純米大吟醸
裏死神(島根)
純米大吟醸
1800ml/3150円
再訪した北千住「日本酒宿七色」にて奨められた初見の酒。「死神」という銘柄があることさえ寡聞にして知らなかったが、そのラベルを裏返しに貼った「裏死神」となると、全く想像も付かなかった。山田錦(40%精米)で醸した純米大吟醸の「責め」の部分を使った、しっかりとした酸味と深いコクのある生酒。蔵元は大正11年、地元の御神酒酒屋として創業したという加茂福酒造。「死神」も相当突き抜けた銘柄だが、「悪乃代官」という名の酒もこの蔵にはあるらしい。肴は鱒を使った付き出し。
[2011年4月20日] この日の感想・書評へ→
龍馬(高知)
純米大吟醸
500ml/1200円
家内からもらった高知土産。女ばかりで讃岐うどんを喰いに出かけたというから、ついでに土佐まで足を延ばしたのだろうか。「龍馬伝」もついに先月で終わってしまったが、暗殺シーンを観る気になれず、録画したまま放置してある。
さてこの「龍馬」純米大吟醸は、7月に飲んだ純米酒と同時期に発売されたもの。ラベルに万国公法があしらってある。山田錦を50%磨いた、すっきりとした中に飲み応えを感じる淡麗辛口タイプ(+6)。肴はサーモンのたたきと粕汁。
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奥の松(福島)
純米大吟醸スパークリング
290ml/588円
これはもう通常の日本酒とひと括りにはできない。純米大吟醸らしい豊かな吟醸香と上品な味わいを兼備しつつ、さっぱりとした炭酸の清涼感のおかげで連日の猛暑には打って付け。日本酒はちょっと…という人でもこいつは別物だろう。シャンパングラスに注げばスパークリングワインと変わらないし、洋食を含めた幅広い料理に合わせられる。
スペック的には50%磨いた福島県産米を原料米に、安達太良山の伏流水を仕込水に使用。低温でじっくりとビン内発酵させたもの。福島県ハイテクプラザが開発した新酵母の採用によってクエン酸・りんご酸を多く含んでおり、そのおかげで爽やかな酸味が魅力となっている。
肴はトンカツ、鮭と鰺の刺身、鮭ハラスのソテー、ピリ辛烏賊天。
[2010年9月 5日] この日の感想・書評へ→
正雪(静岡)
純米大吟醸生
1800ml/4200円
岡山県産の備前雄町(45%精米)の持つ味わいの深さ、まろやかな旨味と酸味、香り高い吟醸香をバランス良く調和させた純米大吟醸。濃厚な厚みを感じさせる味わいを持ちながらも、口当たりはあくまで柔らかである。蔵元は宿場町風街並み作りが進む「由比」の、旧東海道沿いにある銘醸・神沢川酒造場。
引き続き北野坂の「栄ゐ田」にて。肴はのどぐろの塩焼、茄子田楽等。
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亀(静岡)
純米大吟醸
1800ml/12439円
名杜氏滝上秀三氏が醸す、初亀酒造のフラッグシップ商品。これまで紹介してきた酒の中で最も高価であろう。兵庫県東条産特A地区の山田錦を35%精米して造った純米大吟醸を、マイナス3℃で3年間熟成させた絶品。上品な中にも存在感のある上立ち香を楽しみつつ、口に入れるとスルスルと喉を通り、心地よい余韻と共に幸福感が残る。まあ一升瓶で12000円も出せば旨くて当然かも知れないが、やはり凡百の追随を許さない凛とした気高さを感じさせる味わいではある。
肴はバイ貝や枝豆、穴子寿司等色々入った前菜盛り合わせ、出汁巻き玉子他。神戸北野坂「栄ゐ田」にて。
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陸奥八仙(青森)
純米大吟醸・華想い
1800ml/3150円
青森県産で開発に15年かけたという吟醸酒造好適米「華想い」を50%精米し、八戸の名水「蟹沢の清水」を使用したお手頃価格の純米大吟醸。口に広がる上品な含み香と、膨らみのあるまろやかな味わい、そして切れ味と共に程良い余韻のある後味は食中酒にも最適である。
肴はほうれん草の胡麻和え、タットリ、鰻の肝焼、縞鯵の造り。「酒屋の酒場」にて。
[2010年2月 7日] この日の感想・書評へ→

