大吟醸
銀盤(富山)
大吟醸備前雄町
1800ml/2534円
赤坂「和びさび寅丸」での二杯目。これ程メジャーな地酒なのに、これまで取り上げてなかったのは迂闊だった。減農薬・減科学肥料栽培の備前雄町米を40%磨いて、名水百選の一つである黒部川扇状地湧水群で仕込んだ大吟醸である。香りは自然で柔らかく、酸味と旨みが調和したスッキリ系の飲み口を持つ。喉越しも滑らかで飲み飽きない。蔵元は明治43年(1910)創業の銀盤酒造。全国新酒鑑評会で通算24回の金賞を誇る実力蔵である。
肴はポテトサラダ、おでん盛合せ、お新香盛合せ、ソース焼そば。
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参宮(三重)
正殿・大吟醸中取り
1800ml/3500円前後(?)
久々の阪急六甲「粋酔」で久々の新銘柄。大吟醸の中取りがグラス450円で飲めるのはうれしい限り。この「参宮」は搾り機から自然に流れ出た酒を無濾過でそのまま瓶に詰め、瓶火入れにて殺菌したもの。香りはほのかで口当たりも品が良く、クセのない滑らかな飲み口の淡麗辛口タイプ。伊勢への宿場町として栄えた名張にある蔵元・澤佐酒造は、寛政5年(1793)創業の老舗。香落渓から滲み出た地下水と良質の伊賀米のみを使い、各工程を手造りで醸している。肴は明太子と白魚の玉子焼、焼椎茸、潤目鰯。
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金冠黒松(山口)
大吟醸無濾過生
1800ml/4820円
前回に続いて北野坂「栄ゐ田」にて。2年連続モンドセレクション最高金賞受賞・全国酒類コンクール吟醸・大吟醸酒部門第1位獲得という実績を誇る銘酒。兵庫県特A地区の山田錦を50%精米し、清流錦川の伏流水で仕込む。馥郁としてフルーティーな吟醸香、豊かな米の旨味、バランスの取れた洗練された味わい。安心して呑める高級酒である。肴は三つ葉とトウモロコシの掻き揚げ、クリームチーズのおかか和えなど。
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北秋田(秋田)
大吟醸
720ml/970円
兵庫県産山田錦を100%使っていながら(精米歩合50%)、四合瓶で1000円を切る大吟醸ということで、つい気になって話のタネに購入。正直さほど期待せずに飲んでみたが、意外に上品な味と香りを持ち、そこそこ大吟醸らしい格も感じられる。もっと値が張る割に大して旨くない酒を思えば遥かに上出来。蔵元は昭和19年創業、「雪の十和田」「北鹿雪中貯蔵」などで知られる大館市の北鹿酒造。平成に入って10度以上も金賞を獲得している蔵だけに、安価でも侮れない。肴は食遊館で買ったにぎり鮨。
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浜福鶴(兵庫)
大吟醸備前雄町
720ml/928円
北千住「ザ・プライス」の酒売場で思いがけず灘の「浜福鶴」に遭遇。全量備前雄町使用の大吟醸(精米歩合50%)で1000円を切る価格は驚きだが、「浜福鶴」の造りなら外れはあるまいと思い即購入した。“酒米の元祖”と言われる雄町米の中でも、岡山県備前地区のものは品質の高さで知られている。
お造り(鮪・鰺・鮭・鰹ほか)とにぎり鮨、そして白子ポン酢を肴に早速封を開ける。酒器に注ぐと大吟醸らしい華やかな香りが立ち上り、口に含むとスッキリとした中に、ふくよかな旨味が広がる。キレイな味わいの大吟醸。
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米のささやき(兵庫)
大吟醸
720ml/3150円
しばらく東京に住むのなら…と、父親の友人に勧められ東京の兵庫県人会に入会。先頃帝国ホテルで開かれた総会に参加した。懇親会の会場には兵庫の物産が数多く並び、蔵元さんも幾つか協賛出展。とりわけ人だかりが絶えなかったのが、「米のささやき」でおなじみ、龍力・本田商店のブースである。
特A地区産の山田錦を麹米40%、掛米50%まで磨き9号酵母で醸した大吟醸は、いかにも「これぞ典型的な上質の大吟醸」という気品ある味わい。ふだんは手を出さない価格帯の酒だが、蔵主直々のお酌に喜んで一献また一献…。ちなみに去る7月に三選されたばかりの井戸敏三兵庫県知事の姿もあったが、余程の酒好きなのだろう、日本酒コーナーの界隈を始終上機嫌で徘徊&談笑されていた。
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満寿泉(富山)
特撰大吟醸
1800ml/3780円
二週間ぶりに足立市場の「武寿司」を再訪。「定番ですが・・・」と一杯目に出されたのがこの満寿泉の特撰大吟醸。「大吟ですがあっさりしてますよ」の言葉通り、あまり香りが強くなく、程良いすっきり感のある味吟醸タイプである。蔵元は明治期後半創業の枡田酒造店。石高の四割近くを吟醸酒で占める。
握りは例によっておまかせ。鰹で始まり、以下縞鯵、青柳、鰺(淡路産)、白子、小鰭、金目鯛で一杯目を終了。
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竹泉(兵庫)
大吟醸生酒
300ml/600円
阪急六甲の立呑「粋酔」のマスターご家族及び常連客3名と共に、豊岡市にあるマスターの旧家へ泊まりがけで酒盛。絶品のつみれ鍋と呑んだ「香住鶴ひやおろし」は写真がないので、代わりに夕食後にちびちび呑んだ但馬の地酒「竹泉」の小瓶を。
いかにも大吟醸らしい華やかな香りと、ほんのり甘味を感じるフレッシュな口当たり、濃醇な飲み口が特徴。かつて全日本国際酒類振興会主催で民間最大級規模の「2003全国日本酒コンクール」大吟醸酒部門3位に選ばれこともある。県内産山田錦を100%使用。蔵元は元禄15年(1702)創業の田治米(たじめ)合名会社。
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辯天(山形)
大吟醸・北千住ラベル
300ml/566円
北千住駅前丸井1Fの「食品館」にて購入。キャップには「べんてん」とあるが、ラベルは「北千住」仕様。山形県産の酒米「出羽燦々」を100%使用した、香り高くコクのある味わいの濃醇な大吟醸である。蔵元は「辯天」「酒中楽康(しゅちゅうらくこう)」の銘柄を持つ後藤酒造店。天明8年(1788)創業の、特定名称酒中心に仕込んでいる小さな蔵である。肴は同じ「食品館」で調達した上にぎり(中トロ・雲丹・イクラ・鯛・烏賊・甘海老・帆立貝・蒸し穴子)。
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吉翔(北海道)
大吟醸
720ml/5250円
久方ぶりの札幌出張。仕事の合間を見て、「千歳鶴」の蔵元直営のミュージアム内にある「すみれ」で濃厚な味噌ラーメンを戴き、地下150mから汲み上げている豊平川の伏流水(仕込水)で口をすすいだ後、試飲カウンターで主な特定名称酒を軒並みテイスティングさせてもらった。
そのうちの最高峰がこの大吟醸「吉翔」。味・コク・香りの三拍子がバランス良く揃い、深い味わいの中に凛とした気品を感じさせる飲み口である。
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墨廼江600K(宮城)
大吟醸原酒
1800ml/6700円
ラベル正面の、「墨廼江」の酒銘よりはるかに大きく書かれた600Kの銀箔文字が目を引く。何の事かと思えば、 40%磨いた「特A山田錦」を総米600kgの小仕込みで醸した大吟醸原酒で、ご丁寧に600本限定でもある。酵母は宮城酵母を使用。グラスからは気品のある吟醸香が立ち上り、飲んでみると雑味のない綺麗な口当たり。適度な酸味としっかりとした旨味がバランス良く舌の上で膨らむ辛口タイプ。虎ノ門「花たろう」にて。
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酔楽天(秋田)
大吟醸長期低温秘蔵
1800ml/6600円
「酔楽天」は明治41年創業の、「秋田晴」を主銘柄とする秋田酒造の酒。ANAのファーストクラスで使用されているらしい。フルーティで上品な香りを楽しんだ後に、長期熟成酒らしいまろやかな旨味がゆっくりと口中に広がってゆく。45%磨いた山田錦が原料。
虎ノ門の小料理店「花たろう」にて。市価6600円もするこの酒をグラス一杯(140ml程度)800円で出していたのが驚き。肴は萩の蒲鉾、刺身盛り(カンパチ、関鯖、秋刀魚、鮪ほか)、ハタハタとベーコンの燻製他。
[2009年7月29日] この日の感想・書評へ→

