っている。

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高清水(秋田)

純米酒
720ml/992円

値段も安く、一見ごく普通の純米酒のような佇まいだが、飲んでみると生もと造りを彷彿とさせるような、自然な旨味と程良い酸味がふわりと口の中に広がる。ぬる燗にすると一段とコクと膨らみが増し、口当たりも喉越しも滑らかになる感じ。普段使いの酒としてはなかなかの実力派である。
千住のザ・プライスで購入。肴は刺身の盛合せ(鮪・鰤・烏賊・鮭)と枝豆。

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喜楽長(滋賀)

特別純米酒
720ml/1208円

北千住の成城石井で購入。滋賀県産の山田錦を60%磨いた特別純米酒。口当たりは柔らかく、心地良い酸味が後味を引き締める。燗を付けると旨味に膨らみが増す。東近江にある蔵元の喜多酒造は文政3年(1820)創業の老舗で、現在は八代目。50余年にわたって杜氏を務めた天保正一氏が相談役となり、平成18 年から若手の家修氏に能登流の技が受け継がれている。 肴は食遊館で買った刺身盛合せ、粕汁、白菜のクリーム煮。

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銀盤(富山)

大吟醸備前雄町
1800ml/2534円

赤坂「和びさび寅丸」での二杯目。これ程メジャーな地酒なのに、これまで取り上げてなかったのは迂闊だった。減農薬・減科学肥料栽培の備前雄町米を40%磨いて、名水百選の一つである黒部川扇状地湧水群で仕込んだ大吟醸である。香りは自然で柔らかく、酸味と旨みが調和したスッキリ系の飲み口を持つ。喉越しも滑らかで飲み飽きない。蔵元は明治43年(1910)創業の銀盤酒造。全国新酒鑑評会で通算24回の金賞を誇る実力蔵である。
肴はポテトサラダ、おでん盛合せ、お新香盛合せ、ソース焼そば。

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信濃鶴(長野)

純米
1800ml/1869円

同年代のデザイナー及び中堅コピーライターと赤坂「和びさび寅丸」にて三人飲み会。程良い大きさの良い店である。ビールで喉を潤した後、一杯目に飲んだのがこの信濃鶴純米。ラベルからしてごく普通の純米酒の佇まいでありながら、一口飲むと吟醸の様なほのかな上立ち香が広がる。美山錦を60%精米しているというからまさに吟醸仕様。これで二千円を切るのは驚きのコストパフォーマンスだ。蔵元は明治16年から酒造りを営む酒造(株)長生社。設立時に賀茂鶴酒造から杜氏を招いて技術向上を図り、その五号蔵を参考に仕込蔵を建設したことから、鶴の一字をとって信濃鶴にしたとのこと。肴はカンパチの造り、焼き空豆、鮪のステーキ・オニオンソース。

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作(三重)

純米・恵乃智
1800ml/2355円

「うまいもの工房・羅漢」でのラストの一杯。「ざく」と読む。三重県鈴鹿唯一の蔵元・清水酒造の限定品ブランド。現在進行形で「作り上げる」「未完成である」を意味したネーミングとのこと。JALの機内食にも採用されたことがあり、2009年にはFIFAワールドカップ公式日本酒にも選ばれている。柔らかさと膨らみ、そして適度な軽さを特徴とする、食中酒に最適な飲みやすい純米酒。
肴は鮪の竜田揚げ、豆腐の味噌漬け、蜆の釜飯。

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美丈夫(高知)

吟醸うすにごり生酒
1800ml/2342円

「うまいもの工房・羅漢」での三杯目(二杯目は田酒の純米吟醸)。岡山県産のアケボノを55%磨き、搾りたての生酒に独自の製法で澱を絡ませている。飲み口はシャンパンの様なほのかに甘い微発泡タイプ。「開栓注意」と書いてあるのに、何も知らない若い店員さんが無造作に栓を開け、ポン!と大きな音に驚いて目を丸くしていた。
蔵元は安芸の濱乃鶴酒造。創業者が浜辺に飛来した二羽の丹頂鶴に出会ったことにちなんで「濱乃鶴」と名付け、明治36年に創業。奈半利川の伏流水を仕込みに使っている。

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十四代(山形)

純米吟醸生・出羽燦々
1800ml/3675円

懐かしい人との再会の席で、久々に飲む十四代。この酒の登場以後、日本酒全体のレベルが格段に上がったように個人的には思っているが、一時の爆発的なブームが去った今も変わらず旨いのが有り難い。上品な華やかさと、口と喉の奥でしっかりと感じられる旨味とコク。昔飲んだ時よりもやや香りが抑えられているような気がしたが、それも又良し。
大阪難波の「うまいもの工房・羅漢」にて。肴はお造りの盛り合わせ、竹麦魚(ほうぼう)の煮付け。

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天遊琳(三重)

吟醸
720ml/???円

家人の手土産。品の良い上立ち香を持ちながらも、意外と濃厚で芳醇な米の風味を感じさせてくれる、旨味とコクのある味吟醸タイプである。蔵元は文久2年創業の四日市にあるタカハシ酒造。昭和8年以来、伊勢神宮などの新嘗祭に奉納する木桶仕込みのお神酒を、高橋社長自ら杜氏として造り続ける蔵元である。「天遊」は天空に心を遊ばせる大らかな心の状態を表し、「琳」は美しい玉という意味を持つ。
肴は鰤と鮭の刺身、おでん、剣先するめ。

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初孫(山形)

魔斬生原酒・生もと純米本辛口
720ml/1312円

「魔斬」とは酒田に伝わる、主に漁師などが使う切れ味鋭い小刀(間切り)のこと。今日では魔除けの縁起物として売られている。切れ味の良い辛口の酒ということでこの名が付けられた。美山錦を55%精米し、山形酵母で醸している。搾りたての原酒ではあるが口当たりは意外にまろやかで、濃厚な米の旨味が口の中に広がる。+10とかなりの辛口だが、キレとバランスが良いためかさほどに辛さは感じない。
千住の食遊館にて購入。肴は白子ポン酢、剣先するめ等々。

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瀧澤(長野)

純米吟醸
1800ml/2993円

吟醸酒らしい華やかな香りとしっかりとした味わいが特徴。蔵元は上田市で酒造歴150年以上の信州銘醸。新酒鑑評会で金賞の常連である。原料米は長野県で契約栽培された美山錦、酵母は901号、そして仕込水には日本有数の軟水と言われる信州中仙道、和田峠の黒耀水を使用。ちなみに和田峠はかつて中山道最大の難所と呼ばれた峠である。肴はお通しの治部煮、地鶏のたたき、せせりの炭焼、焼き大根、鶏のモツ煮。新橋5丁目「海で魚を食べる鳥」にて。

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黒龍いっちょらい(福井)

吟醸
1800ml/2447円

新橋の超繁盛店だった「魚金ほんよこ店」の店長・佐藤さんが「田町魚金」に移籍したので、米国帰りの友人達を連れて訪れた。魚金名物の刺身六点盛り(鮪・カンパチ・烏賊・帆立・生蛸・〆鯖・鱈白子・うまづら等実は十二点盛り)や、牡蠣と白子の鍋を肴に飲んだのが黒龍の定番吟醸とも言える「いっちょらい」。福井の方言で「自分にとって一番良いもの=一張羅」のことである。福井県産五百万石を原料米に使用。上品で程良い吟醸香と、すっきりとクセのない旨さが、魚の味をさりげなく引き立ててくれる。

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甲子正宗(千葉)

純米
720ml/1029円

「きのえねまさむね」と読む。千葉県産の八反錦とアケボノを原料米に使用。酒造りの郷「酒々井(しすい)」の清冽な地下水で仕込んだ辛口タイプ。口当たりはまろやかだが、コシがあってしっかりとした味わいを持つ。少し熱めの燗が旨い。「スローフードニッポン2009・第1回燗酒コンテスト」金賞受賞酒。蔵元は県内随一の生産量(三千石)を誇る、大正14年創業の飯沼本家。酒造りには三百年の伝統を持つとのこと。
千住の食遊館で購入。肴は自家製あん肝ポン酢と鰤の刺身。

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末廣(福島)

伝承山廃純米
720ml/1050円

山廃造りは、明治〜大正期にかけての酒造技術の権威であった嘉儀金一郎氏が、「生もと造り」の過酷な山卸し作業を廃して創始したもの。そして嘉永三年 (1850)創業の末廣酒造は早くから嘉儀氏を招聘、以来一世紀近くにわたり「嘉儀式」として技を伝承している。という訳でこの酒の味は、いわば山廃造りの一つの基準とも言えるもの。酸味と甘味がバランス良く入り混じった、燗上がりのするまろやかで玄妙な中口タイプである。
千住の食遊館で購入。肴は白子ポン酢、お造りの盛り合わせ等。

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旭興(栃木)

特別純米二段式酸基醴もと
1800ml/2730円

「さくら亭」の主人に燗で旨いのを所望し、出されたのがこれ。聞き慣れないこの商品名「二段式酸基醴もと(にだんしきさんきあまざけもと)」は、明治30年頃考案され幻に終わった酒母の製造方法で、糖化した米・米麹に乳酸菌を添加して乳酸発酵させ、その後酵母を添加、再び米・米麹を糖化させたものを添加する酒母の製造方法である。生もと系独特の乳酸の香りはあるものの、生もと程の乳酸臭さはない。まろやかな風味と口当たり。常温と飲み比べると、燗で味が開くのがよく分かる。
蔵元は明治25年創業の渡辺酒造。肴は鮪の酒盗とクリームチーズ。

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福を呼ぶ新酒(滋賀)

特別純米生酒
1800ml/2520円

いかにも縁起の良さそうな酒銘である。「萩の露」で知られる福井弥平商店による、醸造段階で無病息災・厄除祈願のお祓いをした、年に一度の限定酒。米は地元近江高島の「夢みらい米」を使用(60%精米)。3000俵の中から粒揃いや成分等で厳選した「粒選り米仕込み」とのこと。芳醇な米の香りが口の中に広がり、コクのある旨味がガツンと来るなかなかに濃厚な味わいである。
肴はつきだしのチーズ豆腐と牡蠣の土手鍋。三宮「味工房・さくら亭」にて。

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桃川(青森)

純米酒
720ml/1034円

全日本国際酒類振興会主催の全国酒類コンクールで、2004年と2008年春季の2度「純米酒部門」で1位に輝いている酒。純米酒らしいまろやかさとコクがありながらも、クセがなく万人受けするタイプなので、そういった点が高評価に繋がっているのだろう。燗が旨い。
蔵元は明治22年(1889)創業の桃川(株)。創業当時、百石川(奥入瀬川の地元での通称)の水を使用していたことから、「百(もも)」を果物の桃に代え「桃川」と名付けたとのこと。肴は旬の寒鰤、鰺、鮭の造りと帆立の煮付け弁当。

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吟醸倉敷(岡山)

吟醸酒
500ml/1380円

妹がくれた旅行土産。 倉敷の阿智神社で年2回行われる「素隠居」祭りで振舞酒に使われている酒とのこと。原料米には55%磨いた備前朝日を使用。芳醇な上立ち香とスッキリとした飲み口を特徴とする、やや辛口の吟醸酒である。
蔵元は明治11年創業、「燦然」「倉敷小町」「櫻冠」等の銘柄で知られる菊池酒造。玄人裸足の音楽人として地元でも有名な社長が、杜氏としてモーツァルトを流しながら酒造りをしているというユニークな蔵。肴は実家での寄せ鍋。

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龍馬からの伝言・日本を今一度せんたくいたし申候(高知)

純米酒
720ml/1250円

龍馬が勝海舟の下で神戸海軍塾塾頭を務めていた文久3年(1863)6月29日、姉乙女に宛てた手紙にある有名な言葉を冠した純米酒。日本酒度+8の超辛口タイプである。骨太な味わいを持ちながらくどさを感じさせない、切れ味の良い男酒である。燗を付けるとより一層辛みを増す。
家内の高知土産第2弾を正月用に取っておいたもの。肴は寿司と刺身盛り合わせ、おつまみ色々。

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天上夢幻濁酒(宮城)

純米吟醸無濾過
500ml/1155円

純米吟醸の無濾過ながら、生ではなく一度火入れした濁り酒。500mlのデカンタ瓶とコルク蓋の組み合わせが、なかなかに良い感じを醸し出している。米には宮城産「蔵の華」を使用(55%精米)。しっかりと濃醇な米の味と風味が存分に楽しめ、全体にほんのり甘口だが、後味は意外にあっさりとしてくどさがないため、料理と一緒でも楽しめる。
蔵元は明治39年(1906)創業、加美郡の中勇酒造店。主銘柄は「鳴瀬川」。「夢幻」は吟醸、純米酒以上の高級酒のみに使用されている。北千住「食遊館」にて購入。肴は鰤の刺身、あん肝、炙りサーモンのにぎり鮨。

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神月(秋田)

生もと純米
720ml/1034円

よく見ると英字新聞で全体を包んでおり、「杜氏藤田喜代美隠し酒」のラベルが貼られている。米は美山錦を59%精米し、酵母は1701号を使用。世界最大のブナ原生林が育んだ白神山地の水で仕込んでいる。生もと純米の割には比較的口当たりが素直でクセがなく、比較的万人受けする飲みやすいタイプ。燗を付けると飲みやすさが増す。
蔵元は明治12年創業の小玉醸造。元々は醤油・味噌の醸造を手がけたことに始まり、大正2年から清酒造りをスタート。「太平山」が主銘柄である。肴は初日が筋子の醤油漬、舞茸/椎茸のバター醤油炒め、豚タン塩焼。開栓翌日は〆鯖とおでん。北千住「ザ・プライス」にて購入。

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奥播磨(兵庫)

純米おりがらみ生22BY
720ml/1522円

年末の頂き物。単独銘柄としては酒本舗中最多の6回目登場となる、おなじみの「奥播磨」。今回はおりがらみ生の22BY新酒だ。澱自体は瓶の底にうっすらとある程度で、蕎麦猪口に注ぐと米と麹の香りがふわりと鼻腔をくすぐる。新酒ならではのフレッシュさの中に、程良い酸味と豊かな米の旨味が調和して、何とも幸せな気分になる。原料米は兵庫夢錦(55%精米)、酵母は9号を使用。
肴は初日が同じく頂き物の牡蠣の佃煮、数日寝かせた後は粕汁と共に。

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安芸虎(高知)

純米生
1800ml/2840円

神楽坂「ろばたの炉」での二杯目。四年半ぶりに巡り会った、我らが阪神タイガースのキャンプ地・タイガータウン安芸市の地酒「安芸虎」である。虎のしっぽがはみ出たラベルが目印。
きりっと引き締まったボディのある中辛口で、スッキリとした爽やかさの中にも旨味と芯の強さを感じさせる。生酒ではあるが食中酒としても最適。米は60%精米した阿波産の山田錦。
肴は黒豚角煮の串焼、キンキの煮付け。

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松の寿(栃木)

純米吟醸
1800ml/3150円

同年代のお客様との心安らぐ忘年会。神楽坂で近頃人気の板前料理店「ろばたの炉」にて酒杯を傾ける。料理は勿論、お酒のラインナップも粒揃いで、ビールで喉を潤した後一杯目にこの「松の寿」純米吟醸を頂く。芳醇な上立ち香と華やかな含み香は、知らずに飲めば大吟醸かと思わせること必定である。米の甘み・旨み・酸味が見事にバランス良く調和した佳酒。蔵元は慶応年間創業の松井酒造店。
肴はお造りの盛合せ(中トロ/カンパチ/〆鯖/鰤/鯛)、どんこ椎茸の焼物、アスパラの焼物、じゃこと京菜のサラダ。

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萬寿鏡(新潟)

特別純米酒
720ml/1160円

香り控えめで、適度なコクとふくらみのある中辛タイプの特別純米酒。ぬる燗にしても常温で飲んでも、雑味が少なくまろやかな味わい。どちらかといえば食中酒向きか。原料米は麹米に五百万石(60%精米)、掛米にゆきの精(55%)を使用。
加茂市にある蔵元(株)マスカガミは明治25年(1892)の創業。萬寿鏡の銘柄は万葉集等和歌に由来するが、創業当時に所轄の税務署長がおめでたい文字を当てて命名したとのこと。山田錦を使わずオール新潟県産米での酒造りに取り組み、また県内で唯一酒の甕貯蔵を行っている蔵でもある。肴は鰹のたたき、粕汁、豚の味噌焼

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龍馬(高知)

純米大吟醸
500ml/1200円

家内からもらった高知土産。女ばかりで讃岐うどんを喰いに出かけたというから、ついでに土佐まで足を延ばしたのだろうか。「龍馬伝」もついに先月で終わってしまったが、暗殺シーンを観る気になれず、録画したまま放置してある。
さてこの「龍馬」純米大吟醸は、7月に飲んだ純米酒と同時期に発売されたもの。ラベルに万国公法があしらってある。山田錦を50%磨いた、すっきりとした中に飲み応えを感じる淡麗辛口タイプ(+6)。肴はサーモンのたたきと粕汁。

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老亀(広島)

特別純米
1800ml/2800円

六甲「粋酔」での新銘柄。広島県産の八反錦を60%まで精米し、広島21号酵母を使って低温で熟成させた特別純米。ラベル裏には「ほのかにメロンのような香りがして…」とあったが、個人的にはさほど感じなかった。旨味がありながらも綺麗な飲み口の、喉越し・後味ともスッキリとした+5度の辛口。蔵元は北広島町で元禄10年(1697)頃から酒造りを行っている老舗の小野酒造。主原料の米は全て自家水田で作っている。
肴は森三中ならぬ「盛三品」(焼椎茸・はまち造り・牛のたたき)

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梅乃宿(奈良)

山廃純米吟醸
1800ml/2730円

三宮の焼鳥屋「アヒル」にて、3種試飲セットの後は山廃純吟の「梅乃宿」をぬる燗で頂く。深く濃厚な味わいとバランスの取れた旨味はこの蔵の山廃ならでは。ほっこりと体も心も温まる。
明治26年創業の蔵元は、平成元年から山廃仕込を復活させ、今年で22年。平均年齢が20代後半という若い蔵人たちが、生もと仕込をはじめ昔ながらの伝統の酒造りを受け継いでいる。

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紀伊国屋文左衛門(和歌山)

ひやおろし純米
1800ml/2520円

久々に下戸の家内と二人で外飲み。無性に焼鳥が食いたくなり、三宮の「アヒル」へ。例によって900円で3種類が試飲できるセットを注文。「小左衛門・純吟おりがらみ」「楯野川・純米吟醸」、そしてこの「紀伊国屋文左衛門」のひやおろし純米を選ぶ。おりがらみのほの甘さ、純米吟醸の華やかさ、そしてひやおろし純米のフレッシュなキレの良さが三者三様で、我ながら良き選択と悦に入る。肴は新鮮な鶏刺盛り合わせ。

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小笹屋竹鶴(広島)

生もと純米原酒
1800ml/5250円

三宮「味工房さくら亭」での上燗第3弾。一人飲みの隣客があれこれ試すのに聞き耳を立てていたが、その中で最も盛り上がっていたのがこの「竹鶴」。生もとと普通の純米原酒の両方を常温で試させてもらい、存在感が際立つ生もとをぬる燗で頂く。香りは「花巴」同様バナナを思わせる含み香が口中に広がり、喉越しは意外に元気で硬い感じ。もう一年程寝かせたらもっと深みとまろやかさが増すだろう。
蔵元は享保18年(1733)から「小笹屋」の号で酒造を営む竹原市の竹鶴酒造。日本のウイスキーの父・ニッカの竹鶴政孝氏の生家でもある。肴は柚の香りが利いた烏賊の塩辛。

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花巴(奈良)

山廃仕込特別純米酒
1800ml/2940円

三宮「味工房さくら亭」での上燗第2弾。酵母無添加で約40日かけて育成された山廃酒母の純米酒である。バナナを思わせるほんのりと濃厚な含み香が立ち上る。口に含むと柔らかな酸味が全体をバランス良く包み、ふっくらと感じるコクと旨味が飲み手の気持をほっこりとさせてくれる。米は徳島県産の山田錦 (70%精米)を使い、仕込「弓絃葉の井戸」から汲み上げた大峰山系の伏流水で仕込む。
蔵元は明治45年創業、奈良の美吉野醸造。肴は山廃のぬる燗と相性抜群の自家製チーズ豆腐。

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天穏(島根)

攻め純米
1800ml/2835円

久々の三宮「味工房さくら亭」。肌寒い夜だったのでお勧めの燗酒を所望すると、最初に出されたのがこの「天穏攻め純米」である。純米大吟醸から純米酒まで、いろんな酒質の上槽押し切り(攻め)部分だけをブレンドした平成20BYの純米酒。「攻め」はあらばしりの反対で、もろみを搾る時最後に圧力をかけて搾る部分のこと。一般的に雑味が多いと言われるが、燗の付け方が絶妙だったせいか、そんなことを感じさせないまろやかな飲み口であった。
蔵元は明治4年創業、出雲市の板倉酒造。肴は雲丹を乗せた湯葉のお浸しと、ぽんじりと蝦芋の照焼。

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宮水の華(兵庫)

特別純米酒
300ml/476円

滋賀出張の際、宿での晩酌用にと当地の地酒を探したが適当な量のものが見当たらず、大津駅近くのコンビニで兵庫の酒を買う。酒どころ灘を支える「宮水」を発見した魚崎郷の蔵元・櫻正宗の別銘柄。兵庫県産の山田錦を65%精米して仕込んだ、どちらかといえば淡麗だが、しっかりとした深みを感じさせるやや辛口の純米酒である。肴は駅前のショッピングセンターのB1で買い集めた惣菜いろいろ(鰹のたたき・卯の花・蓮根の煮物・海鮮丼etc.)

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参宮(三重)

正殿・大吟醸中取り
1800ml/3500円前後(?)

久々の阪急六甲「粋酔」で久々の新銘柄。大吟醸の中取りがグラス450円で飲めるのはうれしい限り。この「参宮」は搾り機から自然に流れ出た酒を無濾過でそのまま瓶に詰め、瓶火入れにて殺菌したもの。香りはほのかで口当たりも品が良く、クセのない滑らかな飲み口の淡麗辛口タイプ。伊勢への宿場町として栄えた名張にある蔵元・澤佐酒造は、寛政5年(1793)創業の老舗。香落渓から滲み出た地下水と良質の伊賀米のみを使い、各工程を手造りで醸している。肴は明太子と白魚の玉子焼、焼椎茸、潤目鰯。

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THE手取川正宗(石川)

本醸造
720ml/1000円

龍のイラストをあしらった今風の赤いラベルが印象的で、しかも1000円。成城石井で見かけて、ちょいと取り上げてみるには良いかなと軽い気持で購入したが、飲んでみて驚いた。「あれっ、吟醸?」と思わせる華やかな香りと軽快な中にもコクのある飲み口は、ブラインドで飲めば本醸造とは思わないだろう。実際、原料米には山田錦(掛米)と五百万石(麹米)を使い、50%まで磨いているという。裏ラベルにも「発売30年の感謝を込めて『究極の本醸造』を限定発売致します」とあるが、その宣言に恥じない佳酒。ぬる燗でも香りは消えない。肴はおでん。

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神亀(埼玉)

純米酒
1800ml/2900円

社会人一年生の頃からお世話になっている先輩と、久々の二人飲み会。前々から気になっていた老舗の居酒屋「みますや」(神田司町)に足を運ぶ。思った以上に店内は広い。創業から百年以上経っており、なかなか風情のある空間である。
麦酒で喉を潤した後、数ある酒のリストから歴史あるこの店での一杯目に相応しく「神亀」をチョイス。この蔵元は出荷まで最低でも2年は熟成させる事で知られており、この純米酒もコクがあって落ち着いた風味のシブい辛口。肴は〆鯖、肉豆腐、牛煮込み、ゲソの唐揚げ。

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綾菊(香川)

生貯蔵酒
300ml/348円

小さな瀬戸内の町、香川県綾川町にある綾菊酒造は、創業が寛政2年(1790)の老舗蔵。全国新酒鑑評会で13年連続金賞受賞、通算20回の受賞に輝く「現代の名工」国重弘明杜氏が、地元の酒米オオセトの特別栽培米(無化学肥料・減農薬栽培)にこだわって丹念に醸している。この生貯蔵酒は軽く酸味と苦味が効いた、スッキリと飲みやすい辛口タイプ。
肴はおでん盛り合わせ。新橋4丁目「でん姫」にて。

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越乃誉(新潟)

生貯蔵酒
300ml/351円

「越乃誉」は文化11年(1814)創業、新潟県柏崎市にある老舗・原酒造の主銘柄。明治44年に柏崎の大火で工場住宅を焼失したり、4代目当主が柏崎市長を務めたり、昭和天皇の巡幸先となったり、日中国交回復の乾杯の酒としてNHKで紹介されたり、2007年の新潟県中越沖地震で一面酒の海になる程の損害を被ったりと、物語の多い蔵元さんだ。この生貯蔵は原料米に五百万石を使用。まさに老舗蔵が醸す越後の味、といった感じのクセのない正統派淡麗辛口である。
肴は鶏のたたきと焼鳥五種、枝豆、トマト。新橋4丁目「ええかげんや」にて。

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越乃毘沙門(新潟)

純米吟醸
300ml/420円

越後の酒らしい上品な淡麗辛口。さっぱりとした飲み心地のスッキリ系純米吟醸である。口当たりは軽くクセもないが、喉を通った後にさりげない旨味が感じられる。蔵元は今日の清酒造りの主流となっている速醸もと発祥の蔵で、主銘柄「お福正宗」で知られる長岡市のお福酒造(創業明治30年)。千住の東京リカーセンターにて購入。
肴は鮭の刺身と旨塩鍋。

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越後雪紅梅(新潟)

ひやおろし純米
720ml/1365円

気がつけば、今年もひやおろしの季節である。年々早くなる一年のサイクルに思いを馳せつつ、選ぶは「越後雪紅梅(せっこうばい)」のひやおろし純米。厳冬期に醸し、ひんやりとした蔵の中でひと夏バランス良く熟成した旬の酒である。「越後のひやおろし」から来るイメージに反し、飲み口は意外とコクがあってしっかりとした辛口。蔵元は天保13年(1842)創業、長岡市の長谷川酒造。ほぼ全ての工程を手造りで行っている。
肴は秋刀魚の刺身、にぎり鮨など宅飲みで数日に分けて。

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車坂(和歌山)

紀州黒潮 魚に合う吟醸酒
1800ml/2100円

登場三度目の「車坂」、今回は「魚に合う吟醸酒」というちょっと変わったサブネームを持つお酒である。魚の生臭さを取り口をサッパリさせてくれるアミノ酸が豊富に含まれ、しかもキレの良い辛口の酒を目指したとのこと。実際にお刺身に合わせて呑んでみると、まろやかな口当たりで味わいは軽く、後味もスッキリとしてクセがない。吟醸にしてはコストパフォーマンスも良く、結構オススメ。
立ち呑み魚金ほんよこ店にて。肴は刺身ブツ盛(鮪・カンパチ・活蛸・烏賊・鰺・鰹etc.)と牛すじ煮込み。

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慶長(京都)

吟醸
300ml/340円

300ml 瓶の吟醸で340円は、そのまま単純に一升瓶分へと換算(×6)しても2040円だから、吟醸にしてはかなりの安さだ(一升瓶で売られる場合は1600〜 1700円位か)。その分中味はどうかな、と思いきや上立ち香も程々にあって、飲み口も軽やか。すっきり系の淡麗辛口である。肴は鰺の刺身とおでん。蔵元の平和酒造合資会社は延享元年(1744)の創業。量的拡大のための宣伝費をかけない、低価格と高品質に重点を置いた酒蔵経営を行っている。

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越乃景虎「龍」(新潟)

普通酒
1800ml/1800円

「魚金」ほんよこ店の常連カップルが結婚!ということで、なぜか新橋ではなく草加の酒場で御祝い。一軒目「加賀廣」では日本酒を飲むきっかけを失い、二軒目でようやくありついた。一杯目に呑んだ+20度の超辛口「ばくれん吟醸」は紹介済なので、二杯目の越乃景虎「龍」を取り上げる。
普通酒ながら地元産五百万石を65%も精米、「晩酌で飲んで欲しいからこそ、手をかけて造っている」という杜氏の言葉通り、スペックは吟醸並だ。これで一升瓶1800円は安い。スッキリした中に膨らみがあり、柔らかな口当たりと、サラリとした喉越しが特徴のバランスが良い酒。料理にも合わせやすい。

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鳩正宗(青森)

純米吟醸
720ml/1470円

十和田市にある鳩正宗(株)は明治32年に稲本商店醸造部として創業。「鳩正宗」の銘柄は昭和初期、蔵に棲みついた一羽の白鳩を守神として祀っていたことが由来とのこと。この赤いラベルの純米吟醸は、上品で華やかな吟醸香、程良い酸味、シャープな切れ味がそれぞれ巧く調和した、バランスの良い飲み口が特徴である。原料米には青森県産の酒造好適米「華吹雪」を使用(50%精米)。
肴は鮭の刺身、鰹のたたき、蟹のお寿司。

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越乃寒梅(新潟)