雁木(山口)
純米大吟醸無濾過ゆうなぎ
1800ml/4494円
先頃神戸に戻った際、神戸ベイシェラトンで開かれた「日本酒フェスティバル」(SSI主催)に、立呑「粋酔」のマスターご家族や飲み仲間連中と参加した。持ち込んだ酒肴をつまみながら、「臥龍梅」「梅錦」「開運」「菊姫」etc.居並ぶ銘酒を次々と試飲して歩いたが、三度四度と足繁く通ったのが「雁木」のブースであった。「雁木」は岩国市の八百新酒造が平成12年に立ち上げた純米無濾過の銘柄で、今回はほぼ全品種を出品。純米の生原酒だけは虎ノ門の「鈴傳」で一度飲んだ記憶があるが、風格ある味わいを持つ純米大吟醸を筆頭に、全ての酒質が濃醇な旨味とバランスの良い味わいを持つ。個人的にしばらく注目したい蔵である。
[2009年12月 1日] この日の感想・書評へ→
千歳鶴(北海道)
純米大吟醸
720ml/3200円
札幌にある「千歳鶴酒ミュージアム」試飲カウンターで真っ先に飲んだ酒がこの純米大吟醸。その直後に飲んだ大吟醸と比べると、上立ち香はかなり華やかで味わいにもコクがある。鑑評会出品酒のラインに近い、いわゆる正統派の純米大吟醸である。
ただ裏ラベルの原材料欄を見ても、「北海道産米100%」としか記述がないのが気になる。旨いから別に構わないが、一般的に評価されづらい様な品種を使っているのだろうか?
[2009年8月24日] この日の感想・書評へ→

梅錦(愛媛)
純米大吟醸
720ml/4000円
さらに花見酒より。この梅錦・純米大吟醸は、久々に参加してくれたM君が、実はかつて花見に初登場した際に持参したという思い出の酒。「今回はどうしてもこの酒を皆さんと飲みたかった」と心憎い一言付き。風格と厚みがあり、一際バランスの取れた味わいは、さすがに真打ち登場と言った感じで安心して飲める逸品。飲む者をひととき贅沢な気分にさせてくれる。
[2009年4月16日] この日の感想・書評へ→

香梅雫(山形)
純米大吟醸原酒
1800ml/??円
前回に引き続き夙川の花見酒から。野趣溢れるどぶろくの次に戴いたのは、まさに180度趣の異なる芳醇な純米大吟醸原酒。酒器に注ぐとふんわりと品の良い上立ち香が鼻腔をくすぐる。そして口に含むと、さすがに原酒だけあってどっしりとした佇まい。芯の強い旨味が口の中に広がる。蔵元は大正12年(1923)創業の香坂酒造(米沢市)。
[2009年4月10日] この日の感想・書評へ→
獺祭(山口)
純米大吟醸発泡にごり酒50
300ml/614円
吉祥寺の東急百貨店で購入。シャンパンよりガス圧が強く、下手に開けると蓋が飛んで中味が吹き出すため、正しい開け方を解説した漫画が添えられている。
呑んでみると、あくまでも味のベースは辛口の純米吟醸ながら、にごり酒独特の濃醇な米の風味と上品な甘味が感じられ、通常の日本酒とは一味違う爽やかさと楽しさがある。食前酒としてはもちろん、口の中がさっぱりするので食中酒としても意外にOK。肴はセブンイレブンのおでん。
[2009年3月22日] この日の感想・書評へ→

鳳麟(京都)
純米大吟醸
300ml/698円
日本最大の酒蔵「月桂冠」の、フラッグシップとも言える超特撰の純米大吟醸。モンドセレクションで2006〜 08年の3年連続金賞を受賞するなど、安定感と完成度の高さでは日本でも指折りの酒と言えそうだ。麹米に山田錦、掛米に五百万石を使用(いずれも50%精米)。もろみの熟成に約35日をかけている(通常は20日程度)、味わい、香り、後味のいずれにおいても品が良く、綺麗さと豊穣さが絶妙なバランスを保った辛口の味わい。
肴は初日が牛スジの煮込み、二日目がスープ餃子。
[2009年2月12日] この日の感想・書評へ→

