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純米・無濾過

旭鳳(広島)

特別純米初しぼり
1800ml/2300円

元梅田酒造場(本州一)の土居享杜氏が、今期の造りから旭鳳酒造(1865年創業)に移籍して最初に醸した酒。裏ラベルには「わしが造りました。移籍第1号の酒です。まだまだ目指すものにはほど遠いですが、高いところに意識をおいて酒と向き合います。」と書かれている。原料米は中生新千本(60%精米)、酵母は広島吟醸酵母を使用。吟醸を思わせる華やかな上立ち香と芳ばしい風味を持ち、コクは感じるが全体的に軽快で、後味もサラリとして飲みやすい。久々の「酒屋の酒場」にて。肴は鯵酢、白子おろし、鮃の煮付け、鰻の肝焼。

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東薫(千葉)

純米無濾過生原酒・大辛口
720ml/1155円

「東薫」は、「東海道四谷怪談」が江戸中村座で初演された文政8年(1825)に創業、下総の水郷佐原で豊富な水と良質な早場米、江戸への水運の良さを武器に、首都圏に佳酒を提供してきた東薫酒造の主銘柄である。今回「食遊館」で購入した純米無濾過生原酒は、低温で長期熟成させた大辛口で、日本酒度は何と+ 11。キレとまろやかな旨みがあり、甘みを感じさせない骨太な飲み口である。肴はおでん。

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神亀(埼玉)

純米活性にごり酒
720ml/1750円

「麦太郎」での〆の一杯。知る人ぞ知る活性にごり酒の代表的存在である。グラスに注ぐとフレッシュな甘酸っぱい香りが立ち上り、口に含むとピチピチとした刺激と甘味が溶け合いながら、ふんわりと口の中に広がる。微かな苦みと辛みを伴う爽快感で、スイスイと酒杯が進む。喉越しは米の細かな粒が僅かに残っているものの、意外とさらりとして素直な味わいである。原料米は山田錦(精米歩合60%) 、酵母は協会9号。
嘉永元年(1848)創業の神亀酒造は、製造するお酒は全て純米酒というこだわりのある蔵元としても知られている。

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常きげん(石川)

山廃純米無濾過生原酒
1800ml/3150円

「麦太郎」での三杯目。酸の効いたコクと旨みの調和のとれた、山廃造りによる無濾過の純米生原酒。米は加賀産の五百万石を使用(65%精米)。酸度は2.5と高めだが、旨味・甘味・酸味のバランスが良く飲みやすい。雑味がなく重さも感じないので、味付けの濃い料理にも合いそうだ。蔵元は加賀の地で文政2年 (1819)に創業した鹿野酒造。白山の清冽な伏流水、蓮如上人の掘った伝説の「白水の井戸」より湧出する仕込み水を使い、かつて「菊姫」の杜氏として 24回金賞を受賞した「現代の名工」野口尚彦杜氏を筆頭とする七人の蔵人による丹精こめた手造りで、品質本位の酒造りが行われている。

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田从(秋田)

山廃純米無濾過詰原酒
1800ml/3150円

「たびと」と読む。人という字が二つ並んだ珍しい漢字。じっくり熟成された味わいの深さとキレのよい酸味を特徴とし、辛口で飲みごたえのあるフルボディの山廃純米無濾過原酒。口の中でグッと来る深い旨味と、深みのある酒質、柔らかな舌ざわりが楽しい。阿波山田錦を70%精米し、協会901号酵母で醸している。
蔵元は大正7年創業、「朝乃舞」をメインブランドとする秋田県平鹿郡の舞鶴酒造。奥羽山脈の融雪伏流水である琵琶寒泉を仕込水に使用している。
肴は造り盛合せ(シマアジ・鰹・鱧)、クリームチーズの酒粕漬け、酒盗、豚の角煮など。かつて梅田のDDハウスにお店があった頃に訪れて以来、久々の訪問となった大阪第3ビルB1「麦太郎」にて。

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夏どぶろっく(青森)

活性純米にごり酒
1800ml/2415円

「陸奥八仙」で知られる青森・八戸酒造の、夏期限定の活性にごり酒。原料米に華吹雪とむつほまれを使用(70%精米)。シャンパンと同じ瓶内二次発酵で、アルコール度数 16〜17のスッキリとしたシュワシュワ感と、にごり酒にしてはさっぱりとした口当たりの軽さが魅力である。蔵元によれば震災の影響により、若干例年よりも微炭酸の発泡具合が弱めとのことらしいが、初めて飲んだので全く気にならなかった。
北千住の立ち飲み「南蛮渡来」にて。

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岩の井(千葉)

純米無濾過生原酒
1800ml/3000円

岡山「歓びの泉」の杜氏だった横坂さんが、「常きげん」の農口杜氏に師事して山廃を学んだ後、2009年より「岩の井」の杜氏を務められている。5年前に一度お会いしたきりだが、三宮「ちとせ」の佐々木店主とは依然親交があるようで、先日久々に同店をのぞいた時も「相変わらず旨い酒造りよるで〜」と出されたのが、この純米無濾過生原酒である。口当たりは柔らかで、舌の上にぎゅっと凝縮された米の旨味が広がる。濃醇ではあるが喉越しのキレはよいので、心地良く杯が進む。肴は鮭の麹漬、もろきゅう、煮卵。

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南方(和歌山)