特撰・吟醸
1800ml/3350円

久々の寒梅である。本醸造は6年程前に飲んだが、吟醸となるともはや記憶にない。雪解け水のように軽やかでキリッとした淡麗辛口、口当たりも喉越しも後味もさらりと品が良い。まさに銘酒健在といった感じ。たまにこういったクセがなくて軽快なヤツを飲むとホッとする。
三宮の「四季旬菜あつ」にて。肴は突き出しの牛肉しぐれ煮、炙り豚足、焼き秋刀魚。

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小鼓(兵庫)

花 本醸造
1800ml/1974円

北野「うえ山」での二杯目。といっても一杯目の「能代」との間に、友人が所望したフルボトルの白ワインを挟んでいるが…。
原料米は兵庫北錦(65%精米)。とりたてて特徴のない本醸造だが、スルスルと喉を通るすっきり系で、何となくホッとする味わいを持つ酒。気の利いた定番酒といったポジションか。蔵元は丹波の西山酒造場。仕込水に使っている清流竹田川の伏流水は、「口に含んだ時のふくよかな旨みが、いったん飲み込むと、驚くほど早くすっきりと消える、実にいさぎよい味だ」と「美味しんぼ」では紹介されている。肴は丸はげ(カワハギ)の煮付けと豚の角煮。

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縄文能代(秋田)

吟醸生酒
1800ml/3150円

久々に生酒らしい生酒を飲んだ。豊かな米の風味と米の香り。甘すぎず辛すぎず、程良く肴を引き立てる。ちなみに肴は刺身三点盛(太刀魚・縞鯵・秋刀魚)、芋サラダなど。北野ハンター坂外れの「うえ山」にて。
蔵元の喜久水酒造はトンネル貯蔵で知られているが、そのトンネルは能代市の中心部から東に約10kmにある旧国鉄の鶴形トンネル。広さは約100坪で 1996年にJRから購入、「地下貯蔵研究所」と名付けて酒の貯蔵庫に仕立てたもの。2000年には登録有形文化財に登録されている。

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国権(福島)

純米吟醸氷清
180ml/350円

「氷清(ひょうせい)」は暑い夏に日本酒の原酒をロックで飲もうという、蔵元横断型の夏季限定企画。今回飲んだ「国権」の他、「田酒」「出羽桜」「手取川」等も商品化している。氷の溶けがあらかじめ考慮された度数の高い原酒タイプなので、少量の氷なら酒が程良く冷えて味が崩れないとのこと。しかしそんな仕様とはつゆ知らず、前回の「外ヶ濱」吟醸原酒同様そのままで飲んでしまった。純米吟醸のイメージとは一味違う、フルボディのヘビーな飲み口だ。たまたま肴が鰻の肝焼だったため相性は良かったが、次回こそは氷を浮かべて飲みたい。

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外ヶ濱(青森)

吟醸原酒
300ml/400円

「田酒」でおなじみ、青森市の西田酒造店による別ブランド。吟醸原酒ということで、グラスに注ぐといかにも濃厚そうな味わいの黄金色である。アルコール度数も 20度あり、ガツンと喉に来る味わい。肴なしでは少々飲みづらい感もある。そして飲み終えてからラベルの左端を見ると「酒と炭酸」の表示が。どうやら某問屋が中心になって仕掛けている、日本酒の炭酸割り(酒サワー)向けに造られた酒のようだ。道理で味が濃い。もっと早く気づいていたら、炭酸水で割って試してみたのに…、惜しいことをした。

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奥の松(福島)

純米大吟醸スパークリング
290ml/588円

これはもう通常の日本酒とひと括りにはできない。純米大吟醸らしい豊かな吟醸香と上品な味わいを兼備しつつ、さっぱりとした炭酸の清涼感のおかげで連日の猛暑には打って付け。日本酒はちょっと…という人でもこいつは別物だろう。シャンパングラスに注げばスパークリングワインと変わらないし、洋食を含めた幅広い料理に合わせられる。
スペック的には50%磨いた福島県産米を原料米に、安達太良山の伏流水を仕込水に使用。低温でじっくりとビン内発酵させたもの。福島県ハイテクプラザが開発した新酵母の採用によってクエン酸・りんご酸を多く含んでおり、そのおかげで爽やかな酸味が魅力となっている。
肴はトンカツ、鮭と鰺の刺身、鮭ハラスのソテー、ピリ辛烏賊天。

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亀の王(新潟)

純米吟醸生貯蔵酒
720ml/1500円

約一年ぶりに呑んだ「亀の王」。幻の米「亀の尾」を掛米として仕込んだ純米吟醸で、久須美酒造を応援する「和醸良酒・酒は風の会」加盟店のみで取り扱う限定品だ。麹米には兵庫県産の山田錦を使用(55%精米)。麹蓋による丁寧な麹造りによって醸されている。控え目ながら確かに香る上立ち香とスッキリした飲み口、柔らかな味わい。夏になるとつい呑みたくなる酒の一つ。肴は旬の秋刀魚とカンパチの刺身、にぎり鮨、鰻の肝焼。

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千代菊(岐阜)

有機純米生貯蔵酒
300ml/500円

岐阜羽島にある蔵元の千代菊株式会社は、元文三年(1738)から酒造りを始めたという老舗である。仕込水は鵜飼で名高い長良川の伏流水で、地下128mの井戸から汲み上げて使用。アイガモ農法で育てた有機栽培米を原料にした酒造りにも積極的に取り組んでいる。今回の有機純米生貯蔵酒もその一つで、ミディアムボディの飲みやすい辛口タイプ。しっかりとした味わいを持ちながら、ぐいぐいと呑める軽快さも兼ね備えている。肴は食遊館の閉館間際に半額で買ったにぎり鮨とお刺身。

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鷹勇(鳥取)

濁り酒純米山田錦瓶燗
720ml/1050円

山田錦100%(精米歩合70%)、協会9号酵母を使って醸し、瓶詰めした後で火入れをした瓶燗の濁り酒である。濃厚な口当たりの辛口(+4)ではあるが、舌で探るとほのかな甘味が隠れている。
蔵元は明治5年創業の大谷酒造。仕込み水は蔵から程近い倉坂で大山の伏流水を汲み上げ使用している。酒名「鷹勇」は愛鳥家だった初代当主が、大空を舞う鷹の勇姿に魅せられて名付けたとのこと。杜氏を務める坂本俊は平田市出身の出雲杜氏。平成10年「現代の名工」に選ばれ、平成14年には黄綬褒章を受章している。

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緑川(新潟)

純米吟醸「雪洞貯蔵 緑」
1800ml/3360円

生田新道で腹一杯寿司を食べた後で妻を先に帰し、親父の行きつけの店に場所を変え二人ではしご酒。一軒目の「雪国」で「黒松剣菱」のコップ酒を飲んだ後、加納町の「四季旬菜あつ」へ。偶然にも「味工房さくら亭」と同じビルであり、階の上下に親子がそれぞれ行きつけの店を持っていたというのも面白い。
カウンターに座り、バーナーで軽く炙った地鶏を肴にちびちび飲んだのが、緑川の「雪洞貯蔵緑」。搾ったばかりの純米吟醸酒を一升瓶に詰め、1本1本火入れした後に雪洞の中で約半年間貯蔵・熟成させた雪洞貯蔵酒である。キリッとした淡麗辛口で、程良い旨味もあって後味のキレも良い。

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瑞兆(兵庫)

吟醸
180ml/294円

とある盆休みの夜。親父と妻と三人で三宮・生田新道の「すし政」へ。近頃は回転寿司ばかり、ちゃんとした寿司屋のカウンターでお造りやにぎり鮨を食べるのは久々である。
生ビールで喉を潤した後、冷酒を注文した際に出されたのが一合瓶の「瑞兆」吟醸。「沢の鶴」の上級銘柄で、過去に何度か飲んだことのあるおなじみの酒である。取り立てて特徴のない、強いて言うなら料理の邪魔をしない食中酒型の吟醸であり、この日は肴の旨さを十分に引き立ててくれた。

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越後路(新潟)

本醸造
180ml/298円

東京から新神戸へと向かう夕餉どきの新幹線車中にて、色鮮やかな海鮮丼を駅弁代わりに堪能しつつ、駅の売店で購入した「越後路」本醸造を飲む。缶には「まろやかな辛口」と書かれてあり、飲んでみると確かにその通りだが、本醸造にしては意外に濃醇で、「ワンカップ○○」辺りとは一味違う存在感がある。原料米は五百万石で(65%精米)。蔵元は長岡市の美の川酒造。文政10年(1827)の創業で、最大1トンまでの小さなタンクを使う事で、細部まで神経の行き届いた丁寧な酒造りを行っている。

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鳥海山(秋田)

純米吟醸
1800ml/2625円

顧客との打合せが早く終わったので、またも夕暮れ時から千住「酒屋の酒場」へ。カウンターに座るや否や間髪入れずに注がれたのが、ブルーの瓶とラベルがいかにも涼しげで夏向きの「鳥海山」純米吟醸。でかでかと「爽快辛口」と書かれている。ほんのりと吟醸香漂う、口当たりのさっぱりとした軽快かつ爽やかな辛口タイプ。これなら夏の盛りでも、「とりあえず」のビール抜きでいきなり酒から始められる。
肴はもやしナムルと鮑の造り。この肝付き鮑、他店なら軽く千円は取られたろうなぁ。その後は「陸奥八仙」の純米吟醸無濾過と「鳩正宗」の純米吟醸を飲みながら小鯛酢と鰹の粕焼。

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阿櫻(秋田)

純米吟醸
720ml/1500円

宅飲み用に「食遊館」で購入。目立つ位置に「秋田酵母No.12」のラベルが貼られてあるが、これは秋田県醸造試験場と秋田県酒造組合が、主に純米酒向けとして共同開発した新しい酵母。軽快で爽やかな上立香を特徴とし、まろやかで後味きれいなタイプの酒が多い様だ。この「阿櫻」純米吟醸もその特徴通りの味わいで、リンゴの蜜に似たフルーティな風味を持つ。原料米は秋田小町(55%精米)。蔵元は明治19年創業の阿櫻酒造。北海道産の鮭とばを炙りながらちびりちびりと。

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本州一(広島)

純米吟醸無濾過
1800ml/2800円

どうにも腹の虫が治まらない事があった暑い夕暮れ。早々に仕事を切り上げて開店2分前の千住「酒屋の酒場」へ飛び込む。小ジョッキで喉を潤した後に出された本日の一杯が、この「本州一」純米吟醸無濾過。まるで生酒の様なフレッシュ感だが、どうやら丁寧に一本ずつ瓶燗火入れしたものらしい。フルーティで品の良い吟醸香が特徴で、口当たりもまろやか。芳醇な米の香りが喉に広がる。後味もスッキリとさばけが良く、夏の海鮮ネタと飲るにはピッタリである。
というわけで、肴は鰺酢と鮭の粕焼。その後「陸奥八仙」の純米酒と「雑賀」の純米吟醸を飲みつつ赤貝のひもをつまむ。

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奥播磨ダブルエックス(兵庫)

純米生21BY
720ml/1450円

猛暑を吹き飛ばすありがたい夏の頂き物。「ダブルエックス」と言えば学生時代に流行ったスポーツタイプの車を想い出すが、播磨の銘酒「奥播磨」のブランドである。この変わった名前は酵母由来で、9号系の蔵内酵母を主体に7号、10号からできた酵母名を「XX」と呼んでいたら、そのままお酒の正式名称になったとのこと。原料米は夢錦(55%精米)。元々濃醇な飲み口のものが多い奥播磨の中でも、酸度が3.0と高いせいか、一際ガツンと来るしっかり系の味わい。味の濃い料理にも負けない旨辛タイプである。肴は刺身盛り合わせ(鯛・平目・烏賊・鰺)。

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竹泉(兵庫)

木桶仕込純米にごり酒
1800ml/3150円

阪急六甲の立呑「粋酔」での、期間限定ラインナップ。「竹泉」初の純米にごり酒で、原料米には山田錦を使用(70%精米)、木桶仕込のため出回る量も限られたレア品である。「開栓注意」の貼り紙の通り発泡量が結構多く、口に含むとシュワシュワッと炭酸が弾けて清涼感がある。にごりにしては甘さ控え目で、適度な酸味もあるため呑みやすいが、その分油断すると酔いが回りやすい。肴はマスターご自慢の新作、塩焼そば。

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正雪(静岡)

純米大吟醸生
1800ml/4200円

岡山県産の備前雄町(45%精米)の持つ味わいの深さ、まろやかな旨味と酸味、香り高い吟醸香をバランス良く調和させた純米大吟醸。濃厚な厚みを感じさせる味わいを持ちながらも、口当たりはあくまで柔らかである。蔵元は宿場町風街並み作りが進む「由比」の、旧東海道沿いにある銘醸・神沢川酒造場。
引き続き北野坂の「栄ゐ田」にて。肴はのどぐろの塩焼、茄子田楽等。

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[2010年7月24日] この日の感想・書評へ→

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金冠黒松(山口)

大吟醸無濾過生
1800ml/4820円

前回に続いて北野坂「栄ゐ田」にて。2年連続モンドセレクション最高金賞受賞・全国酒類コンクール吟醸・大吟醸酒部門第1位獲得という実績を誇る銘酒。兵庫県特A地区の山田錦を50%精米し、清流錦川の伏流水で仕込む。馥郁としてフルーティーな吟醸香、豊かな米の旨味、バランスの取れた洗練された味わい。安心して呑める高級酒である。肴は三つ葉とトウモロコシの掻き揚げ、クリームチーズのおかか和えなど。

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亀(静岡)

純米大吟醸
1800ml/12439円

名杜氏滝上秀三氏が醸す、初亀酒造のフラッグシップ商品。これまで紹介してきた酒の中で最も高価であろう。兵庫県東条産特A地区の山田錦を35%精米して造った純米大吟醸を、マイナス3℃で3年間熟成させた絶品。上品な中にも存在感のある上立ち香を楽しみつつ、口に入れるとスルスルと喉を通り、心地よい余韻と共に幸福感が残る。まあ一升瓶で12000円も出せば旨くて当然かも知れないが、やはり凡百の追随を許さない凛とした気高さを感じさせる味わいではある。
肴はバイ貝や枝豆、穴子寿司等色々入った前菜盛り合わせ、出汁巻き玉子他。神戸北野坂「栄ゐ田」にて。

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龍馬(高知)

純米
500ml/840円

ミニストップの酒コーナーにて発見。そのものズバリ「龍馬」の酒銘とあっては買わずばなるまい。酒米は山田錦(70精米)を使用、日本酒度+4、酸度1.5 の骨太な辛口タイプ。ラベルには龍馬の所用刀があしらわれており、同時発売された純米大吟醸には「万国公法」が、純米吟醸には高杉晋作から贈られた「スミス&ウェッソン」の短銃が、それぞれラベルにあしらわれている。
蔵元は安芸市の菊水酒造。芋焼酎「龍馬」と麦焼酎「竜馬」も有り。肴は鰻の肝焼とトロサーモンの刺身。

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国芳乃名取酒(北海道)

特別純米
300ml/580円

社員旅行2日目、ニセコ・尻別川の清流で生涯初のラフティングを大いに楽しんだ後、夜の宴席で絶品の会席料理を肴に楽しんだのが、赤穂浪士を描いたラベルが目を引く「国芳乃名取酒」(くによしのなとりざけ)。討入りを果たした義士が喉をならす酒にちなんで造られた、芳醇でドライな大辛口(+10)の特別純米酒である。原料米は55%精米した美山錦で、わずかな酸味を感じさせながらも、切れ味が鋭くスッキリとした味わいを持つ。蔵元は銘酒「男山」でおなじみ、旭川市の男山株式会社。

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扶桑鶴(島根)

純米吟醸
1800ml/2950円

前回に続いて札幌「たかさごや」にて。約半時後に晩餐を控えた身ではあったが、どうしても烏賊ゴロが食べたい!ということで、2杯目に所望したのがこの「扶桑鶴」。上品な上立ち香、スッキリとした中にしっかりとしたコシのある辛口タイプ。食中酒としても最適で、烏賊ゴロの旨味を引き立てるバランスの良さを持つ。
蔵元は山口との県境・益田市の桑原酒場。明治36年(1903)の創業で、吟醸以上のお酒は総米600kg以下の小仕込みで行っている。

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大法螺(北海道)

純米酒
720ml/1300円

創業10周年ということで、今年の社員(研修)旅行は二泊三日で札幌〜ニセコへ。初日の夕食会は南3西4にあるキリンビール園新館で行ったが、集合までの時間を利用して、真向かいの炉端焼「たかさごや」で一時間程のんびりと一人呑みを楽しむ。約10ヶ月ぶりに訪れたが、AMラジオから昭和の歌謡曲などが流れていて、いつもながら何とも言えず良い雰囲気の店である。
さて、つぶ貝の刺身に合わせて注文した「大法螺」は、石狩平野のほぼ真ん中にある新篠津村産きらら397で造った(精米歩合60%)、スッキリ系辛口の純米酒。蔵元は「国士無双」などで知られる旭川・高砂酒造。

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水芭蕉(群馬)

活性にごり純米生酒
720ml/1365円

ビンの中で二次発酵させた、スパークリングタイプの活性にごり酒。夏向きのサッパリとした口当たりである。活性とは酵母菌や酵素がまだ活きている状態のこと。酒器に注ぐと薄濁りの中にシュワシュワと炭酸が立ち上り、口に含むとシャンパンのような弾ける爽快感と、すっきりした酸味、バランスの取れた微かな甘味が広がる。米は地元産の五百万石を60%磨いて使用。蔵元は尾瀬の麓にある永井酒造(明治19年創業)。
肴はにぎり鮨、お造り切り落としミックス、肉玉吸い。

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寒菊(千葉)

純米無濾過生原酒
720ml/1365円

北千住「食遊館」の酒売場で試飲販売をしていたので、純米の無濾過を2品試してこの「寒菊」を選択。濃厚かつ芳醇な米の香りと風味を持つ、無濾過生原酒の王道を行くような純米酒である。蔵元の寒菊銘醸は明治16年の創業。先頃大吟醸「夢の又夢」が、モンドセレクションの最高金賞を2年連続で受賞したとのこと。地ビール「九十九里オーシャンビール」の醸造元でもある。肴は成城石井で買ったじゃこ天スティックと鱈子の煮付。

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尾瀬の雪どけ(群馬)

夏吟・純米吟醸本生
1800ml/2940円

引き続き「粋酔」にて。新橋「魚金」の看板酒でもある龍神酒造「尾瀬の雪どけ」の夏期限定酒を、この店で呑めるとは思わなかった。東京で知り合った飲み友達と神戸でバッタリ会った様な気分だ。
「Ice Breaker」のオン・ザ・ロックスの後に飲んだせいか、夏向きのスッキリとしたキレのある飲み口の中にも、冴えた旨味がフワーッと口の中に広がって心地よい。原料米は山田錦(50%)。飲んだ印象よりは意外と度数が高い(17度)。アテなしでの締めの一杯。

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Ice Breaker(京都)

純米吟醸無濾過生原酒
1800ml/3000円

久々に訪れた六甲「粋酔」にて遭遇。昔流行った「Pengin's Bar」を思い出させる、いかにも夏向けの涼しげなボトルだ。蔵元はフィリップ・ハーパー氏が杜氏を務める「玉川」の木下酒造。半年間熟成させた純米吟醸の無濾過生原酒で、五百万石と日本晴を9号酵母で仕込んでいる。ロックで飲るのを前提にしており、個人的には少々抵抗があったものの、飲んでみると意外に味がぼやけず、これはこれで有りだなぁと納得。氷抜きだと酸味が強く、口当たりも結構ヘビーであった。肴は鰹のたたき。

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月山(島根)

芳醇辛口純米
720ml/1135円

濃紺の紙に「月山」と金で箔押しされた渋いラベルに惹かれ、北千住「食遊館」にて購入。開けたばかりの時は少々堅い印象があったが、一日置くと少しふわっと開いた感じで、芳醇辛口の名の通りグンと旨味と膨らみが増した。米は五百万石と神の舞を70%磨いたもの。
蔵元の吉田酒造は文政九年(1826)の創業。戦国期の尼子氏の居城「月山富田城」が築かれていた月山の麓に蔵がある事から命名されたという。肴は鮃のえんがわ、蛍烏賊酢味噌。

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初垂れ雫(香川)

純米上澄み
150ml/399円

「初垂れ雫」(うぶたれしずく)はその名の通り、もろみを搾る時、初期に垂れてきた雫の上澄みを掬い上げた、米の風味たっぷりの純米上澄み淡にごりである。コクと旨味と程よい酸味のある、まったりとした飲み口の中辛口。香川県観音寺にある川鶴酒造(1891年創業)が醸した「地酒マイスター瀬金醸造認証酒」で、契約栽培棚田米山田錦を100%使用(65%精米)。
肴は枝豆と鰹のたたき。酒も肴も北千住「ザ・プライス」で購入。

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富士錦(静岡)

しぼりたて原酒
720ml/1018円

初めて飲む酒なので何とも言えないが、元々こうした味わいなのか、或いは流通過程で何かあったのか、喉を通る前後に甘酒の様な米麹臭が鼻腔に残る。慣れてくるに連れてそれも一つの個性と感じられるが、少々変わった味という印象が残った。飲み口そのものは、アルコール度数が高い原酒の割にはスッキリとした中辛口。
蔵元は元禄年間創業の富士桜酒造。自然の宝庫・柚野(ゆの)の里で約300年にわたり、富士山の伏流水で酒造りを行う老舗である。肴はスーパーで40%OFFの刺身6点盛り(鮪赤身・中トロ・帆立・イナダ・鰹・サーモン)とにぎり鮨。

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まんさくの花(秋田)

杜氏直詰純米吟醸生原酒
720ml/1365円

いかにも気の利いた酒屋の棚に置かれていそうな「杜氏直詰」の四合瓶が、北千住「食遊館」の日本酒売場に何気なく並んでいたので、思わず買ってしまった。
蔵人栽培米の酒造好適米「吟の精」を55%精白し、長期低温発酵による吟醸仕込みで醸した後、約3ヵ月間蔵の氷温庫で熟成させた純米吟醸の生原酒。±0度で酸度は1.7。ジューシーな米の旨味とまろやかな酸が心地良く、後味のキレも良い旨辛口タイプである。肴は同じく「食遊館」閉店間際の半額にぎり鮨。

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出雲誉(島根)

上撰DAIGOラベル
300ml/400円

「出雲誉」の蔵元竹下本店は、薩長同盟が締結された1866年に創業した老舗で、12代目当主が竹下登元総理であることは衆知の通り。そして“ウィッシュ”の DAIGOが竹下氏の孫であることも有名な事実であるが、彼の決めポーズをあしらったDAIGOラベルが、同蔵から県内限定で販売されていたので、家人が仕事で島根へ出張した際お土産に買って来てくれた。
どちらかと言えば甘口の口当たりで、クセがなく膨らみがあってまろやかな味わいの上撰。燗にすると一際柔らかみが増す。肴はお刺身(中トロ・鯛・イサキ・サーモン)。

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庭のうぐいす(福岡)

辛口「鶯辛」
1800ml/2100円

阪急六甲「粋酔」の新ラインナップ。原料の一部に等級検査で「規格外」となった山田錦を使用しているため、本醸造クラスの造りでありながら特定名称酒を名乗れず、その代わりにリーズナブルな価格で提供されている。スッキリとライトな旨味を持つ淡麗辛口タイプだが、マスターによれば「前日口開けした時よりも味が乗っている」とのこと。蔵元は久留米市の北野天満宮から徒歩1分、参道沿いにある山口酒造場。1832年から酒造りを続ける老舗蔵だ。
肴は出前のにぎり鮨。

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六歌仙(山形)

五段仕込純米酒・元禄の詩
1800ml/2310円

「雪化粧」という酒米を使って五段仕込みで醸した濃醇甘口-12の純米酒。糖類添加のベタッとした輩とは全く異なる上品でまろやかな米の甘味が楽しめる。料理と合わせるというよりは食前酒的な感覚で楽しむのがベストかも。蔵元は昭和60年に5軒の蔵元が結合して村山市に誕生した六歌仙酒造。肴は前菜四種盛(大根、山芋、もずく、胡瓜)と味噌玉子(卵黄を味噌に漬け込んだ酒肴)、ポテトサラダ、鮎の山椒煮など。ハンター坂から路地を西に入った「うえ山」にて。

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妙の華(三重)

山田錦90%山廃純米無濾過あらばしり生
1800ml/2580円

「るみ子の酒」でおなじみ伊賀の森喜酒造場が、山田錦を10%しか削らず、山廃仕込みで造った無濾過の純米酒。米を削らない分旨味と酸味がしっかりと残った (酸度2.4)、骨太な味わいに仕上がっている。「さくら亭」の店主に頼んで半分を冷やしたまま、もう半分をぬる燗にしてもらったが、温めても殊更酸味が強まる訳でもなく、意外にするすると呑める。但し連れのワイン好きは「酸が…」と顔をしかめていた。
肴は手羽先の香味揚げ、上ミノ唐揚げ、筍の明太子焼、締めはいつもの台湾風焼そば。

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賀茂金秀(広島)

130雄町純米生
1800ml/2835円

東広島の金光酒造が創業130周年を記念して、県産の雄町を100%使って醸した限定の純米酒。「賀茂金秀」は2003年から立ち上げた新ブランドで、限られた酒販店との直取引で販売されている。ほんのりと南洋果実系の香りが立ち上り、口に含むと上品な中にもしっかりとしたコシの強さが感じられる。
肴は水茄子のゼリー寄せ玉子豆腐重ね、ポテトサラダ、銀鱈西京焼。久々に旧友と共に訪れた三宮「味工房・さくら亭」にて。

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千寿白拍子(静岡)

山廃純米
720ml/1260円

兵庫県産山田錦を100%使用し、蔵内の井戸より湧き出る名水・天竜川伏流地下水で醸した山廃仕込の純米酒。いかにも濃醇そうな琥珀色で、飲み口自体はまろやかで少し甘い口当たりだが、間もなくどっしりとしたコクと旨味が口の中に広がり、喉越しもズシッと力強い。熱めに燗を付けても味のバランスが崩れず、まろやかさがより引き立つイメージ。蔵元は磐田市の千寿酒造。明治35年の創業で、「千寿白拍子」の酒銘は源平の世に当代一の白拍子(舞姫)といわれた千寿が、地元に残した悲しい恋物語に由来する。
肴は1日目が鮪の刺身と蛍烏賊、2日目が豚しゃぶ。

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すずろ(山形)

普通酒しぼりたて
720ml/726円

「白鹿」でおなじみ灘・西宮郷、辰馬本家の季節限定商品。とりたてて特徴もクセもなく、搾りたて独特の米の香りや爽やかなフレッシュ感もさほど感じられないが、まあそれなりに飲みやすく、何と言っても四合瓶でこの値段なので、コストパフォーマンスは悪くはない。ちなみに「すずろ」とはそぞろの古語で、心のおもむくままに物事をするさまの意味。
肴は刺身の盛り合わせ(鮪・鰺・サーモン・帆立・鰹)。

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初孫(山形)

生もと純米吟醸・旬香
720ml/1349円

「旬香」(しゅんか)は搾ったままの生もと造りの純米吟醸を氷温貯蔵し、新鮮な風味を生かして瓶詰めした出羽燦々100%(精米歩合55%)の季節限定品。器に注ぐと吟醸酒らしい華やかで品の良い上立ち香が鼻腔をくすぐり、口に含むと爽やかな酸味と甘味がバランス良く広がり、その後を生もと造りならではのしっかりとした旨味が追いかけてくる。後味もさっぱりしているため、食中酒にも最適。
肴は食遊館で半額調達した鰹と天然鰤の刺身。

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瓢太閤(徳島)

純米酒
270ml/399円

「瓢太閤」(ひさごたいこう)は日本生粋地酒生産者協議会プロデュースによる、「全量単一米純米酒」小瓶ラインナップの一つ。原料米には徳島県産日本晴を 100%使用している。ラベルにもある通り、素朴な中に、きりっとした味わいのある骨太で辛口の純米酒。燗を付けると一際柔らかさと膨らみを増す。
蔵元は日新酒類傘下にある阿波市の太閤酒造場。安政4年(1857)創業の老舗で、鑑評会金賞の常連でもある。肴は穴子の蒲焼缶。

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西の関(大分)

手造り純米酒
720ml/1197円

約4年と8ヶ月ぶりに飲む「西の関」。米は広島県産の八反錦と大分県産ヒノヒカリをそれぞれ60%磨いている。柔らかい口当たりながら、どっしりとしたコクがあって、ほのかな甘味と上品な旨味が口の中に広がる。後味もくどくなく程良い余韻。冷やでも燗でもバランスの良い酒だが、特に燗を付けるとなめらかさと膨らみを増す。
千住の食遊館にて購入。肴はにぎり鮨、鮭のお造り、卯の花。

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賀茂鶴(広島)

純米
300ml/398円

会議で遅くなり、「粋酔」の開店時間に間に合わなかったので、おつまみと共に阪急六甲のOASISで購入。すっきりとしてクセがなく、ぐいぐいと飲めるバランスの良い中辛口タイプ。自己主張が少ない味なので、スーパーの半額惣菜さえもおいしく感じる。肴はキビナゴの唐揚げ、牡蠣フライ、ポテトサラダ。

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琵琶の長寿(滋賀)