久保桜(山形)
純米大吟醸
150ml/360円
「地酒マイスター責任醸造認証酒」というラベルで封がされてある、進物仕様の小容量純米大吟醸。酵母は山形酵母で、山田錦を40%まで磨いている。利き猪口に注ぐと琥珀色なのでしっかりとした味なのかと思いきや、予想をはるかに超えるすっきりとした飲み口の辛口。
蔵元は寛保元年(1741)創業の加茂川酒造。朝日連峰の伏流水を仕込水としている。
[2008年6月11日] この日の感想・書評へ→

湊屋藤助(新潟)
純米大吟醸
1800ml/3529円
「上善如水」や純米酒「魚沼」でおなじみ白瀧酒造が、初代当主の名を冠した完成度の高い純米大吟醸。華やかな香り、まろやかな口当たり、酸味の少ない軽快な味わいはまさに上善如水のプレミアム版という印象。全体にバランスが良く、気品と膨らみがありながら後味はすっきりとしているため、食中酒の一杯目としては最適。神楽坂の「葱屋みらくる」にて。
[2008年6月 4日] この日の感想・書評へ→

正雪 天満月(静岡)
純米大吟醸
720ml/1838円
天を満たす月と書いて天満月(あまみつき:大阪は天満の飲み屋街で見上げる月・・・ではない)。35%精米した山田錦を麹米に、50%精米した岩手県産「吟ぎんが」を掛米に使用。上立ち香は地味だが、口に含むとバナナやマンゴーを思わせる南洋果実の風味が広がる。但し味わいそのものが甘い訳ではなく、どちらかと言えば苦味を含んだ辛口。後味もキレも上々。
神楽坂「MASUMASU」にて。この店の雰囲気で売値が正一合680円とはかなり良心的。肴は薩摩揚げ、酢もつ、牛すじと蓮根のきんぴら、海老のサンバルスープetc.。蔵元は南に駿河湾を望む由比町にある神沢川酒造場。「由比」の酒だから「正雪」か、なるほど・・・。
[2008年5月30日] この日の感想・書評へ→
豪華千年寿(兵庫)
純米大吟醸
300ml/780円
たまには地元・灘のちょいと良い酒でも・・・ということで、旬の蛍烏賊と共に購入したのが白鹿の上位銘柄「豪華千年寿」。洗練されたバランスの良い味わいを持ち、クセがなく安心して飲める上品な口当たりの中辛口タイプ。酒処灘の王道をゆくマイルドな純米大吟醸である。
「千年寿」とは、中国で古来より長生の霊獣として喜ばれる白鹿を寿いで作られた漢詩の中の一句らしい。モンドセレクション金賞を2006・07年と連続で受賞。
[2008年3月18日] この日の感想・書評へ→
のうかや彦八(富山)
純米大吟醸・無濾過生原酒
720ml/2100円
地元富山産の酒米・雄山錦を原料とし、低温発酵で丁寧に仕込んだ純米大吟醸の生原酒。雄山錦は芯白が大きいため、精米歩合48%までが限界とのこと。酵母は泡なしタイプの協会1401号を使用。利き猪口に注ぐと芳醇な米の風味が立ち上り、口に含むと濃厚な品の良い香りが広がる。ほんのりと優しい甘さを感じた後で、じんわりと辛さと深いコクが追いかけてくるイメージ。一口飲んだ途端に「旨い」と感じたのは久々だ。肴はOASISで買った半額の刺身三種盛り(鮪・鯛・はまち)。
[2008年1月24日] この日の感想・書評へ→
よかわ(兵庫)
純米大吟醸
720ml/5000円
兵庫県三木市吉川町は、昼夜の寒暖の差が激しいことから、酒造好適米の王者・山田錦の名産地として全国に知られている。その吉川町の中でも特に品質の優れた特A地区産山田錦で醸したのが、三木の特産品として限定販売されている、市役所経済部農業振興課+菊正宗による純米大吟醸「よかわ」。
グラスに注ぐとほんのりとした吟醸香が漂い、一口含むとどっしりと幅のある中辛口の味わいが広がる。独特の風格を持つ媚びない酒。
[2007年1月 4日] この日の感想・書評へ→