特別純米無濾過生原酒
1800ml/2625円

再訪した新橋・名酒センターに、同じ造りで仕込米だけを変えた(オオセトと美山錦・どちらも精米55%)「南方」の特別純米無濾過生原酒が2種置いてあったので、グラスを並べて飲み比べをさせてもらった。
どちらも芳醇な米の香りと旨味がたっぷりと感じさせながらも、生原酒の割には口当たりは軽快で舌触りも滑らか、後味・切れ味も良い。個人的にはオオセト仕込の方が僅かに旨味が立っている様に思えたが、別の日に飲んだら異なる印象を持つかも知れない。肴は豆腐の燻製。

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刈穂(秋田)

純米生原酒にごり直詰
1800ml/2940円

久々に訪れた三宮の小料理屋「まんげつ亭」。「東北の酒を飲もう」という店内イベントをやっていたので一口乗った。酒代のうち200円を現金で徴収し義捐金に回すという趣旨である。吹けば飛ぶような金額ではあるが、日本中の居酒屋でこうした催しをやれば、少しでも助かる蔵があるかも知れない。
さてこの刈穂の生原酒。外部からの清酒酵母を添加せず、蔵内に生息する酵母により伝統的な生もと仕込で醸造し、おりがらみのまま瓶詰めしたにごり酒である。穏やかな柑橘系の甘い香りを持ち、程良い辛さと酸味が食前酒としても適している。肴は鯛の兜焼、鰹のカルパッチョ、豚トロとスナックエンドウの黒胡椒炒めetc.。

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義侠(愛知)

純米生原酒
1800ml/2940円

震災の数日前だったが、新橋4丁目に開店してまだ間もない立ち飲み「城喜元」に一見で入店。元魚金出身の有名な店主で、酒の品揃えと肴の種類が良い感じ。今後ちょこちょこ通いそうだ。
さてこの「義侠」。特A級の山田錦にこだわるこの蔵にあって、珍しく五百万石を原料米に使用した一本。濃厚な米の旨味と甘味が口中に広がり、爽やかな酸味が心地良い後味を引き出してくれる。刺身(鮪と〆鯖)を待っている間に、ついぐいぐいと飲んでしまいそうになった。
蔵元は江戸中期創業の山忠本家酒造。酒小売商と蔵が年間契約を結んでいた明治時代、酒の価格が急騰した際も小売商との契約を守り、採算を度外視して安値で酒を提供し続け、小売商より「義侠」の名を贈られたという逸話が残っている。

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奥播磨(兵庫)

純米おりがらみ生22BY
720ml/1522円

年末の頂き物。単独銘柄としては酒本舗中最多の6回目登場となる、おなじみの「奥播磨」。今回はおりがらみ生の22BY新酒だ。澱自体は瓶の底にうっすらとある程度で、蕎麦猪口に注ぐと米と麹の香りがふわりと鼻腔をくすぐる。新酒ならではのフレッシュさの中に、程良い酸味と豊かな米の旨味が調和して、何とも幸せな気分になる。原料米は兵庫夢錦(55%精米)、酵母は9号を使用。
肴は初日が同じく頂き物の牡蠣の佃煮、数日寝かせた後は粕汁と共に。

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鷹勇(鳥取)

濁り酒純米山田錦瓶燗
720ml/1050円

山田錦100%(精米歩合70%)、協会9号酵母を使って醸し、瓶詰めした後で火入れをした瓶燗の濁り酒である。濃厚な口当たりの辛口(+4)ではあるが、舌で探るとほのかな甘味が隠れている。
蔵元は明治5年創業の大谷酒造。仕込み水は蔵から程近い倉坂で大山の伏流水を汲み上げ使用している。酒名「鷹勇」は愛鳥家だった初代当主が、大空を舞う鷹の勇姿に魅せられて名付けたとのこと。杜氏を務める坂本俊は平田市出身の出雲杜氏。平成10年「現代の名工」に選ばれ、平成14年には黄綬褒章を受章している。

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竹泉(兵庫)

木桶仕込純米にごり酒
1800ml/3150円

阪急六甲の立呑「粋酔」での、期間限定ラインナップ。「竹泉」初の純米にごり酒で、原料米には山田錦を使用(70%精米)、木桶仕込のため出回る量も限られたレア品である。「開栓注意」の貼り紙の通り発泡量が結構多く、口に含むとシュワシュワッと炭酸が弾けて清涼感がある。にごりにしては甘さ控え目で、適度な酸味もあるため呑みやすいが、その分油断すると酔いが回りやすい。肴はマスターご自慢の新作、塩焼そば。

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水芭蕉(群馬)

活性にごり純米生酒
720ml/1365円

ビンの中で二次発酵させた、スパークリングタイプの活性にごり酒。夏向きのサッパリとした口当たりである。活性とは酵母菌や酵素がまだ活きている状態のこと。酒器に注ぐと薄濁りの中にシュワシュワと炭酸が立ち上り、口に含むとシャンパンのような弾ける爽快感と、すっきりした酸味、バランスの取れた微かな甘味が広がる。米は地元産の五百万石を60%磨いて使用。蔵元は尾瀬の麓にある永井酒造(明治19年創業)。
肴はにぎり鮨、お造り切り落としミックス、肉玉吸い。

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寒菊(千葉)

純米無濾過生原酒
720ml/1365円

北千住「食遊館」の酒売場で試飲販売をしていたので、純米の無濾過を2品試してこの「寒菊」を選択。濃厚かつ芳醇な米の香りと風味を持つ、無濾過生原酒の王道を行くような純米酒である。蔵元の寒菊銘醸は明治16年の創業。先頃大吟醸「夢の又夢」が、モンドセレクションの最高金賞を2年連続で受賞したとのこと。地ビール「九十九里オーシャンビール」の醸造元でもある。肴は成城石井で買ったじゃこ天スティックと鱈子の煮付。