純米生原酒
1800ml/2700円

4月から東京の大学に通い始めた息子と、初めて千住「酒屋の酒場」へ。これからこういう機会も増えると思うと実に楽しみである。「琵琶の長寿」は当夜の一杯目。しっかりとした酸味と程良い甘味がバランス良く馴染み、飲み応えあり。蔵元は大吟醸はもちろん、上撰・佳撰クラスの普通酒まで全て手搾りにこだわる、滋賀県北部にある高島市の池本酒造(昭和元年創業)。ちなみに二杯目以降は「鳥海山」「大山」。
肴は牛煮込み、〆鯖、鯖塩焼き、牡蠣フライ、鮪中落ち、ニラのお浸し、玉葱入り薩摩揚。

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北秋田(秋田)

大吟醸
720ml/970円

兵庫県産山田錦を100%使っていながら(精米歩合50%)、四合瓶で1000円を切る大吟醸ということで、つい気になって話のタネに購入。正直さほど期待せずに飲んでみたが、意外に上品な味と香りを持ち、そこそこ大吟醸らしい格も感じられる。もっと値が張る割に大して旨くない酒を思えば遥かに上出来。蔵元は昭和19年創業、「雪の十和田」「北鹿雪中貯蔵」などで知られる大館市の北鹿酒造。平成に入って10度以上も金賞を獲得している蔵だけに、安価でも侮れない。肴は食遊館で買ったにぎり鮨。

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秀緑(茨城)

山廃本醸造辛口
720ml/945円

生もと酒母と吟醸酵母(9号酵母)を組み合わせたことによって、豊潤な含み香としっかりとしたキレ味を持たせた辛口の本醸造。ブラインドで飲めば純米酒と思ってしまいそうな、どっしりとしたコクを感じる。山廃造りだけあって燗にすると膨らみが出て、一際存在感が増してくる。原料米は地元産の美山錦(65%精米)。
蔵元は板東市の大塚酒造。平成8年に現代名工を受賞した南部杜氏の高桑育氏が醸す。肴は閉店間際の北千住「食遊館」で買った半額にぎり鮨と鮪の造り。

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出羽ノ雪(山形)

生もと純米
720ml/1000円

先頃飲んだ「信濃錦」同様、日本名門酒会がプロデュースした四合1000円「ウチ飲み純米酒」シリーズの一つ。原料米は「美山錦」と「はえぬき」。吟醸酒とは一味違う香りの華やかさと、若々しい口当たりが特長。スッキリした中にも米の旨みが広がる。ぬる燗にすると味と香りに一層膨らみが出るのは、やはり生もとならでは。
蔵元は米どころ庄内・鶴岡にある渡會本店。元和年間(1616〜1623)の創業というから、約400年の歴史を持つ老舗である。肴はスーパーで買ったにぎり鮨とお造り(カンパチ・鮭)。

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五橋・無垢之酒(山口)

純米吟醸無濾過生原酒あらばしり
1800ml/3045円

日本名門酒会による毎年恒例の企画商品。小寒から立春までの時期に造られた純米吟醸のあらばしりを、無濾過無調整の生原酒で瓶詰めしたもの。今季は10蔵がラインナップされており、今回飲んだのは岩国の地酒「五橋」酒井酒造のもの。トラタン村産の山田錦を原料米に使用(55%精米)。9号酵母を使ったオーソドックスな純米吟醸で、豊かな米の風味を持ちながらもすっきり感があり、全体のバランスも良く後味も心地良い。
久々の「酒屋の酒場」にて。肴はほうれん草のお浸し、関鰺の刺身、鰻の肝焼、厚揚げ。

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熊川一番地(東京)

純米
300ml/500円

文久3年(1863)創業、「多満自慢」で知られる石川酒造のサブブランド。同蔵の所在地が福生(ふっさ)市熊川一番地にあることから付けられた銘柄である。春にも関わらずかなり肌寒い夜だったので、一本丸ごとぬる燗にして飲む。口当たりはやや甘めでしっかりとしたボディのある純米酒。原料米は日本晴 (60%精米)。
宿場通りのセブンイレブンで購入。肴は焼きししゃもにマヨネーズを付けて。

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浜福鶴(兵庫)

大吟醸備前雄町
720ml/928円

北千住「ザ・プライス」の酒売場で思いがけず灘の「浜福鶴」に遭遇。全量備前雄町使用の大吟醸(精米歩合50%)で1000円を切る価格は驚きだが、「浜福鶴」の造りなら外れはあるまいと思い即購入した。“酒米の元祖”と言われる雄町米の中でも、岡山県備前地区のものは品質の高さで知られている。
お造り(鮪・鰺・鮭・鰹ほか)とにぎり鮨、そして白子ポン酢を肴に早速封を開ける。酒器に注ぐと大吟醸らしい華やかな香りが立ち上り、口に含むとスッキリとした中に、ふくよかな旨味が広がる。キレイな味わいの大吟醸。

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志比(福井)

純米しぼりたて生貯蔵酒
300ml/398円

出荷前に一度火入れした生貯蔵なので、搾りたて独特のフレッシュ感は少ないが、スッキリとした中に旨味とコクのある辛口タイプ。
蔵元は「白龍」で知られる吉田酒造。創業は文化3年(1806)で、自社栽培米を霊峰“白山”の麓から湧き出る伏流水で仕込む。「志比」は、蔵元のある永平寺町周辺がかつて「志比庄(しひのしょう)」といわれ、現在もその地名が残っていることにちなんで、「地元の人に長く愛される酒を造りたい」と開発した銘柄。阪急六甲「OASIS」にて購入。肴は鰻の蒲焼、〆鯖。

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信濃錦(長野)

かかし純米酒
720ml/1000円

日本名門酒会がプロデュースした四合1000円「ウチ飲み純米酒」シリーズの一つ。農薬の使用を極力控え、地元で契約栽培された美山錦を使用(精米歩合 70%)。米の豊醇な旨味と酸味のバランスが取れたコクのある純米酒。燗にするとよりバランスの良さが際立つ。蔵元は伊那市にある宮島酒店。明治44年 (1911)に創業、昭和42年に日本で初めて防腐剤を使わない酒造りを発明して特許を取得。昭和57年には原料米を全て地元産の美山錦に切り替え、平成 3年からは全てを特定名称酒に、平成18年からは全ての仕込みを純米醸造酒としたチャレンジングな蔵である。
肴はおでん、蛍烏賊の寒風干し、玉子焼。

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七冠馬(島根)

特別純米
180ml/360円

日本名門酒会が企画した五寸瓶(高さ約15cm)シリーズの一つ。蔵元の簸上(ひかみ)清酒合名会社はシンボリ牧場と縁戚関係にあり、「七冠馬」は名馬シンボリルドルフにちなんで付けられた銘柄である。原料米には五百万石と改良雄町を使用(各55%精米)、骨太ながら柔らかく穏やかな口当たりを持つ、クセのない辛口タイプ。
肴は鶏刺身四種盛、焼鳥色々(背肝・ハツ・玉ひも・せせり・つくね・肝・手羽先・皮)、厚揚げ。三宮「とり裕KURA」にて。

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伏見男山(宮城)

端麗旨口純米酒
270ml/398円

「ザ・プライス」の棚に並ぶ「全量単一米」小瓶シリーズの一つ。「伏見男山」という銘柄ではあるが、京都ではなく宮城・気仙沼の蔵元男山本店(1912年創業) の酒。創業者が京都・伏見の岩清水八幡宮(男山八幡宮)から製造免許を取った事が銘柄の由来となっている。原料米は全量宮城県産ササニシキで60%磨いている。酸味と旨味のバランスが程良く取れた、純米酒らしい純米酒。常温でも燗を付けてもさほど味わいに差はない。
肴はサーモンの刺身、牡蠣フライ、にぎり鮨。

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明鏡止水 垂氷(長野)

特別純米槽しぼり
1800ml/2520円

「粋酔」新ラインナップ第7弾。「垂氷(たるひ)」とはツララのこと。年間100石限定の純米槽しぼりで、山田錦を60%磨き、蓼科山系の伏流水と蔵内培養した酵母で醸している。穏やかな香りと、軽やかな口当たり、そして透明感のある綺麗で上品な味わいを持ち、後味もスッキリ。「明鏡止水」のイメージに相応しい酒である。
蔵元は元禄2年(1689)創業の大澤酒造。肴は自家製蛍烏賊の塩辛、鮪と山芋千切りの和え物大蒜醤油卵黄乗せ。

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竹泉(兵庫)

特別純米無濾過生原酒
1800ml/2730円

「粋酔」新ラインナップ第6弾。但馬産の五百万石を60%磨いて、蔵付き酵母で醸した純米の無濾過生原酒。口に含むやふわっと豊かな米の風味が広がり、飲み進める毎に旨味が深まってくる。ボディの効いた濃醇さが特徴で、無濾過の生にしては全体にキリッと締まった中辛口。蔵元は朝来市にある田治米(たじめ)酒造。小さい蔵ながら三百年を超える歴史を持ち、当主は十九代目とのこと。
肴は秋刀魚の西京焼、烏賊の塩辛、卵黄の大蒜醤油漬。

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四季桜 貴酒(栃木)

特別本醸造生酒
720ml/1050円

豊かな米の香りと風味が楽しめる搾りたての本醸造生酒。フレッシュな口当たりの後、濃醇な旨味が口中に広がる。後味も意外とスッキリ。蔵元は明治4年 (1871)創業の宇都宮酒造。昭和47年からは自作田で「五百万石」造りを手がけ、平成3年より16年までJAL国際線ファーストクラス搭載酒として採用された。インターナショナルワインチャレンジ(IWC)の新設SAKE部門で金賞を受賞するなど、積極的に海外にも展開している蔵である。
北千住「食品館」で購入。肴は自室で鰯つくねと鶏肉の一人鍋。

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宮水の郷(兵庫)

生もと特別純米酒
1800ml/2400円

「粋酔」の新ラインナップ第5弾。伊勢神宮の御料酒として知られる灘の銘酒「白鷹」(1862年創業)が、宮水地帯に位置する西宮市内の会員酒販店だけに限定販売している銘柄。兵庫県美嚢地区の棚田で作られる特上級の山田錦を100%使用し、生もと造りで仕込んでいる。味は灘の「男酒」そのものと言える濃醇辛口タイプで、燗を付けると一際膨らみが出て旨味が立ってくる。

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雪の茅舎(秋田)

純米吟醸
1800ml/2940円

「粋酔」でのニューラインナップ第4弾。今年の「dancyu」日本酒特集号にも大きく取り上げられている。上品な上立ち香とふくよかな旨味、すっきりとした後味を持つ純米吟醸。蔵人自身が栽培した秋田酒こまちを50%精米し、自家培養酵母で仕込む。
蔵元は明治35年(1902)創業、由利本荘市にある齋彌酒造店。発酵中のもろみに櫂入れをしないという独自の酒造りを展開しており、全国新酒鑑評会において、平成に入って11回の金賞受賞は秋田県1位である。
肴はうるめ鰯と生牡蠣、牡蠣フライ。

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香住鶴(兵庫)

生もと本醸造
1800ml/1890円

「粋酔」での新ラインナップ第3弾。キレの良さを特徴とする生もと仕込の本醸造。+5の辛口タイプで、生もとにしては意外に素直な飲み口で軽快さもあるので、様々な料理に合わせやすい。常温でも燗でもOK。どちらかと言えばぬる目がオススメ。
蔵元は伝統の生もと造りにこだわる香住鶴(株)。但馬地方で最も歴史のある蔵で、創業は享保10年(1725)。初代の屋号は「福智屋」で、大正末期に地名の香住にめでたい鶴を加えた現在の銘柄になった。肴はツバスの造り、目刺し。

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玉川(京都)

山廃純米あらばしり
720ml/1250円

前回に続く「粋酔」での新ラインナップ地酒2杯目。北錦を66%精米し、自社蔵付き酵母と城山の湧き水を使って醸した、アルコール17-18度の濃厚で落ち着いた口当たりの山廃純米あらばしりである。初日は常温で頂いたが、次の晩にぬる燗で戴くとさらに旨味が感じられた。
蔵元は天保13年(1842)創業、日本海に面した丹後市久美浜町の木下酒造。「梅乃宿」で修行を積んだ英国人フィリップ・ハーパー氏が平成19年度より杜氏を務め、次年度にはさっそく全国新酒鑑評会で金賞に輝いている。肴は、濃厚な山廃と相性抜群のうるめ鰯。

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雁木(山口)

純米無濾過生原酒槽出あらばしり
1800ml/2782円

阪急六甲の立呑「粋酔」で、「2月から地酒を置きたいがお奨めは?」とマスターに聞かれ、昨年11月の「日本酒フェスティバル」で一緒に呑んだ「雁木」を推薦。早速今津の酒屋で入手し置き始めてくれた。これでまた通う楽しみが増えたというものだ。
今回呑んだ純米無濾過生原酒のあらばしりは、年に一度(毎年2月に)発売されるおりがらみタイプの限定酒。凝縮された旨味、力強い味わい、程良い吟醸香。そして味のふくらみ。コストパフォーマンスは抜群である。肴は鯛のカクテルソース和え。

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嘉泉(東京)

特別本醸造
300ml/450円

酒造好適米(種類は不明)を60%まで精米し、吟醸酵母を使用した特別本醸造酒。ふくらみがあってしっかりとした中辛口タイプ。蔵元は「田むら」と同じ東京都福生市の田村酒造場。南部杜氏に厳しく育てられた地元出身の社員で酒造りを営んでいる。「嘉泉」の名は九代目勘次郎が敷地内で酒造りに最適な井戸を掘り当てた際、この水を「よろこぶべき泉」として讃え、酒銘にしたとのこと。脇に「まぼろしの酒」とあるが、セブンイレブンで買える…。
肴は「食品館」で買った鮨と鶏の竜田揚げ。

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あら玉(山形)

純米吟醸
300ml/525円

米・水・酵母・麹・人の全てが山形づくしの純米吟醸。山形県オリジナルの酒米「出羽燦々」を50%磨いて、万年雪を頂く月山の伏流水で仕込む。日本酒度+3、酸度1.5のスッキリとした中に旨味とコクのある、柔らかな口当たりの中辛口。蔵元は寛政9年(1797)創業の和田酒造。過去20年で12回の金賞受賞を誇る実力蔵である。
北千住「食品館」にて購入。肴はふぐ刺。

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野火止(埼玉)

純米吟醸無濾過生原酒
720ml/1260円

新聞紙に包まれたいかにも無骨な佇まいで、北千住駅前の食品館1Fの酒売場に並んでいた。「野火止」とは聞いたことのない変な名前の銘柄だなあと想っていたら、「野火止用水開通350周年記念」として生まれた清酒らしい。地元米「朝の光」を新座の深井戸水で醸した無濾過の純米吟醸生原酒で、豊潤な米の風味とどっしりとコクのある味わいが特徴。蔵元は関東三大梅林にちなんだ「越生梅林」を主銘柄とする入間郡越生町の佐藤酒造店(創業1844年)。肴は食品館で買ったにぎり鮨とかんぱちの刺身。

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久比岐(新潟)

しぼりたて無濾過生原酒
300ml/560円

コンビニチェーンのミニストップが、2005年から新潟の蔵元・頚城酒造と共同開発しているオリジナル日本酒の「久比岐」シリーズ。今回は「しぼりたて無濾過生原酒」である。米は契約栽培の八反錦を使用。無濾過の生原酒にしては甘味の少ない、比較的スッキリと切れ味のある辛口タイプの搾りたてである。なお、一部のミニストップ社員も原料米栽培の農作業や酒造り作業に参加しており、売上の一部は同地域で行われる水源環境保全活動に寄付される。
肴は同僚からお土産にもらった雲丹の一夜漬けに味付海苔を添えて。

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陸奥八仙(青森)

純米大吟醸・華想い
1800ml/3150円

青森県産で開発に15年かけたという吟醸酒造好適米「華想い」を50%精米し、八戸の名水「蟹沢の清水」を使用したお手頃価格の純米大吟醸。口に広がる上品な含み香と、膨らみのあるまろやかな味わい、そして切れ味と共に程良い余韻のある後味は食中酒にも最適である。
肴はほうれん草の胡麻和え、タットリ、鰻の肝焼、縞鯵の造り。「酒屋の酒場」にて。

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村祐(新潟)

純米吟醸無濾過生原酒
1800ml/2940円

新橋の立呑み「魚金ほんよこ店」にて。いつもは判で押した様に「尾瀬の雪解け」特別本醸造しか飲まないが、この日は親しいお客様の接待ということで、ほんの少しだけ奮発してみた。品の良い米の甘味と共に、無濾過生らしい甘酸っぱい風味が交わる個性的な味わい。後味も重くないので、原酒ながら食中酒にも仕える。
肴は、一人呑みの時には量が多すぎて注文できない刺身六点盛(カワハギ・〆鯖・生蛸・鰤・平貝・鰺)、焼き白子、肉豆腐、柚大根。

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萬歳楽(石川)

カップ酒「匠」山廃普通酒
200ml/203円

山廃仕込のカップ酒。普通酒ではあるが五百万石とあけぼのをそれぞれ70%精米している。切れ味の良い辛口タイプだが、その辺のワンカップとはコクと旨味が違う。これで定価203円は安いが、三宮の焼鳥店「とり裕」では750円でこれが出て来た。定価を知ってしまうと微妙に複雑な心境ではある。肴は鶏刺し、焼鳥(皮・肝・背肝・手羽先・玉ひも・ネック)と厚揚げ。
蔵元の小堀酒造店は享保年間(1716-1735)の創業。「萬歳楽」の商標は、12代目小堀甚九郎が世阿弥元清作の謡曲「高砂」の一節「千秋楽は民を撫で萬歳楽は命を延ぶ」から取ったもの。

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玉乃光(京都)

しぼりたて純米吟醸
720ml/1365円

20 代の頃、亡き恩師とよく通った梅田の「玉乃光酒蔵」へ家人と訪れる。店の作りはすっかり変わったが、酒肴の値段はさほど変わっていないのがうれしい。季節柄ちょうど限定品のしぼりたて純米吟醸の原酒が出ていたので注文。フレッシュな口当たりで、米の風味がしっかりと感じられるどっしりとした味わいである。原料米は滋賀・伊吹山麓で有機栽培された美山錦(60%精米)を使用。
肴は鰯の明太子焼、鯛の兜焼、湯豆腐、鶏の手羽焼、出汁巻。

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真澄(長野)

純米酒奥伝寒造り
720ml/1260円

麹米に地元産のひとごこち、掛米に同じく県産の美山錦を使用。自社精米で60%まで磨き、真澄オリジナルの七号酵母で醸している。「ご飯を食べているような」純米酒を目指しているだけあって、米の味わいがふくよかで濃厚な、正統派の落ちついた純米酒。バランスが良いせいか、常温でも上燗をつけても大きく印象を変えることはない。インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)2009で「推奨」を受賞。四合瓶では珍しく蓋がコルク栓タイプである。セブンイレブンで購入。肴は頂き物の雲丹一夜漬と白菜漬。

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本洲一(広島)

しぼりたて純米吟醸
1800ml/2800円

広島の酒造好適米『千本錦』を60%精米し、広島酵母で仕込んだ純米吟醸の無濾過生原酒。吟醸酒らしい華やかな含み香と、搾りたてならではのピリッとした舌触り、濃厚でコシのある力強い飲み口が特徴である。蔵元は大正5年創業の梅田酒造場。地元の杜氏が地元の米を使い、蔵の裏手にある岩滝山の伏流水で仕込む。
前回と同じ「酒屋の酒場」の続き。肴は殻付き焼帆立貝、関鰺の刺身、北寄貝サラダ、鰻の肝焼。当夜はさらに「道灌」を戴いたので、肴六品と酒三合で合計3520円。

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新政(秋田)

六號特別純米酒しぼりたて生原酒
1800ml/2790円

軽やかでしなやかな口当たりの後に、芳醇で柔らかな米の含み香がふわっと口の中に広がり、後味はスッと綺麗に切れる感じ。全体に柔らかい味わいながら一本芯の通った、溌剌としたフレッシュなしぼりたて生原酒である。原料米は美山錦と吟の精。ちなみに新政で使用している「六號酵母」は、平成16年に発見された昭和初期の原株から、特に優秀な特性を持つ酵母を培養・選抜し、平成19年に「六號改」と名付け実用化したもの。
肴はタットリ(韓国風鶏肉と野菜のピリ辛煮込み)と煮魚。北千住「酒屋の酒場」にて。

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田むら(東京)

純米吟醸
1800ml/2790円

岩手県産の酒造好適米「吟ぎんが」を55%まで精米し、低温長期醪で醸造。手間のかかる袋取りと瓶燗火入れを採用した特別限定の純米吟醸酒。上品な香りと滑らかな口当たりを持つ、バランスの取れた佳酒である。蔵元は東京都福生市で文政5年(1822)より酒造業を営む田村酒造。主銘柄は「嘉泉(かせん)」で、「田むら」は2004年に立ち上げた販売店限定流通の銘柄である。
肴はお通しの雑煮、地鶏のつなぎ(串焼)、ぽんじり、チキン南蛮。新橋5丁目「海で魚を食べる鳥」にて。

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神渡(長野)

純米酒
270ml/398円

「神渡」と書いて「みわたり」と読む。長野県産米ひとごとち(新・美山錦)を65%精米して醸した、辛口タイプの淡麗純米酒。飲み口こそスッキリと軽いが確かな旨味を感じさせる。蔵元は諏訪湖畔の岡谷市にある(株)豊島屋。信州の米、信州の水、信州の人(諏訪杜氏)によって酒造りを行っている蔵である。
肴はあんこうの肝と鰹のたたき。

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笹緑(徳島)

純米酒
1800ml/????円

他家へのお歳暮が回り回って我が家へ。徳島県は三好市にある矢川酒造(1855年創業)の「笹緑」詰合せ2本セット。場所を取って困る…と嘆く下戸の知人の嘆きに、家内が素早く反応してくれたお陰である。無論酒達にとっても、我が家に笑顔で迎えられた方がうれしいに違いない。
中味はと言えば、取り立ててクセと特徴のない、極めてストレートな辛口純米酒と本醸造だったが、正月のおせちやオードブルを肴に親父と二人、ひれ酒などしながら二升を4日で空けてしまった。

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じょっぱり(青森)

純米酒
720ml/1121円

新橋駅のスーパー「けいきゅう」にて、箱入りのちゃんとした商品なのに796円の特価で購入。ラッキーである。「じょっぱり」は津軽弁で頑固者のこと。酒米むつほまれを65%精米した淡麗な辛口タイプ。蔵元は弘前の六花(ろっか)酒造。昭和48年に三社が合併してできた蔵で、雪の結晶に現れる幻想的な六角形の花のイメージにちなみ、当時の弘前市長が命名したとのこと。

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手取川(石川)

本醸造無濾過生原酒しぼりたて
1800ml/2250円

平成20年に石川県初の酒造好適米として認定された「石川門」を麹米に、そして五百万石を掛米に使用。新酒ならではの爽やかな香りと豊かな米の旨味がうれしい、コストパフォーマンス抜群の搾りたて生原酒。奥行きがあって優しい甘味と程良い酸味のバランスがなかなか。
開店と同時に満席の千住「酒屋の酒場」にて。ボリュームたっぷりの大根煮、鱈の白子おろし、鰻の肝焼、〆鯖、ゲソ刺と共に。ちなみに2杯目は「繁桝」(槽しぼり生々)、3杯目は「春霞」(特別純米無濾過生原酒)。無濾過生3合と肴五品で計3210円也。

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澤乃井 秋あがり(東京)

熟成純米酒
720ml/1103円

寒中に搾ってから蔵でじっくり寝かせ、“秋あがり”する時期に蔵出しした熟成純米酒。器に注ぐとうっすら琥珀色。いかにもぬる燗にすると旨味が膨らみそうな佇まいをしており、実際その通りであった。「千社札」をモチーフに「奥多摩の秋」を木版画的に表現したラベルが、なかなか風情があってよろしい。
宿場町通りのセブンイレブンにて購入。肴はスーパーで買った刺身盛(鮪・帆立貝柱・鮭・カンパチ)と焼鳥セット。

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[2009年12月30日] この日の感想・書評へ→

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初緑(岐阜)

純米吟醸無濾過生原酒
1800ml/3045円

神楽坂「てしごとや霽月」の続き。メイン料理の「地鶏団子鍋」を肴に締めの一杯。兵庫県産の山田錦を50%精米し、総米700kgの小仕込を行った無濾過生原酒。上品でフルーティな上立ち香、豊かな米の風味、まろやかで膨らみのある味わいが特徴である。
蔵元の高木酒造は、「奥飛騨」の銘柄で下呂市にて酒造りを行っている老舗蔵で、創業は享保五年(1720)。「初緑」は江戸後期天保年間に、尾張の殿様に命名された銘柄を平成19醸造年度から蘇らせたもの。

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[2009年12月27日] この日の感想・書評へ→

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羽根屋(富山)

純米中汲み原酒
1800ml/2730円

日頃お世話になっているお客様をお招きしての、ささやかな年末の宴席。同世代の男3名による楽しいひと時を彩ったのが、富山市にある富美菊酒造(大正5年創業)の限定流通銘柄「羽根屋」。越中産の五百万石を小袋に入れて限定吸水で手洗いし、立山の伏流水を仕込水に、長期低温発酵させた純米原酒。もろみを搾る際、中心に垂れる雫部分だけを汲み出している。米の風味がふわっと広がり、キレの良さとコクのある味わいが両立。料理を程良く引き立てる。
肴はサラダ、刺身盛(鯛・烏賊・鮪・平目・〆鯖)、鰤の西京焼。神楽坂「てしごとや霽月」にて。

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東光(山形)

吟醸
720ml/930円

慶長2年(1597)創業の蔵元、小嶋総本店は、「天地人」でおなじみ米沢藩上杉家の御用酒屋。江戸時代頻繁に「禁酒令」が出された中でも、酒造りを許されていた数少ない造り酒屋の一つとされる(当時米は貴重品で、飢饉のたび禁酒令が出されていた)。
千円を切る売価で某スーパーの売場に並んでいたため、正直なところ余り期待せずに購入したが、やはり日本酒というものは値段を基準にしてはいけない。山形酵母を使った程良く華やかで、後味にコクのある結構辛口タイプの吟醸であった。頂き物の牡蠣の佃煮と共に。

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能代(秋田)

吟醸
1800ml/3150円

取材の後、駅前で散髪して気分も軽やかに「酒屋の酒場」へ。唯一つだけ空いていた奥のカウンターへ何とか潜り込み、親父さんとうだうだ話しながら飲む。一杯目は昨年載せた「陸奥八仙」の槽酒無濾過生だったので、ここでは二杯目の喜久水「能代」だけをピックアップ。口に含んだ瞬間吟醸香と共に微かな熟成香が広がるが、喉越しは意外に軽やか。バランスが良くスッキリと何杯でも飲れる辛口。
肴は〆鯖、北寄貝サラダ、鮭の粕焼、ほうれん草の胡麻和え、きんぴら。

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まなぐ凧(秋田)

純米酒
720ml/812円

秋田は湯沢市の美酒「爛漫」の純米酒用ブランド。麹米に美山錦(65%精米)、掛米にあきたこまち(70%)を使用。ラベルの凧絵は、般若面を図案化し、目 (まなこ)が特徴の湯沢まなぐ凧。蔵元は大正11年創業の秋田銘醸(株)。可もなく不可もなし、といったごくごく普通の辛口酒だが、熱燗にすると、純米なのになぜかベタッとした甘味が感じられた…。
千住の「THE PRICE」にてディスカウントの刺身や寿司などと共に購入。

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稲生(青森)

特別純米
720ml/1300円

千住「酒屋の酒場」のすぐ近くにある成田酒店で、居並ぶ銘酒を前に20分程熟考した末に購入。この店には2年半近く前にも訪れたことはあったが、ここまで秀逸なラインナップが揃っていたとは知らなんだ。
さてこの「稲生」(いなおい)。十和田市にある鳩正宗(株)の創業当時の銘柄とのこと。青森県産の酒造好適米「華吹雪」を55%精米し、奥入瀬川の伏流水で南部杜氏が仕込んだ酒。口切りすぐの時は「吟醸?」と思わせる香味が口中に広がったが、数日置いて飲んでみると少し落ち着いて、旨味と酸味のバランスが取れた素直な食中酒となっていた。

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雑賀(和歌山)

純米吟醸
1800ml/2730円

千住「酒屋の酒場」での2杯目。上品でふくよかな米の旨味と、コクとキレの調和が取れた奥行きのある味わい。吟醸ながらしっかりとした存在感のある酒なので、濃いめの料理にも負けない。肴は鱈子煮、牛煮込み。
蔵元の九重雑賀は岩出市にある、総石数わずか800石程の小さな蔵。元々明治41年に食酢造りからスタートし、清酒造りを始めたのは昭和9年から。現社長は元プロボクサー、とのこと。

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梅乃宿しぼりたて(奈良)

季づくり無濾過生原酒本醸造
1800ml/2200円

10 月半ばから休業していた千住「酒屋の酒場」が、すぐ西側に移築して11/25に新装開店。暫く原稿書きに追われて足を運べなかったが、ようやく顔を出すことができた。年季の入った旧店舗とはがらりと趣の異なる、今風のこざっぱりした店内。カウンターは収容人数が若干減り、その分テーブルは一卓増えたが、座敷がなくなった。年代物のテレビもお役御免となり、液晶テレビが壁に掛かっている。使い込んだ古いカウンターが懐かしいが、店は綺麗になっても良心価格は変わらない。
さて口切りとなる一杯目は「梅乃宿」のしぼりたて。ほのかな甘味とマイルドな酸味、清々しい香りが記念すべき初飲みにふさわしい。肴は中トロとカンパチの刺盛りと鰻肝焼き、ナムルの三種盛。