未鑑定大吟醸(兵庫)
セカンドラベル
720ml/1700円
享保元年(1716)創業、奥丹波の蔵元山名酒造が、新酒鑑評会に出品するためいくつか仕込んだタンクのうち、最終的に出品しなかったものからふな搾りをした、山田錦100%の純米大吟醸雫酒。香りは軽めで、飲み口も軽やかながら比較的しっかりした味わい。やや甘めでほのかな米の風味が口の中に広がる。
[2006年10月 6日] この日の感想・書評へ→
氷室献上(石川)
純米大吟醸氷温貯蔵生酒
720ml/2500円
社員旅行の道中にて、金沢最古かつ最大の蔵元である福光屋さんのショップに立ち寄り、その瓶から醸し出される雰囲気に惹かれ思わず購入。「氷室献上」の酒銘の由来は、旧暦六月一日に将軍へ氷室の氷を献上したという故事にならったもの。厳冬の酒蔵で仕込んだ純米大吟醸の搾りたてをそのまま氷温で貯蔵し、氷室の時期に蔵出ししている。
控えめではあるが華やかな吟醸香を持ち、軽やかできれいな口当たり。フレッシュな中にも落ち着いた飲み口は、まさに搾りたてを氷温で寝かせたという商品特性そのものだ。肴は縞鯵の造りと〆鯖。
[2006年7月 8日] この日の感想・書評へ→

十代目(石川)
純米大吟醸
720ml/2000円
加賀へ社員旅行に行った際に立ち寄った「大日盛酒蔵資料館」で購入。蔵元の橋本酒造は1760年創業の老舗で、江戸期には藩主をはじめ公家、高僧、文人墨客等の貴人が数多く立ち寄ったとか。現在は十代目が家督を継いでおり、今回の酒銘の由来となっている。
利き猪口に注ぐと薄黄色で、ほのかな吟醸香が立ち上る。やや辛口でしっかりと濃醇な味わい。後味には軽い渋さが感じられる。ちなみにラベルは、歌舞伎界の名優中村芝翫氏の直筆である。
[2006年6月25日] この日の感想・書評へ→

富翁(京都)
大吟醸純米吟の司
720ml/1050円
純米大吟醸で、精米歩合49%でありながら千円少々のお値段。あまりのお手頃価格にかえって怪しい感じがしたが、安さに負けてとりあえず購入。利き猪口に注ぐといかにも大吟醸らしい、リンゴ系の華やかな吟醸香が立ち上る。口に含むと軽快な中にもコクのある飲み口。やや苦味は残るが後味もスッキリ飲みやすい。コストパフォーマンスの良好な大吟醸ではある。
蔵元の北川本家は京都・伏見で明暦三年(1657年)に創業。明治の頃は「富翁」を「ふうおう」と読んでいたが、昭和になって「とみおう」と呼ぶようになったとか。
[2006年4月29日] この日の感想・書評へ→

奥播磨(兵庫)
純米大吟醸山田錦三十八号(H10BY)
1800ml/????円
神戸三宮・生田神社の西向かいにある「創作料理 中村」にて、店主がわざわざ私のために残しておいてくれた貴重品。奥播磨の蔵出し生の純米大吟醸を、7年貯蔵して熟成させたレア物だ。
口に含んだ瞬間、思わず笑い出したくなる程の凝縮された旨味がふわ〜っと広がり、奥播磨ならではのコシの強い味わいが喉をくすぐる。よほど保存状態が良かったのだろうか、ひねた感じは全くない。店主曰く「実は開栓から1ヶ月経っているが、当初の味わいとほとんど変わらない」とか。造りの確かさが、こうした所にも顕れるのかも知れない。
[2006年4月 4日] この日の感想・書評へ→

強力(鳥取)
純米大吟醸
720ml/2200円
鳥取県立倉吉農業高校の農林総合コースの生徒が、地元の中井酒造の協力を得て、実習の一環として造った2500本限定の純米大吟醸酒。学校の実習田における米作りに始まり、収穫、仕込み、搾り、製品化までの工程を実習として行った。ちなみに「強力」は戦前まで鳥取県内で盛んに栽培された酒米の名。収量が少ない上、背丈が高く風に弱いことなどから、戦後は栽培されなくなっていた。
酒器に注ぐと米麹の香りがほのかに立ち、味はスッキリとした飲み口ながらも、独特の苦味とコシのある辛口タイプ。
[2006年1月23日] この日の感想・書評へ→