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初垂れ雫(香川)

純米上澄み
150ml/399円

「初垂れ雫」(うぶたれしずく)はその名の通り、もろみを搾る時、初期に垂れてきた雫の上澄みを掬い上げた、米の風味たっぷりの純米上澄み淡にごりである。コクと旨味と程よい酸味のある、まったりとした飲み口の中辛口。香川県観音寺にある川鶴酒造(1891年創業)が醸した「地酒マイスター瀬金醸造認証酒」で、契約栽培棚田米山田錦を100%使用(65%精米)。
肴は枝豆と鰹のたたき。酒も肴も北千住「ザ・プライス」で購入。

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明鏡止水 垂氷(長野)

特別純米槽しぼり
1800ml/2520円

「粋酔」新ラインナップ第7弾。「垂氷(たるひ)」とはツララのこと。年間100石限定の純米槽しぼりで、山田錦を60%磨き、蓼科山系の伏流水と蔵内培養した酵母で醸している。穏やかな香りと、軽やかな口当たり、そして透明感のある綺麗で上品な味わいを持ち、後味もスッキリ。「明鏡止水」のイメージに相応しい酒である。
蔵元は元禄2年(1689)創業の大澤酒造。肴は自家製蛍烏賊の塩辛、鮪と山芋千切りの和え物大蒜醤油卵黄乗せ。

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竹泉(兵庫)

特別純米無濾過生原酒
1800ml/2730円

「粋酔」新ラインナップ第6弾。但馬産の五百万石を60%磨いて、蔵付き酵母で醸した純米の無濾過生原酒。口に含むやふわっと豊かな米の風味が広がり、飲み進める毎に旨味が深まってくる。ボディの効いた濃醇さが特徴で、無濾過の生にしては全体にキリッと締まった中辛口。蔵元は朝来市にある田治米(たじめ)酒造。小さい蔵ながら三百年を超える歴史を持ち、当主は十九代目とのこと。
肴は秋刀魚の西京焼、烏賊の塩辛、卵黄の大蒜醤油漬。

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雁木(山口)

純米無濾過生原酒槽出あらばしり
1800ml/2782円

阪急六甲の立呑「粋酔」で、「2月から地酒を置きたいがお奨めは?」とマスターに聞かれ、昨年11月の「日本酒フェスティバル」で一緒に呑んだ「雁木」を推薦。早速今津の酒屋で入手し置き始めてくれた。これでまた通う楽しみが増えたというものだ。
今回呑んだ純米無濾過生原酒のあらばしりは、年に一度(毎年2月に)発売されるおりがらみタイプの限定酒。凝縮された旨味、力強い味わい、程良い吟醸香。そして味のふくらみ。コストパフォーマンスは抜群である。肴は鯛のカクテルソース和え。

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新政(秋田)

六號特別純米酒しぼりたて生原酒
1800ml/2790円

軽やかでしなやかな口当たりの後に、芳醇で柔らかな米の含み香がふわっと口の中に広がり、後味はスッと綺麗に切れる感じ。全体に柔らかい味わいながら一本芯の通った、溌剌としたフレッシュなしぼりたて生原酒である。原料米は美山錦と吟の精。ちなみに新政で使用している「六號酵母」は、平成16年に発見された昭和初期の原株から、特に優秀な特性を持つ酵母を培養・選抜し、平成19年に「六號改」と名付け実用化したもの。
肴はタットリ(韓国風鶏肉と野菜のピリ辛煮込み)と煮魚。北千住「酒屋の酒場」にて。

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お福正宗(新潟)

純米無濾過生原酒
720ml/1099円

北千住駅前の食遊館にて購入。この売場の品揃えはなかなか侮れない。
「平成二十一醸造年度新米仕込み初しぼり澱引き前生原酒」のラベルがでかでかと貼ってあり、酒器に注ぐと無濾過の割には透明感がある。飲み口も意外にキリッとした辛口で、通常の無濾過純米原酒と比べてクセは少ない。酒米は65%精米したふさおとめ。肴は宿場通りのスーパーたなかで購入した「おぼろ豆腐」。蔵元は、現在の酒造りの主流である「速醸もと」を初めて世に送り出した長岡市のお福酒造。

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但馬(静岡)

無濾過純米ひやおろし
500ml/1000円

「粋酔」メンバーとの泊まりがけ飲み会の帰りに、城崎の温泉街へ立ち寄る。湯には入らなかったが、海鮮丼など海の幸に舌鼓を打ち、自分へのお土産にこの「但馬」を購入。口当たりこそ無濾過ならではのどっしりとした辛口だが、喉越しは軽やかで真っ直ぐな味わい。
蔵元の此の友酒造は元禄三年(1690)の創業。地元兵庫の米と、但馬と丹波の境にそびえる粟鹿山から流れ出る地下水で醸す。但馬杜氏伝承の技を三百年にわたって地道に守り続ける小さな手造り蔵である。

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朝しぼり生原酒(滋賀)

純米
720ml/????円

頂き物の「朝しぼり生原酒」。4年前にも一度呑んだことはあるが。その時は搾った翌日だったので、まさにフレッシュな搾りたてそのものだった。今回は3月5日に搾られたものを約5ヶ月寝かせたためか、米の風味がしっかりと口中に広がり、飲み口はあくまでどっしり。+3というデータ以上にヘビーである。
4年前のヤツはもっと軽く感じた記憶があるので、やはり5ヶ月の熟成期間を経てかなり味が乗ったようだ。