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[2009年12月 4日] この日の感想・書評へ→

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雁木(山口)

純米大吟醸無濾過ゆうなぎ
1800ml/4494円

先頃神戸に戻った際、神戸ベイシェラトンで開かれた「日本酒フェスティバル」(SSI主催)に、立呑「粋酔」のマスターご家族や飲み仲間連中と参加した。持ち込んだ酒肴をつまみながら、「臥龍梅」「梅錦」「開運」「菊姫」etc.居並ぶ銘酒を次々と試飲して歩いたが、三度四度と足繁く通ったのが「雁木」のブースであった。「雁木」は岩国市の八百新酒造が平成12年に立ち上げた純米無濾過の銘柄で、今回はほぼ全品種を出品。純米の生原酒だけは虎ノ門の「鈴傳」で一度飲んだ記憶があるが、風格ある味わいを持つ純米大吟醸を筆頭に、全ての酒質が濃醇な旨味とバランスの良い味わいを持つ。個人的にしばらく注目したい蔵である。

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参乃越州(新潟)

特別純米
1800ml/3034円

25年来の先輩より、「赤坂で飲めへんか〜?」の急なお誘い。こいつはお断りする訳にはいくまい。早々に仕事を切り上げ「新潟の酒処 越州赤坂店」へ。「久保田」でおなじみ朝日酒造の直営店である。まずは生ビール、そして「久保田紅寿」を一杯ずつ飲んだ後、店名と同じ「越州」の特別純米へ。すっきり軽快な中にも膨らみのある中辛口タイプ。酒米は新潟県産「千秋楽」を使用。「越州」には他に純米大吟醸の「禄乃越州」、純米吟醸の「悟乃越州」等がある。
ちなみにその後は郷土料理の「えごねり」や「煮菜」、「栃尾揚げ」、あるいは鮭の酒浸し、お造り等を肴に「久保田千寿」を瓶毎注文し、ひたすら飲み続けた…。

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米のささやき(兵庫)

大吟醸
720ml/3150円

しばらく東京に住むのなら…と、父親の友人に勧められ東京の兵庫県人会に入会。先頃帝国ホテルで開かれた総会に参加した。懇親会の会場には兵庫の物産が数多く並び、蔵元さんも幾つか協賛出展。とりわけ人だかりが絶えなかったのが、「米のささやき」でおなじみ、龍力・本田商店のブースである。
特A地区産の山田錦を麹米40%、掛米50%まで磨き9号酵母で醸した大吟醸は、いかにも「これぞ典型的な上質の大吟醸」という気品ある味わい。ふだんは手を出さない価格帯の酒だが、蔵主直々のお酌に喜んで一献また一献…。ちなみに去る7月に三選されたばかりの井戸敏三兵庫県知事の姿もあったが、余程の酒好きなのだろう、日本酒コーナーの界隈を始終上機嫌で徘徊&談笑されていた。

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淡緑(群馬)

山廃純米吟醸
1800ml/3500円

足立市場「武寿司」で締めの三杯目。源義経と運命を共にした名刀「薄緑」をしのぶと共に、群馬産の酒米「若水」で醸した淡麗で上品な味わいから、「淡緑」(うすみどり)の酒銘が生まれた。蔵元は「群馬泉」の島岡酒造。ラベルに記載はないが、「淡緑」は全て山廃仕込である。さてこの純米吟醸、バナナチップスを思わせる甘やかな含み香が印象的で、山廃特有の酸味とコクは押さえつつも、しっかりとした旨味とふくよかな味わいが醸し出されている。
握りの方も酒盗でひと息付いた後は、穴子、雌かじき、鯛、そして締めは本日二度目の金目鯛(絶品!)。

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鳳凰美田(栃木)

山廃特別純米
1800ml/2940円

足立市場「武寿司」での二杯目。稀少な酒米「愛山」を使い、山廃仕込で造られた特別純米。「山廃っぽくないでしょう」と店主。確かに濃厚ではあるが、生もと系ならではのコシの強さや重さが強調される感じではなく、口の中でふわりと甘い風味が広がる。愛山という米の性質なのだろうか。
蔵元の小林酒造は生産量六百石と規模は小さいが、毎年いろんな米を使って微妙にスペックを変えた酒を出し、今のところいつどれを飲んでも外れがない。
握りの方は平貝、生鯖(江戸前)、ヤリ烏賊、つぶ貝。そしてひと息入れるため酒盗をつまむ。

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満寿泉(富山)

特撰大吟醸
1800ml/3780円

二週間ぶりに足立市場の「武寿司」を再訪。「定番ですが・・・」と一杯目に出されたのがこの満寿泉の特撰大吟醸。「大吟ですがあっさりしてますよ」の言葉通り、あまり香りが強くなく、程良いすっきり感のある味吟醸タイプである。蔵元は明治期後半創業の枡田酒造店。石高の四割近くを吟醸酒で占める。
握りは例によっておまかせ。鰹で始まり、以下縞鯵、青柳、鰺(淡路産)、白子、小鰭、金目鯛で一杯目を終了。

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お福正宗(新潟)

純米無濾過生原酒
720ml/1099円

北千住駅前の食遊館にて購入。この売場の品揃えはなかなか侮れない。
「平成二十一醸造年度新米仕込み初しぼり澱引き前生原酒」のラベルがでかでかと貼ってあり、酒器に注ぐと無濾過の割には透明感がある。飲み口も意外にキリッとした辛口で、通常の無濾過純米原酒と比べてクセは少ない。酒米は65%精米したふさおとめ。肴は宿場通りのスーパーたなかで購入した「おぼろ豆腐」。蔵元は、現在の酒造りの主流である「速醸もと」を初めて世に送り出した長岡市のお福酒造。

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紀伊国屋文左衛門(和歌山)

純米酒
720ml/1200円

ご同業のライター兼プランナーM女史からの頂き物。グラスに注ぐと淡い琥珀色で、呑むとしっかりと熟成した酒ならではの旨味が口に広がる。冷やも旨いが燗にするとさらに膨らみが増して、この酒の良さが引き出される様だ。
蔵元は先頃呑んだばかりの「超・超久」と同じ、和歌山は海南市の中野BC(株)。BCとはバイオケミカル・クリエイション(生化学)の略で、元々は醤油の醸造蔵だったとのこと。現在は酒造の他、健康補助食品や栄養機能食品、化粧品の製造・販売も手がけている。

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霞山(茨城)

純米吟醸無濾過生々
720ml/1500円

足立市場「武寿司」での締め。三杯で打ち止めのはずが、酒肴にカラスミを出されたお陰で思わずもう一杯注文し、出てきたのが「霞山(かざん)」の純米吟醸。無濾過生にしてはキリッとした飲み口だが、やはりこいつも旨味の乗ったタイプ。蔵元の須藤本家は平安末期から続く日本最古の蔵元。海外出荷にも熱心で、ロンドンで行われるInternational Wine Challengeでの受賞歴が裏ラベルに載っていた。
握りも鰺、生牡蠣(軍艦)、小鰭と続き、縞鯵で打ち止め。締めにしじみ汁を所望する。以上全15貫と純米吟醸4種、酒肴2品(酒盗・カラスミ)、に汁碗+お通しで8000円。腹一杯呑んで喰っての贅沢な午餐だったが、築地だと確実に1.5倍はしたな。

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超・超久(和歌山)

純米吟醸平成十六年氷室貯蔵生原酒
1800ml/3024円

足立市場「武寿司」での三杯目。「三年貯蔵ですが老ねた感じはないですよ」と出されたのがこのH16BY「超・超久」純米吟醸生原酒。確かに三年寝かせた熟成酒ながら、それを全く感じさせない透明感ある味わいで、しかも喉越しは柔らかく、前の二杯同様旨味も乗っている。熟成酒の良いとこ取りといった感じ。三杯目にして当方も店主の品揃えのコンセプトが見えて来た気がする。
「氷室(ひむろ)貯蔵」の名は、かつて雪を集めて冷蔵庫代わりに使っていた先人の知恵を受け継ぐ思いで、蔵元である中野BC(この変わった名前については後日)が自社の貯蔵庫を氷室と名付けた事に由来する。
さておまかせ握りは一段落。自家製の酒盗で箸休めをした後は、当方の所望で赤ムツ、黒ムツ、金目鯛、生鯖を頂く。

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栗林酒造第十七号(秋田)

純米吟醸K6一度火入れ
1800ml/2730円

足立市場「武寿司」での二杯目。「先程のと比べてお好みは?」と店主に尋ねられたので、もう少し辛口でお願いしたところ、この「栗林酒造第十七号」が登場した。「K6一度火入れ」とは6号酵母で仕込み、貯蔵前に一度加熱したもの(いわゆる生詰)。第十七号はタンクのNo.で、いかにも限定品といった佇まいだ。一杯目の「美和桜」より中辛でスッキリしているが、きちんと旨味もある。酒の味を愉しみつつも魚を主役に据えるなら、やはりこれ位がちょうど良いかも。蔵元の栗林酒造店は明治7年の創業で、主銘柄は「春霞」。
おまかせ握りの方は、下味を付けた蛤(軍艦)、この店の名物炙りカマス、鱈の白子(軍艦)、ツメではなく軽く炙って塩を振った穴子。

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美和桜(広島)

純米吟醸雄町生原酒
1800ml/3360円

かねてから訪れてみたかった足立市場内の「武寿司」へ。市場内だから鮮度は抜群、おまけに築地より遥かにお手頃ということで、知る人ぞ知る隠れた人気店だ。朝7時から昼の2時迄の営業で、日祝が休みのため、行けるチャンスは土曜のみ。酒の方もハイレベルとの噂なので、寿司も酒も店主のおまかせでお願いすることに。
という訳で一杯目が、この「美和桜」の純米吟醸生原酒。食前酒にふさわしく吟醸香が華やかで芳しいが、味は意外に濃醇で旨味がしっかりと乗っている。店主曰く:「雄町だからね」。そして握りの方は、鰤、鰹、のどぐろの三品から。濃厚な酒の味と良くマッチして、冒頭から酒も魚も大満足のスタートであった。

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常山(福井)

特撰純米酒
720ml/1050円

「常山(じょうざん)」特撰純米は、五百万石を60%精米し、1年以上低温熟成させ、角が取れ旨味・深みを帯びた状態になってから出荷される純米酒。ほのかにバナナチップを思わせる甘い風味と深い旨味が口中に広がる。ぬる燗にすると酸味が解けて、尚のこと美味しさが開かれる感じがする。
福井市にある蔵元の常山(とこやま)酒造合資会社は、文化元年(1804)の創業。南部流の流れを受け継ぐ社員の栗山雅明氏が杜氏を務めている。肴は一日目が豚もつ鍋、二日目がおでん。いずれも手作り。

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日の出加茂川(山形)

手造り純米
270ml/367円

前回、前々回同様にザ・プライスで購入。ここの棚は、ディスカウントストアだからと言って侮れない。山形県産の酒造好適米「出羽燦々」を55%精米した純米酒。酒器に注ぐとほんのり琥珀色で、口に含むと軽く熟成香が広がる。どっしりとしたコクがあり、どちらかと言えば中甘口か。
蔵元の加茂川酒造は寛保元年(1741)の創業。朝日連峰の恵まれた伏流水のもと、13代当主鈴木七四郎氏が自ら杜氏として仕込んでいる。肴は同じくザ・プライスで購入した焼鳥と枝豆。

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麗人(長野)

特別純米酒・ふなくち氷点貯蔵酒
270ml/367円

前回の「福鼓」と全く同じ、ダークブルーの小瓶に入った企画商品。「麗人」は長野県諏訪市の酒で、蔵元の麗人酒造はフランス革命の年でもある寛政元年(1789)創業の老舗。
この特別純米は、諏訪市豊田地区で契約栽培された酒造好適米「ひとごこち」と、霧ヶ峰高原の伏流水を使い、低温でじっくりと醸造。ふなくちにしては口当たりがまろやかで、微かな酸味が特徴の淡麗中辛タイプ。「麗人」の名にふさわしくキレイな飲み口だ。肴は二日に分けて、豆腐と卯の花(初日)、及び食品館 B1で買った鰺の造りとにぎり鮨。

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福鼓(香川)

純米酒五℃低温貯蔵瓶囲い
270ml/367円

「ザ・プライス」北千住店の酒売場に、それぞれ異なる酒銘ながらも全く同じ紺色の小瓶に「全量単一米純米酒」の紅色の札をぶら下げ、同一価格で棚に並んだシリーズの一つ。恐らくイトーヨーカ堂系列か、日本生粋地酒生産者協議会の企画商品か。ラベルには「福」の一文字と鼓のイラストがあしらわれ、片仮名でフクツヅミと書かれてある。酒米には讃岐の「さぬきよいまい」を使用(65%精米)。器に注ぐとほんのり琥珀色で、いかにも野太い感じのしっかりとした辛口純米である。蔵元は全国新酒鑑評会で10回以上の金賞受賞経験のある、香川県観音寺市の川鶴酒造(明治24年創業)。肴はおでん種をぐつぐつ煮込んで作った半お手製のおでん。

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但馬(静岡)

無濾過純米ひやおろし
500ml/1000円

「粋酔」メンバーとの泊まりがけ飲み会の帰りに、城崎の温泉街へ立ち寄る。湯には入らなかったが、海鮮丼など海の幸に舌鼓を打ち、自分へのお土産にこの「但馬」を購入。口当たりこそ無濾過ならではのどっしりとした辛口だが、喉越しは軽やかで真っ直ぐな味わい。
蔵元の此の友酒造は元禄三年(1690)の創業。地元兵庫の米と、但馬と丹波の境にそびえる粟鹿山から流れ出る地下水で醸す。但馬杜氏伝承の技を三百年にわたって地道に守り続ける小さな手造り蔵である。

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開運(静岡)

純米ひやおろし
1800ml/2625円

やはりこの時期はひやおろしである。それもしっかりと味の乗った、ひと夏寝かせた意味がちゃんと感じられるヤツがいい。その点で外れがないのがやっぱり「開運」。口に含んだ時のまろやかさ、甘味と酸味のバランス、喉越しの柔らかさ、後味のキレの良さ、いずれも申し分なしでホッとする。千住「酒屋の酒場」にて。肴は平目の刺身、鰺フライ、カンパチの照焼、北寄貝サラダ。ちなみにこの四品と「開運」、更に「繁桝」「道灌」の純米を呑んでトータル2750円!

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竹泉(兵庫)

大吟醸生酒
300ml/600円

阪急六甲の立呑「粋酔」のマスターご家族及び常連客3名と共に、豊岡市にあるマスターの旧家へ泊まりがけで酒盛。絶品のつみれ鍋と呑んだ「香住鶴ひやおろし」は写真がないので、代わりに夕食後にちびちび呑んだ但馬の地酒「竹泉」の小瓶を。
いかにも大吟醸らしい華やかな香りと、ほんのり甘味を感じるフレッシュな口当たり、濃醇な飲み口が特徴。かつて全日本国際酒類振興会主催で民間最大級規模の「2003全国日本酒コンクール」大吟醸酒部門3位に選ばれこともある。県内産山田錦を100%使用。蔵元は元禄15年(1702)創業の田治米(たじめ)合名会社。

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道(福井)

梵・純米吟醸
1800ml/3150円

「萩の露」特別純米に続く「味工房さくら亭」での三杯目。穏やかな香り、洗練された透明感のある口当たりの中に、芯のしっかりとした旨味とバランスの良さを感じた、最近呑んだ中では出色の、完成度の高い一杯。思わず「この酒はいいねえ〜」と言葉にしながら戴いた。蔵元は「梵」でおなじみの加藤吉平商店。五百万石を50%近く精米し、0度以下で2年以上熟成させている。「日本酒の本道を歩む酒でありたい」という気持ちから「道」と名付けたとのこと。肴は鶏軟骨のカリカリ揚げ。

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山間(新潟)

純米吟醸・T6亀口直詰火入
1800ml/3150円

連休前夜に神戸へ戻り、久々に「味工房さくら亭」へ顔を出す。この店に来ると常に新しい佳酒に出会えるのがうれしい。この「山間(やんま)」も、平成19年秋から登場した知る人ぞ知る赤丸急上昇の旨酒。女性受けしそうな華やぎのある上立ち香が鼻腔をくすぐる。飲み口はフルーティだが、香りの割に切れ味が良く、酸味とほのかな甘味の微妙なバランスが特徴的。蔵元は「越の白鳥」でも知られる上越市の新潟第一酒造。肴は秋刀魚のガーリックオイル焼。

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遊穂(石川)

純米吟醸
1800ml/2750円

炭火焼鳥の店「アヒル」での飲み比べ第三弾。麹米に山田錦、掛米に美山錦を使用(精米歩合55%)。裏ラベルには「微かなナッツの様な風味をお楽しみ頂けます」とあるが、飲み比べた中では一番クセが少なく、喉越しも柔らかくてするすると飲めるタイプ。蔵元は明治 30年創業、石川県鹿島郡にある御祖(みおや)酒造で、6年前まで普通のOLだった女性が当主となっている。
肴は鶏白子串、鶏南蛮串、レバーペーストなど。

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小左衛門(岐阜)

特別純米おりがらみ
1800ml/2600円

炭火焼鳥の店「アヒル」での飲み比べ第二弾。信濃美山錦で仕込んだ特別純米だが、55%まで磨いたこともあってか、飲み口にはほのかな吟醸香が感じられ、口当たりも優しい。また「おりがらみ」といっても、うっすらと霞のように澱が漂っているだけなので、甘味が増幅されることもない。蔵元は元禄15年(1702年)創業の中島醸造。肴はつくね、ハツ、背肝、せせり等の焼物一式。

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風のまま(兵庫)

山廃仕込純米無濾過生原酒
1800ml/2830円

旧友と久々の三宮。初めて入った炭火焼鳥の店「アヒル」で、好きな日本酒三種を900円で自由に飲み比べできるとあり喜んで注文。選んだうちの一つがこの「風のまま」である。
山廃の無濾過にしてはあまりまったりした感じはなく、旨味のある爽快な辛口タイプ。蔵元は淡路島にある都美人酒造。肴は新鮮な鶏の刺身(肝・砂肝・ハツ・赤身・たたき)。

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辯天(山形)

大吟醸・北千住ラベル
300ml/566円

北千住駅前丸井1Fの「食品館」にて購入。キャップには「べんてん」とあるが、ラベルは「北千住」仕様。山形県産の酒米「出羽燦々」を100%使用した、香り高くコクのある味わいの濃醇な大吟醸である。蔵元は「辯天」「酒中楽康(しゅちゅうらくこう)」の銘柄を持つ後藤酒造店。天明8年(1788)創業の、特定名称酒中心に仕込んでいる小さな蔵である。肴は同じ「食品館」で調達した上にぎり(中トロ・雲丹・イクラ・鯛・烏賊・甘海老・帆立貝・蒸し穴子)。

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白瀑(秋田)

純米ひやおろし
1800ml/2100円

同じく千住の「酒屋の酒場」にて。但し前回の続きではなく今回は土曜の夕方。開店前から行列ができていて、入って10分足らずで満員御礼である。
さて赤箔文字がおしゃれなこの「白瀑」純米ひやおろしは、この日の三杯目。膨らみがあって後味のキレも良い、コストパフォーマンスの良い辛口純米酒である。肴は関鰺、金目鯛煮付け、鰻の肝焼き、北寄貝サラダ。蔵元は「ど」「山本」でおなじみ山本合名会社。

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鳥海山おおっにごり(秋田)

純米生酒
1800ml/2525円

引き続き千住の「酒屋の酒場」にて。二杯目に「鳥海山」の純米吟醸を戴いた後、そろそろ帰ろうかと思っていたが、別客のグラスに「おおっにごり」が注がれるのを見て、つい「こちらも!」と手を挙げた。見た目も飲み口も濃厚な濁り酒だが、お味の方は意外にさっぱり中辛口タイプ。追加注文したつくね焼にも良くマッチする。
ちなみにこの後、初めて会った一世代上の隣客お二人と意気投合。「面白い店があるから」と、地元客しか絶対行かないディープな酒場へ拉致され、カラオケで共に歌いまくった。こういう出会いがあるから呑ん兵衛はやめられない。

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繁桝(福岡)

特別純米酒
1800ml/2961円

いつも満席でなかなか一人でも入れない千住「酒屋の酒場」。少し早めに仕事が終わった週末、思い切って満員の店内へ飛び込む。三人連れが先拠する四人掛けテーブルに相席し、ビールで時間を潰すこと20分。ようやくカウンターが空き一杯目に飲んだのがこの「繁桝」特別純米である。山田錦を55%精米した吟醸仕込で、心地よい酸味を帯びたキレの良い辛口ながら、程良く熟成した様なまろやかな味わいも合わせ持つ。蔵元は福岡県八女市の高橋商店(1717年創業)。肴は鰻の肝焼きと箱盛り雲丹。

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北の錦(北海道)

秘蔵純米酒
1800ml/2625円

約5年ぶりの「北の錦」を、約5年半ぶりに訪れた「たかさごや」(札幌南3西4)で飲む。札幌に来ると必ず立ち寄りたくなる店で、店の中央に鎮座する長年使い込まれたカウンターの風情、照明の程良さ、活気ある中にも落ち着きを感じさせる店内の雰囲気、そして何より料理の美味さと酒の品揃えの渋さは、いわゆる東京の名居酒屋と呼ばれる店にひけを取らない水準だと個人的には思う。肴はつぶ貝、銀だら、活け蛸、雲丹豆腐など。

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千歳鶴(北海道)

純米大吟醸
720ml/3200円

札幌にある「千歳鶴酒ミュージアム」試飲カウンターで真っ先に飲んだ酒がこの純米大吟醸。その直後に飲んだ大吟醸と比べると、上立ち香はかなり華やかで味わいにもコクがある。鑑評会出品酒のラインに近い、いわゆる正統派の純米大吟醸である。
ただ裏ラベルの原材料欄を見ても、「北海道産米100%」としか記述がないのが気になる。旨いから別に構わないが、一般的に評価されづらい様な品種を使っているのだろうか?

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吉翔(北海道)

大吟醸
720ml/5250円

久方ぶりの札幌出張。仕事の合間を見て、「千歳鶴」の蔵元直営のミュージアム内にある「すみれ」で濃厚な味噌ラーメンを戴き、地下150mから汲み上げている豊平川の伏流水(仕込水)で口をすすいだ後、試飲カウンターで主な特定名称酒を軒並みテイスティングさせてもらった。
そのうちの最高峰がこの大吟醸「吉翔」。味・コク・香りの三拍子がバランス良く揃い、深い味わいの中に凛とした気品を感じさせる飲み口である。

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朝しぼり生原酒(滋賀)

純米
720ml/????円

頂き物の「朝しぼり生原酒」。4年前にも一度呑んだことはあるが。その時は搾った翌日だったので、まさにフレッシュな搾りたてそのものだった。今回は3月5日に搾られたものを約5ヶ月寝かせたためか、米の風味がしっかりと口中に広がり、飲み口はあくまでどっしり。+3というデータ以上にヘビーである。
4年前のヤツはもっと軽く感じた記憶があるので、やはり5ヶ月の熟成期間を経てかなり味が乗ったようだ。

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墨廼江600K(宮城)

大吟醸原酒
1800ml/6700円

ラベル正面の、「墨廼江」の酒銘よりはるかに大きく書かれた600Kの銀箔文字が目を引く。何の事かと思えば、 40%磨いた「特A山田錦」を総米600kgの小仕込みで醸した大吟醸原酒で、ご丁寧に600本限定でもある。酵母は宮城酵母を使用。グラスからは気品のある吟醸香が立ち上り、飲んでみると雑味のない綺麗な口当たり。適度な酸味としっかりとした旨味がバランス良く舌の上で膨らむ辛口タイプ。虎ノ門「花たろう」にて。

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刈穂(秋田)

山廃純米超辛口
1800ml/2490円

「出羽鶴」の銘柄でも知られる刈穂酒造は大正2年創業。山廃もとを主体とした全量特定名称酒の個性的な蔵元である。もろみを極限まで発酵させたこの酒は、データ的にも+12の超辛口だが、飲んでみると辛さ自体はまずまずといったところで、キレの良さと共になめらかな旨味が感じられる。原料は60%精米した美山錦。前回と同じく「花たろう」での2杯目。肴は日向トマト、旬の焼野菜、

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酔楽天(秋田)

大吟醸長期低温秘蔵
1800ml/6600円

「酔楽天」は明治41年創業の、「秋田晴」を主銘柄とする秋田酒造の酒。ANAのファーストクラスで使用されているらしい。フルーティで上品な香りを楽しんだ後に、長期熟成酒らしいまろやかな旨味がゆっくりと口中に広がってゆく。45%磨いた山田錦が原料。
虎ノ門の小料理店「花たろう」にて。市価6600円もするこの酒をグラス一杯(140ml程度)800円で出していたのが驚き。肴は萩の蒲鉾、刺身盛り(カンパチ、関鯖、秋刀魚、鮪ほか)、ハタハタとベーコンの燻製他。

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高清水(秋田)

本醸造生貯蔵酒
300ml/368円

北千住に越して来て初めての週末。近場にふらりと立寄れる店が欲しいと思い立ち、町内を一回りしてみた。すると住宅街の路地の一角に、やけに古びた良さ気な焼鳥屋が一軒。良い具合に空席があったので飛び込んでみた。店内はいかにも下町の焼鳥屋といった風情で、ほとんどの焼物が一串100円台と良心的だ。
さて冷酒を注文すると出て来たのがこの高清水の生貯。バランスの良いすっきりとした口当たりの中辛口タイプ。肴はハツ、レバー、皮、砂肝、軟骨、つくね、ネック、手羽先。全て塩で頼んでみたが、値段の割には素材の旨味がしっかり引き出されてどれも美味しい。焼き鳥「遠山」にて。

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幻蔵(福井)

吟醸
720ml/1575円

引越後初めての宅飲み。初夏に神戸の小網中酒店で購入し、冷蔵庫に置いたままだったものをようやく開栓した。「白龍」の蔵元である吉田酒造(1806年創業)の別銘柄。「幻蔵」と書いてげんぞうと読む。自社田で有機栽培した山田錦を50%まで磨き、白山麓の伏流水で仕込んだ事実上の大吟醸仕様。ほんのり華やぎを感じさせる香りと、低温熟成によるまろやかな味わいが特徴。その割に後味は意外にスッキリとしている。
肴は閉店間際のイトーヨーカドーで買った40%OFFのにぎり寿司と半額の焼鳥盛合せ。

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山本(秋田)

純米吟醸ドキドキ夏生
1800ml/2980円

前回の「酒屋の酒場」での続き。2杯目の「出羽桜」純米吟醸で切り上げるつもりだったが、K-1ワールドMAX の魔裟斗vs.川尻の試合を見るため(部屋にはテレビがない)、閉店間際に追加で所望したのがこの「山本」純米吟醸。ブルーのラベルに「ドキドキ夏生」と書かれている。酒こまちを原料米に、爽やかな酸味のリンゴ酸を多く生成する特殊な酵母を使用。といっても特に酸っぱさを感じる訳ではなく、上品なほの甘さを秘めたフレッシュでさっぱりした飲み口である。肴は胡瓜と貝柱のマヨネーズ和え。

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亀の王(新潟)

純米吟醸生貯蔵酒
1800ml/3000円

いよいよ北千住での一人暮らしがスタートした。まずは「酒屋の酒場」へ引越のご挨拶。記念すべき一杯目として出されたのが、この「清泉」の純米吟醸「亀の王」である。掛米に亀の尾、麹米には山田錦を使用。さっぱりとした口当たりと雑味のない上品な味わいが特長で、キリッとした酸が後味を引き締める。蔵元は天保4年(1833)創業の久須美酒造。肴はカンパチの造り、蛸の串焼、鮎の塩焼。

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花の舞(静岡)

純米生酒
300ml/???円

熱海「和風館」での社員研修旅行にて。フレッシュな口当たりと豊かな米の風味。意外としっかりとした味わいが広がる生酒。蔵元は元治元年(1864)創業の花の舞酒造。肴は枝豆豆腐、雲丹しんじょう、お造り(鮪・金目鯛・平目他)、和牛ロースト、リキュールトマト、海老芋寿司、羽根蓮根ほか。

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阿部勘(宮城)

純米吟醸サマーバージョン
1800ml/2888円

新橋「魚金」ほんよこ店にて遭遇。「阿部勘純米吟醸」としか貼り紙には書かれておらず、透明感のある雰囲気の青っぽい一升瓶が一瞬見えただけだったが、きりりと引き締まっていながら口当たりが良く、味わいもシンプルであまり派手に香り立つタイプではなかったので、たぶんこれが噂のサマーバージョンであろうと独断した次第。肴は刺身六点盛、サゴシの煮付け、蛸の吸盤炒めなど。

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暁(福井)