暁(福井)
大吟醸斗瓶中取り無濾過生原酒
1800ml/2888円
「斗瓶中取り」とは醪(もろみ)を搾る際、最もバランスが良く酒質の安定した「中垂れ」のみを斗瓶で採取したもの。蔵内でも相当上質な酒だけに用いられる貯蔵法である。おまけに酒米の王者山田錦を40%磨いた「大吟醸無濾過生原酒」とくれば、まさに最強の組合せ。それが何と三千円でお釣りが来るというから驚きだ。味の方はと言えば、無濾過の生特有の米の濃醇な風味はあまり感じず、原酒にしては軽やかで品良く滑らかな味わい。料理にも意外と合わせやすい。「酒屋の酒場」での二杯目。後半の肴はつくねの塩焼、鰺酢、冷奴、そして750円で山盛りの新鮮な生雲丹。
[2009年7月 2日] この日の感想・書評へ→
白壁蔵(兵庫)
大吟醸〈生酒〉
720ml/????円
阪神岩屋の中華料理「同源」店主からの頂き物。上品で穏やかな上立ち香となめらかな口当たりからして、いかにもきちんと造られた大吟醸特有の佇まいだ。全体的に甘くも辛くもない中口タイプで、程良い膨らみもあって尚かつキレも良し。後味もクセがなく上々。兵庫県産山田錦を100%使用(50%精米)。日本酒度+2、酸度1.2。蔵元は宝酒造。
[2008年8月11日] この日の感想・書評へ→