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南部美人(岩手)

純米無濾過生原酒
1800ml/2520円

北千住「酒屋の酒場」での店主お任せ2本目は、岩手の銘酒「南部美人」の純米無濾過生原酒。一本目の「梅乃宿辛口純米」と比べて、ややスッキリ感の強いフレッシュな辛口。無濾過生原酒にしてはさほど米の強い風味は感じず、多少若さや荒っぽさを感じさせながらも、料理を邪魔することなく切れ味の良い後味である。前半戦の肴は関鯖、鳥貝、青柳、つぶ貝、ほや貝のお造りと鰻の肝焼。

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東の麓(東京)

特別純米無濾過生原酒・山田錦
1800ml/2450円

「東の麓」(あずまのふもと)は山形県南陽市の山栄遠藤酒造店(明治29年創業)の主銘柄で、この特別純米無濾過生原酒は、山田錦を50%磨いた吟醸仕様。濃醇な米の旨味と甘味が口の中に広がるが、かといって重すぎることはなく軽快でキレも良いため、後味的には中辛口の印象が残る。この味でこの値段はかなりのコストパフォーマンスである。初訪問の新橋「いし井」にて。酒の品揃えがなかなかシブく、料理と魚の目利きもなかなか。その他の酒と主な酒肴については次回で。

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開華(栃木)

純米あらばしり無濾過生原酒
720ml/1050円

一口飲んだ途端に思わず「おっ、ええやん」と呟いてしまった。膨らみのある旨味と甘味。お手頃な1050円の「あらばしり」にしては、しっかりと味が乗ってバランスも良く、濃醇な米の風味が口の中に広がる。日本酒度+1.5、酸度1.4。原料は麹米に五百万石、掛米には栃木県産のあさひの夢を使用(65%精米)。小網中酒店で購入。肴は自家製牛スジと野菜の煮込みと玉子豆腐。

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朴(大阪)

特別純米無濾過生原酒
1800ml/3650円

「味工房さくら亭」での締めの一杯。「朴」は秋鹿のサブ銘柄で、木桶仕込みの特別純米酒。今回飲んだのはBY2007版で、店主の勧めによりぬる燗メインで頂く。冷えたヤツと飲み比べると確かにまろやかで飲みやすく、ほんのりスパイシーな木香が口中に広がる。米の風味はあまり強くないので、ブラインドで飲んでいたら無濾過生原酒とは気付かなかっただろう。
肴は牛肉のたたきと蒸しキャベツのサラダ、つくね、黒豚と水菜のハリハリ鍋、海老団子、ポテトサラダ(半生蛸入り)、台湾風焼そば。

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鷹来屋(大分)

特別純米おりがらみ生
1800ml/1800円

特別純米酒の出来たての新酒を「おりがらみ」の状態で詰める、年に一度の限定酒。旨味はあるが重過ぎることはなく、料理と程良いバランスで後味もすっきり。蔵元の浜嶋酒造は、豊後大野市緒方町にある完全手造り、全量槽しぼりの造り酒屋。創業は明治22(1889) 年で、当時鷹が浜嶋家によく飛来してきていたことから、屋号を「鷹来屋」としたらしい。三宮「味工房 さくら亭」にて。

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奈良萬(福島)

純米原酒無濾過中垂れ
720ml/1365円

2004年秋頃に、今はなき虎ノ門「鈴傳」で飲んで以来久々の奈良萬・無濾過純米生原酒。正月のおせち等々に合わせるために「酒仙堂フジモリ」で昨年末に購入し、元日に開栓したが、当日は結局紹興酒やら濁り酒やらとあれこれチャンポンしたので飲み切るに至らず、一月半ばになってもまだ少し残っている。米の豊かな風味が広がる濃醇な飲み口は相変わらず。やはり濃い味付けの料理には相性がよい。

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酉与右衛門(よえもん)(岩手)

特別純米無濾過生原酒
1800ml/3045円

岩手県産の酒米吟ぎんがを50%精米して7号酵母で醸した、若々しくフレッシュで尚かつ程良い濃醇さを持つ、クセのない中辛口の純米無濾過生原酒。蔵元は南部杜氏の郷・石鳥谷町にある大正11年創業の川村酒造。主銘柄は「南部関」で、この「酉与右衛門」は創業者の名を冠した年間総石数50石(5000本)の少量限定銘柄。
肴は上ミノの唐揚げ、たいらぎ貝の西京焼、手羽先の香味揚げ。「味工房さくら亭」にて。

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開運(静岡)

無濾過純米生原酒
1800ml/2751円

日本酒党が一目置く名醸「開運」の中でも、とりわけ酒通の垂涎の的となるのがこの無濾過純米原酒。値段が手頃な分、売り切れるのが早いためである。口当たりはほのかに甘味を感じ、口の中で膨らみながら適度な力強さを主張する。酸味と旨味のバランスが絶妙で、後味の余韻も心地良い。無濾過純米の一つの理想型とも言えるだろう。
肴は烏賊の塩辛、穴子の白焼etc.。「酒屋の酒場」にて。あまりの美味さにおかわりを所望したが、「これは一杯しかダメ」と断られた。

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[2008年12月19日] この日の感想・書評へ→

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星自慢(福島)