大吟醸斗瓶中取り無濾過生原酒
1800ml/2888円

「斗瓶中取り」とは醪(もろみ)を搾る際、最もバランスが良く酒質の安定した「中垂れ」のみを斗瓶で採取したもの。蔵内でも相当上質な酒だけに用いられる貯蔵法である。おまけに酒米の王者山田錦を40%磨いた「大吟醸無濾過生原酒」とくれば、まさに最強の組合せ。それが何と三千円でお釣りが来るというから驚きだ。味の方はと言えば、無濾過の生特有の米の濃醇な風味はあまり感じず、原酒にしては軽やかで品良く滑らかな味わい。料理にも意外と合わせやすい。「酒屋の酒場」での二杯目。後半の肴はつくねの塩焼、鰺酢、冷奴、そして750円で山盛りの新鮮な生雲丹。

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秀緑(茨城)

特別純米
1800ml/2520円

独特の華やかさを持つ吟醸用310酵母と55%精米した長野産の美山錦を、700kgの小仕込みで丁寧に醸した特別純米。軽快な第一印象ながら、徐々にしっかりとした旨味の存在が感じられ、後味も爽やか。蔵元は大正元年創業、平将門の居城地として知られる板東市の大塚酒造。今月二度目の北千住「酒屋の酒場」にて、店主お任せ地酒の1本目。肴の前半は甘海老・帆立の造り、蝦蛄、鰻の肝焼、穴子の白焼。

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白嶺 手づくりの味(京都)

特別純米生酒
720ml/1313円

京都府与謝野町「JA京都丹後」産の酒米「祝」を6割磨いて、低温でじっくりと発酵させた特別純米。吟醸を思わせる甘く華やかな香りが口の中に広がり、すっきりとしたキレの良い喉越しの後に、ほんのりと優しい余韻が残る。
出張続きのため開栓してからなかなか飲みきれず、二週間越しで数回に分けて飲んだが、生酒にも関わらず味落ちはしなかった。蔵元は「酒呑童子」等で知られる、天保3年(1832)創業のハクレイ酒造。

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ど(秋田)

純米にごり
1800ml/2400円

北千住「酒屋の酒場」での店主お任せ3本目は、ブルーの瓶が印象的な秋田「白瀑」(しらたき)純米にごり「ど」の夏バージョン。2週目のもろみをざるで粗濾しして瓶に詰めた後、一度冷凍殺菌した濁り酒。一見濃醇などぶろく風だが、飲み口は意外にライト。爽やかな中辛口なので飲みやすい。蔵元は明治34年創業の山本合名会社。世界遺産・白神山地の湧水を蔵まで引き込み、湧き出たままの状態で使用している。平均精米歩合は53%と県内随一。
肴の後半戦はホタテ貝フライ、牛モツ煮込み、烏賊のゲソワタなど。

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南部美人(岩手)

純米無濾過生原酒
1800ml/2520円

北千住「酒屋の酒場」での店主お任せ2本目は、岩手の銘酒「南部美人」の純米無濾過生原酒。一本目の「梅乃宿辛口純米」と比べて、ややスッキリ感の強いフレッシュな辛口。無濾過生原酒にしてはさほど米の強い風味は感じず、多少若さや荒っぽさを感じさせながらも、料理を邪魔することなく切れ味の良い後味である。前半戦の肴は関鯖、鳥貝、青柳、つぶ貝、ほや貝のお造りと鰻の肝焼。

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梅乃宿(奈良)

辛口純米
1800ml/2310円

家探しでさんざん北千住界隈を歩き通した末に、開店前の「酒屋の酒場」へたどり着き、開店と同時にカウンターへ。ビールで喉を潤した後で例によって店主お任せの地酒を注文。1杯目に出されたのがこの「梅の宿」辛口純米で、瓶に「辛」と一文字だけ入った円形シールがアクセントで貼られている。よく冷やされたせいか、あまり重さを感じることなくクイクイっと飲める。キレも良く、軽快な喉越しの後にきりっと心地よい旨さを感じる。肴は次回へ。

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墨廼江(宮城)

特別純米生詰・限定中汲み
1800ml/2530円

新橋「いし井」での3本目は初めての「墨廼江」(すみのえ)。五百万石を60%精米して造られた原酒のうち、品質の最も安定した中汲み部分だけを生詰にした千本限定の特別純米酒である。旨味と酸味のバランスが取れていて、ほのかに感じる渋味も心地良い。蔵元は石巻市の墨廼江酒造。弘化2年(1845年の)創業で、約800石程の小さな蔵ながら特定名称酒が8割以上を占めている。
後半戦の肴は旬の具材入り薩摩揚げ、カイワリ塩焼、タラコの燻製、蛍烏賊の燻製、水菜のトマじゃこサラダetc.。

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相模灘(神奈川)

純米吟醸無濾過瓶囲い・美山錦
720ml/1450円

さて新橋「いし井」での2本目は約2年ぶりの「相模灘」。前回は本醸造だったが、今回は純米吟醸の無濾過。上立ち香はほんのり白葡萄の様で、口に含むと1本目の「東の麓」よりは若干辛目なものの、豊かな米の風味と穏やかな含み香が広がる。後味は無濾過生にしてはスッキリ系。この店では生酒と言えども必要以上に冷やし過ぎずに、なおかつ片口で供してくれるので、どの酒も程良く開いて旨味が引き出されている。
前半戦の肴はお造り四点盛り(金目鯛他)、ポテトサラダ2種盛り、クリームチーズの吟醸酒粕漬、蛸の燻製、稚鮎の天ぷら。

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東の麓(東京)

特別純米無濾過生原酒・山田錦
1800ml/2450円

「東の麓」(あずまのふもと)は山形県南陽市の山栄遠藤酒造店(明治29年創業)の主銘柄で、この特別純米無濾過生原酒は、山田錦を50%磨いた吟醸仕様。濃醇な米の旨味と甘味が口の中に広がるが、かといって重すぎることはなく軽快でキレも良いため、後味的には中辛口の印象が残る。この味でこの値段はかなりのコストパフォーマンスである。初訪問の新橋「いし井」にて。酒の品揃えがなかなかシブく、料理と魚の目利きもなかなか。その他の酒と主な酒肴については次回で。

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涼し酒(東京)

純米生貯蔵酒
720ml/1050円

奥多摩の銘酒「澤乃井」の小澤酒造が、毎年4月から8月頃まで期間限定で出荷している純米生貯。去年までは白フロスト瓶だったが、今年から管理のしやすいブルー瓶になった。味そのものはシンプルですっきり系の辛口タイプ。料理に合わせるには良いがアテなしで飲むには少々単調か。肴は茄子の揚げ浸し、大根と鶏の煮物。
ブログで評判の良かった新橋の立呑「B」で遭遇。時間帯が悪かったのか常連のオッサン達が幅を利かせていたので早々に切り上げる。但し料理は旨かったので、客層がバラエティに富んだ頃を見計らって再訪したい。

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豊の秋(島根)

純米吟醸生酒
1800ml/3045円

久々の北千住「酒屋の酒場」にて、赤いラベルの道灌(たぶん純米生)の次に店主お任せで出されたのがこの「豊の秋」。一杯目の道灌がかなり旨味の乗った濃醇タイプだったのに比べ、こちらはふくよかなコクはありながらもスッキリと切れ味の良い辛口。生ものと合わせると綺麗に料理を引き立てる。肴はゲソ焼&ゴロ焼、鮪&カンパチの造り、蝦蛄、ホヤ刺、鮭ハラスの粕焼、鳥貝刺、鯛兜焼etc.。
蔵元は明治29年(1896)創業の米田酒造。米は島根県産の佐香錦を55%精米。島根K-1酵母使用。

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開華(栃木)

純米あらばしり無濾過生原酒
720ml/1050円

一口飲んだ途端に思わず「おっ、ええやん」と呟いてしまった。膨らみのある旨味と甘味。お手頃な1050円の「あらばしり」にしては、しっかりと味が乗ってバランスも良く、濃醇な米の風味が口の中に広がる。日本酒度+1.5、酸度1.4。原料は麹米に五百万石、掛米には栃木県産のあさひの夢を使用(65%精米)。小網中酒店で購入。肴は自家製牛スジと野菜の煮込みと玉子豆腐。

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上喜元仕込第二六号(山形)

純米吟醸無濾過生原酒
1800ml/2730円

新橋の立ち呑み「魚金」にて、名物「造り六点盛り」(当夜は小鰭・蛸・ブリ・烏賊・生牡蠣・鰺)に合う酒として店主より勧められる。穏やかな中にも華やかさを秘めた上立ち香が鼻腔をくすぐり、一口飲むと米の風味と豊かな旨味が口の中を支配する。ゆっくりと喉に流し込んだ後も、旨味が暫くの間心地良い余韻として残るイメージ。この厚み、この味わいにしてこの価格はかなりのお値打ちである(店では一杯750円也)。その他の肴はあん肝ポン酢×2、鶏せせりのオイスターソース炒め、胡瓜のお新香、鮫の軟骨の梅肉和え。

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京山水(京都)

本醸造
1800ml/1900円

日本の最大手蔵・月桂冠のサブブランド。吟醸酵母を用いて、京都山城で栽培された酒米ミヤコ95と京の名水「伏水」で仕込む。+3の中辛口タイプ。まろやかな口当たりで、飲んだ刹那は微かな甘味を感じるが、やがて辛さが感じられ、すーっと引いていくイメージ。肴はししゃも、豚トロ焼、モツ小鍋、鳥皮串、烏賊ゴロ焼etc.。久々に若手を含めた会社のメンバーで、梅田の「東方見聞録」にて。

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小鼓(兵庫)

純米吟醸しぼりたて生
300ml/598円

いかにも搾りたてらしい米の風味が口の中に広がる。但し口当たりは意外にマイルドでほのかに甘く、それでいて心地良い軽めの苦味が、ふっと立ち現れては消えてゆく。喉越しはやはり若い酒らしくピリっとした感覚が残るが、搾りたてにしては全体的にバランスの取れた酒。原料米は兵庫の北錦(58%精米)。肴はおでん。

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掌(宮城)

純米酒
720ml/1050円

日本名門酒会限定の純米酒。蔵元の一ノ蔵が、創業当時から守り続けている「手づくり」をこれからも大切にしたいという想いで付けられた銘柄だが、ついついドラマ「Rookies」の名文句「掌というのは手の心って意味だ」(by川藤幸一)を思い出してしまう。ま、それはともかく・・・。原料米には日本農業賞大賞を受賞した宮城県登米市東和町のササニシキを使用(70%精米)。冷やでも燗でも芯が強く、後味の余韻も程良い加減でバランスの取れた味わい。肴は鯛のお造りを鰹醤油で。

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住吉(山形)

特別純米樽酒
720ml/880円

利き猪口に注ぐと、いかにも酒好きの心を捉えそうな山吹色。裏ラベルの説明によると、無濾過のまま火入れして熟成させた後、仕上げに吉野杉の甲付樽に入れることでこの色が付くらしい。冷やで飲ると、色合い通りに喉越しのヘビーな辛口だが、燗を付けた途端にまろやかで旨味のある飲み口に変貌する。酒米は契約栽培の山形県産美山錦(60%精米)。蔵元は元禄年間創業の樽平酒造。

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三瀧川(三重)

純米酒
1800ml/1000円

純米酒の一升瓶が1000円ポッキリ! 製造年月を見ると今年の3月で、まだ新しいから在庫処分という訳でもなさそうだ。蔵元は四日市の(株)ナカムラ? 聞いた事もないカタカナの蔵だが、まあ呑んで後悔したところでたかが1000円だし・・・と、蔵元さんには失礼ながら、半ば怖いもの見たさ(飲みたさ)で購入した。
で、飲んでみると日本酒度+3のごくごく普通の純米酒。取り立てて旨味があるとかコクがあると言う訳ではないが、すっきりとしたクセのない上品な辛口。紙パックの経済酒よりもはるかに安い一升1000円で、このお味なら間違いなくお買い得である。(注記:蔵元のHPを見ると定価は1500円。それでも安い。)

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尾瀬の雪どけ(群馬)

特別本醸造
1800ml/1950円

夕方5時前に新橋烏森口界隈でひと仕事終えたので、この幸運を活かさない手はないとばかり、いつも満員で諦めていた立ち呑み「魚金」を初訪問。開店間もないせいか先客は二人だけ。北寄貝とブリの二点盛りを肴に、一杯目は純米吟醸、二杯目にこの特別本醸造(通称とくほん)を戴く。隣の本店等で過去何度か飲んではいるが、立って呑むとまた乙なもの。山田錦を60%磨いた吟醸仕様で、後味スッキリの辛口タイプ。キリッと冷やした状態で供されたので、追加注文した鯨の竜田揚げとの相性もまた善き哉。

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越の白鳥(新潟)

普通酒
180ml/280円(売価)

新幹線の発車時刻まで45分。移動時間を差し引いた30分の空きを、神田駅ガード下の立ち飲み「味の笛」で過ごす。八海山、久保田、越乃寒梅等が1杯500円で売られていたが、あえてこの店の定番酒「越の白鳥(はくちょう)」を選択。1合目は燗、2合目は常温で戴く。温度によって特に味が変わることはなく、シンプルな淡麗辛口で後味はスッキリ。この味でこの値段だったらまずは申し分ないでしょう。蔵元は上越市の新潟第一酒造。昭和38年(1963)に中小企業近代化促進法の新潟県第一号として、複数の蔵が合併して出来た酒蔵だそうな。肴は手羽先の塩焼、薩摩揚げ、鯨刺。

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五人娘(千葉)

生もと純米
300ml/577円

蔵元の寺田本家は江戸期の延宝年間(1673〜81)に近江から今の千葉県香取郡神崎町へ移住したという老舗の蔵。無添加、無農薬の原料米を全量生もと造りで醸す、「自然の原点に帰った酒造り」を掲げる蔵である。
この「五人娘」生もと純米も、契約栽培による無農薬のコシヒカリと美山錦を原料米に使用(70%精米)。独特のほのかな甘味を持つコクのある濃醇タイプで、後味に苦味がなく優しい味わいが特長である。池袋ショッピングパークにて、にぎり寿司、焼き鳥と一緒に購入。

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相伝(大阪)

純米吟醸
720ml/3670円

さていよいよ花見酒の締めは、長年の参加者であるT夫妻が梅田の阪急百貨店の催事で出会ったという「相伝」の純米吟醸。試飲をして美味しかったので花見用に買い求めたとのことだが、ラベルを見てびっくり。何と茨木の中尾酒造さんの新銘柄だ! 中尾酒造は、私が唯一泊まり込んでの酒造りを体験させて頂いた想い出の蔵で、その後も同蔵の専務兼杜氏である中尾宏氏とは数回酒席を共にしている。感慨深く口に含むと、いかにも「たった一人の酒造り」を続けている中尾さんならではの渋味と力強さがあり、「見山」「龍泉」「凡愚」といった同蔵の定番とはまた一味違った、堂々たる風格が感じられる。

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酔鯨(高知)

特別純米酒
1800ml/2450円

まだまだ花見酒の続き。宴の間は実に様々な酒を飲み比べたが、合間合間のつなぎに何となく手酌で飲んでいたのがこの「酔鯨」。蔵元は維新の熱気冷めやらぬ明治5年(1872)創業の酔鯨酒造。幕末ファンなら勿論おなじみ、自ら「鯨海酔侯」と名乗った大酒飲みの土佐藩主・山内豊信(容堂)にちなんで名付けられ、ラベルには山内家の家紋「三葉柏」を頂いている。
この特別純米酒は、酸がしっかりして切れ味が良く、飲み飽きない味わい。個性の強い酒ばかりが集う酒宴にあって、いわば箸休めの様な存在であった。

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梅錦(愛媛)

純米大吟醸
720ml/4000円

さらに花見酒より。この梅錦・純米大吟醸は、久々に参加してくれたM君が、実はかつて花見に初登場した際に持参したという思い出の酒。「今回はどうしてもこの酒を皆さんと飲みたかった」と心憎い一言付き。風格と厚みがあり、一際バランスの取れた味わいは、さすがに真打ち登場と言った感じで安心して飲める逸品。飲む者をひととき贅沢な気分にさせてくれる。

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やすらぎの滴(山口)

玄米酒
1800ml/5880円

引き続き花見酒より。純米大吟醸原酒に続いては、これまた全く趣の異なる「玄米酒」。その名の通り玄米を丸ごと使った精米歩合99%(!)の酒で、アル添ではないが、原材料が白米ではないため純米酒とは呼べない。
玄米酒と言えば、白ワインに似た独特の甘酸っぱさを持つ大関の「玄米酒日々一献」(既に製造中止)のイメージが強いが、この「やすらぎの滴」は日本酒度+2.5、酸度1.5のいわゆる普通の日本酒の味。多少苦味はあるが、思った程クセがなくスイスイと飲める。

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香梅雫(山形)

純米大吟醸原酒
1800ml/??円

前回に引き続き夙川の花見酒から。野趣溢れるどぶろくの次に戴いたのは、まさに180度趣の異なる芳醇な純米大吟醸原酒。酒器に注ぐとふんわりと品の良い上立ち香が鼻腔をくすぐる。そして口に含むと、さすがに原酒だけあってどっしりとした佇まい。芯の強い旨味が口の中に広がる。蔵元は大正12年(1923)創業の香坂酒造(米沢市)。

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大阪酒塾どぶろく(大阪)

濁酒
1800ml/非売品

年に一度の夙川の花見。絶好の花見日和となり、満開の桜の下で旨酒の競宴となった。
さて毎年ホスト役を務めて下さるヒデさんが、今年のメインとして賑々しく開栓したのが非売品の「大阪酒塾どぶろく」。「百楽門」でおなじみ奈良の葛城酒造に造ってもらったという、搾りと濾しを一切していない本格派だ。飲むというより、お粥を食べているような感覚。口当たりはほのかに甘いが、後でじんわりと酒精分が胃の腑に染み入ってくる。

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越乃景虎(新潟)

本醸造
1800ml/2110円

県内有数の豪雪地帯であり、上杉謙信が青年期を過ごした長岡市で酒蔵を営む諸橋酒造は、弘化4年(1847)創業の老舗。この本醸造は新潟産の五百万石を使用した+5の淡麗辛口タイプで、口に含むと一瞬吟醸酒かと思わせる微かな香りが広がる。スッキリした中にも膨らみがある、飲み飽きない味わい。梅田の「東方見聞録」にて。肴は旬の味覚ワカサギの天ぷら、真鯛の造り、鮭とイクラの親子握り、イカのゴロ焼、砂肝と茸のピリ辛炒め、ししゃもなど

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久保田千寿(新潟)

特別本醸造
720ml/1092円

燗にしても、常温でも変わらない切れ味が特徴。取り立てて個性がある訳ではないが、バランスの取れた程良く飲み応えのある辛口である。
各地で若くて意識の高い蔵元が増え、日本酒全体のクォリティが上がっている昨今。かつて持てはやされた程のブランド価値があるとは思えないが、万寿と違って手頃な価格帯の千寿を呑むと、普段使いの酒としてはやはり盤石の安定感を感じさせてくれる。

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タイガースカップ(兵庫)

普通酒
180ml/230円

WBCは見事日本が連覇を果たした。TVの視聴率も連日好調で、改めて日本の野球人気の高さが浮き彫りになった形だ。
さて来月からはいよいよプロ野球公式戦が開幕。昨年のあの悔しさをバネに、我がタイガースには2005年以来のV奪回を是非とも実現させてもらいたい。という訳で開幕戦の相手ヤクルトを飲み干す代わりに、勝利を期してタイガースカップをぐびっと一呑み。中味は灘が誇る銘酒「白鷹」なので飲み応えあり。無論優勝への手応えもあり、である。

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嘉宝蔵(兵庫)

生もと特撰本醸造
720ml/1000円

菊正宗の「嘉宝蔵」は昭和33年(1958)の完成以来、杜氏達が厳寒期に住み込みで酒を仕込む昔ながらの季節蔵の名前である。その「嘉宝蔵」の名を冠したこの特撰本醸造は、ふくらみのあるコクと生もとならではの旨味、そしてスパッと心地良い切れ味を持つバランスの良い辛口タイプ。1000円の酒とは思えない、黒とゴールドを基調にしたパッケージの重厚感も、飲み手に期待感を与えるという意味ではなかなかのもの。肴は鰻の肝、鯨の刺身等。

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獺祭(山口)

純米大吟醸発泡にごり酒50
300ml/614円

吉祥寺の東急百貨店で購入。シャンパンよりガス圧が強く、下手に開けると蓋が飛んで中味が吹き出すため、正しい開け方を解説した漫画が添えられている。
呑んでみると、あくまでも味のベースは辛口の純米吟醸ながら、にごり酒独特の濃醇な米の風味と上品な甘味が感じられ、通常の日本酒とは一味違う爽やかさと楽しさがある。食前酒としてはもちろん、口の中がさっぱりするので食中酒としても意外にOK。肴はセブンイレブンのおでん。

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朴(大阪)

特別純米無濾過生原酒
1800ml/3650円

「味工房さくら亭」での締めの一杯。「朴」は秋鹿のサブ銘柄で、木桶仕込みの特別純米酒。今回飲んだのはBY2007版で、店主の勧めによりぬる燗メインで頂く。冷えたヤツと飲み比べると確かにまろやかで飲みやすく、ほんのりスパイシーな木香が口中に広がる。米の風味はあまり強くないので、ブラインドで飲んでいたら無濾過生原酒とは気付かなかっただろう。
肴は牛肉のたたきと蒸しキャベツのサラダ、つくね、黒豚と水菜のハリハリ鍋、海老団子、ポテトサラダ(半生蛸入り)、台湾風焼そば。

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初亀(静岡)

純米吟醸べっぴん
1800ml/3650円

「初亀」は今年度の造りから、名杜氏として名高い滝上秀三氏のご指名で、35歳の西原光志氏に引き継がれた。新体制の下で醸された初の純米吟醸である。
日本酒度+10ながら、ファーストアタックはほのかな甘味を感じさせ、口の中で徐々に辛みを増すという印象。口当たりが穏やかで、「べっぴん」の名の通り綺麗な味わいと後味が特長である。原料には兵庫県東条産の山田錦を使用。静岡酵母NEW-5で仕込み、長期低温発酵させている。連れの元レーサーがエラくお気に召したご様子で、上機嫌で三杯飲み干した。同じく「味工房 さくら亭」にて。

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鷹来屋(大分)

特別純米おりがらみ生
1800ml/1800円

特別純米酒の出来たての新酒を「おりがらみ」の状態で詰める、年に一度の限定酒。旨味はあるが重過ぎることはなく、料理と程良いバランスで後味もすっきり。蔵元の浜嶋酒造は、豊後大野市緒方町にある完全手造り、全量槽しぼりの造り酒屋。創業は明治22(1889) 年で、当時鷹が浜嶋家によく飛来してきていたことから、屋号を「鷹来屋」としたらしい。三宮「味工房 さくら亭」にて。

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吉乃川(新潟)

普通酒
300ml/354円

夕食は食ったものの何となく口寂しくなり、上野駅近くのサンクスにておつまみのたん塩&むきみ貝直火焼きと共に購入。普通酒とはいえ新潟産の五百万石を70%磨いているせいか、その辺の普通酒とは一味違うすっきりとクセのない辛口の味わいが楽しめる。個人的な判断基準として、庶民の味方である普通酒が旨い蔵というのは、結構信用できるなあと思ったりする。

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クラシック白雪(兵庫)

純米酒
300ml/450円

大阪万博の際に埋設された「タイム・カプセルEXPO'70」(毎日新聞社、松下電器産業主催。5000年後の開封を目指して様々なモノを埋設)から、点検のため取り出された麹カビで種麹を培養し、当時の味を再現した純米酒。口当たりが良くクセのないまろやかな風味が特徴だが、今日の清酒と比べて特段大きな変わりがある訳ではない。
肴は旨味の利いたかつお醤油をかけ回しただけの、シンプルな「男前豆腐」。

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宝寿(広島)

本醸造辛口
1800ml/1850円

珍しく蒲田に宿を取ったので、いざ立ち飲み屋探検へ。一件目はJR蒲田駅東口の「かるちゃん」。鰻の串焼き、肝焼きを肴に燗で呑んだのがこの宝寿本醸造である。ラベルにでかでかと記された通りの力強い+8度の辛口。蔵元は江戸末期・文久3年創業の藤井酒造。
ちなみに二件目はすぐ隣にある「さしみや五坪」へ。冷たく冷やした菊正宗と旬の寒鰤、生雲丹、ハラス、あん肝を戴く。

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初霞(奈良)

純米生詰
720ml/1300円

ラベルにも裏ラベルにも初霞の銘柄は記されていないが、ネット上で調べるとどうやら「初霞」の純米生詰らしいので、とりあえずそういうことにしておく。春先に搾った酒を約半年寝かせたということもあってか、利き猪口に注ぐと薄い琥珀色である。常温で飲むといかにも真っ直ぐな辛口であるが、ぬる燗にするとそれまでの頑なさがやんわりと解けて、旨味が口中に広がる。蔵元は奈良の久保本家酒造。

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自由は土佐の山間より(高知)

超辛口特別純米酒
500ml/1050円

蔵元は大正7年(1918)創業、龍馬や中岡慎太郎亡き後の陸援隊長・田中光顕も愛飲したという司牡丹酒造。酒銘の「自由は土佐の山間より」は、明治期の自由民権運動を象徴する言葉である。日本酒度+8、酸度1.4のすっきりとした切れ味の良い辛口の男酒で、冷やでも燗でも安定したクセのない味わいを持つ。
二日に分けて宅飲み。肴は牛すじの土手焼、鰯、巻き寿司、馬刺、おでん。

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高清水(山形)

精撰辛口
1800ml/1674円

蔵元の秋田酒類製造は24の酒造業者が一体となって1944年に創業。秋田の米を硬度35.7の軟水を使って、山内杜氏が伝統の秋田流寒造りで醸す。この精撰辛口はコクがあってクセのない、+6度のスッキリ系辛口。
亀戸駅北口にある立ち呑み「くら」にて。肴は肉豆腐、地鶏刺、まぐろ竜田揚げ、まぐろのど串焼、ポテトサラダ、もやしナムル。

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年中夢求(山形)

純米吟醸生原酒
720ml/1544円

蔵元は鶴岡市にある「出羽ノ雪」の渡會酒造。創業は徳川二代目将軍秀忠の頃というから、かれこれ380年近くの超老舗である。今冬で酒造り十期目を迎えた杜氏兼専務の渡會俊仁氏が、少年時代からの「酒造りの夢」を追い求め続けつつ醸したのが「年中夢求」の酒銘の由来とか(ちょっと気障だな)。
米の風味が口中で豊かに広がるちょっと贅沢な旨口で、喉越しもしっかり、後味の余韻もキレイで心地良い。幾夜かに分けて粕汁、鶏の照焼、塩鯖などと。

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鳳麟(京都)

純米大吟醸
300ml/698円

日本最大の酒蔵「月桂冠」の、フラッグシップとも言える超特撰の純米大吟醸。モンドセレクションで2006〜 08年の3年連続金賞を受賞するなど、安定感と完成度の高さでは日本でも指折りの酒と言えそうだ。麹米に山田錦、掛米に五百万石を使用(いずれも50%精米)。もろみの熟成に約35日をかけている(通常は20日程度)、味わい、香り、後味のいずれにおいても品が良く、綺麗さと豊穣さが絶妙なバランスを保った辛口の味わい。
肴は初日が牛スジの煮込み、二日目がスープ餃子。

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菊姫(石川)

山廃仕込純米酒
1800ml/2900円

前回に続き「酒屋の酒場」での二杯目。牛モツ煮込み(350円)に合わせる様にグラスへ注がれたのが、「菊姫」の定番中の定番とも言える山廃仕込純米である。透明なグラスでもそれと判る程の山吹色は、いかにも「モツに負けねえぞっ」と言いたげな濃厚な佇まい。飲んでみると、少し寝かせてあったせいか程良い旨味と渋味が乗って、ひと癖ある煮込みの味をグンと引き立て・・・というより、相乗効果で一段と美味しさが増す。
さてこの後は烏賊ゲソ焼(150円)を肴に、前回訪問時にも供された「開運無濾過純米」を戴き、酒三種(三合)と四品で2700円也。旨い!安い!