火入ら寿(福井)
純米大吟醸生
720ml/5250円
SAKE王国の花見大会のため、「酒仙堂フジモリ」の店主の見立てで何種類かの酒を調達した。7~8本で2万円前後という予算内で全てお任せし、生、燗向き、大吟醸、にごり酒等々タイプ別にいろいろと選んでもらったが、宴酣の時に出したいメイン商品としてお奨めされたのが、限定品の黒龍「火入ら寿」である。
幅と深みのある味わいの奥に、しっかりと主張のあるキレの良さはさすが黒龍といった所。酒にうるさい出席者たちの評判も上々で、宴の酒の選者としての面目を施すことができ正直安堵している。
[2005年4月 7日] この日の感想・書評へ→

梅乃宿(奈良)
袋吊り純米大吟醸 雫 山田錦
1800ml/8148円
特Aの山田錦を40%以下まで磨いて仕込んだもろみを、酒袋に詰めて吊るし、酒の自重だけで滴り落ちた「雫」を瓶詰めした純米大吟醸の生原酒。ふわっと品の良い上立ち香を楽しみつつ口に含むと、まだ若く熟し切ってないメロンかパパイヤ系の果実を彷彿させる、微かな含み香と甘味が広がる。きれいな中にもしっかり旨味があり、後味の余韻も絶妙。ふだん飲むことの少ない価格帯の酒だが、これなら値打ちがある。
肴は蛍烏賊の芥子味噌和え、のれそれ(太刀魚の稚魚)ポン酢と、甘鯛の唐揚げ等。
[2005年3月14日] この日の感想・書評へ→
醸し人九平次(愛知)
純米大吟醸別誂
720ml/3650円
正月用に奮発して購入したが、もったいなくてなかなか開栓できず、先日ようやく開ける機会を得た。蔵元自ら複数のパリの三つ星レストランに持ち込んだところ、高い評価を得て取り扱いが決まったという限定品。ふだんならこの価格帯の酒は買わないが、やはりあの「九平次」の最高峰ということで見逃す訳にはいかなかった。
すべてにおいて高次元でバランスの取れた酒。香りはあくまでも上品で、口に含むと梨系(それも高級な日本の梨)の微かな甘味が広がり、酸味や苦味はほとんど感じられない。キレがありながらも抜群にまろやかで、後味も程よく引いていく。クセがほとんどなく日本酒入門者でも抵抗なく飲めるタイプなので、これならパリのグルメ達にも受けることだろう。あまり冷やしすぎない方が旨い。
[2005年1月17日] この日の感想・書評へ→
北雪(新潟)
純米大吟醸
1800ml/3675円
しばらく海外へ駐在していた旧友との、7年ぶりの再会で飲んだ酒。旨い日本酒をぜひ飲んでもらいたく、「とりあえずビール!」の後のトップバッターとして、佐渡島の銘酒・北雪の純米大吟醸を注文した。程よく華やかな香りと辛口のキレの良さ、喉越しにさりげなく感じられるコシの強さはまさに期待通り。
「日本酒って、旨いもんやなあ」。友の言葉に密かな満足感を覚えつつ、三軒ハシゴした末に終電をやり過ごした東京の夜であった。
[2005年1月11日] この日の感想・書評へ→