特別純米無濾過生原酒
720ml/1260円

虎ノ門の「升本」にて購入。蔵元はラーメンの街としておなじみ福島県喜多方市の華酒造場(大正8年創業)。当主の名字が星であり、その名の通り“蔵元ご自慢の酒”として平成15年より立ち上げた新ブランドである。麹米は五百万石、掛米はタカネミノリ。特別純米ながら豊かな米の香りを含んだ華やかな吟醸香が立ち上り、濃醇で味わい深い旨さがある。味と酒質を考えるとコストパフォーマンスはかなりなもので、最初の一口で思わず笑みがこぼれてしまった。
肴は門前仲町のスーパーで購入した〆鯖、鰻肝、串カツ、ポテトサラダ。

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[2008年11月 1日] この日の感想・書評へ→

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太平山(秋田)

生もと純米無濾過生
720ml/1365円

裏ラベルの説明書きによると「太平山独特の生もと仕込みで醸した純米酒の今年一番に搾ったものを、そのまま濾過せず壜詰めしたお酒」。酒器に注ぐと蒸した米のような甘く芳醇な香りが立ち上る。口当たりも濃厚で、無濾過生ならではのフレッシュな味わいを追う様に、生もと仕込のしっかりと存在感のある旨味が口の中に広がる。
蔵元は明治12年(1879)創業の小玉醸造。元々は味噌・醤油の醸造業としてスタートし、大正2年から酒造りに着手したとのこと。モンドセレクションにも出展し、平成12年からずっと連続で金賞を受賞している。

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[2008年4月19日] この日の感想・書評へ→

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文佳人(高知)

(無濾過)純米
1800ml/2520円

今年の花見酒第一弾。きき酒師の師匠ヒデさんの本年度イチオシとして、席に着いた早々に勧められた酒。岡山県産アケボノを55%まで磨いた少量仕込みで槽搾り、無濾過の純米酒。豊かな米の香りが漂い、濃醇かつ上品な膨らみのある味わい。後味のキレもよく、純米酒としか表示はないが、いかにもただ者ではない。蔵元は土佐山田町にある明治10年創業の(株)アリサワ。

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長珍阿波山田65(愛知)

純米無濾過生詰仕込み第二十五号
1800ml/3150円

前回の「大正の鶴」と同じく三宮の「酒工房・さくら亭」にて。原料に阿波産の山田錦を使用した瓶燗火入れの生詰タイプ。阿波山田の旨味を引き出すため、精米歩合を65%に抑えたとのこと。アルコール度数18-19度、日本酒度+5.5とデータ的には辛口の部類に入るが、実感的にはそこまで辛くはない。上立ち香は淡く控え目。飲み始めはストレートにほの甘さが伝わってくるが、飲み続けるうちに芯の強さとコクが感じられる。後味はスッキリ。

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[2008年3月15日] この日の感想・書評へ→

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大正の鶴(岡山)

特別純米無濾過生原酒
1800ml/2625円

岡山は真庭市にある落酒造場(1893年創業)で醸した、無濾過の特別純米生原酒。地元産の朝日米を60%精米した、濃醇でボディこそあるが口当たりが優しい+6.5度、酸度1.7の辛口タイプ。無濾過の生にしては重すぎることなく、スッキリ感もあって飲みやすい。
三宮の「味工房さくら亭」にて。肴は蛤の小鍋立て、上ミノの唐揚げ、ハタハタ、焼そば。

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陸奥八仙(青森)

特別純米・無濾過生原酒「槽酒」おりがらみ
720ml/1400円

青森産の「むつほまれ」を60%磨き、低温でじっくりと発酵させたもろみを槽で搾りそのまま直詰めした生原酒。「おりがらみ」とラベルにはあるが、酒器に注ぐとほぼ透明に近い。フレッシュな米麹の香りと、微かに弾ける炭酸ガスのピリピリ感が心地良い。ほんのりとした甘味と酸味、そして豊かな旨味が調和し、全体にボリューム感のある味わいが魅力である。
蔵元は元文年間(1740年代)創業の八戸酒造。息子の修学旅行土産である「鮭とば」を肴に。

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房島屋(岐阜)

純米おりがらみ無濾過生
1800ml/2520円

蔵元は揖斐川の上流で明治初期より造り酒屋を営む所酒造。年間500石の酒を5人で醸す小さな蔵である。「房島屋(ぼうじまや)」は跡継ぎの所優氏が愛媛の「梅錦」で修行の後、2000年に蔵へ戻り自ら立ち上げた銘柄。全国で約40軒の酒屋でしか扱われていないそうだ。
この純米おりがらみは福井産の五百万石を65%磨いたもの。口に含むと微かに苺や巨峰を思わせるツンとした刺激があり、その後爽やかな酸味と旨味が広がって、引き際は潔くドライに消えゆく感じ。前回同様虎ノ門「鈴傳」にて。

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七田(佐賀)

純米無濾過生詰
720ml/1155円

佐賀の小京都、蛍が舞う小城(おぎ)の祇園川沿いにある天山酒造が、蔵元の名字「七田」(しちだ)を冠し、納得のいくおつき合いができる酒販店のみに販売するという自信の限定銘柄。虎ノ門の「升本」で「七田」のいろんな酒がちょっとした特集っぽく並べられていた中、そういえば最近無濾過の酒を飲んでないなあ・・・ということでこいつを購入。麹米に山田錦、掛米に麗峰を使用しそれぞれを65%精米。度数は18〜 19度と原酒並みの高さである。常温でほの甘い口当たりながらしっかりとしたコシを感じ、ぬる燗でもそのバランスはほとんど変わらない。コンビニのおでんを肴に飲むには少々申し訳ない佳酒。