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春鹿超辛口(奈良)

純米酒
1800ml/2730円

肴のコストパフォーマンスの良さと、お任せで供される酒のレベルの高さにすっかり虜になった北千住「酒屋の酒場」を再訪。最初に注文した肴・茹でシャコ(350円)、あん肝の酢味噌和え(300円)に合わせて出されたのが、この「春鹿」超辛口である。麹米に山田錦、掛米に神力を使用(各58%精米)。雑味がなくてキレがよいすっきりタイプで、後味もさらりと飲みやすい。+12度というデータよりは遥かに取っつきやすい飲み口。魚介との相性は文句なしである。

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今日はめで鯛(秋田)

純米吟醸
300ml/525円

別に何もめでたいコトは起きず、どちらかと言えばしんどいコトだらけだが、こんな時こそという巡り合わせなのか、たまたま新宿伊勢丹の酒売場で見かけて購入。ほんのりと心地良い甘さを感じる旨口の純米吟醸。酒米「吟の精」を55%磨いている。銘柄は「まんさくの花」。肴は同じく伊勢丹の地下で買った鯖寿司、ブリの握り、焼売。
さて月も変わったことだし、何か良い事があればいいのにな。

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白雪(兵庫)

上撰純米酒
1800ml/1815円

「白雪」といえば井沢八郎の「♪や〜まは〜富士なら〜、さ〜けは〜白雪♪」の名調子、そして「白雪劇場」を思い出す。中でも西郷輝彦が本格的に役者デビューを果たした「どてらい男(ヤツ)」は、最高視聴率38%の人気番組だったが、今ではあの手のド根性ドラマは流行らないのだろうか。
さて世間では灘の酒とセットにされがちな白雪だが、蔵元の小西酒造は同じ兵庫でも伊丹の方の老舗。実は灘よりも先に伊丹やお隣の池田の方が、江戸期にいち早く酒処として栄えた歴史がある。
お味の方は、冷やでも燗でも癖のない飲みやすさ。立呑「粋酔」にて。鮪のづけ、ポテサラを供に。

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ちくご亀游(福岡)

純米吟醸生原酒
720ml/1400円

JR六甲道山手にある花木酒販さんで、「游」の銘に惹かれてつい購入。「きゆう」と読む。酒器に注ぐと南洋果実の様なフルーティな吟醸香が立ち上り、一口飲むと香りのイメージ通りの華やか&甘やかな風味が口中に広がる。ドイツワインを思わせるほのかな甘味と酸味が味のベースとなっているので、日本酒初心者の若い女性などにはかなり受けそうだ。
裏ラベルを見ると「黒麹で仕込んだ、めずらしい純米吟醸の生原酒です」とある。黒麹は主に泡盛や焼酎造りで使用されており、清酒では初耳だ。蔵元は久留米市の池亀酒造。なかなか思い切った事をする。肴は鰤の照焼、粕汁、牛スジの煮込み。

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東一(佐賀)

山田錦純米酒
720ml/1260円

正月用に酒仙堂フジモリで購入したものの、結局松の内には飲む機会がなく、しばらくの間冷蔵庫に眠っていた。自社栽培の佐賀塩田町産山田錦を64%まで磨いた、上品で幅のある旨味を持った真っ当な造りの辛口純米酒。ぬる燗で飲むと絶妙なバランスでふんわりとした味わいが広がり、冷やの時よりもより一層旨味と優しさを増す。蔵元は佐賀県嬉野市にある、大正11年(1922)創業の五町田酒造。
肴は寒ブリの刺身、豚の耳の薫製、渡り蟹の蟹味噌和え。

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奈良萬(福島)

純米原酒無濾過中垂れ
720ml/1365円

2004年秋頃に、今はなき虎ノ門「鈴傳」で飲んで以来久々の奈良萬・無濾過純米生原酒。正月のおせち等々に合わせるために「酒仙堂フジモリ」で昨年末に購入し、元日に開栓したが、当日は結局紹興酒やら濁り酒やらとあれこれチャンポンしたので飲み切るに至らず、一月半ばになってもまだ少し残っている。米の豊かな風味が広がる濃醇な飲み口は相変わらず。やはり濃い味付けの料理には相性がよい。

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初亀(静岡)

本醸造
1800ml/1965円

閉店間際の四ッ谷の立ち呑み「鈴傳」さんで駆け込みの一杯。雄山錦を原料米とする、すっきりとした軽さの中にもふくよかな旨味を感じさせる中辛口。
静岡を代表する蔵元・初亀醸造は寛永12年(1636)の創業で、玉露の産地として知られる岡部町に移って百年余り。十八代を数える伝統ある蔵元で、杜氏の滝上秀三氏は日本でも有数の名人としてその名を全国に轟かせている。肴は小芋と烏賊の煮付け。

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越後で候(新潟)

しぼりたて原酒
720ml/1724円

家内が気を利かして買ってくれた、八海山のしぼりたて原酒「越後で候」。この時期にしか飲めない限定品で、昨年は飲まなかったためちょうど2年ぶりの再会である。豊かな米の風味と、飲み応えのある力強い飲み口、すっきりとした後味は相変わらず。
肴は自家製のあん肝と焼き豚、御影の新生堂で買った熊本県嬉野温泉の湯豆腐。

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酉与右衛門(よえもん)(岩手)

特別純米無濾過生原酒
1800ml/3045円

岩手県産の酒米吟ぎんがを50%精米して7号酵母で醸した、若々しくフレッシュで尚かつ程良い濃醇さを持つ、クセのない中辛口の純米無濾過生原酒。蔵元は南部杜氏の郷・石鳥谷町にある大正11年創業の川村酒造。主銘柄は「南部関」で、この「酉与右衛門」は創業者の名を冠した年間総石数50石(5000本)の少量限定銘柄。
肴は上ミノの唐揚げ、たいらぎ貝の西京焼、手羽先の香味揚げ。「味工房さくら亭」にて。

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越の初梅(新潟)

辛口本醸造
720ml/945円

地元では「ハチカラ」の愛称で親しまれている、日本酒度+8のお手頃な辛口本醸造。適度なコクはあるがデータ程辛くはなく、飲み口はまろやかで後味にもクセがない。日常の定番酒としては結構重宝しそうなタイプである。
蔵元は新潟県小千谷市にある高の井酒造。酒造りは江戸後期からの歴史がありながら、戦争で一旦廃業。昭和30年(1955)に復活するという紆余曲折を経ている。味噌・醤油造りの新潟県内大手である山崎醸造は関連会社。

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黒牛(和歌山)

純米酒・丑歳ラベル
300ml/452円

今年は年男。という訳で12年に1回しか出会えない、記念の黒牛純米酒「丑歳ラベル」である。味はいつもながらの黒牛で、これぞ純米酒!と言いたくなる程米の芳醇さが口の中に広がる。米は麹米が山田錦(25%)、掛米が五百万石(75%)。水は紀州名水百選の「万葉黒牛の水」。肴は同じく「黒牛」の純米吟醸の酒粕をたっぷり使った粕汁と牡蠣フライ、鰤の刺身。

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嘉泉(東京)

極め付け辛口
300ml/420円

翌朝の撮影立ち合いのため多摩に宿泊した際、宿の近くのダイエーで半額になったお造り盛合せ(鮪,鯖,鰺,烏賊,鮭,ハマチ)や茸おこわ弁当と一緒に購入。地場で飲む多摩の地酒である。クセの少ないスッキリ系のまろやかな辛口。お造りにはぴったりの選択であった。
蔵元は福生市の田村酒造場。文政5年(1822)の創業時より、樹齢数百年の大欅(けやき)の傍から湧き出る「秩父奥多摩伏流水」を仕込水として使用している。

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秘めごと(山形)

純米吟醸
1800ml/2200円

美山錦を55%磨いて醸した中辛口の純米吟醸。艶っぽい酒銘に適う様、控え目ながらも華のある香りと味わいを持ち、後味にも慎ましやかな余韻が残る。蔵元は松山町にある文政12年(1828)創業の藤屋酒造本店。印象的なラベルの美人画は、地元出身の日本画家・佐藤公紀によるもの。
「一作」新大阪店にて。肴は名古屋風やみつき手羽先、お造り六品盛、鱈白子、あん肝、するめ天etc.。

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来陽(埼玉)

「野武士」原酒
1800ml/3700円

「酒屋の酒場」での締めに、「こんなのもあるよ」と店主が出して下さったのが、日本酒度+20の超辛口原酒。確かに濃く、辛い。が、意外にエグ味はなく素直で淡麗な味わい。後味もスパッと切れて重さは少ない。蔵元は入間郡の越生酒造。明治40年(1912)の創業以来、日本古来の濃厚な酒造りを頑なに守る蔵を自認。その中で最も知られているのが今回の「野武士」である。
肴はスーパーで買うより安くて量が多い鰺酢(270円)。

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開運(静岡)

無濾過純米生原酒
1800ml/2751円

日本酒党が一目置く名醸「開運」の中でも、とりわけ酒通の垂涎の的となるのがこの無濾過純米原酒。値段が手頃な分、売り切れるのが早いためである。口当たりはほのかに甘味を感じ、口の中で膨らみながら適度な力強さを主張する。酸味と旨味のバランスが絶妙で、後味の余韻も心地良い。無濾過純米の一つの理想型とも言えるだろう。
肴は烏賊の塩辛、穴子の白焼etc.。「酒屋の酒場」にて。あまりの美味さにおかわりを所望したが、「これは一杯しかダメ」と断られた。

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伝心(福井)

「爽香新酒」本醸造しぼりたて生酒
1800ml/2310円

「伝心」は、福井県勝山市の一本義久保本店が、限られた酒販店を対象に、毎月定量だけ蔵出ししているこだわりの銘柄。酒米には地元の篤農家と契約栽培した五百万石を使用。年産を五百石だけに抑えている。このしぼりたて生酒は、一本芯の通った飲み応えある味わいが特徴。酸味控えめでほんのり甘く、真っ直ぐ力強い風味が口の中に広がるが、喉越しと後味は意外にすっきりとしている。
肴は蛸の串焼、鰻の肝焼etc.。前回同様「酒屋の酒場」にて。

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鳥海山(秋田)

「吟味良香」純米吟醸無濾過生原酒
1800ml/2625円

原酒でありながら軽めの15度に仕上げられた無濾過生の純米吟醸。グラスからは上品な吟醸香が立ち上り、口当たりは実に軽快。適度な米の風味が口の中に広がる。酸味と甘味のバランスも絶妙で、後味も喉越しもさらりとキレがよい。酒米は地元産の「秋田酒こまち」 (55%精米)。
蔵元は鳥海山の麓で明治7年(1874)に創業した天寿酒造。肴は鮪の中落ち、烏賊のゲソ焼&わた焼、鱈の白子ポン酢etc.「酒屋の酒場」にて。

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久比岐(新潟)

完熟生酒・純米原酒
300ml/590円

ミニストップが契約栽培した柿崎産の酒米「八反錦」を60%精米し、上越市の頚城(くびき)酒造と共同開発した純米生原酒。器に注ぐと豊かな米の香りが広がり、口に含むとこれまた濃醇な米の味わいが広がる。このコンビニのマーチャンダイザーは、明らかに日本酒が好きなのだろう。コンビニとの共同開発もここまで進化したのかと思わず感心させられる程、味のレベルが高い。ミニストップ恐るべし、である。
なお売上の一部は原料米栽培地域の環境保存のための活動に使用されるとのこと。

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英勲(京都)

純米酒
720ml/1100円

京都伏見にある斎藤酒造の主銘柄。明治28年の創業時は「柳正宗」「大鷹」等の銘柄を使用していたが、大正天皇の御大典を記念して「英勲」となったとのこと。全国新酒鑑評会でこのところ11年連続金賞を受賞しており、現時点で全国最長である。
味は極めて正統派の辛口純米酒。程良くコシがあって、燗をつければまろやかさが増す。肴はマルナカの馬刺とローストビーフ。

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不動(千葉)

山廃純米・無濾過生貯蔵酒
1800ml/2457円

酒器に注ぐと山廃純米らしい山吹色の自然な色合い。上立ち香は淡く南洋果実系の甘さと華やかさを纏う。飲んでみると口当たりは軽目ながら複雑な味わい。軽く酸味がきいて後味のキレは良し。日本橋の寿司割烹「さくら井」にて。肴はえび芋の蟹あんかけ、ホウボウの卵煮付け、にぎり鮨(小鰭、鯛、赤貝、鯖、穴子、むつ)と特製太巻寿司。
蔵元は元禄2年(1689)創業の鍋店(なべだな)株式会社。「不動」は同社「仁勇」に続く新ブランド。

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小左衛門(岐阜)

純米六割五分生原酒
720ml/1400円

播州産山田錦を65%磨いた、関西限定出荷の純米生原酒。口に含むと、インパクトのある濃醇な米の香味と旨味が舌の上に広がる。後味のキレはよいが、辛さと酸味が前面に出ているため、アテなしでグイグイと飲るには少々ヘビーかもしれない。ちなみに当夜はサーモンの刺身。
蔵元は元禄15年(1702年)創業の中島醸造。「小左衛門(こざえもん)」は代々受け継がれている当主の名前で、現在は十四代目。

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楯野川(山形)

中取り純米・美山錦
720ml/1385円

久々に訪れた酒仙堂フジモリで、「中取り純米」の表記とお手頃な価格に惹かれ購入。美山錦を55%磨き、山形酵母を使って醸した吟醸仕様である。口当たりは比較的まろやかで、ほのかな吟醸香が口中に広がる。飲み口も後味も重すぎず軽すぎず、上品かつバランスの良い味わい。肴は鯨刺し&馬刺し。

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古式純造り(秋田)

寒熟成純米酒
1800ml/2080円

酒器に注ぐと「古式」の名にいかにも相応しい琥珀色。秋田県産一等米「吟の精」(65%精米)を和釜・甑(こしき)で蒸し、麹蓋で麹を造り、長期低温醗酵など伝統的な酒造りの手法で醸されている。仕込み水には新屋の名水「長寿の泉」を使用。蒸米の香りと旨味を生かしたコクのある辛口純米酒である。蔵元は明治41年(1908)創業の秋田酒造。前回と同じ「長八」にて。

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初孫(山形)

金印
1800ml/1694円

明治26年(1893)創業の蔵元(東北銘醸)が、昭和の初めに長男が誕生した際に「みんなに愛され喜ばれるような酒にしたい」との思いで付けられた酒銘。創業以来、生もと造りにこだわる蔵としても知られている。この「金印」は最もベーシックな定番酒。しっかりと膨らみのある辛口タイプである。関内「長八」にて。肴はつくね鍋、げそ唐揚げ、ポテトサラダ、烏賊の丸焼、えいひれ等

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山猿(山口)

純米吟醸山廃ひやおろし無濾過原酒
720ml/1575円

明治20年創業の永山酒造が平成14年から立ち上げた新銘柄。地元の契約農家が作った山田錦を100%使用し、昔ながらの山廃造りで醸した無濾過のひやおろし純米吟醸原酒である。一回火入れでひと夏を越し、程良く熟成された状態で出荷。どっしりと濃厚な無濾過原酒ながら、口当たりはまろやかで優しく、クセのない落ち着いた旨味が特徴となっている。
肴はスーパー2軒をはしごして仕入れたにぎり寿司盛合せ、鯖寿司、サーモン造り、馬刺ユッケ、牛肉たたき。

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ごつうま(兵庫)

特別純米酒
300ml/570円

「米のささやき」でおなじみ姫路の本田商店による、播州弁で「ごっつう、うまい」=すごく美味しい、の意から生まれた「龍力」のサブブランド。特A地区産の山田錦だけを65%精米した純米酒である。コクがあってクセのないどっしりとした味わいは、冷やで飲んでもぬる燗で飲んでもさほど印象が変わらぬバランスの良さを持つ。肴はスーパーで半額奉仕の鯨刺し盛合せ(赤身、ベーコン、さえずり、おばけ)。

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[2008年11月13日] この日の感想・書評へ→

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一ノ蔵(宮城)

山廃特別純米
1800ml/2420円

一ノ蔵直営の居酒屋で、壁に飲み比べセットと貼り紙がしてあったので思わず注文した。内訳は大吟醸、山廃特別純米、特別純米の三種。
大吟醸は上品な吟醸香と程良いコクを持ち、特別純米はスッキリとクセがなくどんな料理にも合わせられる万能選手であったが、個人的なお気に入りは、ほんのり琥珀色の山廃特別純米。独特の野趣を秘めた味わいとどっしり感が、厚切りの馬刺と好相性で、いと美味し。たまにこういう飲み方をすると、自分の好みがよく分かる。

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[2008年11月10日] この日の感想・書評へ→

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腰古井(千葉)

普通酒
1800ml/1682円

日本酒の聖地として永年親しまれて来た虎ノ門「鈴傳」が閉店した。店主がやる気をなくしただの、借地権の問題だのいろいろ理由は取り沙汰されているが、一介の酒徒にとってショックは甚だしい。上野の「まるき」、浅草の「松風」など、花も実もある居酒屋が続々と消え去っていく。寂しい限りだ。
そこで惜別の意も込め、前々から気になっていた「鈴傳」の本家本元・四ッ谷の立呑「鈴傳」を初めて訪れた。この「腰古井(こしごい)」は、壁の品書きの一番左端に貼ってあり、たぶんこの店の定番酒であろう。「漁師の酒」と但し書きがしてあり、廉価な割にベタッとした甘味がなく、すっきりとしてクセがなく飲みやすい酒。まさに庶民の味方といった感じである。肴は刺身盛り合わせ。

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[2008年11月 7日] この日の感想・書評へ→

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まんさくの花(秋田)

特別本醸造生
300ml/398円

秋田産吟の精とキヨニシキを60%精米し、奥羽山麓栗駒山系の伏流水で仕込んだ特別本醸造生酒。一年半以上もじっと冷蔵庫で寝かせていたせいか、しっかりと旨味が乗ってコクのある味わいである。
蔵元は元禄2年(1689)創業の老舗・日の丸醸造。搾りたてを一本一本ビン貯蔵(タンク貯蔵ではなく)することで知られ、平成の世になってから10回以上も全国新酒鑑評会で金賞を受賞している実力蔵である。

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[2008年11月 4日] この日の感想・書評へ→

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星自慢(福島)

特別純米無濾過生原酒
720ml/1260円

虎ノ門の「升本」にて購入。蔵元はラーメンの街としておなじみ福島県喜多方市の華酒造場(大正8年創業)。当主の名字が星であり、その名の通り“蔵元ご自慢の酒”として平成15年より立ち上げた新ブランドである。麹米は五百万石、掛米はタカネミノリ。特別純米ながら豊かな米の香りを含んだ華やかな吟醸香が立ち上り、濃醇で味わい深い旨さがある。味と酒質を考えるとコストパフォーマンスはかなりなもので、最初の一口で思わず笑みがこぼれてしまった。
肴は門前仲町のスーパーで購入した〆鯖、鰻肝、串カツ、ポテトサラダ。

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[2008年11月 1日] この日の感想・書評へ→

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黒帯 悠々(石川)

特別純米
1800ml/2310円

どっしり構えた重みと芳醇な旨味を持ちながらも、すっきりとした切れ味があり、しかも後味に余韻があるという、なかなか一筋縄ではいかない味わいを持つ純米酒。純米大吟醸を含めた精米歩合の異なる複数の原酒を2年以上熟成させ、それぞれをブレンドさせるという手の込んだ造りによって、この独特の味わいが生み出されているらしい。
蔵元は「加賀鳶」「福正宗」などで知られる金沢の福光屋。前回同様神楽坂「葱屋みらくる」にて。

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真稜 至(新潟)

純米吟醸無濾過
1800ml/2600円

佐渡の蔵元・逸見酒造は明治5年(1872)創業。佐渡市内にある順徳天皇の火葬塚「真野御陵」が酒銘の由来である。山田錦を55%精米し、無濾過で瓶詰めし、ひと夏熟成した後に一度火入れして出荷する生詰タイプである。グラスからは華やかな吟醸香が立ち上り、飲み口も比較的軽やか。程良く熟成させたせいか、米の旨味が乗ったバランスの良い飲み口に仕上がっている。神楽坂の「葱屋みらくる」にて。

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梵 ときしらず(福井)

長期氷温熟成・純米吟醸
1800ml/2835円

福井県産特上の五百万石を50〜55%磨いて造り上げた純米酒を、5℃以下の酒蔵の中でじっくり5年間熟成させたのがこの「ときしらず」。酒銘は「飲んでいると時を忘れる(ときしらず)くらい美味い」の意。口の中ではコクを感じるにも関わらず、喉を通る時はすっきりとしてキレ味鮮やか。熟成酒とは思えないクセの無さで、飽きが来ないためついつい酒杯を重ねてしまうタイプの酒だ。不動坂の「西嬉」にて。肴は天ぷら盛合せ、鮪刺身、出汁巻、小蛸煮付けetc.。

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菊水の辛口(新潟)

本醸造
180ml/252円

ちょっと気の利いた居酒屋の定番酒としておなじみ「菊水の辛口」が、この夏より缶入りになって新登場。
キリッとして少しコクのある淡麗辛口の酒として過去何度も飲んだ記憶があるのに、遮光性の高いアルミ缶に入れたことでフレッシュさが保たれるせいか、口当たりの印象がこれまでと全く異なる。キレが良く肴を引き立てるタイプなので、食中酒としても最適である。

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黒部峡(富山)

純米吟醸
180ml/250円

スッキリとした切れ味の良さと程良い旨味を持つ、料理にも合わせやすい純米吟醸。酒米は山田錦と五百万石をそれぞれ55%磨いている。値段の割には味といい酒質といい申し分ない。出張時に「けいきゅう新橋店」で購入したが、帰りの新幹線では手を付けず食卓で雑炊を肴にキューっと。
蔵元の林酒造場は寛永通宝の鋳造が始まった寛永3年(1626)の創業。「黒部峡」の酒名は、北アルプス立山連峰より流れる雪解け水と黒部峡谷に霧が流れる山水画をモチーフに付けられたもの。

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日本盛(兵庫)

コシヒカリ100%純米
1800ml/1770円

食用米の王者である国産コシヒカリを100%使用(精米歩合70%)、さらに旨み成分であり、健康素材としても認知度の高い「アミノ酸」を自然の発酵の力で2倍(同社上撰比)に高めた、濃醇でやや甘口の純米酒。正直なところコシヒカリはあくまで食べて旨い米であり、酒造用としてはどうかなぁと思っていたが、意外にコクと旨味があってなかなか悪くはなかった。肴は鶏のカルパッチョ、じゃこおろし、焼き椎茸。またも「粋酔」にて。

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都美人(兵庫)

山廃仕込辛口渦酒
1800ml/1926円

前回に続く「粋酔」での2杯目。見かけない瓶が並んでいたので、キクマサのひやおろしの次に注文するつもりだったが、先回りしてマスターが小振りの杯に注いでくれた。口当たりは実にまろやか。どっしりとした旨味があって、ただ辛いだけの「からくち」とは一味違う少し複雑な味わいを感じた。
蔵元の都美人酒造は淡路島の蔵で、昭和20年の創業以来山廃造りにこだわり、鉄人・道場六三郎氏の店にも置かれているらしい。

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菊正宗(兵庫)

生もとひやおろし
720ml/値段不明

久々に立ち寄った阪急六甲駅前「粋酔」にて、業務用限定&期間限定品ということで注文(一合400円)。実は生もと造りで且つひやおろしというのは、個人的に意外と飲む機会が少なかったりするのだ。お味の方は、ふだんのキクマサのイメージとは違って、瑞々しく口当たりの軽い飲み口。生もとならではの旨味や膨らみにはイマイチ欠けるが、このすっきり感は悪くない。肴は〆とろ秋刀魚。

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南(高知)

特別本醸造
720ml/1113円

「南」はふだん香りの良い吟醸系を飲む機会が多いので、今回はあえて特別本醸造を選択。松山三井を60%磨いた吟醸仕様で、日本酒度+8、酸度1.4、アルコール度数16〜17度とデータ的にはハード。飲んでみると、一般的な本醸造のイメージよりもコクと旨味が強い。後味は比較的すっきりしているので、料理には合わせやすい。肴はOASISの閉店間際に買い込んだ鶏の山椒焼、砂肝のフライなど。

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京の吟醸(京都)

吟醸酒
180ml/225円

延宝5年(1677)創業、「神聖」の銘柄で知られる伏見の老舗・山本本家の吟醸カップ。上品な口当たり、すっきりした味わい、軽快な飲み口の淡麗辛口タイプ。肴は「けいきゅう新橋店」で出張帰りに買った〆鯖巻とピリ辛チーズ竹輪。
ちなみに「神聖」は昭和三十年代後半に、当時の人気喜劇俳優である伴淳三郎を起用したTVCMが大当たり、「かあちゃん、一杯、やっか」のフレーズが流行語になったとのこと。

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酔心純吟カップ(広島)

純米吟醸
180ml/311円

「横山大観が終生愛した酒」というのが「酔心」のキャッチフレーズ。蔵元は万延元年(1860)創業・三原市の酔心山根本店。広島県中央部にある「鷹の巣山」山麓の超軟水を仕込水とすることで、きめ細かくスッキリとした味を実現させている。この純吟カップも、軽快な口当たりの中にしっかりとした味わいを秘めた味吟醸タイプ。肴は焼鳥缶。
ちなみに横山大観は、亡くなる二年前、薬や水さえ受け付けなくなって重体となった時も、醉心だけは喉を越したといわれる。

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鳳凰美田「剣」(栃木)

純米瓶燗火入酒
1800ml/2500円

「ちとせ」で締めの一杯。日本酒がやや苦手な連れの旧友に、「まあ一度お試しを」と出して下さったのがこの「鳳凰美田」。純米瓶燗火入酒とのラベルを見て、えらく“通っぽい”のを選んだなあと不思議に思ったが、酒器から立ち上る香りを嗅いだ途端アッと驚く為五郎〜 (古っ!)、バナナやマンゴーを彷彿させる南洋果実系の吟醸香が鼻孔をくすぐった。味の方もゴージャスな香りを裏切らない華麗さを身に纏いつつ、全体に上品かつバランスの良い味わいにまとめている。裏ラベルを見ると山田錦(45%精米)、五百万石(55%精米)の2種類を併用した吟醸仕様。これをただの純米の名で世に出すとは、「鳳凰美田」恐るべしである。

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大七極上生もと(福島)

特別本醸造平成16醸造年度
1800ml/3150円

前回に続き「ちとせ」にて。「白鴻」「七本槍純米無濾過生原酒」に続いて「よかったら・・・」と供されたのが全国300本限定の大七極上生もと。特別本醸造として醸された原酒の中でも特に秀でたものを、通常の極上生もとよりさらに長い期間熟成させたレア品だ。一口飲んで思わず口に出た言葉が「綺麗な酒ですねえ〜」。
大七と言えば通好みの骨太な「生もと純米」のイメージが強いが、この特別本醸造は口当たりが実に素直で、口に入れるとふわっと膨らみ、喉を通るとスパッと潔く切れる。一言で云うなら「洗練され尽くしたバランスと旨味」。

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白鴻(広島)

純米吟醸しぼりたて無濾過生原酒
300ml/???円

元「味工房さくら亭」の店主佐々木さんが、念願の日本酒バー「ちとせ」を開店されたと聞き、早速訪れてみた。ご挨拶もそこそこに、一杯目として飲んだのがこの白鴻のしぼりたて。いかにも限定品という小瓶から注がれ、期待は否応なく高まる。原料米には山田錦と中生新千本を掛け合わせた広島オリジナルの新品種「千本錦」を使用。米の優しい香りと、ほのかな甘さを湛えた濃厚な旨味、原酒らしからぬキレの良い後味が一体となって、思わず頬が弛んでしまう美味しさ。

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賀茂鶴(広島)

本醸造からくち
1800ml/1869円

キリっと引き締まった味わいと、スッキリした喉越しが特長の本醸造辛口。ぬる燗にすると口当たりがまろやかでほんのり優しい味わいに。中国山系の龍王山から15年かかって湧き出る天然伏流水仕込。
三宮の焼鳥店「にはとりや」にて。朝引き鶏を使った白レバ刺しや濃厚なタレで焼いた背肝が絶品。

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お福正宗 槽垂原酒(新潟)

本醸造
180ml/240円

出張の帰り、久々に東京駅のデパ地下に立ち寄って焼鳥と共に購入。本醸造の無濾過原酒。どっしりと濃厚でコクのある甘口。キリッと冷えた状態ではなかったせいか、後味に若干苦味が残る。
蔵元は長岡市のお福酒造(明治30年創業)。自然湧水“大清水”を仕込水に用いている。創業者の岸五郎は酒母造りの際に乳酸の添加応用を試みた最初の人で、これが醸造界の大発明=「速醸もと」として、今も全国の酒蔵で使われている。

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田中農場(鳥取)

2006純米
1800ml/2940円

「さくら亭」で締めの3杯目。「農場」という一風変わった銘柄に惹かれ思わず注文。蔵元は「諏訪泉」で知られる安政6年(1859)創業の諏訪酒造。そして田中農場は蔵元と同じ鳥取県八頭郡八頭町にあり、2006年には土作りからこだわった有機農法が国に認められ農林水産大臣賞を受賞。その年の山田錦で醸した熟成酒が今回の「田中農場」2006純米である。
店の勧めもあってぬる燗で。16〜17度と度数は高いが、1年以上寝かせたせいかまろやかな口当たり。冷やもパンチがあって悪くないが、やはり燗の方がふんわりと膨らみが出て奥深い味わい。肴は塩豚のニラ醤油焼。

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奥能登の白菊(石川)

純米吟醸無濾過生原酒
1800ml/3580円

「味工房さくら亭」での2杯目。蔵元は輪島の白藤酒造店。1722年に海鮮問屋として創業された老舗ですが、いつの頃からか酒蔵となり、今の当主で9代目とのこと。
そしてこの蔵で一番人気と言われているのが、この純米吟醸無濾過生原酒。熟した白桃を思わせる上品な甘口タイプ(日本酒度-3)で、濃醇かつまろやかな口当たりと、無類のバランスの良さが特長。原料米は山田錦40%と五百万石60%。肴は上ミノの唐揚げと、豚肉と水菜のハリハリ小鍋。

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宝剣(広島)

限定涼香吟醸
1800ml/2625円

瓶もラベルも「涼香吟醸」という名に相応しい、いかにも夏向きの涼しげな佇まい。味わいそのものも、口に含むと涼やかな吟醸香が広がり、程良く口中で膨らんだかと思うと、後味はスッキリとキレが良い。原料米には八反錦を使用(55%精米)。
久々の「味工房さくら亭」にて。「とりあえずビール!」ではなく、一杯目からこいつにして正解だった。肴はつきだしのもずく酢と、鱧の夏野菜椀仕立て。

