純米
加茂金秀(広島)
純米・やっぱりお燗
1800ml/2000円
師走に神戸へ戻った際、久々に「味工房さくら亭」に立ち寄る。忘年会帰りでお腹が膨れていたので、この日は肴を頼まずひたすら酒呑み三昧。まずは身体を温めてくれる燗酒を所望し、出されたのがその名も「やっぱりお燗」。コンセプトは「穀物の味を表現した純米酒」。古酒でも生もとでもない独自の味わいを備えた純米酒である。キリっとした辛さがあり、燗酒専用酒に多く見られる独特の癖がないため、万人向けの印象を持つ。燗冷ましでも美味しい。蔵元は明治13年(1880)創業、東広島市の金光酒造。
[2012年1月 9日] この日の感想・書評へ→
美丈夫(高知)
純米酒
1800ml/2100円
美丈夫(びじょうふ)と読む。愛媛県産の松山三井を吟醸レベルの60%まで精米し、低温でゆっくりと醸した淡麗辛口の食中酒向き純米酒。フレッシュな酸味と膨らみのある旨味のバランスが良く、飲み飽きがしないタイプ。安芸郡田野町にある蔵元の濱川商店は明治38年創業。約五百石の少量生産でその80%以上が吟醸酒である。平成2年より元の主銘柄「濱の鶴」を「美丈夫」に変更した。肴は鶏の唐揚げ。中国出身の愛らしい若女将の店「おばんざい玲華」にて。
[2011年12月27日] この日の感想・書評へ→
五凛(石川)
純米酒
1800ml/2730円
「天狗舞」でおなじみ、文政6年(1823)創業の石川県白山市・車多酒造による、料飲店限定の流通酒。山廃造りの「天狗舞」に対し、「五凛」は「ぐびぐびのめる / うまい / のみあきしない」の3点がコンセプトの速醸もとである。原料米には特A山田錦を使用。平成二十酒造年度醸造ということもあってか、熟成された深みとコクがあり、全体的に重厚で落ち着いた印象の飲み口。丸みのある柔らかな酸味を持ったしっかり系の純米酒である。前回と同様三宮「酒肆 こめとぶどう」にて。
[2011年12月23日] この日の感想・書評へ→
蒼空(京都)
純米酒ひやおろし
1800ml/2940円
60%磨いた美山錦を原料米に、7号系酵母で醸したひやおろし純米酒。フルーティな穏やかな甘い香り。割としっかりした酸味が感じられ味わい深い。 後味もさらりと軽いので食中酒には最適。蔵元は伏見の藤岡酒造。明治35年(1902)創業の老舗ながら平成7年に先代(三代目)の死によって一旦廃業。しかし現四代目当主の熱意と周りの蔵元・酒販店からの励ましにより平成14年に蔵を再興。現在は200石の生産量となっている。肴はお通しのマリネ(烏賊・オリーブ)、おでん(大根・牛すじ・厚揚げ)、鯛の子からすみ、ポテトサラダなど。三宮「酒肆 こめとぶどう」にて。
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樽平(山形)
特別純米
1800ml/3500円
酒器に入れると一目で分かる山吹色。線が太くしっかりした酸がきいたコクのある芳醇な味わいを持つ長期熟成の木香付き純米酒である。八重洲の古典居酒屋「ふくべ」にて、絶妙のぬる燗で戴く。蔵元の樽平酒造は元禄年間(1688〜1704)の創業。山形の古い方言で気持ちよく酒に酔った状態を「たるべい」といったことから命名された。以前NHKで放映された宮尾登美子原作のドラマ「蔵」では、酒造りの現場ロケを全面的に協力した。肴はおでん、たらこ(ちょい焼)、ピリ辛さつま揚。
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一(はじめ)(広島)
純米酒
720ml/1050円
酒器に注ぐと予想以上に濃い琥珀色。大正元年(1912)創業の賀茂泉酒造が、純米醸造酒の入門酒=「はじめの一本」との思いで名付けた「一(はじめ)」ではあるが、一見して通好みのたたずまいである。程良く熟成がきいたコクと膨らみのある味わいで、酸味のキレが良いせいか後味は意外とスッキリしている。常温でも美味しいが、ぬる燗・熱燗にするとより一層香りと旨味が引き立つ。広島八反を75%精米し酵母は901号を使用。北千住「食遊館」で購入。肴は刺身盛と握り鮨、手羽焼、焼シシャモ。
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榮川(宮城)
純米にごり
180ml/322円
荒ごししたもろみの舌触りが残る、野趣に満ちたにごり酒。意外に喉越しも口当たりも良く、グイグイ飲めてしまうから危険である…。アルコール度数は15.2%、日本酒度-8.0〜-10.0。原料米は「はなの舞」を使用(70%精米)。 蔵元の榮川酒造は明治2年(1869)の創業。人里離れた会津磐梯山の大自然の中、日本名水百選に指定された湧水と、独自開発した自家酵母を用い、柔らかで滑らかな酒を醸す。肴は八宝菜、豆の煮物、ひじき。
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勝山(宮城)
特別純米
300ml/577円
仙台駅で購入。しぼりたての鮮度を保つ「早瓶火入れ」と、-5度の氷温貯蔵によって酒質を安定維持し品質管理を徹底した、純米吟醸と同等のスペックを持つ特別純米酒。一瞬生酒かと思わせる程に米の風味が生きた濃厚な旨口タイプ。冷温以外にぬる燗、熱燗でも試してみたが、安定して同じ風味と味わいを楽しめる稀有な酒。原料米はひとめぼれ(55%精米)。蔵元は仙台市の仙台伊澤家 勝山酒造。元禄元年(1688)創業で、独眼竜政宗の伊達家御用蔵。
肴は同じく仙台駅で購入した塩仕込み牛タン焼、スモークタン、笹かまぼこ。
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一ノ蔵(宮城)
特別純米酒ひやおろし
1800ml/2643円
仙台「酒蔵大沼」での三杯目。ほろよい機嫌になった所で、いよいよ地元宮城の銘柄「一ノ蔵」のひやおろしを賞味。原料米には宮城県産の「蔵の華」「ササニシキ」を使用(55%精米)。まろやかな味わいと穏やかな香り。しっかりと旨味と甘み、そして酸味が調和しており、呑んでいて心地いい。気分も上々である。
肴は蛸わさと、店員がつまみ食いしていた純鶏網焼きをご相伴させてもらった。
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惣誉(栃木)
ひやおろし生もと特別純米
1800ml/2887円
特A地区(東条)産山田錦を100%使用(60%精米)。伝統的な生もと仕込みで醸し、低温で貯蔵・熟成させた特別純米酒のひやおろし。いつの間にかひやおろしの季節か…と、一年の早さをしみじみ感じてしまう。口当たりが良く、しっかりとした旨味のある辛口。
蔵元は明治5年創業の惣誉酒造。伝統の技と最新の設備を組み合わせた酒造りを特長としている。肴は〆鯖と鮭の粕焼。久々に訪れた酒屋の酒場にて。
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白鹿(兵庫)
純米樽酒・木桝付き
300ml/682円
樽酒の瓶詰めに木桝が付いている、というだけの事だが、ついつい購入してしまった。ありそうで意外となかったんだよねえ〜、こういう趣向。辛口の純米酒を吉野杉の樽で貯蔵した、ほんのりと杉の香りが乗ったすっきり系の飲み口。ほのかな杉の香が残る木桝で飲むと、尚のこと芳しい香りが引き立ち、まるで正月に鏡割りの振舞酒を飲んでいるような心持ちになれる。
肴はひじきの煮物、枝豆、穴子ポン酢。
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天鷹(栃木)
瑞穂の郷・純米
1800ml/2100円
五百万石とあさひの夢を65%磨いた+7、酸度2.0、アルコール度数16.3の辛口だが、コクがありながらも意外にすっきりとした口当たりである。
蔵元は大正3年創業、年間2000石を醸す大田原市の天鷹酒造。2002年から8年連続鑑評会で金賞を受賞した、栃木でも有数の銘醸として知られている。また2005年からは有機清酒を手がけ、「有機農産物加工酒類」と表示する基準を満たす数少ない蔵でもある(全国でも10蔵程度)。新橋「名酒センター」にて。
[2011年9月 1日] この日の感想・書評へ→
仙介(兵庫)
夏純米・一火
720ml/1365円
店主が代わった新生「粋酔」のリニューアル1ヶ月記念と、常連T氏の勤続三十●年退職祝いを兼ね、店の奥を貸し切り有志でささやかなる酒宴を開いた。その席を飾ったのがこの「仙介」夏純米・一火。「一火」とは瓶詰め時の一回加熱のこと、要するに生貯蔵酒である。原料米は兵庫県産山田錦と五百万石を使用、瓶の佇まいも涼しげな夏仕様である。味も夏らしく、中辛口の軽快なすっきりタイプ。肴はトマト・モッツァレラ・バジルのサラダ、ブルスケッタ、ポテトのお好み焼etc.。
[2011年8月11日] この日の感想・書評へ→
石見銀山(島根)
特別純米酒
1800ml/2610円
閉店間際に飛び込んだ「名酒センター」での駆け付け二杯目。世界遺産の名が付いた「石見銀山」を戴く。しっかりとコクのある飲み口で程良い旨味。使われている酒米の「改良八反流」は栽培の難しい幻の米だったが、十年余り前に蔵元が大田市内の農家と共に復活させたとのこと。蔵元の一宮酒造は明治29年創業。熟成後に醸した新酒の風味を活かすため、生酒を瓶詰め状態で加熱(瓶燗火入れ)した後、急冷して冷蔵貯蔵するというやり方を採っている。
[2011年8月 1日] この日の感想・書評へ→
雑賀の郷(和歌山)
純米酒
1800ml/2140円
関西に戻っていた先頃の週末。「粋酔」の飲み友達に突然誘われ、水道筋商店街の本通りから北へ少し歩いた所にある穴子料理の店「韋駄天」へ。前々から一度行きたかったのでグッドタイミング。折しも創業16年で、記念に創業時の値段で穴子料理が楽しめた。と言う訳で穴子の白焼、同じくわさび和え、さらには蛸の煮付けや刺身盛合せ等を肴に飲んだのがこの「雑賀の郷」。ここ数年で人気銘柄となった「雑賀」と同じ、(株)九重雑賀の純米酒である。華やかな香りこそないが、いかにも純米酒といった感じの味わいの太さと、料理の味を引き立てるキレを持つ。米は五百万石と日本晴(65%精米)。
[2011年7月25日] この日の感想・書評へ→
白い花の舞(静岡)
純米酒
300ml/451円
地元農家と契約栽培した県産山田錦を60%精米し、南アルプス赤石系の地下水を使って醸した、その名の通り花びらの様に軽やかでスッキリとした口当たりの淡麗辛口。雑味がなく喉越しもさっぱり。冷やして飲むのがお勧め。
蔵元は元治元年(1864)創業の浜松市・花の舞酒造。天竜川系に古来から伝わる奉納踊り「花の舞」に由来する。肴はメバルの握り。ぶっかけうどん。
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廉士(秋田)
純米
720ml/1200円
「廉士」は両関酒造による純米酒銘柄。銘柄の横に「杜氏・武石廉太郎の酒」と赤文字で記されている。秋田県産米(秋田酒こまち等)を65%精米し、秋田酵母 No.12で醸した程良い辛口タイプ。この酵母はバナナの香りが特徴と言われており、そう意識すればなるほどそうかもな〜といった感じ。この日は常温で頂いたが、「燗酒コンテスト2010」(スローフードジャパン、酒文化研究所主催)で金賞を受賞しているので、次回は燗で味わってみたい。新橋・名酒センターにて。肴は酒盗。
[2011年6月28日] この日の感想・書評へ→
和の醇(長野)
純米酒
1800ml/2300円
新橋第1ビル「名酒センター」での締めの一杯。香りは地味だが飲むと米の風味が口中に広がり、押しも強い。結構辛口だなあと思って店長にデータを確かめたところ、日本酒度は+1.5と低いが酸度が2.2もあるので、こうした味わいになっているのだろう。口当たりが良くかなり熟成されている様なので、後日再訪した際に燗を付けてもらうと、なかなかの旨味だった。
ラベルに信州名醸が製造元とあるが、シマシステムという会社が企画販売として併記されている。気になったので調べてみると、レストラン経営と日本酒開発に加え、オーディオの研究開発も手がけている会社とのこと。
肴はサービスで出してくれたナッツの燻製。
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厳流小次郎(東京)
特別純米
1800ml/2800円
「名酒センター」での二本目も、同じく風雲剣鬼伝シリーズの中から特別純米の「厳流小次郎」を試飲。こちらは五百万石とあけぼのを60%精米したもの。やはりどっしりとコクがありながらも切れ味の良い、いかにも酒通が好みそうな飲み口である。蔵元は「嘉泉」「田むら」で知られる福生市の田村酒造。
肴は珍しい「まぐろのハム」(鮪の燻製をスライスしてニンニク味噌を添えたもの)。
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英君(静岡)
純米袋吊りしずく
1800ml/2993円
新橋の焼鳥屋で「吉乃川」の厳選辛口を続けて三合飲んだ後、北千住の「日本酒宿七色」にてお任せの一杯。京都伏見の「英勲」は飲んだことはあるが、「英君」は初めて。純米のもろみの袋を吊るし、滴り落ちる雫を取って瓶燗で一回火入れをした特別純米酒。原料米には五百万石(55%精米)、酵母は静岡酵母を使用。コクのある旨味に白桃を思わせる甘味が口中に広がり、後味はスッキリと軽快でキレが良い。
蔵元は明治14年(1881)創業の英君酒造。仕込水は蔵から3km程離れた山中にある桜野沢湧水を使用しているが、元々は先代社長がその良質な水に惚れ込み、一山全て購入したとのことだ。何と豪儀な…。
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往馬(奈良)
純米
1800ml/2048円
往馬(いこま)とは、秋の火祭りで名高い往馬大社のある奈良県生駒市の古い地名。蔵元の菊司醸造は1705年創業の老舗で、蔵元自ら杜氏を勤める。上槽は全て昔ながらの『木ぶね』搾りで、年間約200石程の小規模な蔵である。
さてこの純米酒は、アキツホ米を6割磨いた+4度の辛口タイプ。店飲みだったのでよく冷えた状態だったが、燗にして飲んだ方がより一層旨いかも。北新地の「旬魚菜探なかの家」にて。肴は前菜三品、蒸し鶏、出汁巻、薩摩揚げ、お造り盛合せ、自家製豆腐ほか。
[2011年5月23日] この日の感想・書評へ→
天吹(佐賀)
純米花酵母仕込
720ml/1155円
マリーゴールドの花の蜜から抽出した酵母で醸した純米酒。原料米は西海134(65%精米)を使用している。酒器に注ぐとやや黄味がかった色合いで、口に含むと上品な香りとしっかりとした濃醇な味わいが広がる。燗を付けると豊かな香味が立って、一際優しい飲み口に。蔵元は元禄年間創業、三百年の伝統を誇る天吹酒造。東京農大・花酵母研究会と協同で、月下美人、シャクナゲ、ナデシコ那等様々な花酵母の酒を造っている。
千住の食遊館にて購入。肴は刺身の切落し盛とおでん。
[2011年5月17日] この日の感想・書評へ→
ダイヤ菊(長野)
純米
720ml/1200円
新橋「酒蔵ダイヤ菊」での続き。どうせ一本位は空くだろう…ということで純米酒を四合瓶で注文した。米は美山錦(59%精米)、酵母は901号。こちらも先に飲んだ大吟醸「雪舟」同様、どっしりとした飲み応えでコシのある辛口。涼しげなラベルとは少々イメージが異なる。いかにも酒好きが好みそうな飲み口。こいつを小一時間で空けた後、本醸造を四合飲んで締めた。肴はうるめ鰯、烏賊ゲソの天ぷら、じゃこ天。なおこの店、巷で噂通りの美人女将だったことを最後に申し添えておく。
[2011年5月10日] この日の感想・書評へ→