丹波(兵庫)
大吟醸・深山霧海
720ml/????円
旧友の行きつけの小料理店「いづみ」にて。蔵元は丹波市にある昭和11年創業の打田酒造。品の良い華やかな吟醸香が立ち上るが、口に含むと意外にあっさりと軽やかな味わい。中辛口で後味もさっぱり。コクの点で物足りない気もするが、料理自慢の店ならかえってこうしたタイプが好まれるかも知れない。
肴は前菜の煮付け(筍etc.)の後、鯛の造り、鯛白子の醤油焼、ヒラマサの西京焼、もずく、蛸の炒め物。チーズと野菜の盛合せ。
[2008年5月19日] この日の感想・書評へ→

匠(京都)
大吟醸山田錦
720ml/1050円
大吟醸で山田錦100%使用でこの価格というからには、山田錦と言ってもかなり低い等級のものを使わざるを得ないだろうが、まずはその企業努力に乾杯。蔵元は伏見の京姫酒造、灘の「浜福鶴」同様世界鷹小山本家グループの一員である。開栓した当初は苦味が先に立ち、味もどこと言って特徴に欠けていたが、一週間程寝かせるとほんの僅かながら味わいが深まり、食中酒としてならまあ悪くないかな、と思えた。
[2007年7月26日] この日の感想・書評へ→
福小町(秋田)
大吟醸・秋田酒こまち仕込み
720ml/2625円
元和元年(1615)創業、「東北の灘」と言われる秋田・湯沢の木村酒造が造り上げた、「これぞ大吟醸!」という上品かつ華やかな上立ち香を持つ大吟醸。酒米には秋田県農業試験場が15年かかって作り上げた「あきた酒こまち」を使用し、「こまち酵母」で仕込んでいる。味の方も香りのイメージを裏切らないすっきりとした淡麗タイプ。フルーティで澄んだ味わいの中に意外な膨らみもあって、華やぎのあるお花見の席にぴったりの存在感であった。淡白であっさりした料理と好相性。
[2007年4月 5日] この日の感想・書評へ→

七ツ梅(埼玉)
大吟醸原酒
720ml/1260円
今年の“初酒”として、元日におせちをつまみながら賞味した酒。グラスに注ぐと、少し華やぎのある吟醸香と米の香がふわりと立ち上る。17度以上ある原酒にしては飲みやすいが、まったりとした飲み応えも感じる。飲み口はほんのり甘味のある旨口タイプ。
付属のしおりによると「七ツ梅」の由来は、昔の刻限暁七ツ時(現在の午前4時頃)に最も梅の香りが立ち上るところから生まれ、古人の歌にも「おく深く谷間に咲けど七ツ梅、香りは広く世にぞしらるる」とある、らしい。かつては幕府大奥の御膳酒として愛飲され、江戸市中において関東第一位の地位を占めたという由緒ある銘柄でもある。
[2007年1月 6日] この日の感想・書評へ→