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五人の蔵人(埼玉)

普通酒
1800ml/1350円

ラベルに記されている本当の酒銘は「こだわりは奥武蔵の五人の蔵人が優しく醸す素直な味わい」とエラく長い。食のセレクトショップとして地元で人気の御影新生堂が、「琵琶のさざ浪」でおなじみの蔵元・埼玉県入間郡の麻原酒造に頼んで特別に造ってもらった酒だとか。価格こそ「まる」や「呑」といった紙パック並だが、味のレベルはまさに桁違い。すっきりとした中にきちんとコクが感じられ、口当たりこそほのかに甘いが、喉を通る頃にはキリッとした中辛口に変貌する。

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男山カップ(山口)

本醸造
180ml/231円

北海道ではなく山口県の「男山」。蔵元は山陽小野田市にある永山酒造(1887年創業)。元々は灘の銘柄だった「男山」の商標を、地元の山名に因み下関の酒問屋を通じ購入した経緯があり、県を代表する酒として常に「最高品質の普通酒」である様努力しているとのこと。ラベルに「金・銀・銅」と表示されたこのカップ酒は、日本晴を60%精米した本醸造で、すっきりとした中に程良くコシのある+5度の辛口。神田のファミマで購入。

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菊姫 先一杯(石川)

純米
720ml/1200円

菊姫は霊峰白山の麓、石川県鶴来町にある蔵元。かつて「灘以外には絶対出さない」との不文律があった山田錦の特AAA地域・兵庫県吉川町に何年も通いつめ、その熱意が通じて町の全生産量の約1/4に当たる一万俵を毎年確保。おかげで菊姫の原料米はすべて山田錦である。
この「先一杯(まずいっぱい)」は、米の甘味と旨味が程良く味わえる柔らかな口当たりの純米酒。淡麗に仕立てただけの酒にはない奥行きのある味わいが、造りの確かさと誠実さを感じさせる。

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白壁蔵(兵庫)

大吟醸〈生酒〉
720ml/????円

阪神岩屋の中華料理「同源」店主からの頂き物。上品で穏やかな上立ち香となめらかな口当たりからして、いかにもきちんと造られた大吟醸特有の佇まいだ。全体的に甘くも辛くもない中口タイプで、程良い膨らみもあって尚かつキレも良し。後味もクセがなく上々。兵庫県産山田錦を100%使用(50%精米)。日本酒度+2、酸度1.2。蔵元は宝酒造。

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新政(秋田)

六號・特別純米酒
300ml/480円

神田駅北口近くの酒屋「銘酒館」で購入。するっと喉を通る軽快な口当たり。ほのかな甘味がふんわりと広がった後で、じんわりと柔らかな旨味と心地良い苦味が追いかけてくる感じ。上品なコクのある特別純米酒。
六號とは新政が発祥蔵である協会六号酵母のこと。肴はコンビニで買った蛸山葵。

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雪の十和田(秋田)

純米吟醸
180ml/525円

一輪挿しにでも使いたくなる様なおしゃれなデザインのボトルだが、お味の方は容器の見た目とは違ってコシのあるやや濃いめの辛口タイプ。兵庫県産の山田錦を50%精米している。蔵元は雪中貯蔵でおなじみ、秋田は世界鷹小山家グループ傘下にある大館市の銘酒北鹿。平成以後だけでも新酒鑑評会で金賞を10回獲得している実力蔵である。
スーパーマルナカにて購入。肴はOASISで買ったおでんと地鶏の焼売。

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都錦自然酒(島根)

純米吟醸
720ml/1575円

島根県美都町の篤農家が、有機栽培(JAS認証)で育てた酒米・五百万石を100%使用した純米吟醸。しっかりとした膨らみがありながらも、後味のキレが良いのが特徴。個人的には取り立てて有機栽培をありがたがる気はないが、それでも「昔の酒は全て普通に有機栽培米だったよなあ」と考えさせられるものはある。
蔵元は明治17年創業の都錦酒造。万葉の頃の地名「石見国都濃郷」の一字「都」と、最もおいしく酒が飲める季節、晩秋の高角山の林間の紅葉を「錦」に見立て名付けたとされている。

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福正宗(石川)

純米黒麹超辛
180ml/297円

「福正宗」は、「黒帯」「加賀鳶」などの銘柄で知られる金沢・福光屋のハウスブランド。そしてこの純米黒麹超辛は、泡盛造りに欠かせない黒麹を初めて日本酒の仕込みに使った、旨みたっぷりで酸味のきいたキレ味の良い辛口タイプ。普通の日本酒とはかなり趣の異なる味わいである。疲労回復に効果があると言われるクエン酸が豊富に含まれているとのこと。
肴はお土産でもらった本場北海道の鮭とばと、やきとりのチェーン店「大吉」が監修したというレトルトパウチの「鳥かわ」。パリパリ感こそないが、味は意外に旨い・・。

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小鼓(兵庫)

茶・純米
1800ml/2552円

全国でも10蔵と使用していない、地元丹波市島町産の有機米「兵庫北錦」を使用。ほんのりと甘味を感じさせつつ、しっかりと米の旨味が活かされたコクとキレのある純米酒である。蔵元は丹波杜氏の郷・丹波市で嘉永2年(1849)創業の西山酒造場。「小鼓」の銘柄は大正3年(1914)に俳人の高浜虚子によって命名されたもの。
当夜の肴はほっけ、鶏フライのタルタル添えなど。三宮「わっちゃあ」にて。

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丹心一徹(京都)

純米吟醸酒
300ml/598円

月桂冠の創業の地「内蔵」で、東条地区産の山田錦(精米歩合60%)を使って醸した純米吟醸酒。グラスに注ぐと品が良く華やかな吟醸香が立ち上り、口当たりはまろやかで軽快ながら程良い膨らみを感じさせる。大手蔵ならではのそつのない洗練された味わいと、喉越しと後味のキレの良さが特徴。
赤坂五丁目交番前のセブンイレブンで購入。肴はゴーヤチャンプル、玉子焼、するめ。なぜかこの「丹心一徹」について、月桂冠のホームページに全く記載がない。杜氏さん(小林壽明氏)の名入りで、結構レベルの高い酒なのに、なんでだろう〜?

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朝日山千寿盃(新潟)

本醸造
1800ml/1898円

「久保田」「越乃かぎろひ」でおなじみ、天保元年(1830)に久保田屋として創業した朝日酒造の上級定番酒。五百万石を60%精米しており、すっきりとクセのない淡麗辛口でありながら、しっかりとした飲み応えを感じる酒。
赤坂の立ち呑み「なかや」にて。肴は出張中の栄養補給のための肉野菜炒めと、鶏串焼4種。

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千歳鶴(北海道)

吟風山廃純米酒
180ml/297円

「吟風」とは吟醸風・・・という訳ではなく、北海道産の酒造好適米の名前である。その吟風を65%精米し山廃仕込で造った純米酒。芯のしっかりとした味わいとコクのある風味が特徴。第一印象は辛いが、呑んでいくうちに少し甘味を感じる様になる。肴はこんにゃくの味噌田楽。
蔵元は明治5年、札幌で初めて酒造りを営んだ柴田酒造店を前身とする日本清酒。北海道有数の大手蔵である。仕込水は札幌南部の山々に降った雨や雪が100年、200年かけて浸み込み、地下の深い所を流れて来ている豊平川の伏流水を使用。

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天山しぼりたて(佐賀)

本醸造
720ml/1050円

佐賀市富士町の棚田で契約栽培された「日本晴」の新米を100%使った、しぼりたて本醸造の生原酒。一口飲むと、搾りたてのフレッシュさが口中に広がり、その後で原酒ならではのヘビーな後味と喉越しが追いかけてくる感じ。虎ノ門の升本にて宿用に購入。肴は三越のデパ地下で買ったおこわ弁当やポテトサラダ、海老しゅうまい等。蔵元は天山酒造。

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鄙の雪蔵(新潟)

純米酒
720ml/1046円

「越の初梅」の高の井酒造が淡麗旨口酒として開発した銘柄。原料米は五百万石他、精米歩合は63%。鄙びた雰囲気のラベルのイメージ通り、口に含むと素朴で柔らかな味わいが広がる。日本酒度-1というデータ以上に辛く感じるタイプ。燗にするとさらに旨くなるとのことなので、いずれ試したい。ちなみに肴は鱧の湯引き。

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藤村のにごり酒(長野)

もち米四段仕込
1800ml/1733円

島崎藤村の名作「千曲川旅情のうた」の一節を元に名付けられたのがこの「藤村のにごり酒」。もち米四段仕込による旨みと素朴な甘味が特徴。原料米は67%まで磨いた新美山錦と美山錦で、9号酵母を使用。
八重洲の立ち飲み処「呑うてんき」にて。片口に入れて出してくれたのが何とも風情があって良かった。肴はキャベツとベーコン炒め、コンビーフ缶、ピリ辛ウインナー缶、さつま揚げ、ハムカツ、イカの塩辛etc.

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梅錦 酒一筋(愛媛)

純米吟醸原酒
1800ml/2743円

梅錦ファンの間では「黒ラベル」として古くから親しまれている純米吟醸の原酒。山田錦を60%磨いている。グラスからはほんのり華やかな吟醸香が立ち上り、口に含むとどっしりと押しの強い旨味が広がる。実は呑んでいる間は原酒という意識がなく、後になって「一合にしてはやけに回ったなあ〜」と電車の中で首を捻っていた。新梅田食道街の「山守屋」にて。肴は板わさ、出汁巻きetc.。

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香露(熊本)

特別純米酒
500ml/880円

「香露」の蔵元・熊本酒造研究所は、酒造技術向上のため県内の生産者達が明治42年に設立。吟醸酒造りに欠かせない9号酵母はここで生まれている。
特別純米酒は平成18酒造年度から造られている新しい酒質で、阿蘇源流の清冽な伏流水を仕込水とし、原料米には山田錦、九州神力、レイホウを使用。上品でありながらもしっかりと力強く、コクと膨らみのある味わいを持つ。肴はボイルした帆立と子持ちやりいか。

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一ノ蔵(宮城)

無鑑査本醸造辛口
1800ml/1888円

65%精米した宮城県産トヨニシキを原料米に使用し、スッキリとしていながらも、奥行きのある旨さと味わいのある淡麗辛口に仕上げた本醸造酒。かつて級別があった時代に、酒税の対象になる審査を受けずに敢えてリーズナブルな価格の二級酒として市販したことが「無鑑査」の由来。
新宿五丁目交差点脇の「高田屋」にて。肴は蕎麦味噌、お造り、串焼き、烏賊ゴロの陶板焼、若鶏のザンギetc.

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ずーっと好きでいてください(愛媛)

純米美酒
300ml/450円

バレンタインやホワイトデーなどのギフト需要を意識して造られたのであろうか。居酒屋に置いていたとしても大声で注文するのは憚られる銘柄である。
味わい的には程良いコクがある辛口で、クセがなくバランスの良い軽快な飲み口と、すっきりとした後味の良さが特徴。原料米は玉栄(精米歩合65%)。肴は冷や奴、鰻の肝、わさび漬、わさび味噌。蔵元は梅錦山川。

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とらじの唄(愛知)

純米にごり
300ml/349円

「国盛」の銘柄で知られる愛知の中埜酒造が、主に焼肉など油っこい肉料理との相性を考えて造った、いわば和風マッカリとも言える低アルコール(6%)の純米にごり酒。甘味を抑えて酸味を少しきかせたドライな微発泡タイプで、軽めの炭酸ガスが口の中をさっぱりとさせてくれる。
ちなみに「とらじ」とは韓国語で桔梗の花のこと。

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久保桜(山形)

純米大吟醸
150ml/360円

「地酒マイスター責任醸造認証酒」というラベルで封がされてある、進物仕様の小容量純米大吟醸。酵母は山形酵母で、山田錦を40%まで磨いている。利き猪口に注ぐと琥珀色なのでしっかりとした味なのかと思いきや、予想をはるかに超えるすっきりとした飲み口の辛口。
蔵元は寛保元年(1741)創業の加茂川酒造。朝日連峰の伏流水を仕込水としている。

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屋守(東京)

純米酒
1800ml/2580円

「屋守」と書いて「おくのかみ」と読む。志村けんの故郷として日本中にその名が轟く東京は東村山市の地酒。蔵元は昭和11年創業の豊島屋酒造。富士山系の地下水を地下150mから汲み上げ仕込水に利用している。代表銘柄は「金婚」で、「屋守」は平成14年からの新銘柄。この純米酒は寝かせる前に瓶のまま一回火入れした生詰で、八反錦を吟醸並に55%精米している。ほんのり香る吟醸香と上品な甘さが特徴。口当たりは柔らかく、クセのない後味がついつい杯を進ませる。前回同様神楽坂「葱屋みらくる」にて。

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湊屋藤助(新潟)

純米大吟醸
1800ml/3529円

「上善如水」や純米酒「魚沼」でおなじみ白瀧酒造が、初代当主の名を冠した完成度の高い純米大吟醸。華やかな香り、まろやかな口当たり、酸味の少ない軽快な味わいはまさに上善如水のプレミアム版という印象。全体にバランスが良く、気品と膨らみがありながら後味はすっきりとしているため、食中酒の一杯目としては最適。神楽坂の「葱屋みらくる」にて。

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〆張鶴(新潟)

吟醸生貯蔵酒
300ml/553円

今だけ(5〜9月限定)の〆張鶴吟醸生貯。久々に訪れた新橋の鰻屋「多吉」にて。ここは蔵元(宮尾酒造)と付き合いが古い店だから、生貯は勿論、季節によっては「にごり」や「しぼりたて」にもいち早く出会える。
50%精米の五百万石を使った、すーっと喉を通るまろやかで軽やかなクセのない味吟醸。肴は鰻串一通り(肝・レバ・白焼・牛蒡串・蒲焼・つくね)を堪能した後、追加でヒレ焼2本(タレと塩)。絶品!

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正雪 天満月(静岡)

純米大吟醸
720ml/1838円

天を満たす月と書いて天満月(あまみつき:大阪は天満の飲み屋街で見上げる月・・・ではない)。35%精米した山田錦を麹米に、50%精米した岩手県産「吟ぎんが」を掛米に使用。上立ち香は地味だが、口に含むとバナナやマンゴーを思わせる南洋果実の風味が広がる。但し味わいそのものが甘い訳ではなく、どちらかと言えば苦味を含んだ辛口。後味もキレも上々。
神楽坂「MASUMASU」にて。この店の雰囲気で売値が正一合680円とはかなり良心的。肴は薩摩揚げ、酢もつ、牛すじと蓮根のきんぴら、海老のサンバルスープetc.。蔵元は南に駿河湾を望む由比町にある神沢川酒造場。「由比」の酒だから「正雪」か、なるほど・・・。

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水尾 紅(長野)

純米吟醸無濾過生原酒
1800ml/3465円

原料米に希少品種の長野県木島平産金紋錦を100%使用(精米49%)、金沢酵母(14号)と「水尾山」の湧水で仕込んでいる。口に含むとしっかりとした旨味と膨らみが感じられ、追いかける様に酸味がふんわりと広がる。無濾過生原酒にしてはまろやかな口当たり。後味も意外にさっぱりとしている。
蔵元は長野県の北の端、奥信濃飯山の旧町内にある田中屋酒造店。全量箱麹の手造り蔵である。肴は焼鳥。三宮東通りの路地にある「丸喜屋」にて。

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道灌(兵庫)

本醸造
1800ml/1780円

滋賀・草津の太田酒造が、灘に建てた「千代田蔵」で醸したバランスの良い中辛口の本醸造。穏やかでまろやかな飲み口、切れ味と後味の良さを特長とする。
おなじみ阪急六甲の立呑処「粋酔」の棚に、今月前半から新たに加わったラインナップの一つ。この日は常温にて。肴は烏賊の沖漬けと焼豆腐のおでん。

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杜氏鑑(兵庫)

普通酒
1800ml/2100円

灘の大手「白鶴」が、「現代の名工」に認定された中澤政雄杜氏(黄綬褒章受賞)を前面に押し出して造り上げた、いわば究極の「普通酒」。まろやかできめ細かな口当たりと、上品でクセがなく、それでいて程良くコクのある飲み口は、お手頃価格と相まって灘の大手蔵の底力を存分に示した感がある。
酒銘の「杜氏鑑(とうじかん)」とは杜氏の鑑(かがみ)の名の通り、「杜氏の中でも特に卓越した醸造技術を持ち、酒造りの模範となる人物」のことを指す言葉である。山田錦100%使用で精米歩合は70%。

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丹波(兵庫)

大吟醸・深山霧海
720ml/????円

旧友の行きつけの小料理店「いづみ」にて。蔵元は丹波市にある昭和11年創業の打田酒造。品の良い華やかな吟醸香が立ち上るが、口に含むと意外にあっさりと軽やかな味わい。中辛口で後味もさっぱり。コクの点で物足りない気もするが、料理自慢の店ならかえってこうしたタイプが好まれるかも知れない。
肴は前菜の煮付け(筍etc.)の後、鯛の造り、鯛白子の醤油焼、ヒラマサの西京焼、もずく、蛸の炒め物。チーズと野菜の盛合せ。

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青松白鷹(兵庫)

上撰・本醸造
1800ml/1888円

阪急六甲の立呑み屋「粋酔」の棚に加わった、灘の銘酒「白鷹」の定番酒。創業は文久2年(1862)。桶買いをしない自家醸造100%の蔵元として知られている。
原料米は麹米に山田錦、掛米に金南風を使用。精米歩合は69%。ひときわどっしり・しっかりとした生もと造りの辛口タイプで、燗でも冷やでも飲み応えのある男酒である。肴は銀杏・椎茸・山葵生麩・茄子の串揚げとアボカドのカナッペ、ミンチカツetc.。

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花垣(福井)

花しずく・純米
300ml/525円

麹米の地元産五百万石を50%、掛米の日本晴を60%精米して9号酵母で醸した純米酒。度数は15.5度とちょい高めで、味の幅があるすっきり系の純米酒。+3度にしては結構辛く感じる。蔵元は「北陸の小京都」大野市の七間通りにあり、明治34年(1901)から酒造りを始めた南部酒造場[創業は享保18年(1733)]。日本百名水の一つ「御清水(おしょうず)」を仕込み水としている。肴は馬刺。

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蔵一番(兵庫)

生もと本醸造
1800ml/1815円

灘は大手の「沢の鶴」が、昔ながらの生もと造りで醸した+3の辛口本醸造。生もと造りの割には少しばかりあっさりした感じもするが、その分キレが良いので常温でもぬる燗でもすっきり美味しく戴ける。近頃すっかり常連になってしまった阪急六甲の立呑み「粋酔」にて。肴は“試食期間中”ということでサービスして頂いた珍味のチーズ豆腐、蛍烏賊、串カツ、鮪のづけetc.。

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喜天烈(兵庫)

山廃純米辛口
720ml/1284円

灘・魚崎郷にある浜福鶴銘醸の酒。山田錦を68%磨いている。「辛口心証日本酒度+10」とあり、飲む前からこちらを身構えさせるが、飲んでみると山廃独特の乳酸っぽさと旨味があって、度数程の辛さをあまり感じさせない。コクがある割には後味もすっきりとしているので、ちょっと濃いめの料理にも合わせやすい食中酒として、何かと重宝しそうだ。阪急六甲のOASISにて購入。ちなみに肴はかんぱちの握り、蛍烏賊、海鮮八宝菜など。

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胡蝶蘭(京都)

吟醸純米酒
300ml/525円

京都は福知山にある東和酒造の銘柄。創業は江戸期後半とのこと。主銘柄は「武勇」。この写真では少し見づらいが、「胡蝶蘭」の酒銘は金箔の文字で、ゴージャスな胡蝶蘭の花をあしらったラベルが目を引く。香りもその名にふさわしく華やかで、それでいて飲み口はあっさりとした中にもさりげないコクがあり、全体的にミディアムライトな中辛口。後味もすっきりとして上品である。梅田の阪神百貨店で購入。

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宝剣(広島)

純米吟醸
1800ml/3150円

蔵元は明治5年(1872)創業の宝剣酒造。社の裏山(野呂山系)の崖下に江戸時代末期から湧出する名水が「宝剣」の命。硬度が低いため酒造りにとっては難しい水だが、独自の軟水醸造法によって、その特徴を逆に生かしたすっきり系の酒質に仕上げている。
酒器からは上品かつ華やかな上立ち香が立ち上り、口に含むとコシの強い膨らみのある味わい、喉を越した後はすっきりと心地良い余韻が楽しめる。新橋の魚金四号店にて。

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金陵(香川)

本醸造
1800ml/1937円

蔵元は金比羅さんで知られる高松は琴平の西野金陵[創業万治元年(1658)]。金陵の酒銘は、江戸期の儒学者・頼山陽が琴平を訪れた際、この地が中国の古都金陵(南京)を彷彿させるとして、琴平の地を金陵と呼んだことに由来するとのこと。マイルドで品が良く、 +2度ながら、ほんのり甘さを感じるコクのある本醸造である。原料米はオオセト(65%精米)。前回同様赤坂の立ち飲み「なかや」にて。

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四万十川(高知)

純米吟醸
1800ml/1886円

「日本最後の清流」を酒銘にした、高知県はタイガータウン安芸市にある菊水酒造の純米吟醸。山田錦を60%精米し、ラベルに「土佐淡麗仕込み」とある通り、高知の酒らしいしっかりとコシのある味わいの中にも、後味のすっきりしたクセのない口当たりの辛口タイプ。
肴は焼き鳥とおでん。赤坂6丁目にある立ち飲みのチェーン店「なかや」にて。

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菊正宗(兵庫)

特撰・生もと本醸造
1800ml/2216円

さて前回阪急六甲駅前に開店した立呑み店「粋酔」について触れたが、聞けばこのお店、とある酒屋の店主と本屋の店主が合同出資して開いたそうな。まさに「酒本舗」の世界観と相通ずるものがあり、途端に親近感が湧いてしまった。幸い「酒」「本」のそれぞれの店主と個別に会う機会を得て、片や酒、片や本の話を肴に盛り上がったのは言うまでもない。
で、その時主に飲んだのがキクマサの特撰。兵庫県吉川特A地区産の山田錦を100%使用した生もと造りの本醸造で、しっかりとコシが強く、風格を感じさせる辛口。

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櫻正宗(兵庫)

本醸造
1800ml/1927円

阪急六甲駅の南側沿線沿いに、3月から良さげな立呑み屋がオープンした。店の名は「粋酔」。閉店が22時と早いためなかなか行く機会がなかったが、週末の夕暮れ時にふと時間ができたので立ち寄ってみた。店内の棚を見ると、ずらりと灘の酒ばかりが十数本並んでいる。記念すべき初回の注文を何にしようかと一瞬逡巡したが、灘酒興隆の源となった宮水発見の功に敬意を表し、「櫻正宗」を上燗で戴くことに(「宮水」は江戸時代の天保10年頃、櫻正宗の六代目当主・山邑太左衛門によって発見された)。兵庫県産山田錦100%の贅沢な本醸造で、まろやかで口当たりの良い辛口。肴は串カツなど。店の詳細はまた後日・・・。

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太平山(秋田)

生もと純米無濾過生
720ml/1365円

裏ラベルの説明書きによると「太平山独特の生もと仕込みで醸した純米酒の今年一番に搾ったものを、そのまま濾過せず壜詰めしたお酒」。酒器に注ぐと蒸した米のような甘く芳醇な香りが立ち上る。口当たりも濃厚で、無濾過生ならではのフレッシュな味わいを追う様に、生もと仕込のしっかりと存在感のある旨味が口の中に広がる。
蔵元は明治12年(1879)創業の小玉醸造。元々は味噌・醤油の醸造業としてスタートし、大正2年から酒造りに着手したとのこと。モンドセレクションにも出展し、平成12年からずっと連続で金賞を受賞している。

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開運カップ(静岡)

祝酒・特別本醸造
180ml/280円

「開運」の酒銘は1874年創業の際、蔵元である土井酒造場の地元・小貫村の発展を祈って付けられたとのこと。特にこのカップは「開運」の文字がど真ん中にどんと据えられていて、いかにも縁起が良い雰囲気。原料米に山田錦と一版米を使用。60%の吟醸スペックまで磨いている。バランスが良く、軽快で飲みやすい辛口。

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芳水(徳島)

山廃純米生原酒
720ml/1575円

花見酒第3弾は、徳島の吉野川上流の山峡で大正2年より酒造りを始めた「芳水」の山廃純米生酒。「奥播磨」にいた高垣克正氏が平成14年から杜氏を務めていることでも知られている。
原料米には特別栽培された滋賀産「玉栄」を使用(60%精米)。フレッシュな口当たりながら、山廃仕込みのイメージ通り、力強くどっしりとした深みのある辛口である。

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出羽桜(山形)

純米吟醸生・蔵元直送
720ml/?円

花見酒第2弾は華やかな味と香りが人気の出羽桜。蔵元直送の生酒ということで、フレッシュかつフルーティな上立ち香が広がる。口に含むと搾りたてのようなピリピリ感があり、早穫りの柑橘類を思わせる爽やかな酸味が飲みやすさを増す。喉越しも軽やかでキレが良く、後味もさっぱり。満開の桜の下、酒の出来映えもまさに満開である。

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文佳人(高知)

(無濾過)純米
1800ml/2520円

今年の花見酒第一弾。きき酒師の師匠ヒデさんの本年度イチオシとして、席に着いた早々に勧められた酒。岡山県産アケボノを55%まで磨いた少量仕込みで槽搾り、無濾過の純米酒。豊かな米の香りが漂い、濃醇かつ上品な膨らみのある味わい。後味のキレもよく、純米酒としか表示はないが、いかにもただ者ではない。蔵元は土佐山田町にある明治10年創業の(株)アリサワ。

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千代田蔵(兵庫)

搾りたて純米生原酒
1800ml/2520円

「道灌」の銘柄で知られる太田酒造の搾りたて。約一年前に飲んだ同蔵の「灘の語らひ」と同じ灘の千代田蔵で醸している。原料米には地元兵庫産のフクノハナを使用し6割磨いている。ちょうど食べ頃の青リンゴを彷彿させるフレッシュな甘味と酸味が特徴。この軽やかな酸味のおかげで、濃厚な純米原酒の割にスイスイと飲めてしまう。肴は鰹のたたき、ゲソ天ぷら、岡山地鶏のニンニク焼。三宮は北野坂の「ばんぶ」さんにて。

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誠鏡しぼりたて(広島)

純米生原酒
720ml/1200円

口に含むと搾りたての濃厚な米の風味が広がり、最初のうちはやや甘く感じるものの、じわじわとどっしりした旨味へと変わる。喉越しに微かな刺激が残るものの、後味は程良くキレがあって心地良い余韻が残る。度数自体は16度と原酒にしては少し軽めだが、しばらく経ってからしっかりと効いてくる感じ。
阪神開幕3連勝の美酒として大いにふさわしい味わい。肴はシンプルにあたりめ。

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京姫(京都)

純米吟醸無濾過原酒
720ml/1260円

前回同様「春あがりひと寝かせ」シリーズの一つ。山田錦を60%精米し年末にかけて仕込んだお酒を、最も寒い時期におり引きせず「ひと寝かせ」させた、無濾過の純米吟醸生原酒である。ひと寝かせした分だけ、無濾過にしては荒々しさが少なくまったりとした口当たり。日本酒度+1.0ながら結構辛口の味わいを持つ。肴は蛸わさびと蛍烏賊の沖漬け。
蔵元は大正7年(1918)創業、少量手造りの吟醸酒専門蔵である伏見の京姫酒造。1974年から世界鷹小山家グループの一員となっている。

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越乃雪椿(新潟)

吟醸おりがらみ無濾過原酒
720ml/1170円

ラベルに「春あがり ひと寝かせ」とある通り、搾った新酒を無濾過のまま1ヶ月半ひと寝かせした、吟醸造りのおり絡み生原酒。地元産の五百万石を60%磨いて、千年悠水で仕込んでいる。ひと夏寝かせた“秋あがり”の酒というのはよく聞くが、春あがりというのは珍しい。
酒器に注ぐとフレッシュな上立ち香が広がり、ファーストインパクトも華やか。ただし味自体は意外にキレがある中辛口で、原酒にしては軽快でスッキリした後味が特徴。肴はいくら丼と蛍烏賊の沖漬け。蔵元は世界鷹小山家グループの一員で、箱麹造りにこだわる文化3年(1806)創業の雪椿酒造。

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吉田蔵(石川)

純米酒
1800ml/2100円

蔵元は「手取川・純」でおなじみ、明治3年創業の吉田酒造店。「吉田蔵」の名の通り、昭和42年生まれの若い杜氏・吉田行成氏が醸す。地元産の五百万石を50%磨いたキレの良い辛口で、クセはないが適度に飲み応えのあるコクと膨らみを感じる。価格からしても酒好きの定番酒といった趣。
肴はおでん、出汁巻き、板わさetc.。23時過ぎにほぼ一斉閉店となる新梅田食道街で、唯一0時近くまで呑める掟破りの居酒屋「山守屋」にて。

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那智の白梅(大阪)