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大治郎(滋賀)

純米本生うすにごり
1800ml/2310円

「大治郎」は滋賀県東近江の畑酒造が、主銘柄「喜量能(きりょうよし)」とは別に平成11年から立ち上げた無濾過生原酒用の銘柄。今回飲んだ純米本生うすにごりは、1月中旬に搾った新酒を、おり絡みの状態で瓶詰めした季節限定品である。旨味も酸もあって濃厚な味だが、おりが酒の渋みを柔らかく包んでいるためうまくバランスが取れている。
飲んだのは川崎駅の程近く、一見さんで入った小洒落た立ち飲み屋「ちょいのみてい」。気さくな美人姉妹がバイトで入っていてイイ雰囲気。東京か大阪だったら足繁く通うのだが・・・。

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梅見月(岡山)

純米生原酒
720ml/1155円

瀬戸内海の海辺の小さな町・寄島町にある渚の蔵・嘉美心(かみこころ)酒造による、期間限定の純米生原酒うすにごりタイプ。蓋にガス抜きのための穴が開いている。「梅見月」は陰暦2月の別名。約一年寝かされた平成18年3月製のものを購入した。米の香りが豊かな甘口タイプ(日本酒度-21)で、ほんのり白桃のような風味と微かな苦味が余韻となって残る。
瓶に「大浦神社祈願」の表示が貼られているが、「家内安全」の祈願がされているとのこと。

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雁木(山口)

純米無濾過生原酒
1800ml/2625円

明治24年の創業以来、地元では「錦乃誉」の銘柄でなじみ深い八百新酒造の新銘柄。「雁木」は、純米無濾過専用の戦略的な新銘柄として2000年から使われているが、元々の意味は原料米を水揚げする船着場の階段のある桟橋のことを指す。仕込み水は、蔵から50km も離れた日本名水百選の一つ「寂地峡(じゃくちきょう)」の湧き水をわざわざ汲んで使用している。当夜は、虎ノ門「鈴傳」の飾り気のない透明グラスに注がれて登場。ほんのり黄みがかった色合い、辛口のどっしりとした喉越しはいかにも通好み。後味の余韻も深く、「今夜は飲んだぞ〜」という実感が湧いてくる酒だ。

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近江屋(埼玉)

無濾過純米生酒
720ml/971円

「琵琶のさざ浪」で知られる麻原酒造の別銘柄。蔵元の初代麻原善次郎氏が近江の国・琵琶湖の畔に生まれたことから、埼玉にありながら「琵琶」「近江」を酒銘としているそうである。
さてこの「近江屋」。開栓したばかりの日は尖った口当たりの辛口だったが、3〜4日置いてから飲んでみるとまろやかさが増し、穏やかで旨味のある飲み口へと変わっていた。冷やし過ぎず、室温より少し冷たい位が一番旨い。千円を切るお手頃価格で無濾過生酒の奥深さに触れられる酒。

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鍋島(佐賀)

特別純米無濾過生原酒
720ml/1523円

佐賀の四つの酒販店と富久千代酒造が平成10年から共同で立ち上げた銘柄で、県民の公募によって、江戸時代に佐賀を治めていた藩の名称「鍋島藩」から命名された。平成14年の「第14回国際酒祭り」の純米酒部門で優勝、吟醸部門でも4位と健闘した実力銘柄である。
酒器に注ぐとふわっと米の香りが立ち、口に含むとやはり豊かな米の風味と、ふくらみとコクのある旨味が広がる。正月のおせちと共に戴いたが、料理と合わせるには少し主張が強すぎるかも知れない。かなりハイレベルで飲み応えのある純米酒。

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黒牛(和歌山)

本生無濾過純米原酒
720ml/1350円

前回の「大七」と一緒に購入。久しぶりの黒牛、それも無濾過純米の原酒ということで胸が躍る。利き猪口に注いで香りを嗅ぐと意外に華やかな上立ち香。55%まで磨いているため吟醸酒並の香りである。そして飲み口は生酒特有のフレッシュな口当たりで、口の中でどっしりとした重みと米の味わいが広がる。それでいて後味のキレは良く、さすがに黒牛。やっぱりいつどれを飲んでも旨い。

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村祐(新潟)

冴・無濾過本生
720ml/1312円

「花越路」を主銘柄とする、生産石数200石の小規模蔵である村祐酒造が、平成14年に立ち上げた年産40石の新しい限定銘柄「村祐(むらゆう)」。
数値に囚われずに飲まれたいとの蔵元の意向により酒質データは非公開となっているが、新潟の酒のイメージとはひと味違う、フルーティな白ワインを思わせる適度な酸味とほのかな甘味、品のある香り、ボディのある豊潤な飲み口が楽しめる。

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旭若松(徳島)

純米無濾過生原酒
1800ml/3100円

六甲道「地酒立呑」で発見。純米無濾過のラベルと言えば、「白い和紙に筆文字でそれらしく」というパターンが多いが、この旭若松の場合は、一見昔ながらの普通酒を思わせる古くさいデザインだ。しかしひと度飲んでみると米の風味が主張された、どっしりと風格のある味わいで、飲んだ後の満足感も余韻も深い。まさに、「酒は見た目に依らない」を地で行く様な、かなりハイレベルな商品である。

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神亀(埼玉)