一耕(山形)
特別純米酒
720ml/1181円
華やかな味わいのベストセラー「桜花吟醸酒」でお馴染み、出羽桜酒造(明治26年創業)のスタンダードな淡麗辛口タイプの純米酒。特別純米酒でありながら、純米吟醸並の55%精米、そして小川酵母の使用によって、コクがある中にも軽快で柔らかな口当たりを実現している。そしてぬる燗にすると、純米酒らしい馥郁とした香りと、どっしりとした旨味が広がる。
千住の食遊館にて購入。肴は鰤と鰺のお造り。
[2011年4月 8日] この日の感想・書評へ→
国士無双(北海道)
純米酒
720ml/1207円
米のコクと旨味、そして麹の香りがほのかに感じられる正統派の辛口純米酒。冷やで飲めば冴えと深みが、燗を付ければ純米独特の香味が立って、コクと膨らみが増す。蔵元は明治32年創業、旭川の高砂酒造。平成9年からは、醸造した酒をそのまま貯蔵せずタンクごと野外に運び、雪の中に埋めて百日間低温熟成させる「雪中貯蔵」を採り入れている。
千住の「食遊館」にて購入。肴は蛍烏賊、寒鰤の刺身など
[2011年3月28日] この日の感想・書評へ→
高清水(秋田)
純米酒
720ml/992円
値段も安く、一見ごく普通の純米酒のような佇まいだが、飲んでみると生もと造りを彷彿とさせるような、自然な旨味と程良い酸味がふわりと口の中に広がる。ぬる燗にすると一段とコクと膨らみが増し、口当たりも喉越しも滑らかになる感じ。普段使いの酒としてはなかなかの実力派である。
千住のザ・プライスで購入。肴は刺身の盛合せ(鮪・鰤・烏賊・鮭)と枝豆。
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喜楽長(滋賀)
特別純米酒
720ml/1208円
北千住の成城石井で購入。滋賀県産の山田錦を60%磨いた特別純米酒。口当たりは柔らかく、心地良い酸味が後味を引き締める。燗を付けると旨味に膨らみが増す。東近江にある蔵元の喜多酒造は文政3年(1820)創業の老舗で、現在は八代目。50余年にわたって杜氏を務めた天保正一氏が相談役となり、平成18 年から若手の家修氏に能登流の技が受け継がれている。 肴は食遊館で買った刺身盛合せ、粕汁、白菜のクリーム煮。
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信濃鶴(長野)
純米
1800ml/1869円
同年代のデザイナー及び中堅コピーライターと赤坂「和びさび寅丸」にて三人飲み会。程良い大きさの良い店である。ビールで喉を潤した後、一杯目に飲んだのがこの信濃鶴純米。ラベルからしてごく普通の純米酒の佇まいでありながら、一口飲むと吟醸の様なほのかな上立ち香が広がる。美山錦を60%精米しているというからまさに吟醸仕様。これで二千円を切るのは驚きのコストパフォーマンスだ。蔵元は明治16年から酒造りを営む酒造(株)長生社。設立時に賀茂鶴酒造から杜氏を招いて技術向上を図り、その五号蔵を参考に仕込蔵を建設したことから、鶴の一字をとって信濃鶴にしたとのこと。肴はカンパチの造り、焼き空豆、鮪のステーキ・オニオンソース。
[2011年3月 6日] この日の感想・書評へ→
作(三重)
純米・恵乃智
1800ml/2355円
「うまいもの工房・羅漢」でのラストの一杯。「ざく」と読む。三重県鈴鹿唯一の蔵元・清水酒造の限定品ブランド。現在進行形で「作り上げる」「未完成である」を意味したネーミングとのこと。JALの機内食にも採用されたことがあり、2009年にはFIFAワールドカップ公式日本酒にも選ばれている。柔らかさと膨らみ、そして適度な軽さを特徴とする、食中酒に最適な飲みやすい純米酒。
肴は鮪の竜田揚げ、豆腐の味噌漬け、蜆の釜飯。
[2011年3月 3日] この日の感想・書評へ→
甲子正宗(千葉)
純米
720ml/1029円
「きのえねまさむね」と読む。千葉県産の八反錦とアケボノを原料米に使用。酒造りの郷「酒々井(しすい)」の清冽な地下水で仕込んだ辛口タイプ。口当たりはまろやかだが、コシがあってしっかりとした味わいを持つ。少し熱めの燗が旨い。「スローフードニッポン2009・第1回燗酒コンテスト」金賞受賞酒。蔵元は県内随一の生産量(三千石)を誇る、大正14年創業の飯沼本家。酒造りには三百年の伝統を持つとのこと。
千住の食遊館で購入。肴は自家製あん肝ポン酢と鰤の刺身。
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福を呼ぶ新酒(滋賀)
特別純米生酒
1800ml/2520円
いかにも縁起の良さそうな酒銘である。「萩の露」で知られる福井弥平商店による、醸造段階で無病息災・厄除祈願のお祓いをした、年に一度の限定酒。米は地元近江高島の「夢みらい米」を使用(60%精米)。3000俵の中から粒揃いや成分等で厳選した「粒選り米仕込み」とのこと。芳醇な米の香りが口の中に広がり、コクのある旨味がガツンと来るなかなかに濃厚な味わいである。
肴はつきだしのチーズ豆腐と牡蠣の土手鍋。三宮「味工房・さくら亭」にて。
[2011年1月25日] この日の感想・書評へ→
桃川(青森)
純米酒
720ml/1034円
全日本国際酒類振興会主催の全国酒類コンクールで、2004年と2008年春季の2度「純米酒部門」で1位に輝いている酒。純米酒らしいまろやかさとコクがありながらも、クセがなく万人受けするタイプなので、そういった点が高評価に繋がっているのだろう。燗が旨い。
蔵元は明治22年(1889)創業の桃川(株)。創業当時、百石川(奥入瀬川の地元での通称)の水を使用していたことから、「百(もも)」を果物の桃に代え「桃川」と名付けたとのこと。肴は旬の寒鰤、鰺、鮭の造りと帆立の煮付け弁当。
[2011年1月21日] この日の感想・書評へ→
龍馬からの伝言・日本を今一度せんたくいたし申候(高知)
純米酒
720ml/1250円
龍馬が勝海舟の下で神戸海軍塾塾頭を務めていた文久3年(1863)6月29日、姉乙女に宛てた手紙にある有名な言葉を冠した純米酒。日本酒度+8の超辛口タイプである。骨太な味わいを持ちながらくどさを感じさせない、切れ味の良い男酒である。燗を付けるとより一層辛みを増す。
家内の高知土産第2弾を正月用に取っておいたもの。肴は寿司と刺身盛り合わせ、おつまみ色々。
[2011年1月13日] この日の感想・書評へ→
安芸虎(高知)
純米生
1800ml/2840円
神楽坂「ろばたの炉」での二杯目。四年半ぶりに巡り会った、我らが阪神タイガースのキャンプ地・タイガータウン安芸市の地酒「安芸虎」である。虎のしっぽがはみ出たラベルが目印。
きりっと引き締まったボディのある中辛口で、スッキリとした爽やかさの中にも旨味と芯の強さを感じさせる。生酒ではあるが食中酒としても最適。米は60%精米した阿波産の山田錦。
肴は黒豚角煮の串焼、キンキの煮付け。
[2010年12月22日] この日の感想・書評へ→
萬寿鏡(新潟)
特別純米酒
720ml/1160円
香り控えめで、適度なコクとふくらみのある中辛タイプの特別純米酒。ぬる燗にしても常温で飲んでも、雑味が少なくまろやかな味わい。どちらかといえば食中酒向きか。原料米は麹米に五百万石(60%精米)、掛米にゆきの精(55%)を使用。
加茂市にある蔵元(株)マスカガミは明治25年(1892)の創業。萬寿鏡の銘柄は万葉集等和歌に由来するが、創業当時に所轄の税務署長がおめでたい文字を当てて命名したとのこと。山田錦を使わずオール新潟県産米での酒造りに取り組み、また県内で唯一酒の甕貯蔵を行っている蔵でもある。肴は鰹のたたき、粕汁、豚の味噌焼
[2010年12月10日] この日の感想・書評へ→
老亀(広島)
特別純米
1800ml/2800円
六甲「粋酔」での新銘柄。広島県産の八反錦を60%まで精米し、広島21号酵母を使って低温で熟成させた特別純米。ラベル裏には「ほのかにメロンのような香りがして…」とあったが、個人的にはさほど感じなかった。旨味がありながらも綺麗な飲み口の、喉越し・後味ともスッキリとした+5度の辛口。蔵元は北広島町で元禄10年(1697)頃から酒造りを行っている老舗の小野酒造。主原料の米は全て自家水田で作っている。
肴は森三中ならぬ「盛三品」(焼椎茸・はまち造り・牛のたたき)
[2010年12月 2日] この日の感想・書評へ→

紀伊国屋文左衛門(和歌山)
ひやおろし純米
1800ml/2520円
久々に下戸の家内と二人で外飲み。無性に焼鳥が食いたくなり、三宮の「アヒル」へ。例によって900円で3種類が試飲できるセットを注文。「小左衛門・純吟おりがらみ」「楯野川・純米吟醸」、そしてこの「紀伊国屋文左衛門」のひやおろし純米を選ぶ。おりがらみのほの甘さ、純米吟醸の華やかさ、そしてひやおろし純米のフレッシュなキレの良さが三者三様で、我ながら良き選択と悦に入る。肴は新鮮な鶏刺盛り合わせ。
[2010年11月22日] この日の感想・書評へ→
天穏(島根)
攻め純米
1800ml/2835円
久々の三宮「味工房さくら亭」。肌寒い夜だったのでお勧めの燗酒を所望すると、最初に出されたのがこの「天穏攻め純米」である。純米大吟醸から純米酒まで、いろんな酒質の上槽押し切り(攻め)部分だけをブレンドした平成20BYの純米酒。「攻め」はあらばしりの反対で、もろみを搾る時最後に圧力をかけて搾る部分のこと。一般的に雑味が多いと言われるが、燗の付け方が絶妙だったせいか、そんなことを感じさせないまろやかな飲み口であった。
蔵元は明治4年創業、出雲市の板倉酒造。肴は雲丹を乗せた湯葉のお浸しと、ぽんじりと蝦芋の照焼。
[2010年11月10日] この日の感想・書評へ→
宮水の華(兵庫)
特別純米酒
300ml/476円
滋賀出張の際、宿での晩酌用にと当地の地酒を探したが適当な量のものが見当たらず、大津駅近くのコンビニで兵庫の酒を買う。酒どころ灘を支える「宮水」を発見した魚崎郷の蔵元・櫻正宗の別銘柄。兵庫県産の山田錦を65%精米して仕込んだ、どちらかといえば淡麗だが、しっかりとした深みを感じさせるやや辛口の純米酒である。肴は駅前のショッピングセンターのB1で買い集めた惣菜いろいろ(鰹のたたき・卯の花・蓮根の煮物・海鮮丼etc.)
[2010年11月 6日] この日の感想・書評へ→
神亀(埼玉)
純米酒
1800ml/2900円
社会人一年生の頃からお世話になっている先輩と、久々の二人飲み会。前々から気になっていた老舗の居酒屋「みますや」(神田司町)に足を運ぶ。思った以上に店内は広い。創業から百年以上経っており、なかなか風情のある空間である。
麦酒で喉を潤した後、数ある酒のリストから歴史あるこの店での一杯目に相応しく「神亀」をチョイス。この蔵元は出荷まで最低でも2年は熟成させる事で知られており、この純米酒もコクがあって落ち着いた風味のシブい辛口。肴は〆鯖、肉豆腐、牛煮込み、ゲソの唐揚げ。
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越後雪紅梅(新潟)
ひやおろし純米
720ml/1365円
気がつけば、今年もひやおろしの季節である。年々早くなる一年のサイクルに思いを馳せつつ、選ぶは「越後雪紅梅(せっこうばい)」のひやおろし純米。厳冬期に醸し、ひんやりとした蔵の中でひと夏バランス良く熟成した旬の酒である。「越後のひやおろし」から来るイメージに反し、飲み口は意外とコクがあってしっかりとした辛口。蔵元は天保13年(1842)創業、長岡市の長谷川酒造。ほぼ全ての工程を手造りで行っている。
肴は秋刀魚の刺身、にぎり鮨など宅飲みで数日に分けて。
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千代菊(岐阜)
有機純米生貯蔵酒
300ml/500円
岐阜羽島にある蔵元の千代菊株式会社は、元文三年(1738)から酒造りを始めたという老舗である。仕込水は鵜飼で名高い長良川の伏流水で、地下128mの井戸から汲み上げて使用。アイガモ農法で育てた有機栽培米を原料にした酒造りにも積極的に取り組んでいる。今回の有機純米生貯蔵酒もその一つで、ミディアムボディの飲みやすい辛口タイプ。しっかりとした味わいを持ちながら、ぐいぐいと呑める軽快さも兼ね備えている。肴は食遊館の閉館間際に半額で買ったにぎり鮨とお刺身。
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奥播磨ダブルエックス(兵庫)
純米生21BY
720ml/1450円
猛暑を吹き飛ばすありがたい夏の頂き物。「ダブルエックス」と言えば学生時代に流行ったスポーツタイプの車を想い出すが、播磨の銘酒「奥播磨」のブランドである。この変わった名前は酵母由来で、9号系の蔵内酵母を主体に7号、10号からできた酵母名を「XX」と呼んでいたら、そのままお酒の正式名称になったとのこと。原料米は夢錦(55%精米)。元々濃醇な飲み口のものが多い奥播磨の中でも、酸度が3.0と高いせいか、一際ガツンと来るしっかり系の味わい。味の濃い料理にも負けない旨辛タイプである。肴は刺身盛り合わせ(鯛・平目・烏賊・鰺)。
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龍馬(高知)
純米
500ml/840円
ミニストップの酒コーナーにて発見。そのものズバリ「龍馬」の酒銘とあっては買わずばなるまい。酒米は山田錦(70精米)を使用、日本酒度+4、酸度1.5 の骨太な辛口タイプ。ラベルには龍馬の所用刀があしらわれており、同時発売された純米大吟醸には「万国公法」が、純米吟醸には高杉晋作から贈られた「スミス&ウェッソン」の短銃が、それぞれラベルにあしらわれている。
蔵元は安芸市の菊水酒造。芋焼酎「龍馬」と麦焼酎「竜馬」も有り。肴は鰻の肝焼とトロサーモンの刺身。
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国芳乃名取酒(北海道)
特別純米
300ml/580円
社員旅行2日目、ニセコ・尻別川の清流で生涯初のラフティングを大いに楽しんだ後、夜の宴席で絶品の会席料理を肴に楽しんだのが、赤穂浪士を描いたラベルが目を引く「国芳乃名取酒」(くによしのなとりざけ)。討入りを果たした義士が喉をならす酒にちなんで造られた、芳醇でドライな大辛口(+10)の特別純米酒である。原料米は55%精米した美山錦で、わずかな酸味を感じさせながらも、切れ味が鋭くスッキリとした味わいを持つ。蔵元は銘酒「男山」でおなじみ、旭川市の男山株式会社。
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大法螺(北海道)
純米酒
720ml/1300円
創業10周年ということで、今年の社員(研修)旅行は二泊三日で札幌〜ニセコへ。初日の夕食会は南3西4にあるキリンビール園新館で行ったが、集合までの時間を利用して、真向かいの炉端焼「たかさごや」で一時間程のんびりと一人呑みを楽しむ。約10ヶ月ぶりに訪れたが、AMラジオから昭和の歌謡曲などが流れていて、いつもながら何とも言えず良い雰囲気の店である。
さて、つぶ貝の刺身に合わせて注文した「大法螺」は、石狩平野のほぼ真ん中にある新篠津村産きらら397で造った(精米歩合60%)、スッキリ系辛口の純米酒。蔵元は「国士無双」などで知られる旭川・高砂酒造。
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月山(島根)
芳醇辛口純米
720ml/1135円
濃紺の紙に「月山」と金で箔押しされた渋いラベルに惹かれ、北千住「食遊館」にて購入。開けたばかりの時は少々堅い印象があったが、一日置くと少しふわっと開いた感じで、芳醇辛口の名の通りグンと旨味と膨らみが増した。米は五百万石と神の舞を70%磨いたもの。
蔵元の吉田酒造は文政九年(1826)の創業。戦国期の尼子氏の居城「月山富田城」が築かれていた月山の麓に蔵がある事から命名されたという。肴は鮃のえんがわ、蛍烏賊酢味噌。
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六歌仙(山形)
五段仕込純米酒・元禄の詩
1800ml/2310円
「雪化粧」という酒米を使って五段仕込みで醸した濃醇甘口-12の純米酒。糖類添加のベタッとした輩とは全く異なる上品でまろやかな米の甘味が楽しめる。料理と合わせるというよりは食前酒的な感覚で楽しむのがベストかも。蔵元は昭和60年に5軒の蔵元が結合して村山市に誕生した六歌仙酒造。肴は前菜四種盛(大根、山芋、もずく、胡瓜)と味噌玉子(卵黄を味噌に漬け込んだ酒肴)、ポテトサラダ、鮎の山椒煮など。ハンター坂から路地を西に入った「うえ山」にて。
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賀茂金秀(広島)
130雄町純米生
1800ml/2835円
東広島の金光酒造が創業130周年を記念して、県産の雄町を100%使って醸した限定の純米酒。「賀茂金秀」は2003年から立ち上げた新ブランドで、限られた酒販店との直取引で販売されている。ほんのりと南洋果実系の香りが立ち上り、口に含むと上品な中にもしっかりとしたコシの強さが感じられる。
肴は水茄子のゼリー寄せ玉子豆腐重ね、ポテトサラダ、銀鱈西京焼。久々に旧友と共に訪れた三宮「味工房・さくら亭」にて。
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瓢太閤(徳島)
純米酒
270ml/399円
「瓢太閤」(ひさごたいこう)は日本生粋地酒生産者協議会プロデュースによる、「全量単一米純米酒」小瓶ラインナップの一つ。原料米には徳島県産日本晴を 100%使用している。ラベルにもある通り、素朴な中に、きりっとした味わいのある骨太で辛口の純米酒。燗を付けると一際柔らかさと膨らみを増す。
蔵元は日新酒類傘下にある阿波市の太閤酒造場。安政4年(1857)創業の老舗で、鑑評会金賞の常連でもある。肴は穴子の蒲焼缶。
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西の関(大分)
手造り純米酒
720ml/1197円
約4年と8ヶ月ぶりに飲む「西の関」。米は広島県産の八反錦と大分県産ヒノヒカリをそれぞれ60%磨いている。柔らかい口当たりながら、どっしりとしたコクがあって、ほのかな甘味と上品な旨味が口の中に広がる。後味もくどくなく程良い余韻。冷やでも燗でもバランスの良い酒だが、特に燗を付けるとなめらかさと膨らみを増す。
千住の食遊館にて購入。肴はにぎり鮨、鮭のお造り、卯の花。
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賀茂鶴(広島)
純米
300ml/398円
会議で遅くなり、「粋酔」の開店時間に間に合わなかったので、おつまみと共に阪急六甲のOASISで購入。すっきりとしてクセがなく、ぐいぐいと飲めるバランスの良い中辛口タイプ。自己主張が少ない味なので、スーパーの半額惣菜さえもおいしく感じる。肴はキビナゴの唐揚げ、牡蠣フライ、ポテトサラダ。
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琵琶の長寿(滋賀)
純米生原酒
1800ml/2700円
4月から東京の大学に通い始めた息子と、初めて千住「酒屋の酒場」へ。これからこういう機会も増えると思うと実に楽しみである。「琵琶の長寿」は当夜の一杯目。しっかりとした酸味と程良い甘味がバランス良く馴染み、飲み応えあり。蔵元は大吟醸はもちろん、上撰・佳撰クラスの普通酒まで全て手搾りにこだわる、滋賀県北部にある高島市の池本酒造(昭和元年創業)。ちなみに二杯目以降は「鳥海山」「大山」。
肴は牛煮込み、〆鯖、鯖塩焼き、牡蠣フライ、鮪中落ち、ニラのお浸し、玉葱入り薩摩揚。
[2010年4月19日] この日の感想・書評へ→

熊川一番地(東京)
純米
300ml/500円
文久3年(1863)創業、「多満自慢」で知られる石川酒造のサブブランド。同蔵の所在地が福生(ふっさ)市熊川一番地にあることから付けられた銘柄である。春にも関わらずかなり肌寒い夜だったので、一本丸ごとぬる燗にして飲む。口当たりはやや甘めでしっかりとしたボディのある純米酒。原料米は日本晴 (60%精米)。
宿場通りのセブンイレブンで購入。肴は焼きししゃもにマヨネーズを付けて。
[2010年4月 4日] この日の感想・書評へ→

志比(福井)
純米しぼりたて生貯蔵酒
300ml/398円
出荷前に一度火入れした生貯蔵なので、搾りたて独特のフレッシュ感は少ないが、スッキリとした中に旨味とコクのある辛口タイプ。
蔵元は「白龍」で知られる吉田酒造。創業は文化3年(1806)で、自社栽培米を霊峰“白山”の麓から湧き出る伏流水で仕込む。「志比」は、蔵元のある永平寺町周辺がかつて「志比庄(しひのしょう)」といわれ、現在もその地名が残っていることにちなんで、「地元の人に長く愛される酒を造りたい」と開発した銘柄。阪急六甲「OASIS」にて購入。肴は鰻の蒲焼、〆鯖。
[2010年3月28日] この日の感想・書評へ→

信濃錦(長野)
かかし純米酒
720ml/1000円
日本名門酒会がプロデュースした四合1000円「ウチ飲み純米酒」シリーズの一つ。農薬の使用を極力控え、地元で契約栽培された美山錦を使用(精米歩合 70%)。米の豊醇な旨味と酸味のバランスが取れたコクのある純米酒。燗にするとよりバランスの良さが際立つ。蔵元は伊那市にある宮島酒店。明治44年 (1911)に創業、昭和42年に日本で初めて防腐剤を使わない酒造りを発明して特許を取得。昭和57年には原料米を全て地元産の美山錦に切り替え、平成 3年からは全てを特定名称酒に、平成18年からは全ての仕込みを純米醸造酒としたチャレンジングな蔵である。
肴はおでん、蛍烏賊の寒風干し、玉子焼。
[2010年3月23日] この日の感想・書評へ→