特撰・手づくり純米酒
1800ml/1480円

厳選した食材と酒で定評のある御影新生堂にて、「破格の1480円、2000円以上の値打ち」という様な手書きPOPにつられて購入。蔵元は先頃呑んだ「浪花正宗」の浪花酒造で、その780円の本醸造より酒質が上なのに安くて旨い。
米の種類は不明だが精米歩合は吟醸並みの60%で、軽快な口当たりの純米酒。クセのない淡麗辛口だが、適度な味わいとコクがあり後味はすっきり心地良い。このクォリティで「菊正宗ピン」や「白鶴まる」とほぼ同価格帯となると、こりゃ誰が何と云っても“買い!”だ。浪花酒造恐るべし。ちなみに肴は、和歌山の銘酒「黒牛」の純米吟醸酒粕で造った粕汁と秋刀魚。

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豪華千年寿(兵庫)

純米大吟醸
300ml/780円

たまには地元・灘のちょいと良い酒でも・・・ということで、旬の蛍烏賊と共に購入したのが白鹿の上位銘柄「豪華千年寿」。洗練されたバランスの良い味わいを持ち、クセがなく安心して飲める上品な口当たりの中辛口タイプ。酒処灘の王道をゆくマイルドな純米大吟醸である。
「千年寿」とは、中国で古来より長生の霊獣として喜ばれる白鹿を寿いで作られた漢詩の中の一句らしい。モンドセレクション金賞を2006・07年と連続で受賞。

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長珍阿波山田65(愛知)

純米無濾過生詰仕込み第二十五号
1800ml/3150円

前回の「大正の鶴」と同じく三宮の「酒工房・さくら亭」にて。原料に阿波産の山田錦を使用した瓶燗火入れの生詰タイプ。阿波山田の旨味を引き出すため、精米歩合を65%に抑えたとのこと。アルコール度数18-19度、日本酒度+5.5とデータ的には辛口の部類に入るが、実感的にはそこまで辛くはない。上立ち香は淡く控え目。飲み始めはストレートにほの甘さが伝わってくるが、飲み続けるうちに芯の強さとコクが感じられる。後味はスッキリ。

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大正の鶴(岡山)

特別純米無濾過生原酒
1800ml/2625円

岡山は真庭市にある落酒造場(1893年創業)で醸した、無濾過の特別純米生原酒。地元産の朝日米を60%精米した、濃醇でボディこそあるが口当たりが優しい+6.5度、酸度1.7の辛口タイプ。無濾過の生にしては重すぎることなく、スッキリ感もあって飲みやすい。
三宮の「味工房さくら亭」にて。肴は蛤の小鍋立て、上ミノの唐揚げ、ハタハタ、焼そば。

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浪花正宗(大阪)

本醸造
720ml/780円

蔵元は江戸寛政年間に創業して約250年という泉州の老舗・浪花酒造。この本醸造自体はあまり旨味もコクもなく、正直なところとりたてて何の個性もないごくシンプルな味の淡麗辛口なので、家庭でのヒレ酒用として利用することに。今度機会があれば、大吟醸など手間暇かけた酒質のものを試してみたい。

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森(香川)

純米
720ml/1200円

阪急六甲のOASISで購入。オリーブや醤油の産地として、また「二十四の瞳」の舞台と知られる瀬戸内海・小豆島の地酒。苗から育てた地元の“瀬戸黄金米”(オオセト)と星ヶ城山の湧き水で醸した、日本酒度+2、精米歩合60%の純米酒。島の地酒というイメージとは異なるバランスの取れたスッキリ系の中辛口で、それでいて全体に程良い膨らみを感じる。瀬戸内海で獲れる新鮮な魚貝にはさぞ合うことだろう。
小豆島唯一の蔵元である森國酒造は2005年2月に創業したばかりで、それまで35年にわたって途絶えていた島の酒造りの歴史に新たな一頁を記した。杜氏は三十代半ばの花田公紀氏で、「森」は同蔵初めての銘柄。

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天明(福島)

本生純米槽しぼり
720ml/1365円

久々に訪れた酒仙堂フジモリにて購入。中二日開けて二回に分けて飲んだが、二回目は明らかに前回より味が乗っており、豊かな米の風味と共に濃醇な米の旨味を感じた。全体にコクと膨らみのある辛口。
ちなみに一日目の肴は粕汁、鰆の西京焼、鮭とば。二日目はかんぱちの刺身、鰹のたたき、すき焼きうどん、大阪寿司、もずく。

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陸奥八仙(青森)

特別純米・無濾過生原酒「槽酒」おりがらみ
720ml/1400円

青森産の「むつほまれ」を60%磨き、低温でじっくりと発酵させたもろみを槽で搾りそのまま直詰めした生原酒。「おりがらみ」とラベルにはあるが、酒器に注ぐとほぼ透明に近い。フレッシュな米麹の香りと、微かに弾ける炭酸ガスのピリピリ感が心地良い。ほんのりとした甘味と酸味、そして豊かな旨味が調和し、全体にボリューム感のある味わいが魅力である。
蔵元は元文年間(1740年代)創業の八戸酒造。息子の修学旅行土産である「鮭とば」を肴に。

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越の初梅(新潟)

本醸造
300ml/410円

本醸造ながら五百万石を63%精米。そのためかどうかは分からないが、吟醸の様な柔らかく軽い吟醸香が漂う。味わいはすっきりとしてまろやかな口当たりの淡麗辛口タイプ。後味もさっぱり。蔵元の高の井酒造は日本で初めて“雪の中に酒を埋め込む”雪中貯蔵を行った蔵として知られている。
この日の肴はコンビニおでん。たまたま付けたTVで「007ワールド・イズ・ナット・イナフ」−−あのソフィー・マルソーが悪役を演じたヤツ−−を見ながら。

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銀嶺立山(富山)

本醸造
720ml/870円

原料米に山田錦と五百万石を使用。切れ味のよい淡麗辛口の典型的な食中酒。富山の地酒ではあるが、その佇まいとクセのない味わいは、何となく洗練された都会的な酒という印象を持つ。燗をつけると一段と膨らみと力強さを増す。パリの万国博にも出展されたことがある酒らしい。
蔵元は文久元年(1861)創業、北陸最大の生産量を誇る立山酒造。庄川流域に開けた散居村で有名な砺波平野の中にあり、花崗岩に濾過された庄川の地下水で仕込んでいる。

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幻の瀧(富山)

田舎仕込み吟にごり
720ml/900円

蔵元の皇国晴(みくにはれ)酒造は明治20年の創業。普通酒でも精米歩合6割以下、低温発酵による吟醸造りを貫いており、全国名水百撰に選ばれている黒部川扇状地の湧水で仕込んでいる。この田舎仕込み吟にごりも華越前を55%精米し、吟醸造りで搾ったにごり酒。まずは上澄みだけ注いで飲んでみると、まさに穏やかで優しい口当たりを持つ甘口吟醸酒。次に瓶を一振りして飲むと、まったりとした飲み口の中に豊かな米の甘味とコクを感じる、マイルドで上品なにごり酒。まさに“一瓶で二度おいしい”、価格的にもお得感のある酒だ。

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国重(香川)

吟醸
720ml/1365円

香川の銘酒「綾菊」の杜氏で「現代の名工」にも選ばれている国重弘明氏が、自らの名を冠した「国重」シリーズの吟醸酒。まろやかで上品な口当たり、柔らかな含み香、クセがなく飲み飽きない味わいを特長とする。食中酒としても適した中辛口で、この日の肴は肉じゃがと粕汁。
綾菊酒造のある綾歌郡綾上町は、県内屈指の良質米産地として知られ、大正天皇ご即位の際には献上米産地に選ばれた程。寛政2年(1790)の創業以来、一貫して「地の米」で「地の酒」を造ることを基本としており、「国重」も地元産オオセトを使用(50%精米)、阿讃山系綾川伏流地下水で醸している。

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底ぬけ(新潟)

超辛口
500ml/1875円(料飲店価格)

新宿三丁目の「栄寿司」にて遭遇。料飲店だけで流通している様だが、何ともけったいな酒銘だ。酒質もデータも不明。クセがなく、ややしっかり目の飲みごたえある辛口タイプで、料理を邪魔することがないため、寿司屋に置くにはまあ悪くない。肴は造り盛り合わせ、穴子天ぷら、にぎり鮨。
長岡市にある蔵元の河忠酒造は明和2年(1765)創業の老舗で、関東信越国税局主催酒類鑑評会において17年連続金賞受賞の実力蔵である。主銘柄は「想天坊」

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聚楽第(京都)

吟醸しぼりたて
720ml/1400円

聚楽第(じゅらくだい)は、豊臣秀吉が政庁兼邸宅として1586年に京都の内野に建設した大邸宅の名称。年頭に載せた「京生粋」と同じ、上京区にある佐々木酒造の主要銘柄である。この吟醸しぼりたては、新酒のもろみが搾られて最初に出てくる「あらばしり」を瓶詰したもので、濾過や加水処理を一切していない垂れ口そのままの味。しぼりたてにしては珍しく落ち着いた味わいで、ほんのり苦味が残るドライな飲み口。原料米は五百万石(57%精米)。阪急六甲のOASISにて、ギフト用透明ケース入で棚に並んでいたのを購入。肴は太巻寿司、焼き魚(鰯)、イカ明太、鍋焼きうどん。

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車坂(和歌山)

あまからぴん純米吟醸生
720ml/1400円

昨年7月に1年以上寝かせた「車坂」の純米吟醸生を飲み、「折を見て、新しい醸造年度のものを味わってみたい」と書いたが、今回はその希望通り昨年10月に出荷されたバージョン。恋野産山田錦を58%磨き、和歌山酵母で醸している。
利き猪口に注ぐと薄い琥珀色で、見た目からして米の旨味が感じられそうな酒。口当たりは濃醇な甘さを感じさせるが、やがて微かな酸味とコクが口中に広がり、喉を通った後にくどさはないが骨太な余韻が残る。基本的には冷やして楽しむ酒だが、常温で飲っても全体に膨らみが出て、味わいの幅が広がる感じがする。

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房島屋(岐阜)

純米おりがらみ無濾過生
1800ml/2520円

蔵元は揖斐川の上流で明治初期より造り酒屋を営む所酒造。年間500石の酒を5人で醸す小さな蔵である。「房島屋(ぼうじまや)」は跡継ぎの所優氏が愛媛の「梅錦」で修行の後、2000年に蔵へ戻り自ら立ち上げた銘柄。全国で約40軒の酒屋でしか扱われていないそうだ。
この純米おりがらみは福井産の五百万石を65%磨いたもの。口に含むと微かに苺や巨峰を思わせるツンとした刺激があり、その後爽やかな酸味と旨味が広がって、引き際は潔くドライに消えゆく感じ。前回同様虎ノ門「鈴傳」にて。

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姿(栃木)

純米吟醸・無濾過生原酒
1800ml/2940円

虎ノ門「鈴傳」にて遭遇。白桃を思わせる様な柔らかな香りと、上品でほの甘くまろやかな飲み口が特長。膨らみがありながら、心地よい余韻を残しつつスッと切れる後味も魅力。蔵元は「杉並木」を主銘柄とする飯沼名醸。タンク(600kg)1本のみをこの「姿」ブランドで出しており、地元西方産の山田錦を50%精米し、大谷川の伏流水で醸している。
ちなみに当夜の肴は肉豆腐、目刺し、鯨ベーコン、豚串など。

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誠鏡(広島)

純米たけはら
720ml/1100円

「誠鏡」の蔵元は明治4年(1871)年創業の中尾醸造。「杯に注いだ酒の表情を鏡にたとえ、蔵人の誠の心を(味に反映させ)映し出してほしい」との願いを込めて、「誠鏡」の銘柄が誕生した。
さてこの「純米たけはら」は、創業時からの基本に忠実な酒。利き猪口に注ぐと馥郁とした米の香りが立ち上り、口に含むとほんのり甘い。ただしばらくすると骨太なコクと苦味が感じられ、喉を通った後にどっしりとした余韻が残る。また、燗をつけると甘みが抑えられ、冷やではあまり感じなかった程良い酸味がしっかりと存在感を顕す。この値段でこの風格なら買いだ。肴はおでん。

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初霞(奈良)

生もと純米
720ml/1365円

炭素濾過を行っていないため、酒器に注ぐとほんのり黄金色。しっかりとボディのきいた芯の強い酒だが、飲み口自体は軽やかでクセがなく、後味もキレがあって心地良い。低めの常温も旨いが、燗にすると全体に膨らみが増して、生もとならではの味わい深いひとときが楽しめる。肴は海鮮丼とにぎり寿司。
蔵元は、浅野内匠頭が刃傷沙汰を起こした元禄15年(1702)創業の老舗・久保本家酒造。

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のうかや彦八(富山)

純米大吟醸・無濾過生原酒
720ml/2100円

地元富山産の酒米・雄山錦を原料とし、低温発酵で丁寧に仕込んだ純米大吟醸の生原酒。雄山錦は芯白が大きいため、精米歩合48%までが限界とのこと。酵母は泡なしタイプの協会1401号を使用。利き猪口に注ぐと芳醇な米の風味が立ち上り、口に含むと濃厚な品の良い香りが広がる。ほんのりと優しい甘さを感じた後で、じんわりと辛さと深いコクが追いかけてくるイメージ。一口飲んだ途端に「旨い」と感じたのは久々だ。肴はOASISで買った半額の刺身三種盛り(鮪・鯛・はまち)。

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一番しぼり新米生酒(兵庫)

純米吟醸
720ml/1575円

「瀧鯉」の酒銘で知られる灘の木村酒造[宝暦8年(1758)創業]は、昔ながらの寒造りで、毎年11月初旬〜翌2月中旬の3ヶ月半だけ酒造りを行っている。そしてこの「一番しぼり新米生酒」は、その冬最初に仕込んだ新酒を1200本限定で発売しているもの。米の生命力を感じるフレッシュな香りと、口中で拡がるふくよかでボディのある味わいが特徴。キリッと冷やして。肴は数の子、煮染めなど。

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奥播磨(兵庫)

純米吟醸・芳醇超辛
1800ml/3045円

長期にわたる酷い下痢で飲酒と食事制限をくらっていた友人がこの度回復。三宮の小料理店「藤さき」で久方ぶりに飲む。料理の美味さも手伝ってか、日頃は日本酒など全く口にしない友人が珍しくこの「芳醇超辛」を何杯も口に運んでは、これなら日本酒も悪くないとのたまった。どっしりとした深い旨味とコクを含みながらも、後味が良くクセのない飲み口が、一家言ある白ワイン党の口に合ったのだろうか。
肴は卯の花、酒盗のクリームチーズ和え、小海老の唐揚げ、造り盛(鰤・よこわ・平目・エンガワ・蛸・烏賊)、鮪剥き身、ポテトサラダ、炒り銀杏。

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仙介(兵庫)

純米
720ml/1365円

蔵元の泉酒造は1756年創業の老舗。「泉正宗」の銘柄で親しまれていたが、阪神淡路大震災の影響で自家醸造を断念。長年にわたって親戚筋の西野金陵(香川)に醸造委託していたが、2007年1月より酒造りを再開。一昨年2月に亡くなった会長の名「仙介」を新銘柄とした。
さてこの純米酒は麹米に山田錦、掛米にアケボノを使用。膨らみのあるまろやかでクセのない中辛口で、ぬる燗にするとより一層旨味と膨らみが増す。二夜連続で小鍋立てを肴にゆるゆると。

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あらごし生酒(大阪)

純米にごり酒
720ml/880円

「秋鹿」が生産本数2000〜3000本限定で出荷する、火入れをしてない生タイプの、酵母が生きている純米にごり酒。滋賀産の日本晴を60%以下に精米し、酵母は6号を使用。キャップには直径7mm程度のガス抜き孔(酒は漏れない)が付いているので、開ける時も吹き出す心配は少ない。
さてお味の方は甘みが少なく、ほのかに酸味がきいた辛口タイプ。口の中に含むと、まったりとした飲み口の後、微かにピリッと感じる炭酸ガスの感触が心地良い。夕食の牡蠣とほうれん草のグラタンに合わせてみたら、結構相性が良かった。

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いづみ橋(神奈川)

本醸造辛口
1800ml/1942円

神奈川県海老名市にある蔵元の泉橋酒造は安政4年(1857)の創業。「酒造りは米作りから」のコンセプトの下、地元農家と共同で山田錦、雄町、亀の尾を中心に栽培し、現在では仕込みの約9割を使用。2006年度からは自社精米も行っている。この本醸造も海老名産の山田錦を麹米60%、掛米70%精米したもので、すっきりと切れ味の良い上品な味。日本酒度+12と高いが、数値程の辛さは感じない。
横浜駅近くの立ち呑み「ちょいのみ亭」にて。肴はもつ煮込み、そらまめetc.。

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李白(島根)

純米生貯蔵酒・花酵母仕込み
300ml/441円

李白酒造は明治15年(1882)創業。李白の酒銘は昭和3年(1928)、元首相であった若槻礼次郎氏が命名。もちろん中国・唐代の詩人で、酒仙と呼ばれた「李白」にちなんだ名前である。
さてこの花酵母仕込みの純米生貯蔵酒。特に花の様な甘い香りがする訳でもないが、まろやかかつ柔らかな口当たりのマイルドな辛口タイプで、雑味がなくふんわりと心地よい余韻が残る不思議な飲み口だ。新富町のサンクスで購入。肴もサンクスのおでん。

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京生粋(京都)

純米吟醸
720ml/1334円

豊臣秀吉の邸宅「聚楽第」のあった洛中の地で醸された純米吟醸。千利休が茶の湯にも使用したといわれる「金明水・銀明水」を仕込み水に、京生まれの幻の酒造好適米「祝」(55%精米)、京都吟醸酵母「京の琴」で仕込まれた100%京の酒。吟醸らしく華やかな上立ち香を持ち、すっきりと穏やかな飲み口の中に芯の強さを感じさせる辛口タイプである。
ちなみに蔵元の佐々木酒造は、昨年度の大河ドラマ「風林火山」で真田幸隆役を務めた佐々木蔵之介の実家で、実弟が後を継がれているとのこと。

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七田(佐賀)

純米無濾過生詰
720ml/1155円

佐賀の小京都、蛍が舞う小城(おぎ)の祇園川沿いにある天山酒造が、蔵元の名字「七田」(しちだ)を冠し、納得のいくおつき合いができる酒販店のみに販売するという自信の限定銘柄。虎ノ門の「升本」で「七田」のいろんな酒がちょっとした特集っぽく並べられていた中、そういえば最近無濾過の酒を飲んでないなあ・・・ということでこいつを購入。麹米に山田錦、掛米に麗峰を使用しそれぞれを65%精米。度数は18〜 19度と原酒並みの高さである。常温でほの甘い口当たりながらしっかりとしたコシを感じ、ぬる燗でもそのバランスはほとんど変わらない。コンビニのおでんを肴に飲むには少々申し訳ない佳酒。

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美燗酒(岡山)

特選高精白本醸造
720ml/1034円

「櫻室町」でおなじみ、岡山県赤磐市の室町酒造が醸した燗向きの高精白本醸造。備前雄町米を63%精米し、名水百選「雄町の冷泉」で仕込んでいる。高島屋新宿店にて購入。「45度にした燗がうまい!」と赤い荷札がわざわざ付けてあり、ちょうどホテルに電磁調理器があったので、湯煎で燗を付けて頂く。最初の口当たりはほのかに甘味が感じられ、その後じんわりと旨味が口の中に広がる。膨らみがある割に喉越しは意外に軽く、後味に心地よい余韻が残るので飲み飽きない。その名の通り燗向きの旨酒だが、常温でも悪くない。コストパフォーマンス的にも結構納得感のある酒。肴はデパ地下のしめ鯖、肉じゃが他。

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亀泉(高知)

純米吟醸生原酒
720ml/1400円

いわゆるフルーティな純米吟醸の生原酒であるが、通常のフルーティさとは全く趣が異なる。パイナップル果汁で造ったリキュールを思わせる様な、甘味と酸味がバランス良く感じられる独特な風味。口当たりはまろやかで喉越しもスムーズ。後味の余韻もほんのり甘やかで心地良い。明らかに日本酒でありながら、日本酒のジャンルに収まり切らない独自の存在感を持つ。全ては高知県工業技術センターで開発された酵母CEL- 24の成せる業。米は八反錦で精米50%、度数が14.4と原酒としてはかなり軽め。日本酒度-15.5で酸度が2.3と極端だが、この酒に関してはスペックからの読みはあまり意味がない。

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旭日秘蔵酒(滋賀)

七年古酒
720ml/3050円

長期間貯蔵を見越して特別に醸造した純米酒を、土蔵造りの酒蔵で7年間静かに熟成させた古酒。酒米は地元近江の玉栄を70%精米。濃い山吹色と深みのある香りは熟成酒ならではだが、口に含んでみると通常の古酒よりもはるかにクセがなく、マイルドでライト。普通は濃厚な料理に合わせることの多い古酒だが、これなら繊細な和食の煮物などにも十分合いそうだ。
これも前回同様「さくら亭」にて、「見山」のお返し(?)に試飲させて頂いた。

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[2007年12月21日] この日の感想・書評へ→

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梵 吟粋(福井)

純米吟醸
720ml/1365円

鯖江市で万延元年(1860)に創業した老舗「加藤吉平商店」の銘柄。長期熟成酒を日本で初めて売りに出した蔵として知られ、自社酵母でのみ酒造りを行っている。全ての酒が最高で5年、短くて1年、マイナス温度での熟成貯蔵を行ってから出荷される。「梵」はサンスクリット語で「穢れなき清浄」「真理をつく」の意。
「吟粋」は五百万石55%精白の1年熟成酒。純米吟醸ではあるが、「さくら亭」店主の薦めで上燗にて戴く。飲み口は軽やかな辛口タイプでクセがなく、程良い旨味が感じられる。

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[2007年12月17日] この日の感想・書評へ→

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見山(大阪)

純米吟醸生
720ml/1900円

SAKE王国のヒデさんより、思い出の酒「見山」を誕生祝として戴く。かつて共に蔵に泊まり込んで酒造りのお手伝いをした、大阪茨木にある中尾酒造の酒だ。たった一人で酒造りを行う中尾杜氏が、地元の農家に依頼し復活させた茨木産の三島雄町を原料米に使用(精米歩合50%)。毎年1回の限定出荷品。
三宮「さくら亭」店主が奇しくも私と同じ誕生日なので、甚だ勝手ながらこいつを持ち込みさせて頂き共に乾杯。常温、燗、冷蔵といろいろ試してみたが、全てにおいてバランスが良く予想以上の出来。軽快な口当たりながらしっかりとしたコクがあり、数年前よりも確実に進化を遂げていた。

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白神山地の四季(秋田)

特別純米酒
300ml/503円

秋田の酒の特徴とも言える低温長期の醗酵でじっくり仕込んだ特別純米酒。美山錦を60%精米し、901号酵母と白神山系の水で仕込んだ膨らみのある食中酒タイプの辛口。心地良い苦味の余韻がまっすぐ残った後で、スーッと消えてゆくイメージ。肴はおでん。
蔵元は秋田の穀倉地・仙北平野の中心地にある大仙市の八重寿名醸。酒銘の「白神山地」は青森と秋田に跨る広大な山岳地帯で、1993年に世界遺産リストに登録されている。

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名刀正宗(兵庫)

超辛口特別純米「脇」生
1800ml/2600円

名刀の名に相応しく切れ味鋭い芳醇な辛口。そして「脇」の酒銘の通り、料理の味を引き立てる綺麗な飲み口の食中酒である。スペック上は日本酒度+15の“超辛口”となっているが、実感としてはそこまでの辛さはなく、料理に合わせるには程良い辛さと言えるだろう。米は兵庫県産の山田錦を65%磨いている。蔵元は「白鷺の城」という銘柄を持つ姫路の田中酒造場。
店は中山手の「BISTRO KOBE RA-KU-DA」にて。昼のかご盛定食と共に。前菜三品(蛸のスモーク、小松菜と蟹のお浸し、ズッキーニの肉味噌添え)、蕪のスープ、かご盛(お造り三品〜醤油ムースで戴く/牛蒡の胡麻和えを添えた蒸し伊勢海老/牛フィレ焼/黒胡麻豆腐/イクラと山芋入りもずく酢/海老のすり身入り揚春巻/鶏の照焼)。これにご飯ものと赤だし、デザート付で2500円。少々贅沢なランチだが大満足。たまにはいいでしょ。

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金龍蔵(宮城)

純米吟醸
720ml/1500円

「金龍蔵」とは、宮城の銘酒「一ノ蔵」の第二蔵として吟醸クラスの高級酒のみを造る限定銘柄。全国60店舗のみで取り扱っている、照井丸實率いる少数精鋭の南部杜氏が、伝統的な寒造り・小仕込み・手造りを継承し丹念に醸した逸品である。
今回飲んだ純米吟醸は、原料に宮城の酒造好適米「蔵の華」を使用。スッキリとした辛口の中にもほのかな米の甘さとコクが感じられ、しっかりと中身の詰まった味わい。肴は熊本・嬉野温泉の湯豆腐。

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翠露ひやおろし(長野)

辛口秋あがり純米
720ml/1365円

兵庫県産の山田錦を55%精米し、霧ヶ峰の伏流水で仕込んだひやおろし純米。店の酒杯が口の広がったガラス製の盃だったせいもあってか、純米酒としてはかなり豊かな吟醸香がふんわりと立ち上ってくる。飲んでみると軽快な口当たり。それでいてまろやかな膨らみも感じられて、後味もさっぱりしている。この味でこの価格なら“買い”であろう。
肴は地鶏のたたき、もち豚炙り、ほうれん草と薄揚げの煮物など。店は肥後橋のダイニングバー「OKAKI」。

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やたがらす(奈良)

たる樽・純米酒
720ml/1050円

「やたがらす」はサッカー日本代表の胸のエンブレムにもなっている三本足のカラスのこと。その昔、神の使いとして守り神と崇められたそうだ。さてソースの名前の様なこの「たる樽」であるが、口当たりまろやかで樽香も思いのほか上品な、すっきりとした辛口の純米樽酒。蔵元は奈良・吉野で明治元年より酒造りを営む北岡本店。会社の仲間Hさんからのありがた〜いプレゼント。

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真穂人(埼玉)

手造り純米酒
1800ml/2940円

堆肥だけで育成された千葉産の酒造好適米五百万石を、6割磨いて醸した手造り純米酒。しっかりと飲み応えのある辛口であるが、飲んでいくうちに微妙な旨味を探り当てることができる。飲めば飲むほど軽やかに感じてくるちょっと危険な旨酒。キリッと冷やした状態で出されたが、今にして思えばぬる燗にした方がより膨らみが感じられて良かったかも。店は前回同様浅草「志ぶや」にて。
蔵元は、純米酒しか造らないことで知られる神亀酒造。

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昇龍蓬莱(神奈川)

純米
1800ml/2457円

滋賀県産の酒造好適米玉栄を6割磨き、丹沢山系の伏流水で仕込んだ純米酒。グラスに注ぐと琥珀色で、口当たりは極めてまろやかで軽やか。旨味があるのにクセがなく、スイスイと喉を通る。蔵元は文政13年(1813)創業の大矢孝酒造。
なお当夜の肴は湯豆腐としめ鯖。ちゃんとした居酒屋で一人飲みしたのは数ヶ月ぶりである。浅草観音通りの「志ぶや」にて。

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大和のどぶ(奈良)

にごり酒・本醸造
720ml/1100円

火入れをしたにごり酒。もろみが十分に熟成した時に目の荒いふるいで漉し、手詰めされている。しっかりと辛く男っぽい飲み口。にごりと言えば乳酸菌飲料の様な酸味を微かにまとった甘口が多い中、こいつはガツンと来る飲み応えのある辛口である。そのため和食だけでなく豚キムチやビーフジャーキーなど、普通なら洋酒やビールに合わせる肴でも意外に合う。
蔵元は「睡龍」「初霞」でおなじみ奈良の久保本家酒造。

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宮寒梅(宮城)

純米ひやおろし
720ml/1200円

米は兵庫県産特A地区の山田錦を使用。落ち着いた気品のある口当たりで、しっかりと旨味が乗った膨らみのある純米ひやおろし。魯山人の言葉を引いて「甘味は旨味」というお茶のCMがあったが、まさにそんな感じだ。後味の残り加減も心地よい。
蔵元は大正5年創業の寒梅酒造。新潟の越乃寒梅、埼玉の寒梅と並んで「日本の三寒梅」と称されている、とか。知らなかったけど・・・。

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黄桜(京都)

山廃仕込本醸造
300ml/311円

あれからもう28年である。沢村賞を獲った球界のエースが、プロで1勝もあげていない新人とトレードされるという、プロ野球界を震撼させた暴挙がまかり通ったのは。当時17歳だった私は、“悲劇のヒーロー”小林繁を一目見ようと、大勢のクラスメートを引き連れ甲子園へ駆けつけた。細身の身体に縦縞がよく似合った。恨み言を一切吐かず、「野球が好きだから阪神にお世話になります」と言い切った姿に、男を感じた。一挙手一投足に野球ファンは歓声を送った。その年、対巨人戦8勝0敗で22勝を挙げた彼は、生涯二度目の沢村賞と最多勝のタイトルを獲得した。そしてその対極には、一億人を敵に回しながらも、ふてぶてしく投げ続けた江川卓という敵役がいた。
あれから28年。この二人が「黄桜」の広告で邂逅した。「ここで一度お会いして、申し訳ありませんでした、と言えたら、一区切りつくの