純米酒上槽中汲仕込み第47号
720ml/2399円

神亀は、酒好きの間で一目置かれている、全量純米造りのこだわりの蔵元。そしてこの上槽中汲は、圧力を加えず酒槽から自然に流れ出た酒を、その場で瓶詰めした無濾過の純米生酒である。うっすらと澱がからんで、いかにも美味しそうな風情だ。
まず口に含むと、搾りたてならではのピリッとした心地よい刺激と、フレッシュな米の風味が広がり、その後はしっかりとコシが強く存在感ある旨味へと変わる。程よく酸味の利いた辛口の味わいが、ついつい杯を重ねさせる魅力を秘めている。

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赤石泊(兵庫)

特別純米無濾過生原酒
1800ml/2625円

今回紹介する酒は、2本ともJR六甲道の高架沿い西側に出来て半年も経たない「地酒立呑・刀屋」で、蟹味噌の塩辛や長芋のチーズお焼、おでん、まぐろのづけ等をつまみながら飲んだもの。2時間以上も立ち呑みで飲んでいると、さすがに身体がだるい。まあ、それはさておき・・・。
明石の江井ヶ島にある小さな蔵元で醸す「赤石泊(あかいしどまり)」は、全量山田錦を使用した無濾過の特別純米生原酒。昔からの酒造道具である甑(こしき)、暖気(だき)樽、木桶等を現役で使用し、さらに酒槽(さかふね)で搾った完全手造り酒。酸が強く濃醇で、素朴な味わいのお酒である。

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天明(福島)

十号酵母/特別純米無濾過/瓶火入れ瓶囲い/平成十五年度作
1800ml/2835円

年間500石の小さな酒蔵による、小仕込みによる数量限定品。蔵元の曙酒造は明治37年創業で、杜氏を使わず蔵元自ら醸しているという。「特別純米無濾過/瓶火入れ瓶囲い/平成十五年度作」という大層なネーミングは、要するに平成十五年の冬の時期に、普通よりも余分に米を磨いて醸した純米酒を、活性炭で濾過することなく、瓶詰めしてから加熱殺菌して、瓶のまま丸一年以上寝かせて熟成させた酒、ということ。コクがあって飲み応えのある辛口で、程よい重量感がいかにも酒飲み好みだ。ししゃもとイカの一夜干し、タラの白子ポン酢で呑む。
ちなみに十号酵母とは、東北生まれで吟醸香の高い酵母。原料米には地元福島産の有機米が使用されている。

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鶴齢(新潟)

特別純米無濾過生原酒/山田錦
720ml/1600円

兵庫県産の山田錦を100%使用し、地元の霊峰「巻機山(まきはたやま)」の伏流水で仕込んだ季節限定品。無濾過の生原酒のせいもあるが、淡麗辛口が主流の新潟らしからぬ、どっしり重みのある芳醇辛口タイプだ。米の香りもふくよかで、かつフレッシュな味わいがあり、後味のキレもよい。無濾過の生原酒としては特に個性的でもないが、バランスがいいので安心して飲める感じ。
水菜、白菜、豚肉をたっぷり入れた、近頃巷で流行りの「豆乳鍋」を肴に、じっくりとヘルシーに戴いた。

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[2005年2月17日] この日の感想・書評へ→

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飛露喜(福島)

特別純米無濾過生原酒
1800ml/2430円

この時期になると、「そろそろ飛露喜が入る時期だなあ」と心待ちにする。去年は比較的軽めの「初しぼり特別純米かすみざけ」だったが、今年は定番とも云える「特別純米無濾過生」を入手。味に幅と膨らみとコクがある飛露喜ならではの味わいは今年も健在。毎年ストライクゾーンをきっちり通してくる辺りはさすがだ。
冷やして旨いのはもちろんだが、ぬる燗や上燗で飲むと後味が柔らかくなり、これまた旨かった。飛露喜をわざわざ温めて飲むヤツも少なかろうが、やってみると意外な発見があるので、他の無濾過生でも臆せずいろいろ試してやろうと思う。

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開華(栃木)

しぼりたて特別純米無濾過生原酒
720ml/1260円

例によって中津「おおにし」の店主に、程よく香りが立ち、口に含むとしっかりとコクと旨味があるヤツを自宅用に所望したところ、試飲用グラスにこいつを注いでくれた。なるほど注文通りの酒だ。吟醸酒を標榜してはいないが、五百万石を59%まで磨いた吟醸仕様。しぼりたてならではのフレッシュ吟醸香がほのかに立ち上り、米の風味も豊かである。飲んだ後のキレも悪くないし、これでこの価格なら文句なし。
なお蔵元の第一酒造は、約330年余りの歴史を持つ栃木最古の蔵元。米の等級検査も自社内で実施できるほどの実力蔵で、平成10年より栃木県内では初めて全商品特定名称酒に絞り込んでいる。美人きき酒師・島田妙子さんが蔵の女将ということでも、業界筋では結構有名・・・。

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[2004年12月27日] この日の感想・書評へ→

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琵琶のさざ浪(埼玉)

手詰め中取り無濾過純米生原酒
1800ml/2781円

レトロなラベルデザインが魅力的な無濾過生原酒。重量感のある米の味わいとコクのある辛口が特徴。一度にたくさんは飲めないが、程々に飲んだだけでかなりの満足感が味わえるボディのある酒である。
蔵人の平均年齢が28歳と若く、とことん純米酒にこだわり、また全て無濾過生酒ばかりというこだわりの蔵である。

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奈良萬(福島)