七冠馬(島根)
特別純米
180ml/360円
日本名門酒会が企画した五寸瓶(高さ約15cm)シリーズの一つ。蔵元の簸上(ひかみ)清酒合名会社はシンボリ牧場と縁戚関係にあり、「七冠馬」は名馬シンボリルドルフにちなんで付けられた銘柄である。原料米には五百万石と改良雄町を使用(各55%精米)、骨太ながら柔らかく穏やかな口当たりを持つ、クセのない辛口タイプ。
肴は鶏刺身四種盛、焼鳥色々(背肝・ハツ・玉ひも・せせり・つくね・肝・手羽先・皮)、厚揚げ。三宮「とり裕KURA」にて。
[2010年3月20日] この日の感想・書評へ→
伏見男山(宮城)
端麗旨口純米酒
270ml/398円
「ザ・プライス」の棚に並ぶ「全量単一米」小瓶シリーズの一つ。「伏見男山」という銘柄ではあるが、京都ではなく宮城・気仙沼の蔵元男山本店(1912年創業) の酒。創業者が京都・伏見の岩清水八幡宮(男山八幡宮)から製造免許を取った事が銘柄の由来となっている。原料米は全量宮城県産ササニシキで60%磨いている。酸味と旨味のバランスが程良く取れた、純米酒らしい純米酒。常温でも燗を付けてもさほど味わいに差はない。
肴はサーモンの刺身、牡蠣フライ、にぎり鮨。
[2010年3月18日] この日の感想・書評へ→
真澄(長野)
純米酒奥伝寒造り
720ml/1260円
麹米に地元産のひとごこち、掛米に同じく県産の美山錦を使用。自社精米で60%まで磨き、真澄オリジナルの七号酵母で醸している。「ご飯を食べているような」純米酒を目指しているだけあって、米の味わいがふくよかで濃厚な、正統派の落ちついた純米酒。バランスが良いせいか、常温でも上燗をつけても大きく印象を変えることはない。インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)2009で「推奨」を受賞。四合瓶では珍しく蓋がコルク栓タイプである。セブンイレブンで購入。肴は頂き物の雲丹一夜漬と白菜漬。
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神渡(長野)
純米酒
270ml/398円
「神渡」と書いて「みわたり」と読む。長野県産米ひとごとち(新・美山錦)を65%精米して醸した、辛口タイプの淡麗純米酒。飲み口こそスッキリと軽いが確かな旨味を感じさせる。蔵元は諏訪湖畔の岡谷市にある(株)豊島屋。信州の米、信州の水、信州の人(諏訪杜氏)によって酒造りを行っている蔵である。
肴はあんこうの肝と鰹のたたき。
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笹緑(徳島)
純米酒
1800ml/????円
他家へのお歳暮が回り回って我が家へ。徳島県は三好市にある矢川酒造(1855年創業)の「笹緑」詰合せ2本セット。場所を取って困る…と嘆く下戸の知人の嘆きに、家内が素早く反応してくれたお陰である。無論酒達にとっても、我が家に笑顔で迎えられた方がうれしいに違いない。
中味はと言えば、取り立ててクセと特徴のない、極めてストレートな辛口純米酒と本醸造だったが、正月のおせちやオードブルを肴に親父と二人、ひれ酒などしながら二升を4日で空けてしまった。
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じょっぱり(青森)
純米酒
720ml/1121円
新橋駅のスーパー「けいきゅう」にて、箱入りのちゃんとした商品なのに796円の特価で購入。ラッキーである。「じょっぱり」は津軽弁で頑固者のこと。酒米むつほまれを65%精米した淡麗な辛口タイプ。蔵元は弘前の六花(ろっか)酒造。昭和48年に三社が合併してできた蔵で、雪の結晶に現れる幻想的な六角形の花のイメージにちなみ、当時の弘前市長が命名したとのこと。
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澤乃井 秋あがり(東京)
熟成純米酒
720ml/1103円
寒中に搾ってから蔵でじっくり寝かせ、“秋あがり”する時期に蔵出しした熟成純米酒。器に注ぐとうっすら琥珀色。いかにもぬる燗にすると旨味が膨らみそうな佇まいをしており、実際その通りであった。「千社札」をモチーフに「奥多摩の秋」を木版画的に表現したラベルが、なかなか風情があってよろしい。
宿場町通りのセブンイレブンにて購入。肴はスーパーで買った刺身盛(鮪・帆立貝柱・鮭・カンパチ)と焼鳥セット。
[2009年12月30日] この日の感想・書評へ→

羽根屋(富山)
純米中汲み原酒
1800ml/2730円
日頃お世話になっているお客様をお招きしての、ささやかな年末の宴席。同世代の男3名による楽しいひと時を彩ったのが、富山市にある富美菊酒造(大正5年創業)の限定流通銘柄「羽根屋」。越中産の五百万石を小袋に入れて限定吸水で手洗いし、立山の伏流水を仕込水に、長期低温発酵させた純米原酒。もろみを搾る際、中心に垂れる雫部分だけを汲み出している。米の風味がふわっと広がり、キレの良さとコクのある味わいが両立。料理を程良く引き立てる。
肴はサラダ、刺身盛(鯛・烏賊・鮪・平目・〆鯖)、鰤の西京焼。神楽坂「てしごとや霽月」にて。
[2009年12月24日] この日の感想・書評へ→

まなぐ凧(秋田)
純米酒
720ml/812円
秋田は湯沢市の美酒「爛漫」の純米酒用ブランド。麹米に美山錦(65%精米)、掛米にあきたこまち(70%)を使用。ラベルの凧絵は、般若面を図案化し、目 (まなこ)が特徴の湯沢まなぐ凧。蔵元は大正11年創業の秋田銘醸(株)。可もなく不可もなし、といったごくごく普通の辛口酒だが、熱燗にすると、純米なのになぜかベタッとした甘味が感じられた…。
千住の「THE PRICE」にてディスカウントの刺身や寿司などと共に購入。
[2009年12月15日] この日の感想・書評へ→

稲生(青森)
特別純米
720ml/1300円
千住「酒屋の酒場」のすぐ近くにある成田酒店で、居並ぶ銘酒を前に20分程熟考した末に購入。この店には2年半近く前にも訪れたことはあったが、ここまで秀逸なラインナップが揃っていたとは知らなんだ。
さてこの「稲生」(いなおい)。十和田市にある鳩正宗(株)の創業当時の銘柄とのこと。青森県産の酒造好適米「華吹雪」を55%精米し、奥入瀬川の伏流水で南部杜氏が仕込んだ酒。口切りすぐの時は「吟醸?」と思わせる香味が口中に広がったが、数日置いて飲んでみると少し落ち着いて、旨味と酸味のバランスが取れた素直な食中酒となっていた。
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参乃越州(新潟)
特別純米
1800ml/3034円
25年来の先輩より、「赤坂で飲めへんか〜?」の急なお誘い。こいつはお断りする訳にはいくまい。早々に仕事を切り上げ「新潟の酒処 越州赤坂店」へ。「久保田」でおなじみ朝日酒造の直営店である。まずは生ビール、そして「久保田紅寿」を一杯ずつ飲んだ後、店名と同じ「越州」の特別純米へ。すっきり軽快な中にも膨らみのある中辛口タイプ。酒米は新潟県産「千秋楽」を使用。「越州」には他に純米大吟醸の「禄乃越州」、純米吟醸の「悟乃越州」等がある。
ちなみにその後は郷土料理の「えごねり」や「煮菜」、「栃尾揚げ」、あるいは鮭の酒浸し、お造り等を肴に「久保田千寿」を瓶毎注文し、ひたすら飲み続けた…。
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紀伊国屋文左衛門(和歌山)
純米酒
720ml/1200円
ご同業のライター兼プランナーM女史からの頂き物。グラスに注ぐと淡い琥珀色で、呑むとしっかりと熟成した酒ならではの旨味が口に広がる。冷やも旨いが燗にするとさらに膨らみが増して、この酒の良さが引き出される様だ。
蔵元は先頃呑んだばかりの「超・超久」と同じ、和歌山は海南市の中野BC(株)。BCとはバイオケミカル・クリエイション(生化学)の略で、元々は醤油の醸造蔵だったとのこと。現在は酒造の他、健康補助食品や栄養機能食品、化粧品の製造・販売も手がけている。
[2009年11月 7日] この日の感想・書評へ→

常山(福井)
特撰純米酒
720ml/1050円
「常山(じょうざん)」特撰純米は、五百万石を60%精米し、1年以上低温熟成させ、角が取れ旨味・深みを帯びた状態になってから出荷される純米酒。ほのかにバナナチップを思わせる甘い風味と深い旨味が口中に広がる。ぬる燗にすると酸味が解けて、尚のこと美味しさが開かれる感じがする。
福井市にある蔵元の常山(とこやま)酒造合資会社は、文化元年(1804)の創業。南部流の流れを受け継ぐ社員の栗山雅明氏が杜氏を務めている。肴は一日目が豚もつ鍋、二日目がおでん。いずれも手作り。
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日の出加茂川(山形)
手造り純米
270ml/367円
前回、前々回同様にザ・プライスで購入。ここの棚は、ディスカウントストアだからと言って侮れない。山形県産の酒造好適米「出羽燦々」を55%精米した純米酒。酒器に注ぐとほんのり琥珀色で、口に含むと軽く熟成香が広がる。どっしりとしたコクがあり、どちらかと言えば中甘口か。
蔵元の加茂川酒造は寛保元年(1741)の創業。朝日連峰の恵まれた伏流水のもと、13代当主鈴木七四郎氏が自ら杜氏として仕込んでいる。肴は同じくザ・プライスで購入した焼鳥と枝豆。
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麗人(長野)
特別純米酒・ふなくち氷点貯蔵酒
270ml/367円
前回の「福鼓」と全く同じ、ダークブルーの小瓶に入った企画商品。「麗人」は長野県諏訪市の酒で、蔵元の麗人酒造はフランス革命の年でもある寛政元年(1789)創業の老舗。
この特別純米は、諏訪市豊田地区で契約栽培された酒造好適米「ひとごこち」と、霧ヶ峰高原の伏流水を使い、低温でじっくりと醸造。ふなくちにしては口当たりがまろやかで、微かな酸味が特徴の淡麗中辛タイプ。「麗人」の名にふさわしくキレイな飲み口だ。肴は二日に分けて、豆腐と卯の花(初日)、及び食品館 B1で買った鰺の造りとにぎり鮨。
[2009年10月19日] この日の感想・書評へ→
福鼓(香川)
純米酒五℃低温貯蔵瓶囲い
270ml/367円
「ザ・プライス」北千住店の酒売場に、それぞれ異なる酒銘ながらも全く同じ紺色の小瓶に「全量単一米純米酒」の紅色の札をぶら下げ、同一価格で棚に並んだシリーズの一つ。恐らくイトーヨーカ堂系列か、日本生粋地酒生産者協議会の企画商品か。ラベルには「福」の一文字と鼓のイラストがあしらわれ、片仮名でフクツヅミと書かれてある。酒米には讃岐の「さぬきよいまい」を使用(65%精米)。器に注ぐとほんのり琥珀色で、いかにも野太い感じのしっかりとした辛口純米である。蔵元は全国新酒鑑評会で10回以上の金賞受賞経験のある、香川県観音寺市の川鶴酒造(明治24年創業)。肴はおでん種をぐつぐつ煮込んで作った半お手製のおでん。
[2009年10月16日] この日の感想・書評へ→
開運(静岡)
純米ひやおろし
1800ml/2625円
やはりこの時期はひやおろしである。それもしっかりと味の乗った、ひと夏寝かせた意味がちゃんと感じられるヤツがいい。その点で外れがないのがやっぱり「開運」。口に含んだ時のまろやかさ、甘味と酸味のバランス、喉越しの柔らかさ、後味のキレの良さ、いずれも申し分なしでホッとする。千住「酒屋の酒場」にて。肴は平目の刺身、鰺フライ、カンパチの照焼、北寄貝サラダ。ちなみにこの四品と「開運」、更に「繁桝」「道灌」の純米を呑んでトータル2750円!
[2009年10月 9日] この日の感想・書評へ→

小左衛門(岐阜)
特別純米おりがらみ
1800ml/2600円
炭火焼鳥の店「アヒル」での飲み比べ第二弾。信濃美山錦で仕込んだ特別純米だが、55%まで磨いたこともあってか、飲み口にはほのかな吟醸香が感じられ、口当たりも優しい。また「おりがらみ」といっても、うっすらと霞のように澱が漂っているだけなので、甘味が増幅されることもない。蔵元は元禄15年(1702年)創業の中島醸造。肴はつくね、ハツ、背肝、せせり等の焼物一式。
[2009年9月24日] この日の感想・書評へ→

白瀑(秋田)
純米ひやおろし
1800ml/2100円
同じく千住の「酒屋の酒場」にて。但し前回の続きではなく今回は土曜の夕方。開店前から行列ができていて、入って10分足らずで満員御礼である。
さて赤箔文字がおしゃれなこの「白瀑」純米ひやおろしは、この日の三杯目。膨らみがあって後味のキレも良い、コストパフォーマンスの良い辛口純米酒である。肴は関鰺、金目鯛煮付け、鰻の肝焼き、北寄貝サラダ。蔵元は「ど」「山本」でおなじみ山本合名会社。
[2009年9月10日] この日の感想・書評へ→

繁桝(福岡)
特別純米酒
1800ml/2961円
いつも満席でなかなか一人でも入れない千住「酒屋の酒場」。少し早めに仕事が終わった週末、思い切って満員の店内へ飛び込む。三人連れが先拠する四人掛けテーブルに相席し、ビールで時間を潰すこと20分。ようやくカウンターが空き一杯目に飲んだのがこの「繁桝」特別純米である。山田錦を55%精米した吟醸仕込で、心地よい酸味を帯びたキレの良い辛口ながら、程良く熟成した様なまろやかな味わいも合わせ持つ。蔵元は福岡県八女市の高橋商店(1717年創業)。肴は鰻の肝焼きと箱盛り雲丹。
[2009年9月 2日] この日の感想・書評へ→

北の錦(北海道)
秘蔵純米酒
1800ml/2625円
約5年ぶりの「北の錦」を、約5年半ぶりに訪れた「たかさごや」(札幌南3西4)で飲む。札幌に来ると必ず立ち寄りたくなる店で、店の中央に鎮座する長年使い込まれたカウンターの風情、照明の程良さ、活気ある中にも落ち着きを感じさせる店内の雰囲気、そして何より料理の美味さと酒の品揃えの渋さは、いわゆる東京の名居酒屋と呼ばれる店にひけを取らない水準だと個人的には思う。肴はつぶ貝、銀だら、活け蛸、雲丹豆腐など。
[2009年8月27日] この日の感想・書評へ→

花の舞(静岡)
純米生酒
300ml/???円
熱海「和風館」での社員研修旅行にて。フレッシュな口当たりと豊かな米の風味。意外としっかりとした味わいが広がる生酒。蔵元は元治元年(1864)創業の花の舞酒造。肴は枝豆豆腐、雲丹しんじょう、お造り(鮪・金目鯛・平目他)、和牛ロースト、リキュールトマト、海老芋寿司、羽根蓮根ほか。
[2009年7月12日] この日の感想・書評へ→
秀緑(茨城)
特別純米
1800ml/2520円
独特の華やかさを持つ吟醸用310酵母と55%精米した長野産の美山錦を、700kgの小仕込みで丁寧に醸した特別純米。軽快な第一印象ながら、徐々にしっかりとした旨味の存在が感じられ、後味も爽やか。蔵元は大正元年創業、平将門の居城地として知られる板東市の大塚酒造。今月二度目の北千住「酒屋の酒場」にて、店主お任せ地酒の1本目。肴の前半は甘海老・帆立の造り、蝦蛄、鰻の肝焼、穴子の白焼。
[2009年6月28日] この日の感想・書評へ→