陸奥八仙(青森)
純米大吟醸
720ml/2100円
虎ノ門「鈴傳」にて遭遇。壁の品書きにはもともと陸奥八仙・無濾過純米しか貼り出されていなかったが、店員の兄ちゃんにこそっと「100円プラスで純米大吟醸もありますよ」と耳打ちされ、そちらを注文することに。
一口飲んで、品の良い香りとまろやかな飲み口、コクがありながらも、すーっと程良い余韻を残しながら消えるきれいな味わいに、つい口元がほころんでしまった。肴なしでも飲み飽きせずに楽しめる。もう一度飲みたいと思わせるなかなかの旨酒。中国に古くから伝わる八人の仙人(酔仙)にまつわる故事が酒名の由来とか。
[2004年12月 4日] この日の感想・書評へ→
南(高知)
純米大吟醸無濾過
1800ml/3675円
南酒造場は、元々『玉の井』の銘柄で地元高知を中心に販売している蔵元。日本三大美林の一つと言われる魚梁瀬美林を背に、酒造蔵の側を清流安田川が流れ、酒造りに欠かせない良質な水を得ている。そして「南」は新しく生まれた銘柄で、すべてが精米歩合60%以上の特定名称酒である。目をつぶって香りだけを嗅いだら、多くの人がリンゴジュースと答えるのではないかと思える程、甘くて豊かな香りが特徴。近年人気急上昇の酒である。
[2004年6月27日] この日の感想・書評へ→
滝上秀三(静岡)
純米大吟醸
720ml/5000円
鑑評会での受賞歴も豊富な静岡の銘醸「初亀」。この蔵の純米大吟醸「亀」は、皇太子殿下ご愛飲の酒だとか。
さて「滝上秀三」は、能登杜氏の代表的存在の一人滝上秀三氏が、今年の純米大吟醸から最もお気に入りのタンクを一つ選んで瓶詰めし、自らの名前を冠した限定品。兵庫県東条町産の山田錦を35%まで磨いている。程良く上品な上立ち香を感じつつ、口に含んだ時のすーっと流れるまろやかさは、いかにも高級な酒って感じ。豊かなコクとキレの良さがバランス良く調和し、後味もあくまで清らか。旨さに思わず頬が緩む。当夜は明石鯛他の刺身盛りと生の岩牡蠣、わかさぎの天ぷら、生湯葉、ふぐ白子醤油焼等、酒も肴も贅沢三昧。
[2004年6月 2日] この日の感想・書評へ→
久保田(新潟)
万寿/純米大吟醸
1800ml/7800円
近頃日本酒全体のレベルが上がったせいか、久保田、八海山、越乃寒梅辺りの存在感が多少薄れて来た様な気がしないでもない。そのくせネット通販の世界では、ど厚かましくも一升瓶15,000円前後で、おまけに他の酒と抱き合わせで売っていたりするので、悪徳酒販店を儲けさせる位なら他にも旨い酒はたくさんあるよ~とつい教えてあげたくなる。
但し久保田万寿自体は、相変わらず安定感のあるキレの良い上質な酒なので、(今回の私の様に)一杯1000円前後で飲める良心的な居酒屋で、活きのいい刺身なんかでちびちび飲るのもまた善き哉。でも三合目以降は舌もマヒして来たので千寿でも十分か・・・。
[2004年3月17日] この日の感想・書評へ→
白鶴(兵庫)
翔雲・超特撰純米大吟醸
720ml/2000円
「灘の酒大学」のきき酒タイムにて試飲。何かと批判されがちな灘の大手蔵ではあるが、このクラスの灘酒を飲んだ人なら、灘の伝統ある蔵が持つ懐の深さが分かるだろう。上立ち香は上品な華やかさを漂わせながら、味わいはあくまで男酒の辛口。口の中に複雑な味わいの旨さが広がり、喉に流し込むとかすかな苦味だけを残して切れ味鋭くスッと引く。これで2000円は安いと思うけどな。
[2004年2月22日] この日の感想・書評へ→

山田穂(兵庫)
純米大吟醸
720ml/3500円
酒米の王様といえば「山田錦」。で、この「山田穂」は、その母親にあたる酒造好適米である。山田錦よりさらに約10cm草丈が高いため倒れやすく、非常に栽培が難しいこともあって、昭和10年代から最近まで姿を消していた幻の米。白鶴が苦労して復活させ、おしゃれな白い陶器ボトル入りの限定品純米大吟醸として商品化した。適度なコクと旨味を持つが、基本的には飲みやすい淡麗辛口系。ほぼ毎年この時期に「灘の酒大学」の取材でお目にかかり、試飲の機会に恵まれている。購入するにはちと高価なので、まさに役得役得・・・。
[2003年12月 2日] この日の感想・書評へ→

おんな泣かせ(静岡)
純米大吟醸
720ml/1750円
寒冷の季節に搾って上槽後、瓶詰めしてから加熱処理-低温貯蔵しており、年に一回今の時期だけ出荷しているとのこと。洗練されたきれいな飲み口ながら、しっかりとした味わいが残るタイプ。冷蔵庫から出し、温度が少しずつ上がるごとに米と乳酸の風味が増し、複雑な旨さが楽しめる。一年程冷蔵庫で寝かせるともっと面白いかなあ、とは思うが、たぶん待てないだろう。
[2003年11月19日] この日の感想・書評へ→