純米原酒無濾過中垂れ
1800ml/2500円

奈良県の酒ではない。ラーメンで名高い福島県は喜多方市の地酒。原料米は地元の五百万石、酵母も県内のうつくしま酵母を使用するなど地元の材料にこだわっている。濃醇で少しまったり系の飲み口、口の中に米の風味がほわっと広がる。原酒にしてはまろやかではあるが、後になってじわっと効いてくる感じ。程よい苦味も心地よい。
ちなみに今回の七福神と奈良萬は、久々の虎ノ門「鈴傳」で、名物肉豆腐とイカげそ(茹でたイカを山葵醤油で戴く)を肴に独りちびちび味わったもの。七福神1合650円、この奈良萬が550円と、ホントにいつ来てもリーズナブルな店だ。

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[2004年9月21日] この日の感想・書評へ→

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太平海(茨城)

純米おり絡み・本生
720ml/1365円

槽(ふね)と呼ばれる昔の搾り機で特別純米のもろみを搾り、これに酒米の五百万石を50%磨いた純米吟醸のおりを絡ませ、濾過する前に瓶詰めした生酒。毎年2月中旬に発売されている。
華やかなナシ系の甘い香りが印象的だが、いざ飲んでみると香りとは正反対のコクのある辛口。滑らかな舌触りも特徴の一つとなっている。良く冷えた状態よりも、少しぬるくなった位の方が味に膨らみが出て旨い。
ちなみに蔵元は、筑波山の東麓にある石岡市の府中酒造。創業は江戸末期の安政元年、現在の蔵元山内孝明氏は7代目とのこと。

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[2004年8月23日] この日の感想・書評へ→

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山形正宗(山形)

純米無濾過原酒/山田錦
1800ml/2800円

「dancyu」の日本酒特集でもおなじみ神戸東灘「酒仙堂フジモリ」で、店主に奨められ即購入。仕込水には立谷川の伏流水を使用、全品が昔ながらの木槽で、モロミの入った酒袋を積み重ね丁寧に搾っている。精米55%の吟醸仕様という事もあってか上品な上立香を持ち、口に含むとしっかりとした旨味が広がる。それでいて後味はキレが良く、料理にも合わせやすい。信頼できる行きつけの酒屋さんがあると、こうした出会いがあるからありがたい。
ちなみに五代目を継ぐ若き蔵元は人脈にも恵まれ、「上喜元」の名人佐藤杜氏や「十四代」の高木杜氏からも技術を学んでいるとか。この先注目の銘柄。

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[2004年3月17日] この日の感想・書評へ→

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酒心館(兵庫)

元旦初しぼり「二〇〇四年の夜明け」純米原酒無濾過
720ml/2000円

c神戸酒心館で毎年元日の明け方に搾って、朝7時から2時間800本限定で売り出している搾りたて純米酒。大晦日にどれほど夜更かししようと、眠い目をこすりつつ買いに出かけるよう努めている。今年は8時前に到着し、通し番号473、474番の2本を入手。一本は元旦当日におせちと一緒に頂いたが、もう一本はあえて3週間以上冷蔵庫に寝かせて先頃開栓した。無濾過の生だけあって、わずかな期間でも明らかに味が違う。元旦のフレッシュな口当たりも捨てがたいが、時間を置いて開けた今回の一本の方が、味が乗って旨味を増したように感じた。

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[2004年1月27日] この日の感想・書評へ→

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飛露喜(福島)

初しぼり特別純米かすみざけ
1800ml/2600円

グルメ雑誌「dancyu」の日本酒特集などで絶賛されて以来手に入りにくくなった、無濾過生酒ブームの中核的銘柄。しかし今回入手したのは飛露喜には珍しい“おりがらみ”タイプ。きき猪口に注ぐと底の二重丸がかすんで見える。いつもの、フレッシュな中にもしっかりボディがあって飲み応えある酒、というイメージに対し、比較的軽やかで優しい。ただし通常おりがらみは“ほんのり甘口”が多いが、コイツはあくまで辛口の範疇に踏み止まって、ひと味違う個性を醸し出している。しっかりと冷やして飲むべし。

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[2004年1月12日] この日の感想・書評へ→

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万齢(佐賀)

特別純米中汲み槽搾り・無調整
720ml/1380円

平成2年に一旦蔵を閉めたものの、サラリーマンをしていた長男が一から勉強して杜氏となり、平成10年に蔵を復活させたという曰く付きの蔵。何と復活してわずか3年で、全国新酒鑑評会金賞受賞の快挙を成し遂げているというから驚きである。
「特別純米」ではあるが、精米歩合55%なので実質的には純米吟醸。香りも豊か。米の風味がたっぷりで深みのある飲み口ながら、しっかりとしたキレ味のいい辛口。

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[2003年8月 4日] この日の感想・書評へ→

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加賀鳶(石川)

極寒純米無濾過生
720ml/1150円

「福正宗」「黒帯」「鏡花」などマルチブランドを展開する福光屋が、「粋」をコンセプトに辛さと旨さを前面に押し出した銘柄。中でもこの極寒純米は、酒造りに最も適した厳冬の時期に、低温発酵でじっくりと仕上げた純米酒とのこと。実際口にすると、米の味がしっかりと感じられ、コクと旨味がよく乗った辛口。杯を多少重ねても、キレが良いから飲み飽きない。無濾過生原酒を武器に荒々しく市場に切り込む若い蔵が増える中、手堅く安心感のある味わいはさすが実力者といった感がある。

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[2003年6月 1日] この日の感想・書評へ→

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