白嶺 手づくりの味(京都)
特別純米生酒
720ml/1313円
京都府与謝野町「JA京都丹後」産の酒米「祝」を6割磨いて、低温でじっくりと発酵させた特別純米。吟醸を思わせる甘く華やかな香りが口の中に広がり、すっきりとしたキレの良い喉越しの後に、ほんのりと優しい余韻が残る。
出張続きのため開栓してからなかなか飲みきれず、二週間越しで数回に分けて飲んだが、生酒にも関わらず味落ちはしなかった。蔵元は「酒呑童子」等で知られる、天保3年(1832)創業のハクレイ酒造。
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梅乃宿(奈良)
辛口純米
1800ml/2310円
家探しでさんざん北千住界隈を歩き通した末に、開店前の「酒屋の酒場」へたどり着き、開店と同時にカウンターへ。ビールで喉を潤した後で例によって店主お任せの地酒を注文。1杯目に出されたのがこの「梅の宿」辛口純米で、瓶に「辛」と一文字だけ入った円形シールがアクセントで貼られている。よく冷やされたせいか、あまり重さを感じることなくクイクイっと飲める。キレも良く、軽快な喉越しの後にきりっと心地よい旨さを感じる。肴は次回へ。
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墨廼江(宮城)
特別純米生詰・限定中汲み
1800ml/2530円
新橋「いし井」での3本目は初めての「墨廼江」(すみのえ)。五百万石を60%精米して造られた原酒のうち、品質の最も安定した中汲み部分だけを生詰にした千本限定の特別純米酒である。旨味と酸味のバランスが取れていて、ほのかに感じる渋味も心地良い。蔵元は石巻市の墨廼江酒造。弘化2年(1845年の)創業で、約800石程の小さな蔵ながら特定名称酒が8割以上を占めている。
後半戦の肴は旬の具材入り薩摩揚げ、カイワリ塩焼、タラコの燻製、蛍烏賊の燻製、水菜のトマじゃこサラダetc.。
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涼し酒(東京)
純米生貯蔵酒
720ml/1050円
奥多摩の銘酒「澤乃井」の小澤酒造が、毎年4月から8月頃まで期間限定で出荷している純米生貯。去年までは白フロスト瓶だったが、今年から管理のしやすいブルー瓶になった。味そのものはシンプルですっきり系の辛口タイプ。料理に合わせるには良いがアテなしで飲むには少々単調か。肴は茄子の揚げ浸し、大根と鶏の煮物。
ブログで評判の良かった新橋の立呑「B」で遭遇。時間帯が悪かったのか常連のオッサン達が幅を利かせていたので早々に切り上げる。但し料理は旨かったので、客層がバラエティに富んだ頃を見計らって再訪したい。
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住吉(山形)
特別純米樽酒
720ml/880円
利き猪口に注ぐと、いかにも酒好きの心を捉えそうな山吹色。裏ラベルの説明によると、無濾過のまま火入れして熟成させた後、仕上げに吉野杉の甲付樽に入れることでこの色が付くらしい。冷やで飲ると、色合い通りに喉越しのヘビーな辛口だが、燗を付けた途端にまろやかで旨味のある飲み口に変貌する。酒米は契約栽培の山形県産美山錦(60%精米)。蔵元は元禄年間創業の樽平酒造。
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三瀧川(三重)
純米酒
1800ml/1000円
純米酒の一升瓶が1000円ポッキリ! 製造年月を見ると今年の3月で、まだ新しいから在庫処分という訳でもなさそうだ。蔵元は四日市の(株)ナカムラ? 聞いた事もないカタカナの蔵だが、まあ呑んで後悔したところでたかが1000円だし・・・と、蔵元さんには失礼ながら、半ば怖いもの見たさ(飲みたさ)で購入した。
で、飲んでみると日本酒度+3のごくごく普通の純米酒。取り立てて旨味があるとかコクがあると言う訳ではないが、すっきりとしたクセのない上品な辛口。紙パックの経済酒よりもはるかに安い一升1000円で、このお味なら間違いなくお買い得である。(注記:蔵元のHPを見ると定価は1500円。それでも安い。)
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酔鯨(高知)
特別純米酒
1800ml/2450円
まだまだ花見酒の続き。宴の間は実に様々な酒を飲み比べたが、合間合間のつなぎに何となく手酌で飲んでいたのがこの「酔鯨」。蔵元は維新の熱気冷めやらぬ明治5年(1872)創業の酔鯨酒造。幕末ファンなら勿論おなじみ、自ら「鯨海酔侯」と名乗った大酒飲みの土佐藩主・山内豊信(容堂)にちなんで名付けられ、ラベルには山内家の家紋「三葉柏」を頂いている。
この特別純米酒は、酸がしっかりして切れ味が良く、飲み飽きない味わい。個性の強い酒ばかりが集う酒宴にあって、いわば箸休めの様な存在であった。
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クラシック白雪(兵庫)
純米酒
300ml/450円
大阪万博の際に埋設された「タイム・カプセルEXPO'70」(毎日新聞社、松下電器産業主催。5000年後の開封を目指して様々なモノを埋設)から、点検のため取り出された麹カビで種麹を培養し、当時の味を再現した純米酒。口当たりが良くクセのないまろやかな風味が特徴だが、今日の清酒と比べて特段大きな変わりがある訳ではない。
肴は旨味の利いたかつお醤油をかけ回しただけの、シンプルな「男前豆腐」。
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初霞(奈良)
純米生詰
720ml/1300円
ラベルにも裏ラベルにも初霞の銘柄は記されていないが、ネット上で調べるとどうやら「初霞」の純米生詰らしいので、とりあえずそういうことにしておく。春先に搾った酒を約半年寝かせたということもあってか、利き猪口に注ぐと薄い琥珀色である。常温で飲むといかにも真っ直ぐな辛口であるが、ぬる燗にするとそれまでの頑なさがやんわりと解けて、旨味が口中に広がる。蔵元は奈良の久保本家酒造。
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自由は土佐の山間より(高知)
超辛口特別純米酒
500ml/1050円
蔵元は大正7年(1918)創業、龍馬や中岡慎太郎亡き後の陸援隊長・田中光顕も愛飲したという司牡丹酒造。酒銘の「自由は土佐の山間より」は、明治期の自由民権運動を象徴する言葉である。日本酒度+8、酸度1.4のすっきりとした切れ味の良い辛口の男酒で、冷やでも燗でも安定したクセのない味わいを持つ。
二日に分けて宅飲み。肴は牛すじの土手焼、鰯、巻き寿司、馬刺、おでん。
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春鹿超辛口(奈良)
純米酒
1800ml/2730円
肴のコストパフォーマンスの良さと、お任せで供される酒のレベルの高さにすっかり虜になった北千住「酒屋の酒場」を再訪。最初に注文した肴・茹でシャコ(350円)、あん肝の酢味噌和え(300円)に合わせて出されたのが、この「春鹿」超辛口である。麹米に山田錦、掛米に神力を使用(各58%精米)。雑味がなくてキレがよいすっきりタイプで、後味もさらりと飲みやすい。+12度というデータよりは遥かに取っつきやすい飲み口。魚介との相性は文句なしである。
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白雪(兵庫)
上撰純米酒
1800ml/1815円
「白雪」といえば井沢八郎の「♪や〜まは〜富士なら〜、さ〜けは〜白雪♪」の名調子、そして「白雪劇場」を思い出す。中でも西郷輝彦が本格的に役者デビューを果たした「どてらい男(ヤツ)」は、最高視聴率38%の人気番組だったが、今ではあの手のド根性ドラマは流行らないのだろうか。
さて世間では灘の酒とセットにされがちな白雪だが、蔵元の小西酒造は同じ兵庫でも伊丹の方の老舗。実は灘よりも先に伊丹やお隣の池田の方が、江戸期にいち早く酒処として栄えた歴史がある。
お味の方は、冷やでも燗でも癖のない飲みやすさ。立呑「粋酔」にて。鮪のづけ、ポテサラを供に。
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東一(佐賀)
山田錦純米酒
720ml/1260円
正月用に酒仙堂フジモリで購入したものの、結局松の内には飲む機会がなく、しばらくの間冷蔵庫に眠っていた。自社栽培の佐賀塩田町産山田錦を64%まで磨いた、上品で幅のある旨味を持った真っ当な造りの辛口純米酒。ぬる燗で飲むと絶妙なバランスでふんわりとした味わいが広がり、冷やの時よりもより一層旨味と優しさを増す。蔵元は佐賀県嬉野市にある、大正11年(1922)創業の五町田酒造。
肴は寒ブリの刺身、豚の耳の薫製、渡り蟹の蟹味噌和え。
[2009年1月21日] この日の感想・書評へ→

黒牛(和歌山)
純米酒・丑歳ラベル
300ml/452円
今年は年男。という訳で12年に1回しか出会えない、記念の黒牛純米酒「丑歳ラベル」である。味はいつもながらの黒牛で、これぞ純米酒!と言いたくなる程米の芳醇さが口の中に広がる。米は麹米が山田錦(25%)、掛米が五百万石(75%)。水は紀州名水百選の「万葉黒牛の水」。肴は同じく「黒牛」の純米吟醸の酒粕をたっぷり使った粕汁と牡蠣フライ、鰤の刺身。
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久比岐(新潟)
完熟生酒・純米原酒
300ml/590円
ミニストップが契約栽培した柿崎産の酒米「八反錦」を60%精米し、上越市の頚城(くびき)酒造と共同開発した純米生原酒。器に注ぐと豊かな米の香りが広がり、口に含むとこれまた濃醇な米の味わいが広がる。このコンビニのマーチャンダイザーは、明らかに日本酒が好きなのだろう。コンビニとの共同開発もここまで進化したのかと思わず感心させられる程、味のレベルが高い。ミニストップ恐るべし、である。
なお売上の一部は原料米栽培地域の環境保存のための活動に使用されるとのこと。
[2008年12月 7日] この日の感想・書評へ→

英勲(京都)
純米酒
720ml/1100円
京都伏見にある斎藤酒造の主銘柄。明治28年の創業時は「柳正宗」「大鷹」等の銘柄を使用していたが、大正天皇の御大典を記念して「英勲」となったとのこと。全国新酒鑑評会でこのところ11年連続金賞を受賞しており、現時点で全国最長である。
味は極めて正統派の辛口純米酒。程良くコシがあって、燗をつければまろやかさが増す。肴はマルナカの馬刺とローストビーフ。
[2008年12月 4日] この日の感想・書評へ→

小左衛門(岐阜)
純米六割五分生原酒
720ml/1400円
播州産山田錦を65%磨いた、関西限定出荷の純米生原酒。口に含むと、インパクトのある濃醇な米の香味と旨味が舌の上に広がる。後味のキレはよいが、辛さと酸味が前面に出ているため、アテなしでグイグイと飲るには少々ヘビーかもしれない。ちなみに当夜はサーモンの刺身。
蔵元は元禄15年(1702年)創業の中島醸造。「小左衛門(こざえもん)」は代々受け継がれている当主の名前で、現在は十四代目。
[2008年11月28日] この日の感想・書評へ→
楯野川(山形)
中取り純米・美山錦
720ml/1385円
久々に訪れた酒仙堂フジモリで、「中取り純米」の表記とお手頃な価格に惹かれ購入。美山錦を55%磨き、山形酵母を使って醸した吟醸仕様である。口当たりは比較的まろやかで、ほのかな吟醸香が口中に広がる。飲み口も後味も重すぎず軽すぎず、上品かつバランスの良い味わい。肴は鯨刺し&馬刺し。
[2008年11月25日] この日の感想・書評へ→

古式純造り(秋田)
寒熟成純米酒
1800ml/2080円
酒器に注ぐと「古式」の名にいかにも相応しい琥珀色。秋田県産一等米「吟の精」(65%精米)を和釜・甑(こしき)で蒸し、麹蓋で麹を造り、長期低温醗酵など伝統的な酒造りの手法で醸されている。仕込み水には新屋の名水「長寿の泉」を使用。蒸米の香りと旨味を生かしたコクのある辛口純米酒である。蔵元は明治41年(1908)創業の秋田酒造。前回と同じ「長八」にて。
[2008年11月22日] この日の感想・書評へ→

ごつうま(兵庫)
特別純米酒
300ml/570円
「米のささやき」でおなじみ姫路の本田商店による、播州弁で「ごっつう、うまい」=すごく美味しい、の意から生まれた「龍力」のサブブランド。特A地区産の山田錦だけを65%精米した純米酒である。コクがあってクセのないどっしりとした味わいは、冷やで飲んでもぬる燗で飲んでもさほど印象が変わらぬバランスの良さを持つ。肴はスーパーで半額奉仕の鯨刺し盛合せ(赤身、ベーコン、さえずり、おばけ)。
[2008年11月13日] この日の感想・書評へ→

黒帯 悠々(石川)
特別純米
1800ml/2310円
どっしり構えた重みと芳醇な旨味を持ちながらも、すっきりとした切れ味があり、しかも後味に余韻があるという、なかなか一筋縄ではいかない味わいを持つ純米酒。純米大吟醸を含めた精米歩合の異なる複数の原酒を2年以上熟成させ、それぞれをブレンドさせるという手の込んだ造りによって、この独特の味わいが生み出されているらしい。
蔵元は「加賀鳶」「福正宗」などで知られる金沢の福光屋。前回同様神楽坂「葱屋みらくる」にて。
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日本盛(兵庫)
コシヒカリ100%純米
1800ml/1770円
食用米の王者である国産コシヒカリを100%使用(精米歩合70%)、さらに旨み成分であり、健康素材としても認知度の高い「アミノ酸」を自然の発酵の力で2倍(同社上撰比)に高めた、濃醇でやや甘口の純米酒。正直なところコシヒカリはあくまで食べて旨い米であり、酒造用としてはどうかなぁと思っていたが、意外にコクと旨味があってなかなか悪くはなかった。肴は鶏のカルパッチョ、じゃこおろし、焼き椎茸。またも「粋酔」にて。
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鳳凰美田「剣」(栃木)
純米瓶燗火入酒
1800ml/2500円
「ちとせ」で締めの一杯。日本酒がやや苦手な連れの旧友に、「まあ一度お試しを」と出して下さったのがこの「鳳凰美田」。純米瓶燗火入酒とのラベルを見て、えらく“通っぽい”のを選んだなあと不思議に思ったが、酒器から立ち上る香りを嗅いだ途端アッと驚く為五郎〜 (古っ!)、バナナやマンゴーを彷彿させる南洋果実系の吟醸香が鼻孔をくすぐった。味の方もゴージャスな香りを裏切らない華麗さを身に纏いつつ、全体に上品かつバランスの良い味わいにまとめている。裏ラベルを見ると山田錦(45%精米)、五百万石(55%精米)の2種類を併用した吟醸仕様。これをただの純米の名で世に出すとは、「鳳凰美田」恐るべしである。
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田中農場(鳥取)
2006純米
1800ml/2940円
「さくら亭」で締めの3杯目。「農場」という一風変わった銘柄に惹かれ思わず注文。蔵元は「諏訪泉」で知られる安政6年(1859)創業の諏訪酒造。そして田中農場は蔵元と同じ鳥取県八頭郡八頭町にあり、2006年には土作りからこだわった有機農法が国に認められ農林水産大臣賞を受賞。その年の山田錦で醸した熟成酒が今回の「田中農場」2006純米である。
店の勧めもあってぬる燗で。16〜17度と度数は高いが、1年以上寝かせたせいかまろやかな口当たり。冷やもパンチがあって悪くないが、やはり燗の方がふんわりと膨らみが出て奥深い味わい。肴は塩豚のニラ醤油焼。
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菊姫 先一杯(石川)
純米
720ml/1200円
菊姫は霊峰白山の麓、石川県鶴来町にある蔵元。かつて「灘以外には絶対出さない」との不文律があった山田錦の特AAA地域・兵庫県吉川町に何年も通いつめ、その熱意が通じて町の全生産量の約1/4に当たる一万俵を毎年確保。おかげで菊姫の原料米はすべて山田錦である。
この「先一杯(まずいっぱい)」は、米の甘味と旨味が程良く味わえる柔らかな口当たりの純米酒。淡麗に仕立てただけの酒にはない奥行きのある味わいが、造りの確かさと誠実さを感じさせる。
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新政(秋田)
六號・特別純米酒
300ml/480円
神田駅北口近くの酒屋「銘酒館」で購入。するっと喉を通る軽快な口当たり。ほのかな甘味がふんわりと広がった後で、じんわりと柔らかな旨味と心地良い苦味が追いかけてくる感じ。上品なコクのある特別純米酒。
六號とは新政が発祥蔵である協会六号酵母のこと。肴はコンビニで買った蛸山葵。
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福正宗(石川)
純米黒麹超辛
180ml/297円
「福正宗」は、「黒帯」「加賀鳶」などの銘柄で知られる金沢・福光屋のハウスブランド。そしてこの純米黒麹超辛は、泡盛造りに欠かせない黒麹を初めて日本酒の仕込みに使った、旨みたっぷりで酸味のきいたキレ味の良い辛口タイプ。普通の日本酒とはかなり趣の異なる味わいである。疲労回復に効果があると言われるクエン酸が豊富に含まれているとのこと。
肴はお土産でもらった本場北海道の鮭とばと、やきとりのチェーン店「大吉」が監修したというレトルトパウチの「鳥かわ」。パリパリ感こそないが、味は意外に旨い・・。
[2008年7月25日] この日の感想・書評へ→

小鼓(兵庫)
茶・純米
1800ml/2552円
全国でも10蔵と使用していない、地元丹波市島町産の有機米「兵庫北錦」を使用。ほんのりと甘味を感じさせつつ、しっかりと米の旨味が活かされたコクとキレのある純米酒である。蔵元は丹波杜氏の郷・丹波市で嘉永2年(1849)創業の西山酒造場。「小鼓」の銘柄は大正3年(1914)に俳人の高浜虚子によって命名されたもの。
当夜の肴はほっけ、鶏フライのタルタル添えなど。三宮「わっちゃあ」にて。
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鄙の雪蔵(新潟)
純米酒
720ml/1046円
「越の初梅」の高の井酒造が淡麗旨口酒として開発した銘柄。原料米は五百万石他、精米歩合は63%。鄙びた雰囲気のラベルのイメージ通り、口に含むと素朴で柔らかな味わいが広がる。日本酒度-1というデータ以上に辛く感じるタイプ。燗にするとさらに旨くなるとのことなので、いずれ試したい。ちなみに肴は鱧の湯引き。
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香露(熊本)
特別純米酒
500ml/880円
「香露」の蔵元・熊本酒造研究所は、酒造技術向上のため県内の生産者達が明治42年に設立。吟醸酒造りに欠かせない9号酵母はここで生まれている。
特別純米酒は平成18酒造年度から造られている新しい酒質で、阿蘇源流の清冽な伏流水を仕込水とし、原料米には山田錦、九州神力、レイホウを使用。上品でありながらもしっかりと力強く、コクと膨らみのある味わいを持つ。肴はボイルした帆立と子持ちやりいか。
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ずーっと好きでいてください(愛媛)
純米美酒
300ml/450円
バレンタインやホワイトデーなどのギフト需要を意識して造られたのであろうか。居酒屋に置いていたとしても大声で注文するのは憚られる銘柄である。
味わい的には程良いコクがある辛口で、クセがなくバランスの良い軽快な飲み口と、すっきりとした後味の良さが特徴。原料米は玉栄(精米歩合65%)。肴は冷や奴、鰻の肝、わさび漬、わさび味噌。蔵元は梅錦山川。
[2008年6月17日] この日の感想・書評へ→

とらじの唄(愛知)
純米にごり
300ml/349円
「国盛」の銘柄で知られる愛知の中埜酒造が、主に焼肉など油っこい肉料理との相性を考えて造った、いわば和風マッカリとも言える低アルコール(6%)の純米にごり酒。甘味を抑えて酸味を少しきかせたドライな微発泡タイプで、軽めの炭酸ガスが口の中をさっぱりとさせてくれる。
ちなみに「とらじ」とは韓国語で桔梗の花のこと。
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屋守(東京)
純米酒
1800ml/2580円
「屋守」と書いて「おくのかみ」と読む。志村けんの故郷として日本中にその名が轟く東京は東村山市の地酒。蔵元は昭和11年創業の豊島屋酒造。富士山系の地下水を地下150mから汲み上げ仕込水に利用している。代表銘柄は「金婚」で、「屋守」は平成14年からの新銘柄。この純米酒は寝かせる前に瓶のまま一回火入れした生詰で、八反錦を吟醸並に55%精米している。ほんのり香る吟醸香と上品な甘さが特徴。口当たりは柔らかく、クセのない後味がついつい杯を進ませる。前回同様神楽坂「葱屋みらくる」にて。
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花垣(福井)
花しずく・純米
300ml/525円
麹米の地元産五百万石を50%、掛米の日本晴を60%精米して9号酵母で醸した純米酒。度数は15.5度とちょい高めで、味の幅があるすっきり系の純米酒。+3度にしては結構辛く感じる。蔵元は「北陸の小京都」大野市の七間通りにあり、明治34年(1901)から酒造りを始めた南部酒造場[創業は享保18年(1733)]。日本百名水の一つ「御清水(おしょうず)」を仕込み水としている。肴は馬刺。
[2008年5月14日] この日の感想・書評へ→