越後で候(新潟)
しぼりたて生原酒
300ml/800円
越後の銘酒「八海山」の冬季限定商品。原料米には38年をさかのぼり栽培した復刻トドロキワセと五百万石を使用。精米歩合55%の吟醸造りを基本に、長期低温発酵でゆっくり仕上げて瓶詰めした搾りたての生原酒である。
グラスに注ぐと無色透明の澄んだ色味。一口飲めばしっかりと豊穣な米の香りとほのかな甘味が口中に広がる。フレッシュですっきりした後味ではあるが、結構濃厚で力強い味わいのため、一度にあまりたくさんは飲めない。よって少々割高ではあるが、この300ml瓶はまさに適量。
[2006年12月31日] この日の感想・書評へ→
大坂屋長兵衛(兵庫)
大吟醸
720ml/1612円
大手メーカーの大吟醸の中でも、コストパフォーマンスの点でかなり優れモノなのがこの大関「大坂屋長兵衛」。いわゆる“香り吟醸”でありながら変なしつこさもなく、飲み口も程良くスッキリしていて旨味もある。後味も軽く食中酒としても十分使える大吟醸だ。おまけに今回は特売品として300円近くもディスカウントされていたのでますますうれしい。なお酒銘の由来は、正徳元年(1711年)に創醸した大関初代当主の名前である。
[2006年12月 7日] この日の感想・書評へ→

長龍(大阪)
広陵蔵・大吟醸袋吊り雫酒
720ml/2200円
長龍(ちょうりょう)は大阪府八尾市の酒。近畿ローカルでは加藤登紀子のラジオCMソング「な〜るほどよ〜い酒♪」のフレーズで知られる。かつて「初呑切り」の行事を特別に取材させて頂き、杜氏さんの酒造りへのプライドと、国税庁のベテラン鑑定官の真摯な仕事ぶりの双方に感銘を受けた経験がある。神戸にいると意外に呑む機会が少ない酒だが、今回は長龍の中でも特にランクの高い「広陵蔵」で醸した大吟醸袋吊りを御影の高田屋酒店で発見。早速購入した。
プリンスメロンを思わせる馥郁たる吟醸香を持ちながら、飲み口はかなり濃醇な米の風味。豊かでボディのある辛口の味わいは、どっしりとした重みを感じさせてくれる。鰆の味噌焼と蛸のぶっかけを肴に、嗚呼、かなり幸せな気分〜。
[2005年6月 7日] この日の感想・書評へ→
馬酔木(富山)
大吟醸
720ml/1942円
精米歩合40%の大吟醸でありながら2000円以下。そのローコストにまず目が留まった。これがデパートやスーパーならかえって手が伸びないが、置かれていたのが行きつけの「酒仙堂フジモリ」の冷蔵庫だったため、店の眼力を信用して購入。
利き猪口に注ぐと、米麹の上品な香りが立ち上り、飲み口は非常にマイルド。ほのかな甘味が基調となっていて、酸味はほとんど感じられないが、後味は意外とキレがよい。派手さはないが、コストパフォーマンス的には上々の大吟醸である。
[2005年3月19日] この日の感想・書評へ→
美禄 菊御代(和歌山)
大吟醸
720ml/2500円
「菊御代」は、「黒牛」でなじみ深い名手酒造店が最も長く使っている基本銘柄。仕事絡みで和歌山に行った際、駅構内にあるショッピングセンターの酒屋で見かけてついつい購入した。
いわゆる典型的な“味吟醸”タイプ。芳醇な辛口で味わいもしっかりと感じるが、尾を引かないきれいな飲み口が特徴。コシはあるがスッキリ系なので料理にも合わせやすく、そのままアテなしでも結構いけてしまう。黒牛を少し品良くすっきりとさせて、ストライクゾーンをちょっとだけ広げたような感覚か。
[2005年2月 4日] この日の感想・書評へ→

喜多屋(福岡)
大吟醸しずく搾り
720ml/2600円
九州出張時に博多駅構内の酒販店で購入。「酒を通して多くの喜びを伝えたい」という志が喜多屋の屋号の由来とか。
「しずく搾り」とは酒袋にもろみを入れ重力だけで搾るやり方。圧力をかけない分より澄んだ酒が生まれるが、手間と時間がかかる。喜多屋ではすべての酒をこの方法で搾っているとのこと。
香りはフルーティで華やか。飲み口はコクがあってかつすっきりとした辛口。後味にやや苦味が残るものの、全体にキレが良くバランスの取れた、きれいな味わいの大吟醸である。
[2005年1月23日] この日の感想・書評へ→