久保田(新潟)
碧寿・山廃純米大吟醸
720ml/2150円
きき猪口に注ぐと、さすがに新潟の酒らしく澄んだ色合い。大吟醸とはいえ香り控え目。開栓したばかりの一口目は強さを感じたが、時を置き杯を重ねるにつれまろやかさと、一本芯の通った辛さが口に残る。山廃仕込みにしては乳酸の風味や重い感じはなく、新潟ならではの端麗さが前に出る感じで飲みやすい。
それにしてもである。なじみの酒屋は久保田の正規取扱店なのでもちろん表示通りの価格で購入したが、ネット上には2倍、3倍のプレミア価格で販売しているショップが跋扈している。何か、日本酒飲みが酒屋に馬鹿にされているようで、妙にムカつくね。
[2003年10月22日] この日の感想・書評へ→
むくね逍遙(大阪)
純米大吟醸
720ml/1900円
この酒の蔵元・大門酒造には1999年8月にSAKE王国の取材で訪れ、若い頃世界を放浪していたユニークな六代目当主ともお話をさせて頂いた。「日本酒の世界でオリジナリティを持って輝き続けたい」との言葉が印象的だったが、この「むくね逍遙」は、地元の30軒の篤農家に栽培を依頼した「交野山田錦」を使用、文字通 り“交野の水と米で醸した”オリジナリティ溢れる生粋の交野の地酒である。
香り華やか、酸味は少なく旨味はしっかり。その割に後味のキレがよくクセがない。上品だが骨太な佳酒である。ちなみに合わせた肴は鮭のお造り。(今夏ウチで働いてくれるインターンシップ学生・東井君からの頂き物。二十歳でこの酒を選ぶとはお主もなかなか・・。どうもありがとね。)
[2003年7月 1日] この日の感想・書評へ→
七賢(山梨)
絹の味/純米大吟醸
720ml/3000円
きき酒会場だけでなく、手土産として頂いたので家でもじっくり飲んでみたが、裏ラベルの説明が丁寧かつ正確、実に秀逸である。これを超える説明ができそうにないので、そのまま引用させて頂くとしよう。
「まず、上品でスッキリとした甘味が優しく広がる。キメの細かい酸味と軽快で清々しく、少し刺激性のある苦味が後半の味わいを引き締めており、全体的に辛口の味わいになっている。余韻はやや短く、スッキリ感を残しながら、ゆっくりと消える。」
味のイメージは正にこの通り。これを書いた人は造り手(当事者)ではなく、プロの飲み手(第三者)ではないかと思ったりもする。
[2003年6月19日] この日の感想・書評へ→

無(兵庫)
純米大吟醸
720ml/3000円
6月6日大阪のリーガロイヤルNCBで開催された平成15年度「純米清酒を楽しむ会」のきき酒会に参加、3度目の参加にして、幸いにも出品酒18種類全問正解を達成。大阪では史上初の快挙ということで純粋日本酒協会から「きき酒名人」の認定を頂いた。せっかくなので、印象に残った酒を何本か紹介したい。
「無」はヤエガキ酒造の人気銘柄。山田錦100%。果実系の上立ち香で、飲み口は程良く旨味が乗りながらもすっきりした味わい。後味もGOOD。
[2003年6月 9日] この日の感想・書評へ→

松山三井(愛媛)
純米大吟醸
720ml/2427円
全問正解の噂を聞きつけ、表彰前に梅錦の山川社長がわざわざお祝いに駆けつけて下さった。ちょうど5年前の7月にSAKE王国の取材で蔵に伺った折、行きつけの小料理屋でごちそうになって以来である。梅錦ホームページに直々の連載を持たれているので興味のある方はぜひ。
さて松山三井。オーソドックスなリンゴ系の吟醸香で、口に含んだ後も上品な香りがすーっと鼻に抜ける。きき当ての際こうした分かりやすい大吟醸が一本入ると大変助かる。日本酒を覚えはじめの女性には特にお奨めのさっぱりした飲みやすい味。
[2003年6月 9日] この日の感想・書評へ→



徳次郎(京都)
純米大吟醸
1800ml/3150円
北新地の「旬魚菜探なかの家」での二本目。華やかな上立ち香と含み香を持つ、スッキリと後味の良い飲み口が特長の純米大吟醸。五百万石を45%精米して醸している。蔵元は明治28年創業、梅の里として知られる京都・城陽市の城陽酒造。その中で「徳次郎」は、全国38店舗のみに卸している限定銘柄である。
肴は自家製手作り豆腐、あんかけ焼そば、釜飯。
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