千代田蔵(兵庫)
搾りたて純米生原酒
1800ml/2520円
「道灌」の銘柄で知られる太田酒造の搾りたて。約一年前に飲んだ同蔵の「灘の語らひ」と同じ灘の千代田蔵で醸している。原料米には地元兵庫産のフクノハナを使用し6割磨いている。ちょうど食べ頃の青リンゴを彷彿させるフレッシュな甘味と酸味が特徴。この軽やかな酸味のおかげで、濃厚な純米原酒の割にスイスイと飲めてしまう。肴は鰹のたたき、ゲソ天ぷら、岡山地鶏のニンニク焼。三宮は北野坂の「ばんぶ」さんにて。
[2008年4月 4日] この日の感想・書評へ→
誠鏡しぼりたて(広島)
純米生原酒
720ml/1200円
口に含むと搾りたての濃厚な米の風味が広がり、最初のうちはやや甘く感じるものの、じわじわとどっしりした旨味へと変わる。喉越しに微かな刺激が残るものの、後味は程良くキレがあって心地良い余韻が残る。度数自体は16度と原酒にしては少し軽めだが、しばらく経ってからしっかりと効いてくる感じ。
阪神開幕3連勝の美酒として大いにふさわしい味わい。肴はシンプルにあたりめ。
[2008年4月 1日] この日の感想・書評へ→

吉田蔵(石川)
純米酒
1800ml/2100円
蔵元は「手取川・純」でおなじみ、明治3年創業の吉田酒造店。「吉田蔵」の名の通り、昭和42年生まれの若い杜氏・吉田行成氏が醸す。地元産の五百万石を50%磨いたキレの良い辛口で、クセはないが適度に飲み応えのあるコクと膨らみを感じる。価格からしても酒好きの定番酒といった趣。
肴はおでん、出汁巻き、板わさetc.。23時過ぎにほぼ一斉閉店となる新梅田食道街で、唯一0時近くまで呑める掟破りの居酒屋「山守屋」にて。
[2008年3月24日] この日の感想・書評へ→

那智の白梅(大阪)
特撰・手づくり純米酒
1800ml/1480円
厳選した食材と酒で定評のある御影新生堂にて、「破格の1480円、2000円以上の値打ち」という様な手書きPOPにつられて購入。蔵元は先頃呑んだ「浪花正宗」の浪花酒造で、その780円の本醸造より酒質が上なのに安くて旨い。
米の種類は不明だが精米歩合は吟醸並みの60%で、軽快な口当たりの純米酒。クセのない淡麗辛口だが、適度な味わいとコクがあり後味はすっきり心地良い。このクォリティで「菊正宗ピン」や「白鶴まる」とほぼ同価格帯となると、こりゃ誰が何と云っても“買い!”だ。浪花酒造恐るべし。ちなみに肴は、和歌山の銘酒「黒牛」の純米吟醸酒粕で造った粕汁と秋刀魚。
[2008年3月21日] この日の感想・書評へ→
森(香川)
純米
720ml/1200円
阪急六甲のOASISで購入。オリーブや醤油の産地として、また「二十四の瞳」の舞台と知られる瀬戸内海・小豆島の地酒。苗から育てた地元の“瀬戸黄金米”(オオセト)と星ヶ城山の湧き水で醸した、日本酒度+2、精米歩合60%の純米酒。島の地酒というイメージとは異なるバランスの取れたスッキリ系の中辛口で、それでいて全体に程良い膨らみを感じる。瀬戸内海で獲れる新鮮な魚貝にはさぞ合うことだろう。
小豆島唯一の蔵元である森國酒造は2005年2月に創業したばかりで、それまで35年にわたって途絶えていた島の酒造りの歴史に新たな一頁を記した。杜氏は三十代半ばの花田公紀氏で、「森」は同蔵初めての銘柄。
[2008年3月 6日] この日の感想・書評へ→

天明(福島)
本生純米槽しぼり
720ml/1365円
久々に訪れた酒仙堂フジモリにて購入。中二日開けて二回に分けて飲んだが、二回目は明らかに前回より味が乗っており、豊かな米の風味と共に濃醇な米の旨味を感じた。全体にコクと膨らみのある辛口。
ちなみに一日目の肴は粕汁、鰆の西京焼、鮭とば。二日目はかんぱちの刺身、鰹のたたき、すき焼きうどん、大阪寿司、もずく。
[2008年3月 3日] この日の感想・書評へ→

誠鏡(広島)
純米たけはら
720ml/1100円
「誠鏡」の蔵元は明治4年(1871)年創業の中尾醸造。「杯に注いだ酒の表情を鏡にたとえ、蔵人の誠の心を(味に反映させ)映し出してほしい」との願いを込めて、「誠鏡」の銘柄が誕生した。
さてこの「純米たけはら」は、創業時からの基本に忠実な酒。利き猪口に注ぐと馥郁とした米の香りが立ち上り、口に含むとほんのり甘い。ただしばらくすると骨太なコクと苦味が感じられ、喉を通った後にどっしりとした余韻が残る。また、燗をつけると甘みが抑えられ、冷やではあまり感じなかった程良い酸味がしっかりと存在感を顕す。この値段でこの風格なら買いだ。肴はおでん。
[2008年1月30日] この日の感想・書評へ→

仙介(兵庫)
純米
720ml/1365円
蔵元の泉酒造は1756年創業の老舗。「泉正宗」の銘柄で親しまれていたが、阪神淡路大震災の影響で自家醸造を断念。長年にわたって親戚筋の西野金陵(香川)に醸造委託していたが、2007年1月より酒造りを再開。一昨年2月に亡くなった会長の名「仙介」を新銘柄とした。
さてこの純米酒は麹米に山田錦、掛米にアケボノを使用。膨らみのあるまろやかでクセのない中辛口で、ぬる燗にするとより一層旨味と膨らみが増す。二夜連続で小鍋立てを肴にゆるゆると。
[2008年1月13日] この日の感想・書評へ→

あらごし生酒(大阪)
純米にごり酒
720ml/880円
「秋鹿」が生産本数2000〜3000本限定で出荷する、火入れをしてない生タイプの、酵母が生きている純米にごり酒。滋賀産の日本晴を60%以下に精米し、酵母は6号を使用。キャップには直径7mm程度のガス抜き孔(酒は漏れない)が付いているので、開ける時も吹き出す心配は少ない。
さてお味の方は甘みが少なく、ほのかに酸味がきいた辛口タイプ。口の中に含むと、まったりとした飲み口の後、微かにピリッと感じる炭酸ガスの感触が心地良い。夕食の牡蠣とほうれん草のグラタンに合わせてみたら、結構相性が良かった。
[2008年1月10日] この日の感想・書評へ→
李白(島根)
純米生貯蔵酒・花酵母仕込み
300ml/441円
李白酒造は明治15年(1882)創業。李白の酒銘は昭和3年(1928)、元首相であった若槻礼次郎氏が命名。もちろん中国・唐代の詩人で、酒仙と呼ばれた「李白」にちなんだ名前である。
さてこの花酵母仕込みの純米生貯蔵酒。特に花の様な甘い香りがする訳でもないが、まろやかかつ柔らかな口当たりのマイルドな辛口タイプで、雑味がなくふんわりと心地よい余韻が残る不思議な飲み口だ。新富町のサンクスで購入。肴もサンクスのおでん。
[2008年1月 4日] この日の感想・書評へ→

白神山地の四季(秋田)
特別純米酒
300ml/503円
秋田の酒の特徴とも言える低温長期の醗酵でじっくり仕込んだ特別純米酒。美山錦を60%精米し、901号酵母と白神山系の水で仕込んだ膨らみのある食中酒タイプの辛口。心地良い苦味の余韻がまっすぐ残った後で、スーッと消えてゆくイメージ。肴はおでん。
蔵元は秋田の穀倉地・仙北平野の中心地にある大仙市の八重寿名醸。酒銘の「白神山地」は青森と秋田に跨る広大な山岳地帯で、1993年に世界遺産リストに登録されている。
[2007年12月10日] この日の感想・書評へ→

名刀正宗(兵庫)
超辛口特別純米「脇」生
1800ml/2600円
名刀の名に相応しく切れ味鋭い芳醇な辛口。そして「脇」の酒銘の通り、料理の味を引き立てる綺麗な飲み口の食中酒である。スペック上は日本酒度+15の“超辛口”となっているが、実感としてはそこまでの辛さはなく、料理に合わせるには程良い辛さと言えるだろう。米は兵庫県産の山田錦を65%磨いている。蔵元は「白鷺の城」という銘柄を持つ姫路の田中酒造場。
店は中山手の「BISTRO KOBE RA-KU-DA」にて。昼のかご盛定食と共に。前菜三品(蛸のスモーク、小松菜と蟹のお浸し、ズッキーニの肉味噌添え)、蕪のスープ、かご盛(お造り三品〜醤油ムースで戴く/牛蒡の胡麻和えを添えた蒸し伊勢海老/牛フィレ焼/黒胡麻豆腐/イクラと山芋入りもずく酢/海老のすり身入り揚春巻/鶏の照焼)。これにご飯ものと赤だし、デザート付で2500円。少々贅沢なランチだが大満足。たまにはいいでしょ。
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翠露ひやおろし(長野)
辛口秋あがり純米
720ml/1365円
兵庫県産の山田錦を55%精米し、霧ヶ峰の伏流水で仕込んだひやおろし純米。店の酒杯が口の広がったガラス製の盃だったせいもあってか、純米酒としてはかなり豊かな吟醸香がふんわりと立ち上ってくる。飲んでみると軽快な口当たり。それでいてまろやかな膨らみも感じられて、後味もさっぱりしている。この味でこの価格なら“買い”であろう。
肴は地鶏のたたき、もち豚炙り、ほうれん草と薄揚げの煮物など。店は肥後橋のダイニングバー「OKAKI」。
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やたがらす(奈良)
たる樽・純米酒
720ml/1050円
「やたがらす」はサッカー日本代表の胸のエンブレムにもなっている三本足のカラスのこと。その昔、神の使いとして守り神と崇められたそうだ。さてソースの名前の様なこの「たる樽」であるが、口当たりまろやかで樽香も思いのほか上品な、すっきりとした辛口の純米樽酒。蔵元は奈良・吉野で明治元年より酒造りを営む北岡本店。会社の仲間Hさんからのありがた〜いプレゼント。
[2007年11月26日] この日の感想・書評へ→

真穂人(埼玉)
手造り純米酒
1800ml/2940円
堆肥だけで育成された千葉産の酒造好適米五百万石を、6割磨いて醸した手造り純米酒。しっかりと飲み応えのある辛口であるが、飲んでいくうちに微妙な旨味を探り当てることができる。飲めば飲むほど軽やかに感じてくるちょっと危険な旨酒。キリッと冷やした状態で出されたが、今にして思えばぬる燗にした方がより膨らみが感じられて良かったかも。店は前回同様浅草「志ぶや」にて。
蔵元は、純米酒しか造らないことで知られる神亀酒造。
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昇龍蓬莱(神奈川)
純米
1800ml/2457円
滋賀県産の酒造好適米玉栄を6割磨き、丹沢山系の伏流水で仕込んだ純米酒。グラスに注ぐと琥珀色で、口当たりは極めてまろやかで軽やか。旨味があるのにクセがなく、スイスイと喉を通る。蔵元は文政13年(1813)創業の大矢孝酒造。
なお当夜の肴は湯豆腐としめ鯖。ちゃんとした居酒屋で一人飲みしたのは数ヶ月ぶりである。浅草観音通りの「志ぶや」にて。
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宮寒梅(宮城)
純米ひやおろし
720ml/1200円
米は兵庫県産特A地区の山田錦を使用。落ち着いた気品のある口当たりで、しっかりと旨味が乗った膨らみのある純米ひやおろし。魯山人の言葉を引いて「甘味は旨味」というお茶のCMがあったが、まさにそんな感じだ。後味の残り加減も心地よい。
蔵元は大正5年創業の寒梅酒造。新潟の越乃寒梅、埼玉の寒梅と並んで「日本の三寒梅」と称されている、とか。知らなかったけど・・・。
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朱盃(熊本)
純米
720ml/1011円
骨太でシンプルな味わいの辛口。この日はよく冷えた状態で飲んだが、常温に近い方が味わいに深みと幅が出るタイプの様な気がする。原料米は美山錦(65%精米)。前回の坤滴と同じく新橋の「吟」にて。肴は肉豆腐。
蔵元の千代の園酒造は明治29年創業。純粋日本酒協会設立に参加するなど純米酒普及のパイオニア的存在でもある。
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坤滴(京都)
純米
1800ml/2625円
「坤滴」(こんてき)とは土から生まれた滴という意味。原料米は、鳥取県の農林大臣賞受賞農家である田中農場で有機栽培された山田錦を60%まで磨いている。炭の使用を抑えたため色は山吹色。口当たりは軽快で洗練された趣だが、しっかりと苦味の利いた通好みの辛口タイプ。蔵元は伏見の東山酒造(有)で、黄桜酒造の子会社でもある。新橋の立ち飲み「吟」にて玉ひも煮と共に。
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久比岐(新潟)
特別純米
300ml/450円
この「久比岐」は、コンビニのミニストップが中越沖地震からの復興を応援すべく、かねてから提携している上越市の頚城(くびき)酒造と共同開発した限定1万本の特別純米酒。一本購入されるたびに60円の義捐金が柏崎市に贈られる。
蔵の近くでミニストップが契約栽培した「八反錦」を使用(精米歩合60%)しており、米作りも酒の仕込も同じ米山の伏流水が用いられている。新潟の酒らしい口当たりのすっきりとしたキレの良い淡麗辛口タイプ。
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ほまれ麒麟(新潟)
特別純米
180ml/299円
ビール会社とは何の関係もない、「ほまれ麒麟」という名の新潟の酒。特別栽培米の五百万石を100%使用し60%まで磨いている。微かな酸味を持つクセのない素直な口当たりで、程良くコクと味わいのある淡麗辛口タイプ。
蔵元は明治13年(1880)創業の下越(かえつ)酒造。会長・社長が親子二代にわたって、長年国税局で酒類鑑定官を務められていたとのこと。
[2007年10月13日] この日の感想・書評へ→
直実(埼玉)
特別純米
720ml/1450円
地元熊谷産の酒造好適米「さけ武蔵」を吟醸造りで醸した、日本酒度+5.0、酸度1.4の辛口。裏ラベルにある通り「ふくよかですっきりした味わい」ではあるが、単なるすっきり系ではなく結構骨太な余韻も楽しめる。
蔵元は埼玉県熊谷市の権田酒造。ちなみに「直実」の酒銘は、平安鎌倉期に源頼朝から「日本一の剛の者」と賞賛され、一ノ谷で平敦盛と後世に残る名場面を演じた熊谷次郎直実に由来する。
[2007年10月 1日] この日の感想・書評へ→

大神力(兵庫)
純米
300ml/435円
半世紀ぶりに復活した幻の酒造好適米「神力」を100%使用し、じっくりと低温で醸した本格的な純米酒。料理を引き立てるタイプのしっかりとした辛口の味わい。「神力」は明治10年(1877)に発見・育成された品種で、食糧難の時代に他品種より3割近くも多く収穫できたことから、神のご加護によるものとして「神力」と命名されたという。蔵元は灘の富久娘酒造。
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爛漫(秋田)
純米ふなおろし
200ml/305円
「爛漫」の蔵元は大正11年創業の秋田銘醸。県内の主な酒造家、政財界人などの有志が集まって創られた蔵である。
凧の意匠が印象的なこの純米ふなおろしは、生まれたての純米酒を加水せずにアルミ缶に生詰めしたフレッシュな原酒。濃厚な口当たりを持つコクのある辛口タイプで、どっしりとしたヘビーな飲み応えが魅力。肴はイカの塩辛。
[2007年8月18日] この日の感想・書評へ→
栄冠櫻室町(岡山)
特別純米酒
180ml/360円
流通による企画商品なのか、各地の蔵元の酒が同じ形の一合瓶でいくつか棚に並んだうちの一つ。飲み比べにはちょうど良いサイズだ。
この「栄冠櫻室町」特別純米酒は赤磐産雄町米を使用。深みとコクのある、クセのないしっかりした辛口である。ちなみに蔵元の花房家(現・室町酒造)が酒造りを始めたのは元禄元年(1686)頃と言われ、積極的に海外のコンクールに出品、モンドセクションでグランプリ5回、金賞14回、国際最高品質賞4回、銀賞3回を受賞している。
[2007年8月12日] この日の感想・書評へ→
東光(山形)
純米
720ml/1150円
「禁酒令」と聞けばアル・カポネの時代のアメリカを思い出すが、実は江戸時代の日本でも飢饉のたびに発布されていた。そうした「禁酒令」の最中でも、酒造りを許されていた数少ない造り酒屋の一つが、米沢藩上杉家御用酒屋だった「東光」蔵元・小嶋総本店(1597年創業)である。
この「東光」純米は、55%精白された山形県産米を手作りの米麹で醸し、低温熟成させた酒。まろやかな飲み口ではあるが、後味がどっしりとし、コシが強く飲み応えがある辛口。虎ノ門の「升本」にて購入。肴はイカの塩辛と冷や奴。ラベルは通常の「東光」純米とは異なる「21世紀酒屋塾」バージョンだ。
[2007年8月 7日] この日の感想・書評へ→
越乃八豊(新潟)
超特撰純米酒
300ml/448円
日本橋三越近くのコンビニで購入。コクのあるまっすぐな辛口。呑み始めは後味の苦みが少し気になっていたが、飲み進めていくうちに徐々にそのドライな味わいが好ましく思えてくる、ある意味呑ん兵衛向きの酒。蔵元の越後酒造場は昭和7年創業。「越乃八豊」の他「甘雨」という銘柄で知られている。
ちなみに肴は海藻サラダ、切り干し大根、ミミガー(沖縄風豚耳)、鮭とイクラのご飯。
[2007年7月23日] この日の感想・書評へ→

越乃柏露(新潟)
特別純米酒
1800ml/2650円
第77回(平成18年)関東信越国税局酒類鑑評会「燗審査の部」入賞酒とのことだが、季節柄冷やで戴く。新潟県産の五百万石を60%精米した、適度な品の良さと力強さを併せ持つ、バランスの取れたすっきり系の中辛口純米酒である。蔵元は宝暦年間(1750年代)創業という長い歴史を誇る、長岡市の柏露酒造。「つゆしゃぶCHIRIRI」東京汐留店にて、五段仕込のつゆで味わう名物の豚しゃぶしゃぶ、お造り、京漬物と共に。
[2007年7月19日] この日の感想・書評へ→