七福神(岩手)
てづくり大吟醸
1800ml/3500円
蔵元の菊野司酒造は、17世紀前半の元和年間(1615~1623)創業。南部杜氏の発祥地である石鳥谷に蔵を構え、造り酒屋として220年もの伝統を誇る。昭和40年代、糖類などの副原料を加えた三増酒が一般的で吟醸酒の存在がまだ知られていない時代から、この蔵では“てづくり七福神”の名で幻の大吟醸酒を手掛けていたという。
ふわっとした吟醸香、程よい中辛口のコクとキレ、そして余韻が楽しめる後味の良さ。料理にも合わせやすい、バランスの取れた佳酒である。
[2004年9月21日] この日の感想・書評へ→
あさ開(岩手)
大吟醸
720ml/1529円
南部杜氏の里である岩手を代表する銘柄。モンドセレクションで連続金賞を受賞するなど、国内外で高い人気を誇る。元南部藩士だった7代目村井源三が武士を辞め、明治4年(1871年)に盛岡で酒造りを始めたのが創業の由来。社名でもある「あさ開」は、船出の歓びを祝福した万葉集の中の歌の枕詩だそうな。
お味はと言えば、派手さはないが品の良い吟醸香と、その香りのイメージ通りの程よい旨味を持つ、香味のバランスが取れた美酒。後味もスッキリしているため食中酒としても上々である。
[2004年9月 6日] この日の感想・書評へ→

勝駒(富山)
大吟醸
720ml/2800円
事務所移転のお祝いに、SAKE王国のヒデさんより頂戴した。
定番の純米酒でさえほのかな吟醸香が楽しめる勝駒なので、大吟醸ともなると、酒杯へ注いだ途端に果実系の華やかな上立ち香が立ち上る。口に含めば、豊かな旨味の後に淡麗系のきれいな味わいが広がり、喉越しはさっぱりして苦みが残らない。
現在我が社で就労中のインターンシップ生たちと終業後に開栓したが、皆このクラスの大吟醸を味わった経験がなく、豊かな香りと味には驚きだった様子。若い彼らが、この日をきっかけに日本酒の世界へも目を向けてくれるとうれしいのだが・・・。
[2004年8月28日] この日の感想・書評へ→
手取川吟(石川)
大吟醸・本流
720ml/1942円
手取川とは、加賀平野を流れる川の名前であるが、日本酒党にとっては「えっ、実際にそんな名前の川があるの?」という位、加賀を代表する酒銘としての方がおなじみかも知れない。全量特定名称酒で、全製品の平均精米歩合49%という数字が、この蔵の酒質の高さを物語っている。
さてこの大吟醸本流も掛米・麹米共に山田錦を使用し、精米歩合は40%。香りは華やかで、口に含んだ瞬間はスッキリ系の飲みやすいタイプに思えるが、飲み進むうちに味わいの豊かさが口中に広がり、思わぬ奥の深さを感じさせてくれる。喉ごしのキレの良さと、後を引く余韻のバランスも絶妙。
[2004年5月18日] この日の感想・書評へ→
凡愚(大阪)
大吟醸山田錦
720ml/2500円
前回の龍泉同様茨木・中尾酒造の主銘柄の一つ。“当たり前”という酒銘のコンセプト通り華やかさこそないが、まろやかで切れ味の良い味吟醸タイプ。ぬる燗にしても旨味が立ってなかなか美味しい。
さてこの蔵の酒造りには、杜氏一人で造っているという以外にもう一つ大きな特徴がある。それは真夜中造り。かつては、最も気温が下がる夜半に作業するのはごく当たり前の事だったが、空調や温度管理技術が発達した今日では少数派だろう。「真夜中造りを『パフォーマンスや』と陰口たたく人もいますが、酒造りにとってこれが一番エエからやってるんです」と中尾専務。という訳で醸造体験中は、私もAM1~5時まで作業→3時間仮眠→朝食→作業→昼食→作業→夕食→3時間仮眠→AM1時から作業というサイクルで酒造りに携わった。
[2004年3月27日] この日の感想・書評へ→
都錦(島根)
大吟醸/五百万石
1800ml/3100円
梅田の阪急百貨店で、蔵元さんに勧められるまま7種類+仕込水を試飲。全体的に程よくコクがある上後味がきれいで、ハイレベルな蔵という印象を受けた。素直に「美味しいですね」と言えてひと安心。中でも杜氏(岩成重徳氏)の名から一字を取った大吟醸原酒「徳」が個人的にはベストだったが、720mlで5000円と高価なためパス。コストパフォーマンスが良いと蔵元ご推奨の大吟醸を購入した。香り、甘味、酸味、コク、そして後味とすべてにおいてバランスの取れた美酒。料理にも合わせやすいが、肴なしでもけっこう飲める。
[2004年3月 3日] この日の感想・書評へ→