水神(岩手)
純米大辛口
300ml/390円
銘醸「あさ開」で11年連続全国新酒鑑評会金賞を受賞中の藤尾正彦杜氏が、南部の米と水にこだわって醸した+ 10度の辛口純米。一般小売では飲めない飲食店専用の銘柄。ラベルの原画は中国・南宋期の画人陳容の筆によるもので、「水神(すいじん)」とは雨を司り豊穣をもたらす神様のことを指す。
グラスに注ぐと、探らないと判らない程微かな吟醸香が感じられ、飲み口はコクがありながらもスッキリとしたキレの良い味わい。日本酒度の割には程良い塩梅の飲み飽きない辛口で、食中酒に最適。新宿「やきとり横丁」の「宝来家」にてもつ焼各種と煮込み、ポテトサラダ、豚耳と共に。
[2007年7月15日] この日の感想・書評へ→
大虎(山形)
大辛口純米
1800ml/2000円
トラキチ好みの酒銘がうれしい。「飲み飽きしない辛口」をコンセプトに、山形県寒河江市の千代寿虎屋酒造(大正 11年創業)が醸した純米酒である。原料米には山形県産の「はなの舞」、酵母には山形酵母を使用。スペック的には日本酒度+10の大辛口であるが、飲み口はカラリとして意外にマイルド。くどさがなくてキレが良く、この味と品質で一升瓶二千円ならコストパフォーマンス的に申し分ない。なおこの日の肴は焼鳥いろいろ。
[2007年6月 8日] この日の感想・書評へ→
穂の歌(福島)
金寶自然酒・純米
300ml/399円
有機栽培した福島県オリジナル酒米「夢の香」で醸した純米酒。リンゴ酸の酸味と自然酒独特の“汲出し四段”による柔らかな甘みがマッチした、軽快な味わいの低アルコール酒(12.5度)。色もほんのり褐色で、甘酸っぱい味わいは日本酒というより白ワインに近いから、知らずに飲むと「?」という感じである。蔵元は江戸期正徳元年(1711)から酒造りを始めたという仁井田本家。浅草ROXビルB1のSEIYU食品館にて、寿司、まぐろ中トロ、ゴーヤチャンプル、じゃこサラダ等と共に購入。
[2007年5月24日] この日の感想・書評へ→

而今(三重)
特別純米三重酵母
1800ml/2730円
近頃急激に酒通の間で評判が高まっている酒。年間わずか120石の三重県名張市「木屋正酒造」が醸しており、「酒造業界が苦しい現状にある中、而今(=今この時をただ懸命に生き抜く)の精神で酒を醸したい」との意志が酒銘に込められているとのこと。
今回飲んだのは五百万石を原料米に、三重酵母で仕込んだもの。ふっくらとした米の旨味が舌の上に広がり、濃醇なコクがありながらもキレが良いから何杯でも飲めてしまう。飲んだ店は大阪・兎我野町「四季彩」。肴は牛すじ煮込み、春山菜の天ぷら、小芋の煮付け、じゃが芋饅頭、馬刺etc.。
[2007年5月13日] この日の感想・書評へ→

白露垂珠(山形)
特撰純米酒
1800ml/2660円
美山錦2割(40%精米)と出羽燦々8割(55%精米)を掛け合わせ、山形酵母と出羽三山深層水で仕込んだ特選純米酒。約1年氷温に近い温度で丁寧に低温熟成させてから出荷しているとのこと。口に含むとほんのりとフルーティな香り。後口の上品な甘味と微かな酸味が全体を引き締める。全体にシンプルな味わいで余韻のきれいな酒。
蔵元は安政五年(1858)創業の竹の露合資会社。「白露垂珠」とは中国唐代の詩人・李白が、南京市の城門の上にあった桜から眺めた自然の汲めども尽きぬ美しさに感嘆した時の七言律詩の一節、らしい。
[2007年5月 7日] この日の感想・書評へ→
葛城(奈良)
純米古酒
1800ml/2400円
京都の酒屋「ココストアまるやす」が、長期熟成酒(古酒)造りで有名な奈良・葛城酒造の協力を得て、5年間貯蔵タンクで熟成させた純米原酒を濾過せず瓶詰めしたオリジナル商品。備前雄町を58%精白し、地下100mから汲み上げる葛城山系の伏流水を用いて、但馬杜氏が丹念に仕込んでいる。元々は「百楽門」の酒銘で古酒好きに広く知られた蔵元で、季節商品以外はほとんど低温(0〜5℃)で一年貯蔵したものだけ出荷している。グラスに注ぐと濃厚な琥珀色で、風格のある熟成香が立ち上る。飲み口はまろやかな中にコクがあり。甘味と酸味が程良く調和した深い味わい。思ったよりクセが少なく料理にも合わせやすかった。
[2007年5月 5日] この日の感想・書評へ→
皆造(石川)
純米生原酒
300ml/500円
昨年6月の社員旅行の際に金沢の福光屋で購入し、そのまま10ヶ月程寝かせていた。実はラベルの「祝」に惹かれ、知人の退院祝いに最適と買い求めたが、渡しそびれて結局私の喉に収まったという訳。
「皆造(かいぞう)」とは、その年度の酒造りを皆造り終えることを言う。その日福光屋では総出で酒の神様「松尾大社」に参拝。その年の役目を終えたフネ(上槽の道具)は、板と濾布を外して洗浄され、清潔な状態で次期の造りを待つのである。
さてお味の方はといえばフレッシュな中甘口タイプで、しっかりと濃厚な風味を持つ。後味までが力強い。
[2007年4月17日] この日の感想・書評へ→
升平(奈良)
純米・菩提もと
720ml/1800円
清酒の起源とも言われる「菩提もと造り」は、室町時代(1400年代初)に菩提山正暦寺(しょうりゃくじ)で創醸された酒造工程で、「生米」を蒸さずに使うことを特徴としている。そしてこの程正暦寺では、寺領で収穫された米と寺の水を用い、「正暦寺乳酸菌」「正暦寺酵母」の働きを活かして約500年ぶりに「菩提もと造り」を復活。そこに近代醸造法を融合させたのが「菩提もと純米酒」である。
さてこの升平(ますへい)、一言でいえば「ガツンと来るインパクトのある飲み口」。熟成酒を思わせる酸の効いた濃醇な味わいで、燗を付けると尚のこと重みを増す。
[2007年4月13日] この日の感想・書評へ→

こなき純米(鳥取)
よう怪泣かせの超辛口
1800ml/2520円
鳥取県境港にある蔵元・千代むすび酒造による新銘柄で、水木しげるの「こなき爺」が描かれたラベルが“超”印象的。日本酒度+15の“超”辛口純米であるが、飲んだ時点ではその事実を知らず、超辛口とは全く思わず盃を重ねた。穏やかな香りと上品かつキレの良い味わいを持つ、食中酒としては秀逸な酒。スッキリときれいな後味なので飲み飽きることもない。
なお長期東京滞在中のこの日は、高校時代の友人を呼び出し夜中までこの酒ばかり四合程。肴は牛すじ煮込み、クリームチーズ酒盗和え、山うに豆腐、あぶりイカ(ワタのたれ付)、鯖の竜田揚げ、ジャーマンポテト、鰯フライ、地鶏の柚子胡椒焼。〆はソース焼そば!
[2007年3月11日] この日の感想・書評へ→
峨眉山(島根)
純米酒・花酵母仕込み
720ml/1100円
「峨眉山」は「李白」でおなじみ李白酒造の別銘柄で、中国四川省にある中国四大仏教名山の一つにちなんで名付けられた。花酵母は東京農大の短期大学部酒類学研究室が開発、この純米酒ではシャクナゲの花から分離された酵母が使われている。バナナを思わせるほんのりと華やかな芳香が特徴。飲み口自体も品が良くはかなげだが、デリケートな優しさの中に芯の強さを感じさせる独特の味わいを持つ。
なお原料米は地元島根で育成された「神の舞」を使用。「五百万石」と「美山錦」を交配して作られた比較的新しい米である。
[2007年2月23日] この日の感想・書評へ→

船中八策(高知)
しぼりたて生原酒純米超辛口
720ml/1612円
高知の銘酒「司牡丹」の人気銘柄。「船中八策」の名は言うまでもなく、坂本龍馬が1867年6月、京都上洛のために乗船した夕顔丸の洋上で起草した、新国家体制の基本方針にちなんでいる。
「しぼりたて生原酒」はこの時期だけの限定品。精米歩合60%で度数は18〜19度未満。乳酸菌飲料の様なほのかに甘酸っぱい香りを持つが、飲んでみると酸味はさほど感じられず、フレッシュさの中に深みとコクを持つ濃醇な辛口。しぼりたての純米生原酒にしては比較的キレが良く喉越しも重くないので、食中酒としても十分使える。
[2007年2月 1日] この日の感想・書評へ→

不惑(愛知)
特別純米酒
720ml/1260円
「ねのひ」ブランドの盛田株式会社が06年9月から発売開始した新商品。「不惑」の名は「20代で酒を飲み始め、30代で色々な酒を試し、40代にして日本酒に戻る」という日本酒回帰の願いを込めて付けたとのこと。仕込み水に木曽御嶽山の自然水を使用し、麹米に山田錦、掛米に地元愛知産の酒造好適米「夢山水」を、それぞれ58%まで磨いて醸している。
穏やかな香りで、すっきりとした口当たりながらも、深みのある味わいが特徴。前回の「七ツ梅」同様元日に開栓しおせちと一緒に頂いたが、クセがなく飲み口が軽やかなので食中酒としては最適である。
[2007年1月13日] この日の感想・書評へ→

白山の白うさぎ(石川)
特別純米酒
720ml/1365円
「夢醸」「福の宮」を主銘柄とする石川の宮本酒造店(明治9年創業)による別銘柄。蔵元と社員の二人だけで酒造りを行っている小さな蔵である。
ラベルのあっさりした印象とは違い、利き猪口に注ぐと琥珀の色合いで、ほのかに熟成した香りが立ち上る。飲み口は意外にすっきりしており、かすかな甘味の後に程良くコクのある味わいが広がる。口の中で微かに旨味が膨らむ常温で飲むのがオススメ。
[2006年12月26日] この日の感想・書評へ→

亀泉(高知)
特別純米酒
720ml/1233円
原料米に地元産の土佐錦60%、酵母に高知県酵母A-14 を使用。ラベルに「土佐の生一本」と書かれてある。さらりとした飲みやすさの中にも、純米酒ならではの深い味わいと格調高い落ち着いた香りを持つ、飽きのこないタイプの特別純米酒。ラベルも中身も一見何でもない佇まいだが、いつの間にか酒杯が進み、気が付けばもう一本買ってしまっていた・・・というタイプか。
なお酒銘の由来は、藩政時代の参勤交代の街道・宿毛街道の脇に湧き出でる清水は、どんな旱魃にも涸れることがなく、その水を仕込水に使ったことから、万年の泉「亀泉」と名付けられたとのこと。
[2006年12月18日] この日の感想・書評へ→

瑞鷹(熊本)
純米酒
720ml/1050円
「熊本酵母」の生みの親でもある蔵元の瑞鷹(株)は、幕末の慶応3年創業。「瑞鷹」の酒銘は明治22年の元旦、初代当主が新春の光を蔵に入れようと酒蔵の戸を開けた時、雀を追った鷹が蔵の中に舞い込んで来たことから、それを瑞兆と考え「瑞鷹」と命名したとのこと。
さてこの純米酒。日本酒度+5のキリッとした、それでいて芯の太い辛口で、クセの少ない飲み口。味のしっかりした少し濃い目の料理に合わせたいタイプ。
[2006年12月 3日] この日の感想・書評へ→

金寶(福島)
特選自然酒/特別純米酒
720ml/1281円
「金寶自然酒」は、福島県郡山市の蔵元・仁井田本家酒造が、自社田や契約農家で農薬・化学肥料を使わずに栽培した自然米で醸す銘柄。この特別純米酒は酒米「華吹雪」を60%精米したもので、火入れした酒でありながら無濾過の純米酒を彷彿させる、濃醇で深みのある味わいが特徴だ。ほのかな甘味が心地よい旨味で包まれていて、ふくよかな後味が楽しめる。
[2006年11月29日] この日の感想・書評へ→

紅葉姫(京都)
特別純米酒ひやおろし
720ml/1400円
家の近くの酒屋をふらりと訪れたら、ちょうど各蔵の「ひやおろし」がたまたま大量に入荷していたので、あれこれ楽しく悩みつつ購入したのがこの酒呑童子「紅葉姫」。蔵元は京都宮津のハクレイ酒造である。
利き猪口に注ぐと豊かな米の風味が口の中に広がる。度数が17〜18度と原酒並に濃厚な割には、ひやおろしならではのすっきり感も感じられる。一晩経つと更に旨味が乗っていい感じになったので、できれば一年ゆっくり寝かせてから飲んでみたいと思った。
[2006年10月 1日] この日の感想・書評へ→
睡龍(奈良)
純米
1800ml/2500円
2泊3日の出張のつもりが、結局東京に11泊もする羽目に。ホテルを転々とする中、忙中閑ありで浅草の名居酒屋「志ぶや」で出会ったのがこの睡龍純米。素直ですっきりした飲み口の中にしっかりとしたコクと深みのある味わい。喉越しもクセがなく、鰻の肝焼と赤魚鯛の粕漬けに良くマッチ。店主によるとぬる燗でもかなりイケるらしいので、次回はぜひ。
奈良県宇陀郡にある蔵元の久保本家酒造は元禄15年創業の老舗。生もと造りをスタートしたのは平成15年からと新しいが、確かな技術で近年一躍注目の蔵となっているそうな。
[2006年9月14日] この日の感想・書評へ→

日置桜(鳥取)
天日干し強力 純米生酒
720ml/1480円
生田神社西沿い「創作料理中村」にて遭遇。私にとってはお品書きを見ずに安心して酒も料理も任せられる唯一の店。この日は茄子月冠、白身魚の造り盛り、大貝焼、焼き黒毛和牛の白桃乗せなどと酒四種。料理も酒も逸品揃いだったが、特に印象に残ったのがこの日置桜の純米生酒である。
天日干し=自然乾燥した強力(ごうりき)米で醸した純米酒は、データ的には日本酒度+7.5/酸度1.9といかにも個性が強そうだが、飲んでみると意外な程素直で、すっきりしていながら旨味もコシもある。程良い苦みがあって後味のキレも良し。なかなか面白い酒だった。この日は他に「竹林ふかまり H14BY」「郷の誉純米吟醸」など。
[2006年8月27日] この日の感想・書評へ→
五橋(山口)
純米生酒
720ml/1260円
「五橋」は明治4年創業の酒井酒造の銘柄。米は山口県のトラタン村という変わった名前の村で契約栽培された山田錦を、仕込み水は県下最大の清流「錦川」の伏流軟水を使用している。トラタン村とは柳井市伊陸(いかち)の村おこしグループで、「取らぬ狸の皮算用」がその名の由来とか。五橋の銘は言うまでもなく、錦川に架かる五連の反り橋「錦帯橋」から来ている。
さてこの「五橋」純米生酒のお味はと言えば、夏向きのすっきりした、それでいて程良いコクと爽やかな酸味のある中辛口。特にこれからの季節は冷やせば冷やす程美味しい。
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七本槍(滋賀)
純米生原酒中取り
1800ml/2940円
北大路魯山人が愛飲したと言われる北近江の銘酒。蔵元の富田酒造は天文年間(16世紀半ば)創業の老舗で、蔵には魯山人の手による扁額が掲げられているとのこと。「七本槍」の酒銘は無論近くに賤ヶ岳があるからだろう。酒米は地元契約栽培の玉栄を60%精米し、「金沢酵母」とも呼ばれる14号酵母を使用している。
米の風味が豊かで味わいにふくらみとコクがあり、ほのかな甘味を感じる濃醇旨口タイプ。三宮の「さくら亭」にて。肴は胡麻豆腐と稚鮎の天ぷら。レモンと塩で揚げたてをサクサクと。
[2006年6月15日] この日の感想・書評へ→
北鹿雪中貯蔵(秋田)
純米
720ml/1260円
ラベルの説明によると、「雪中貯蔵」とは文字通り十和田湖畔の雪の中にタンクを埋めて酒を貯蔵する方法で、外気温に左右されないで酒を±0℃に一定に保ち、安定した状態で熟成するのが目的とのこと。その未知数の味を紫外線から守るため、アルミ箔の遮光袋を採用している。
お味の方は、想像していた以上に旨味の乗った芳醇な純米酒。冷えた状態より常温に近づく程膨らみが増す。開栓早々は口当たりにほんの少しだけ尖った感じはあったが、日を置くとまろやかさが増し、ますます飲みやすい酒となった。
[2006年6月10日] この日の感想・書評へ→
奥の松(福島)
特別純米
720ml/1050円
雑誌「特選街」で第28回全国日本酒コンテスト純米酒部門の第1位に輝いた酒。蔵元特別配合による「もやし(麹菌)」を使用した、日本酒度0度、酸度1.4という数値以上に辛口に感じられる硬派な味わいの酒。ぬる燗にしても旨い。スクリューキャップが主流の4合瓶では珍しく中栓が使われている。
蔵元は江戸時代初期(1716年)創業の老舗。「安達太良山の伏流水」と「福島県産米」を原料とし、パストライザー(瓶詰め後殺菌設備)で火入れを行うことにより、造り立ての香りと風味を瓶の中へ封じ込め、酒質の向上を図っているとのこと。
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綿屋倶楽部(宮城)
純米生
1800ml/2730円
「綿屋」の蔵元は、仙台市の北方約50kmの栗原郡一迫町にある金の井酒造(1915年創業)。病院勤務を経て蔵に戻った三代目の三浦幹典専務が、「綿屋」の銘で造りに携わって以来、注目の蔵となっている。7年前の春に酒席でご一緒した頃はまだ若々しい雰囲気だったが、「酒仙堂フジモリ」の店主によると、今やすっかり“貫禄”あるお姿になられたとのこと。
さてこの黄色いラベルの純米生は、吟醸並みの55%精米で、豊かな米の香りと芳醇な飲み応えが特徴。どちらかと言えばほんのり甘口で、日を置くほど旨味が乗って来るうれしいタイプの酒。
[2006年5月22日] この日の感想・書評へ→
天明亀の尾(福島)
本生純米瓶囲い
720ml/1680円
蔵元・曙酒造の地元会津坂下町で低農薬契約栽培した“幻の米”亀の尾を、全量に用いて仕込んだ精米歩合55%の本生純米。数量限定の小仕込みで、限られた酒販店のみを対象に出荷されている。
亀の尾を使い始めて4年目を迎えた今年の酒は、香り控えめながらしっかりした米の旨みが感じられ、深みと奥行きのある味わいが楽しめる。適度な酸味が全体をやや辛口気味に引き締め、後味のバランスも良く、アルコール度16.8と重めの割には飲み飽きしない。ちなみに肴は太刀魚の塩焼きと貝紐の干物。
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香田(京都)
特別純米酒初しぼり
720ml/1365円
低農薬有機栽培の丹後山田錦を100%使用。特別純米酒でありながら、上立ち香は紛れもなく吟醸酒と同等の華やかさ。澄んだ口当たりで透明感のある飲み口ながら、じんわりと旨味とコクが口中に広がる。初心者と酒通の両方から賛辞を贈られそうな、飲みやすさと飲み応えを兼ね備えた酒。
ちなみに「香田(こうでん)」とは、天橋立の近くにある京都宮津市の蔵元・ハクレイ酒造が、山田錦の契約栽培を依頼している田んぼの小字名。仕込水は大江山連峰の丹後富士・由良岳中腹に流れる不動の滝から砂漉しにて取水した湧水を、約600mのパイプラインで運び使用しているとのこと。
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鮎正宗(新潟)
あゆカップ純米酒
180ml/341円
明治8年(1875年)創業の鮎正宗酒造は、新潟でも有数の豪雪地・妙高市猿橋地区にある。寒仕込みの頃には、2mを超える深雪に包まれた茅葺き屋根の酒蔵の中、母屋の横井戸からたっぷり(毎時6トン!)湧き出る良質の伏流水を使った酒造りを行っている。
この「あゆカップ純米酒」はマイルドかつ上品な味わいを持ち、ほんのり甘口で柔らかな旨味が感じられる淡麗タイプ。三宮の小ぎれいなやきとん屋で、600円で売られていた。小振りのグラスで出されるより、正一合とはっきり判るからありがたい。
[2006年4月29日] この日の感想・書評へ→

龍力(兵庫)
特別純米酒山田錦
720ml/1575円
「龍力」の蔵元である本田商店は、兵庫県内で最も古くから吟醸造りに取り組んだことで知られている。全国でも二番目に多くの山田錦を買い入れており(1位は剣菱)、蔵全体で使用する酒米の85%を占めているとのこと。
この「山田錦」も、特A地区の特上米だけを100%使用した贅沢な特別純米酒。豊かなふくらみがあって後味はさらりと飲みやすく、全体としてクセがなくバランスの取れた辛口の酒。
[2006年4月24日] この日の感想・書評へ→

清泉(新潟)
特別純米酒
720ml/1350円
浅葉克己氏のデザインによる斬新なラベルが目を惹く「清泉」は、「夏子の酒」のモデルであり舞台にもなった久須美酒造の主銘柄。蔵元のある三島郡和島村は、良寛禅師が晩年を過ごした地でもある。
「新潟の名水36選」にも選ばれた自家湧き水で醸したこの特別純米酒は、落ち着いた香りとまろやかな旨味が特徴で、飲み飽きない辛口タイプ。後味が良く、バランスの取れた味わいは酒飲みの定番酒といった趣を持つ。
[2006年3月 7日] この日の感想・書評へ→

吉乃川(新潟)
「米だけの酒」純米酒
720ml/1103円
吉乃川は長岡市にある醸造元で、創業は1548年と古く、昔ながらの越後の寒造りを継承。仕込水は信濃川の伏流水で、敷地内から汲み上げられる軟水「天下甘露泉」を使用している。
さてこの「米だけの酒」、コクのある旨味とスッキリとしたキレが持ち味で、食中酒としては申し分なし。越後の酒らしくクセがないので飲み飽きない。値段もお手頃なので、飲ん兵衛にとってはうれしい酒である。
[2006年3月 2日] この日の感想・書評へ→

豊盃(青森)
純米しぼりたて
720ml/1522円
弘前市にある豊盃の蔵元・三浦酒造は、年間400石弱しか製造しない小さな蔵元であり、この純米しぼりたては、2003年のdanchuで「ポスト十四代」と紹介され一躍注目銘柄となった。飲んだ印象としては十四代ほどの華やかさはなく、味の濃醇さもやや控えめ。米の風味と旨味のバランスが良く、しぼりたての割には飲み口はまろやか。後味の余韻も浅すぎずくど過ぎず大変心地よい。ポスト××と安易に称するのはこの酒に失礼な気がする。
[2006年2月26日] この日の感想・書評へ→

魚沼(新潟)
白瀧・純米酒
1800ml/2100円
「上善如水」でおなじみ越後湯沢の蔵元白瀧酒造が、谷川岳の伏流水の良水で醸した純米酒。ラベルの印象そのままに、いかにも新潟の酒といった感じのさっぱり、スッキリ系のまろやかな淡麗辛口で、いくらでもスイスイ飲める軽やかな味わいが特徴。
このところ骨っぽい味わいの酒ばかりを好んで選んでいたが、たまにはこのような、軽快な飲み口の酒をグイグイ飲るのも悪くない。ただ燗で楽しむにはあまり向いていないような気がする。
[2006年1月28日] この日の感想・書評へ→
天青(神奈川)
吟望/特別純米
720ml/1313円
湘南の蔵元熊澤酒造の銘柄。名付け親もラベルの書も作家・陳舜臣氏によるもので、中国の五代後周の皇帝が、理想の青磁の色合いを表現した言葉を由来としている。「dancyu」2004年版日本酒特集で、「燗にして旨い酒」として紹介されたことから有名になった。
五百万石を55%精米した吟醸仕様で、酒器に注ぐとほんのりと麹の香りが漂う。飲み口こそ軽いがしっかりとしたコクとボディがあり、酸味が少なく後味も程良く切れる。ぬる燗、または熱燗の燗冷ましが旨い。
[2006年1月13日] この日の感想・書評へ→

酔仙(岩手)
純米
1800ml/2039円
八軒の蔵がひとつにまとまり、昭和19年に出来たのが、三陸海岸最南端の陸前高田にある酔仙酒造(当時は気仙酒造)。南部杜氏自醸清酒鑑評会で連続40数年優等賞を受賞している実力蔵である。
この純米酒はいかにも酒らしい酒といった雰囲気で、うっすら琥珀色の程良く押しの強い中辛タイプ。食中酒としては最適で、ぬる燗にすると口当たりが柔らかくなって一層飲みやすくなる。ちなみに合わせた肴は馬刺、蒸し穴子、鮭の刺身とおでん。
[2005年12月29日] この日の感想・書評へ→

山丹正宗(愛媛)
純米
720ml/1500円
原料米には愛媛の良質酒造米「松山三井」を使用。木箱式の手作り麹を使い、精米歩合は吟醸酒並の55%で、仕込み日数も普通の酒より10日間程長く取っているとのこと。飲み口こそさらりと軽いが、喉越しにじわりとコクと旨味があるタイプ。ぬる燗にしてみると一段と飲みやすくなった。
ちなみに山丹正宗は1831年(天保2年)創業で、創業者の出身地である丹波から名付けた銘柄とのこと。
[2005年12月20日] この日の感想・書評へ→

一ノ蔵(宮城)
有機米仕込特別純米酒
720ml/1575円
原料米は有機米の宮城県産「ひとめぼれ」、ラベルにもお米の籾殻を漉き込んだオリジナル和紙を使用。程よくコクのある、まろやかで素直で“キレイな”味わいの辛口純米酒である。この価格の割にはしっかりとした筒型の箱に収められているため、盆暮れの贈り物にも十分使えそうである。
「一ノ蔵」は、昭和48年に4つの酒蔵が一つに統合され設立された酒蔵。創業以来6人の南部杜氏が杜氏職を務めていたが、平成13年度より蔵元の生え抜きである門脇豊彦氏が杜氏となったことで話題を呼んだ。
[2005年12月15日] この日の感想・書評へ→

黒耀(長野)
梁山泊/特別純米
720ml/1115円
黒耀石で濾過された世界でも有数の超軟水を仕込水に、長野県産美山錦を100%使用して、厳冬期に手造りで醸した特別純米酒。程よいコクと旨味を持ったクセのない淡麗辛口タイプで、何と言っても最大の特徴はそのまろやかな口当たり。気が付けば四合瓶を難なく空けてしまった上、まだこうして平然と文章を書いていられるのは超軟水の威力か。仕込み水によって酔い方が変わるとは今まで聞いた事もないが、もしそうだとしたらこれは新たな発見である。
[2005年11月25日] この日の感想・書評へ→

不動(千葉)
一度火入れ無炭素濾過特別純米
1800ml/2562円
およそ3年半ぶりに顔を出した浅草の居酒屋「松風」にて遭遇。千葉の酒造好適米「総の舞」と自社酵母を使って低温長期発酵で仕上げた、吟醸でも十分通る程の豊かな香りと味わいを持つ生貯蔵酒の特別純米である。
蔵元は「仁勇」を主銘柄とする鍋店(なべだな)株式会社。一風変わった蔵名の由来は、江戸時代の金座、銀座、釜座などの一つである「鍋座」から来ており、当時酒造家を一般に「おたな(店)」と呼んでいた事からこの名が付いたらしい。元禄2年より酒造りを始めて以来、大本山成田山新勝寺の御用達酒を務める老舗である。
[2005年7月24日] この日の感想・書評へ→
御前酒(岡山)
特別純米酒
500ml/893円
ローソン限定品。岡山の銘酒「御前酒」でおなじみ辻本店が醸した、雄町米100%の特別純米酒である。日本酒離れが著しい若者世代の牙城とも言えるコンビニで、敢えて古くさいラベルを貼っ付けるとはなかなかにチャレンジャーである。そしてお味の方も、若者に迎合するライトでフルーティなテイストの酒ではなく、いかにも質の良い純米酒というしっかりとした味わいなのがうれしい。量も値段もお手頃だし。
でも、一体どういった客層の人たちが、この種の酒をローソンで購入するのだろうか?老婆心ながら少々疑問ではある。
[2005年7月18日] この日の感想・書評へ→

鷹勇(鳥取)
特別純米
1800ml/2550円
三宮に昨年出来たばかりの「やきとん龍」で遭遇。新橋のやきとん屋さんは、日本酒にはほとんど関心のない店が多いようだが、この店の場合は鷹勇と土佐鶴が置かれており、個人的には納得。
さてこの鷹勇特別純米。原料米は山田錦と玉栄で精米歩合は50%、9号酵母で香りも高く、ほとんど純米吟醸と言っても差し支えない芳醇さである。飲み口は至ってまろやか。最初はほのかに甘味を感じるが、後半はきりっとした辛口。コストパフォーマンスの点では文句なしであろう。やきとんにも合うし。
[2005年7月 3日] この日の感想・書評へ→
不立文字
特別純米
720ml/1223円
禅宗の言葉で「ふりゅうもんじ」と読む。熟成期間450日の純米吟醸生原酒と特別純米酒(火入貯蔵酒)をブレンドしたお酒。利き猪口に注ぐとうっすら琥珀色で、こりゃヘビーな酒かなと思いきや、飲んでみると口当たりが柔らかく、酸味も強くないので意外にスイスイ飲めてしまう。蔵元では冷蔵か冷やを奨めているが、旨味がある中辛の酒なので、ぬる燗にしてもなかなかGOOD。蔵元は滋賀県草津市にありながら灘に醸造蔵を持つ「道灌」の太田酒造。
嫁さんを先に寝かせた後、高二の娘と中三の息子を相手に夜中まで恋愛話などしながら、機嫌良く一本空けてしまう親父であった。
[2005年6月28日] この日の感想・書評へ→
奥播磨(兵庫)
純米生酒
720ml/1312円
奥播磨といえば6年前の3月、宝塚の「酒商伊勢屋」が主催した「蕎麦と酒の会」で飲んだ、平成9年大吟醸「仕込39号」「仕込41号」の美味しさが今だに忘れられない。蔵元の下村酒造店は明治17年創業で、地元産の山田錦や夢錦等を原料米に、製麹は全て箱麹、酒母の半量以上は山廃もとによるなど、手間暇かけた造りで知られている。
この純米生酒も爽やかな香りにどっしりとコクのあるフルボディタイプ。旨みと厚みを感じる辛口に仕上がっている。
[2005年6月17日] この日の感想・書評へ→

米鶴(山形)
純米生酒
720ml/1050円
中津の立呑酒屋「おおにし」店主おすすめの純米生酒。おでんを肴に何種類か試飲した後、一番印象に残ったので自宅用に購入した。日本名門酒会限定商品で、原料米は山形産の「はえぬき」で、酵母には高香気性の明利・M310を使用。精米歩合65%ながら、吟醸酒でも十分通る程のフルーティーな果実香が特徴である。飲み口もふくらみがあって味わい豊か。これで税込み1000円はかなりお買い得である。
ちなみに蔵元は元禄年間から続いている老舗で、早期から吟醸酒を手がけた蔵として知られている。
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土佐鶴(高知)
酔って候・純米
1800ml/2000円
高知の酒としてその名も高い土佐鶴は、全国新酒鑑評会において、平成16年度で全国最多となる通算31回目の金賞を受賞した名醸。そして「酔って候」は、名だたる酒豪で“鯨海酔候”の異名を誇った幕末の土佐藩主・山内容堂を描いた、司馬遼太郎の短編小説と同名である。
いかにも高知名物・鰹のたたきや酒盗を合わせたくなるような幅のある辛口タイプで、キリッと引き締まった味わいが料理全般を引き立てる。価格もお手頃で、酒好きの食中酒としては格好の佳酒。
[2005年6月 3日] この日の感想・書評へ→
呑ミ足リテ味ヲ知ル(京都)
特別純米酒
1800ml/2835円
伏見「日出盛」「桃の滴」の松本酒造が新たな定番を目指す銘柄。少々長くて覚えづらいが、「美味しい酒を極めればこの酒に行き着く」という蔵元の想いが込められているらしい。
播州山田錦特等を100%使用した贅沢な純米酒で、洗練された軽快な飲み口ながら、程よいコシと味わいのある辛口タイプ。呑み飽きない後口のキレの良さが特徴となっている。どちらかと言えば伏見というより灘の生一本に近い印象。
[2005年5月30日] この日の感想・書評へ→
智恵美人(大分)
純米
1800ml/2310円
「智恵美人」とはなかなか印象に残るネーミングであるが、明治7年創業時のおかみさんの名前が由来とか。国東半島の地下200mから汲み上げられた天然のミネラルウォーターを、人間の身体に近い水質に浄化して仕込水に使用している。取り立てて特徴はないが、旨味と酸味のバランスが取れた純米酒らしい純米酒。燗にしても旨そう。
ちなみにこの蔵の杜氏である漆間氏は、「東一」でおなじみ五町田酒造・勝木慶一郎氏の一番弟子とのこと。
[2005年5月26日] この日の感想・書評へ→
芳薫(佐賀)
特別純米生
1800ml/2877円
佐賀・馬場酒造場の冬季限定しぼりたて。「石高を少なくしても妥協のない酒造りを」が蔵のポリシーだとか。特別純米と書かれてはいるものの、契約栽培米の「佐賀の華」を60%まで磨いて、米は手洗い、仕込みはほぼ吟醸造り、原酒ながらアルコール度数15.5%という贅沢さだ。
芳薫という名の割には、さほど芳ばしい薫りは感じられず、見た目はほんのり黄金色でいかにもどっしり来そう。ただ、口に含んだ瞬間は案の定しっかり舌を押す強さがあるものの、喉越し後味共意外にすっきりと残らない。一見こわもて風だが、話すと意外に人当たりが良く穏やかで味のあるおじさんだった、てな感じか。
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石鎚(愛媛)
山田錦純米・槽搾り
1800ml/2940円
家族四人で酒造りをしている小さな蔵元。徳島県産の山田錦を全量使用している。昔ながらの槽搾りで、60%精米でありながら大吟醸クラスに十分匹敵する品の良い飲み口である。上立ち香こそ控えめであるが、口に含んだ後の香が絶妙。+5°の辛口でコクもあり、それでいて飲んだ後のキレがすばらしい。ラベルデザインがイマイチなので正直モチベーションは低かったが、意外な儲け物といった感じである。
ちなみに今宵の肴は鶏の塩焼きとままかりの酢漬け。
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輪島物語(石川)
奥能登の白菊 純米酒
1800ml/2450円
さてもう一方は奥能登の白菊「輪島物語」。能登産の五百万石だけで造ったマイルドな飲み口の純米酒である。濃醇タイプの赤石泊の後に続けて飲んだせいで、飲んだ当初は少しあっさり目に感じられたが、実際はコクのあるしっかりとした味わいを持つ。精米歩合55%ということで、事実上吟醸クラスのスペックである。
蔵元の白藤酒造店は、この銘柄通り石川県の輪島市で酒屋としては9代続く老舗。平成7年から杜氏を使わず、親子3人で年間200石を醸しているとのこと。
ちなみに当夜は他に「磯自慢しぼりたて本醸造」「富久錦純米(ぬる燗)」を注文。
[2005年4月 1日] この日の感想・書評へ→
楯野川(山形)
特別純米にごり生・一雫入魂
720ml/1680円
楯の川酒造は創業天保3年(1832年)。自家精米や蓋麹法など昔ながらの伝統の手造りに徹し、10年程前からは特定名称酒のみ200石を醸している。
にごりと書いてはいるが、「うすにごり」といった感じ。まずはそっと上澄みだけ飲んでみた。生ならではのフレッシュさと共に、旨味とキレのある辛口の味わいが口の中に広がる。そしてお次は軽く上下に振って、うすにごり状態で飲んでみた。米の風味がふわっと膨らみ、まろやかな飲み口。軽く舌を刺すような、ピチピチとした刺激も心地よい。
[2005年3月25日] この日の感想・書評へ→

かちこま(富山)
純米しぼりたて生原酒
720ml/1450円
「かちこま」と平仮名表記ではあるが、この欄にも過去3回登場した、ご存じ知る人ぞ知る富山の小さな蔵で醸した純米生原酒。平成16BYの、年に一度出荷されるしぼりたての新酒である。一口飲んだ瞬間に、ああやっぱり旨い~!とうれしさがこみあげてくる。
しぼりたて特有の荒々しさはさほど感じられず、まろやかで素直な飲み口。味わいはしっかり、それでいて後味は程よい頃合いですっと引いてゆく。芳醇な甘味の後のキレの良さが絶妙のバランスを呈する。やっぱりこの酒、好きなやあ。
[2005年3月 2日] この日の感想・書評へ→
沢の鶴(兵庫)
米だけの酒冬です初生原酒新米仕込み
300ml/300円
忙しすぎて飲みに行けないし馴染みの酒屋にも行けないので、近頃は専らコンビニ頼りである。賀茂鶴、菊水、土佐鶴の生貯蔵酒や人気の上善如水が並ぶ中、近頃気に入って購入しているのがこの沢の鶴の初生原酒。大手蔵のコンビニ向け量産酒にしては、結構搾りたての風味が感じられ、これなら同レベルの地酒と並べてブラインドで飲んでも遜色ないだろう。飲み口はやや甘く、程よいコクもあり、原酒といっても度数は16~17度未満なのでそのままでも飲みやすい。実力のある大手蔵が、この価格帯にこのレベルの酒をもっと出してくれれば、我が地元の灘酒のイメージももう少し上がってくれると思うのだが・・・。
[2004年12月19日] この日の感想・書評へ→