雪小町(福島)
大吟醸五十一号袋吊り自然落下雫酒
720ml/3000円
ネット通販で吟味熟考の末、恩ある方へのお歳暮に本品を選択。説明文とスペックを頼りに選んだ酒だったが、たまたま現物を飲む機会を得た。一口飲んで思わず膝を打つ。香りは品良く華やかで、口当たりはすこぶるまろやか。口中に米の風味がパァーッと広がり、喉越しは軽く柔らかい。自然落下で搾ったため雑味がなく、実にきれいな飲み口だから、肴なしで何杯でも飲めそうだ。四合瓶で三千円というのは、自分のために買うのは少々贅沢だが、贈り物としては極めてリーズナブル。先様もお気に召したようで、内心密かに悦びをかみしめた次第。
[2004年1月12日] この日の感想・書評へ→

福寿(兵庫)
手造り大吟醸
720ml/3000円
第6期「灘の酒大学」の取材時、蔵元にて試飲の機会を得る。この酒大学は第1期から毎年1回秋冬に訪れているため、定点観測的にこの蔵の酒を飲んでいることになる。その経験から判断して、今年の手造り大吟醸は「旨い!」ということで、きき酒師の先輩とも意見が一致した。
香りは華やかでありながらしつこさのないりんご系。飲み口は軽やかで後味もすっと引く爽やかさ。ほんのりとした甘味は女性にも好まれそう。せめてもう500円程安ければ文句なし!
[2003年12月27日] この日の感想・書評へ→

東北泉(山形)
大吟醸雄町
720ml/2500円
日本有数の杜氏の一人である佐々木勝雄氏が醸す国内有数の銘醸。岡山県産の「雄町」を45%精米し低温発酵させているとのこと。山形酵母を使ったリンゴ系の上立ち香に対し、味は少々苦味の強い辛口。期待感が大きかったけど、個人的には以前飲んだ「純米」の方が好きかなあ。
[2003年12月 9日] この日の感想・書評へ→

米治(兵庫)
大吟醸生
720ml/1750円
全量山田錦を使用した、蔵元(浜福鶴)の「吟醸工房」でしか買えない、コストパフォーマンス抜群の大吟醸生酒。しっかりと米の旨味を生かした濃厚な味わい。香りも程良く華やか。灘の酒蔵の中で、ここの酒造りはちょっとコンセプト自体が違う感じがする。そして今宵の肴は、同じくこの蔵元で買った酒粕で作った粕汁。特定名称酒しか造らない蔵なので、酒粕まで濃醇で旨い。
[2003年11月11日] この日の感想・書評へ→
醸し人九平次(愛知)
大吟醸無濾過
720ml/2250円
口に含んだ瞬間にしっかりとした米の旨みが広がり、喉に流し込むまで味のふくらみが持続し、飲み終えた後も心地よい余韻が残る。時代劇のような名前のこの酒をなじみの酒屋に奨められてから3年位になるが、どの酒質を飲んでも期待を裏切られることはない。
なお開封した日の肴は胡麻豆腐。上品過ぎて九平次の存在感に負けたかなあ。とにかくお奨めです、この酒は。
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雪舟(長野)
大吟醸
720ml/1800円
小津安二郎が愛した「ダイヤ菊」の直営店が新橋にあり、十年ぶりの旧友との再開にこの店を選んだ。無論酒はダイヤ菊のみ。まずはビールで喉を潤した後にこの大吟醸「雪舟」を頂く。ほんのり琥珀色で、大吟醸らしからぬしっかりとした旨味を持つ。原料米は美山錦(49%精米)、酵母はアルプス酵母を使用。
茅野市にある蔵元の諏訪大津屋本家酒造は享保2年(1717)創業。大正3年(1914)から酒造りを始めた。「ダイヤ菊」の名称は、最高の宝石「ダイヤモンド」と、日本の名花「菊」を組み合わせ、最高の酒を目指して名付けられたとのこと。
肴は〆鯖、蛍烏賊、大根と手羽先煮。
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