天法(長野)
純米
1800ml/2835円
平成9年、酒に関して素人同然だった武田社長が休眠蔵を買い取り、静岡の銘酒「磯自慢」を一躍有名にした名杜氏・瀬川博忠氏を偶然迎えたことから、「天法」の伝説は始まった。何せ瀬川杜氏が造るという話だけで、初年度の仕込前から予約が殺到したというのはこの世界では有名な話だ。私の場合はたまたまその初年度、何も知らずに「天法」純米吟醸を入手する機会があり、まさに「掘り出し物」という感じで周囲の酒好きに宣伝しまくった記憶がある。
さてこの純米は、味付けの濃い料理に負けないコクと幅を持ちながらも、飲んだ後にスーッと引いていく品の良い後味が特徴。しっかりとした酒を飲んでいるという満足感を得ながらも、何杯でも飽きずにぐいぐい飲れる完成度の高い酒である。
[2004年12月 9日] この日の感想・書評へ→
澤乃井(東京)
純米
1800ml/2000円
秩父古生層の岩盤を掘り抜いた洞窟の奥から湧き出る仕込水で醸す東京の地酒。SAKE王国のヒデさんに教わって以来ちょくちょく息抜きに出かける、地下鉄中津駅近くの立呑酒屋「おおにし」で、「本日の燗酒」として頂く。燗でしか呑まなかったが、ふくらみとキレ味が特徴の呑みやすい純米酒。おでんとブリのお造りで戴く。仕事の合間に呑む酒はまた格別だ。そういえば昔、毎日夕暮れ時に会社を抜け出しては、近くの立呑酒屋で燃料を補給していた先輩がいたなあ。早いもので、その人が亡くなってから今秋でちょうど10年。自分も同じように、夕暮れ時の燃料補給をするオヤジになってしまった・・・。
[2004年10月18日] この日の感想・書評へ→
大山(山形)
特別純米ひやおろし
1800ml/2520円
春までに仕込んだ酒を夏の間に蔵内で熟成させ、外気と蔵の温度が同じ位になる秋に出荷する酒を「ひやおろし」という。春頃に出回るしぼりたてより味が乗っていて、かつフレッシュさもキープしている、この時期だけのうれしい酒だ。
さてこの大山特別純米ひやおろしは、原料米「雪化粧」を60%磨き、酵母には地元の山形酵母を使用。香りに派手さはないが、料理に良く合うさらりとしたスッキリ系辛口。今回は程よく冷やされた状態で飲んだが、ぬる燗にしても美味しく飲めそうな味わいである。
[2004年10月 1日] この日の感想・書評へ→
三千盛(岐阜)
純米
1800ml/2867円
先頃読んだ「蕎麦屋酒」で紹介されている浅草「蕎亭大黒屋」で、独り蕎麦屋酒を楽しむ。まさに“忙中閑あり”の濃密なひととき。
さて一杯目には田酒・特別純米酒、二杯目にこの三千盛を注文。日本酒度+9、酸度1.8のほのかな旨味のある辛口で、味わいは豊かながら喉越しが軽く飲みやすい。純米酒であるのに精米歩合が45%と大吟醸並であり、きれいな飲み口をもたらした要因の一つが、このしっかり磨いた米にあるのかと思わず納得。
ちなみに当夜は蕎麦切りは品切れ。それでも風味豊かな蕎麦掻きと、カリカリした食感が心地よい蕎麦焼き味噌、そしてなめらかな味わいのとろろ蕎麦飯を肴に大満足の一夜であった。
[2004年9月 6日] この日の感想・書評へ→
生一気(岡山県)
特別純米白桃酵母仕込み
300ml/588円
もろみを上槽後瓶詰めし、マイナス18℃で瓶ごと凍結して出荷まで貯蔵された酒。購入時も凍結状態だったが、残念ながら自室の冷凍庫の中で溶けてしまった。ただ一口飲んでみると、しぼりたて特有のフレッシュな風味が広がったのでまずは一安心。
岡山特産の清水白桃酵母から培養した酵母を使用しているためか、まさに白桃の果汁を思わせる上品なほの甘さと軽い酸味が特長。後味にもほとんど苦みが残らず、度数も13~14度と軽いせいか、肴なしでもスイスイ飲めてしまう。期待以上の旨酒。
ちなみにこの生一気の蔵元である嘉美心酒造は、大正2年創業の比較的若い蔵。酒銘『嘉美心』は、二代目蔵元の「身も心も清らかにして御酒を醸したい」との願いから、「神心」(かみこころ)と同じ音を持つ言葉を選んだものと伝えられている。
[2004年7月25日] この日の感想・書評へ→

黒牛(和歌山)
しぼりたて生原酒
720ml/1312円
いつも飲んでいる黒牛は火入れした普通 の純米酒であるが、今回はふだん置かれていない限定品のしぼりたて生原酒を見かけたので即座に購入。
さすがに黒牛のイメージ通り、どっしりとした飲み応えのある味わい。しぼりたてにしては、米や麹の風味は意外と感じられないが、程良い酸味とコクのある旨味が満足感を与えてくれる。但し、いかにも原酒!という濃厚さを持っているため、あまりスイスイとは飲めない。これからの季節、氷を一つ浮かべて飲む位がちょうど良いだろう。
[2004年6月19日] この日の感想・書評へ→

富久錦(兵庫)
郷味深辛・純米酒
1800ml/2500円
兵庫県の南部、播州平野の中心部にある、天保10年(1839)創業の歴史ある蔵。「地米酒」という独自のコンセプトに基づいて、地元の良質米だけを厳選使用し、伝統的な技術での純米酒造りだけに徹することを宣言している。
この郷味深辛は、有機肥料・減農薬で栽培した山田錦を使用した、富久錦としては珍しい辛口タイプ。旨みのある酸がゆるやかに広がった後、じんわりと辛さが湧いてくる通好みの味わい。この日は試せなかったが、燗にして飲むともっと美味しくなるような気がするなあ。
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勝駒(富山)
純米酒しぼりたて生
720ml/1750円
勝駒の純米酒は2度目の登場であるが、この前紹介したのとは違って、今回はしぼりたての生酒。といってもラベルは全く同じで、キャップの所に「しぼりたて生酒を汲みました」と表示した紙が被せてあるだけ。
吟醸酒並の香りと、コクがありながらもスッキリと切れ味の良い飲み口は共通しているものの、やはり火入れした通常の純米酒とこのしぼりたて生とでは、当然ながら香りや味わいは全く異なる。ブラインドで出されたら、同じ酒だと見破る自信は全くない。
今思えば、後学のために火入れした分も一緒に購入して飲み比べてみればよかったと、少し後悔。ただ個人的にはいつものヤツの方が好きかな。
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杜の蔵(福岡)
槽汲み特別純米酒
720ml/1400円
槽口(ふなくち)から垂れている酒を密封し、発酵時に発生する炭酸ガスを封じ込めた、搾りたてのフレッシュ&フルーティな微炭酸の清酒。
きき猪口に注ぐと無数の細かい泡が静かに立ち上り、搾りたて特有の、米麹の馥郁とした香りが漂う。口に入れると、舌の上にチリチリとした心地よい刺激。ほんのりとした甘味に続いて、しっかりとキレのある辛口の味わいが感じられ、ついつい酒杯が進んでしまう。上品なスパークリングワインを楽しむような感覚。
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高砂・蔵の恵(静岡)
純米生あらばしり
720ml/1155円
蔵元の富士高砂酒造は、その名の通り富士山の裾野にあり、仕込水に富士山の伏流水を使っている。あらばしり(荒走り)とは、醪(もろみ)を搾った時一番最初にほとばしって出て来るお酒のこと。栓を開けた当初はわずかに炭酸ガスが残っていたせいか、ほんの少しピリピリとフレッシュな口当たり。口に含むと豊かな米の風味と香りが広がる。度数が17.5%と原酒にしてはやや低めなので、喉越しも比較的軽やかではある。三日に分けて飲んでみたが、日を置くにつれて明らかにまろやかさが増し、飲みやすくなった感じがした。
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紀の鶴(和歌山)
怒辛口・特別純米
1800ml/2430円
何しろ“怒”辛口である。データを見れば日本酒度+15、酸度1.7。スペック的にはちょっと敬遠したい雰囲気ではあるが、怒りたくなる程の辛口とはいったいどんな味だろうかと、とりあえずトライしてみることに。でも身構えながら口に含んでみると意外に飲みやすい、本当に+15なの?というマイルドな口当たりと喉越しであった。辛口なので比較的どのような料理にも合わせやすそうだが、アテなしでも結構ぐいぐい飲める。
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龍泉(大阪)
特別純米酒生
720ml/1180円
茨木にある中尾酒造の銘柄。一昨年の冬、私は醸造体験とSAKE王国の取材を兼ねて、三日間にわたりこの蔵に寝泊まりして酒造りを体験させて頂いた。驚くなかれ中尾酒造では、洗米から搾りに至る全工程を中尾宏専務兼杜氏がたった一人でこなしている。(詳細はSAKE王国「酒材班がゆく」を。)
さてこの龍泉。購入時に中尾専務から「熱燗にするとエエ味出ますよ」とわざわざ言われた。おいおい生酒だよ、せいぜい“ぬる燗”じゃないの?と確認すると、「いや熱燗です」と断言されたのである。自宅に持ち帰り半信半疑のまま冷蔵vs.熱燗で飲み比べた。ふむ、冷えたヤツも米の風味が立って旨いが、熱燗にするとキリッと味が引き締まった上、一層コクと旨味が増した。生酒をぬる燗で、というのはたまに雑誌記事等で見かけるが、生酒の熱燗は初めての経験。やはり日本酒は奥が深い。
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灘泉(兵庫)
純米しぼりたて生
720ml/1400円
灘五郷といえば大手ブランドによる量産イメージが強いが、この灘泉は泉勇之介社長以下たった3名で醸す小さな蔵。風情のある木造の建物は古き良き酒蔵そのものなので、機会があればぜひ覗いてみてほしい。
さてこの純米しぼりたて生酒は、前年より商品化したばかりの新顔。アルコール度数はやや高めの17-8度でボリューム感があるものの、みずみずしい麹の風味とキレの良さについ杯が進む。「灘の酒大学」の卒業記念パーティが同蔵で開かれた際に、数品のオードブルと共に供されたが、食中酒としてもなかなか。実は泉社長が杜氏を務められたのは今期が初めてのことで、「なかなかイケますね」と感想を述べると、「ほう、そうでっか」と目を細めつつ杯を重ねられていた。
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ニセコ純米(北海道)
純米酒
720ml/1456円
ホテルのすぐ近くにある酒屋、広野商店さんで見かけた。ラベルデザインを見る限りではあまりそそられなかったが、この店でしか買えないオリジナルの純米酒という売り文句に惹かれ、思い切って購入。製造元は上記の生原酒と同じ二世古酒造。1916年の創業で、製品の7割が近隣のスキー場などに出荷され、地元のみならず観光客にも根強いファンがいるとのことである。
酒質はあまり特徴のない辛口タイプの純米酒であるが、原料水が良いためだろうか飲み飽きがせず、ドライサーモンと鱈の干物を肴に、気が付いたらきれいに一本空けてしまっていた。
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都鶴 (京都)
慶祝 寿鏡開きミニ樽山田錦純米
1800ml/頂き物(市価5000円)
結婚祝の御返しにお得意先から頂いたので、せっかくだから会社の新年会で開けることにした。別梱されている清酒を樽の中に入れ30分程置くと、杉の芳ばしい樽香が酒に移って樽酒が手軽に出来上がる。ミニチュアとは言え鏡開きをやると、何となくおめでたい気分になれるのがうれしい。中身のお酒も兵庫県産山田錦を60%精米した、吟醸酒に匹敵する贅沢な純米酒で、飲み飽きしない辛口。
ちなみに樽酒の香りには森林浴にも似たリラックス効果や、胃酸を抑えるアロマテラピー効果をはじめ、身体に良い成分がいろいろ含まれているとのこと。気のせいか、かなり呑んでも悪酔いしなかった?!
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竹林(岡山)
ふかまり 特別純米
1800ml/2230円
生田神社西側にある「創作料理中村」で、9ヶ月近く冷蔵庫で保管されていたものを開封。店主はぬる燗での提供を想定していたらしいが、先に刺身盛り(縞鰺/貝柱/烏賊/中トロ/生蛸/平目)が出されていたので冷えたまま戴く。特別純米ながら香りはほのかな吟醸香。しばらく寝かせていたせいか予想以上に飲み口はまろやかであったが、口の中にしっかり味わいが残る。でも喉越しは再びまろやか。初見の銘柄だったがコストパフォーマンスは抜群。「ふかまり」のサブネームもなかなか秀逸だ。
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勝駒(富山)
純米酒
720ml/1500円
故・池田満寿夫氏によって書かれたロゴが印象的。ラベルには「小さな手造り酒やですから年に、そう、こっぽり(沢山)とはできません」の一文が。五百万石を50%磨いた丁寧な造りから生まれるほのかな吟醸香。冷やして飲むと、さらりとした飲み口とふっくらとした旨みが際立つが、ぬる燗にしてもキレのよい辛口として楽しめる。料理に応じて冷温どちらでもハイレベルで楽しめるから、我が家の定番酒の一つとして入荷ごとに購入している。吟醸・大吟醸ももちろん旨いが、個人的には純米酒のコストパフォーマンスの良さが一番のお気に入り。
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綿屋(宮城)
特別純米酒
720ml/1400円
「綿屋」の蔵元・金の井酒造の三浦専務にお会いしたのはかれこれ5年前。宝塚のある酒販店が主催した、「奥播磨」を囲む蕎麦の会に同席した時であった。当時は新進気鋭の注目蔵という感じだったが、今ではすっかりメジャーなスター銘柄となった。
この特別純米酒は美山錦を55%まで磨いた吟醸レベルのスペック、飲み口スッキリ味わいしっかりの飲み飽きしない酒。まさにどんな料理にも合う万能選手で、飲んだ日の肴は、スーパーで買い込んだいわしのつみれ鍋と刺身盛り合わせ。
[2003年10月17日] この日の感想・書評へ→

田酒(青森)
特別純米酒
720ml/1350円
知る人ぞ知る居酒屋の名店・虎ノ門「鈴傳」で遭遇。幻の酒扱いでわずかな量を千円近くで売る悪徳飲み屋(!)が多い中、ここは飾り気のないコップ酒で無造作に、一合を500円程度で出してくれるので嬉しい限り。琥珀の色合い、鄙びた口当たりと骨太な辛口。目刺しと一緒にチビチビ飲りながら解放感に浸る。店がヒマだったらもう一杯ぬる燗で味わいたかったが、次回のお楽しみということで。
ちなみにこの夜は他に「十四代純米中取り」「東北泉純米」(いずれも山形)と、東北蔵がマイブームでした。
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桶の民(岩手)
木桶仕込純米酒
500ml/2500円
イベントではこの「桶の民」の蔵元・南部美人の五代目を継ぐ久慈浩介氏がビデオレターで参加。「不思議な事に醪が木桶に入るとバニラの香りがした」とのこと。色は豊かな琥珀色。飲んでみるとバナナを思わせる南洋果実系の香りが印象的。ただ飲んでみると意外にスッキリ。旨味と酸がほどよく調和し、厚みのある甘酸っぱさが口中に広がる。鼻の奥に洋酒の風味がかすかに感じられたのも面白かった。
[2003年9月23日] この日の感想・書評へ→
自然郷(福島)
純米・契約栽培米自然酒
720ml/1400円
藁のパッケージと全編手書きのイラスト入りラベルがいかにも“自然郷”というイメージを醸し出す。那須連山の山間で育まれた減農薬・減化学肥料の特別栽培米トヨニシキが原料米。色は意外に薄く、飲み口もすっきりしているが、口に含んだ後でじんわりとコクが感じられる。素朴な料理が合いそうなので、肴はきんぴらごぼう、なすの田楽、山くらげと筍の煮物。なごむなあ・・。
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黒牛(和歌山)
純米酒
720ml/1048円
こいつも我が家の定番酒の一つ。約一五〇〇石の出荷石数のうち95%が特定名称酒という少数精鋭の蔵。蔵のある海南市「黒江」は、万葉集に「黒牛潟」として詠まれた風光明媚の地で、蔵の付近の浜辺に黒い牛の形をした岩があったことからこの変わった酒銘が付けられたとのこと。色合いは透明に近く、乳酸菌風味の独特の香りと、どっしり幅のある味わいでありながらすっきり後を引かない飲み口が特徴。
この日の肴はつばすと鯛のお造りに切り干し大根。これで四合瓶1000円ちょっととは素晴らしいの一言。ただ今年のは(製造年月日H15年5月)、口に含んだ時に例年のより少し軽く感じたが、気のせいかなあ・・。
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秋鹿(大阪)
摂州能勢・特別純米酒
720ml/1080円
我が家の定番酒の一つ。常温でよし、ぬる燗でよし、熱燗でもよし。程良いコクがあり、味わいもしっかりしているにも関わらず、後へ引かないからどんな肴でも美味しくいただける。おまけに杯を重ねても飲み飽きない。つくづくよくできた酒だ。
連れ歩いて自慢できるようなタイプじゃないけど、二人きりになった時、「お前といるとホッとするなあ」と耳元で囁きたくなるような、そんな感じ・・。
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十四代(山形)
純米中取り槽垂れ生
1800ml/3000円程度?
なじみの小料理屋に置いてあったので思わず注文。今さら・・・という気もしないではないが、あるとつい反射的に頼んでしまう。十四代にしては香りが控え目で、飲み口は濃醇ではあるが料理の味を邪魔する程ではない。後味も引かないので思わず二杯呑んでしまった。「幻の・・」なんて言われ始めると、「他に旨い酒はいくらでもあるぜ」とばかりに呑む気が失せることも多いが、十四代についてはまだまだイケてるなあと改めて思う。
ちなみに肴は稚鮎の天ぷら。旬である。
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国稀(北海道)
特別純米酒
720ml/1310円
同じく出張みやげ。五百万石を58%まで磨いた日本酒度+4の酒。増毛町という町で醸された、何やら髪の薄い人に功徳のありそうな酒ではある。北の錦とはタイプの異なるきれいな造りの純米酒で、料理を引き立てる点ではかなりのものだ。ちなみにこの日は馬刺、鮭の造り、おろしそば、鉄火巻、胡麻豆腐、茶碗蒸しと豪華な夕餉。どの料理にもぴったりと寄り添う、なかなかの合わせ上手であった。
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北の錦(北海道)
秘蔵純米酒/平成12年BY
720ml/1730円
出張みやげ。美山錦を55%まで磨き、低温で長期発酵させ三年寝かせたもの。色はいかにも2年以上寝かせた酒らしく黄金色。乳酸系の上立ち香が飲み心をくすぐる。度数は18度と高めだが、飲み口は意外にスムーズ。旨味がよく乗ってコシもあり、後味も悪くない。空港の売店に置いてあったのであまり期待してなかったが、これはヒットだ。肴は北海道名物の鮭トバ。かなり脂が乗った干物なので、この純米酒とは相性ピッタリだった。
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辣味娘(青森)
特別純米
1800ml/????円
何ともぶっ飛んだ名前とラベルデザインである。この「辣味娘」以外に「モヒカン娘」「モヒカン生娘」「ビキニ娘」と全部で四姉妹(今のところ)がいるとのこと。ウケ狙いの際物かと思いきや、飲んでみるとほんのりと吟醸香も感じられ、思いのほか品の良い口当たり。力強さとコクもあるが総じて素直で飲みやすい辛口である。見た目はヤンキーなのに味わってみると意外に素直でかわゆい…といった感じ。いずれモヒカンとビキニも味わってみたい。
蔵元は「豊盃」でおなじみの三浦酒造。ちゃんと旨い訳だ。新橋「みどりや」にて。
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